見積もり
SaaSとクラウドの違いとは｜PaaS・IaaSとの比較や使い分けも解説
SaaSの利用を検討しているが、クラウド、PaaS、IaaSとの違いがわからない方も多いのではないでしょうか。それぞれの違いを把握することで、自社で利用したいサービスを選定しやすくなります。
本記事では、SaaSとクラウド、PaaS、IaaSの違いを比較します。自社に最適なサービスを導入するために本記事をお役立てください。
なお、自社に最適なSaaSの探し方・選び方がわからない！という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算に応じてアドバイスします。相談料などは無料です。
SaaSとクラウドの違い
まず、SaaSとクラウドの違いから紹介していきます。
クラウドとは
クラウドとはクラウドコンピューティングの略称で、インターネットを介して、ソフトウェアやITリソースなどを利用できる形態を指します。クラウドを利用することで、自社でITリソースやソフトウェアを用意する必要がなくなります。必要な分のサービスを必要な時・量を選択して利用可能です。
クラウドには、以下の種類があります。
- パブリッククラウド：ユーザー全体で共有しながら使用するオープン環境のクラウド
- プライベートクラウド：環境を構築した企業・組織のみが使用するクローズド環境のクラウド
- ハイブリッドクラウド：複数のクラウド環境を組みあわせて運用するクラウド
オンプレミスとクラウドの違いについては、以下の関連記事をご確認ください。
関連記事：オンプレミスとクラウドの違いを比較｜適切な選び方や移行のポイントを徹底解説【2023年最新版】
SaaSとは
SaaS（サース／サーズ）とはSoftware as a Serviceの略称で、クラウドサービスの1つです。インターネットを介してソフトウェアを利用できる仕組みのことです。
通常、ITサービスを利用するには、ハードウェアやソフトウェアなどを自社で用意する必要がありました。しかしSaaSを利用する際は、ハードウェア・ソフトウェアの用意は不要です。そのためソフトウェアを利用したいと思ったときに、すぐに利用を開始しやすいのがSaaSの魅力です。
また、SaaSは提供会社がサービスの運用・管理を行います。利用者はサービスの運用を気にする必要がなく、常に最新バージョンのサービスを利用可能です。
SaaSとPaaS・IaaSの違い
続いて、SaaSと似たような用語であるPaaSとIaaSの違いを紹介していきます。
|
概要 |
使い分け |
|
|
SaaS |
インターネットを介して、 ソフトウェアを利用できる仕組み。 IT基盤、プラットフォーム、 ソフトウェアが提供される。 |
メールや会計などのソフトウェアを 借りて利用したいケース |
|
PaaS |
インターネットを介して、 プラットフォームを利用できる仕組み。 システムやアプリケーションを 動かすハードウェア、OS、 ミドルウェアが提供される。 |
システムやアプリケーション開発の 環境を借りたいケース |
|
IaaS |
インターネットを介して、 ITリソースを利用できる仕組み。 サーバーやストレージ、ネットワーク、 セキュリティなど インフラ基盤が提供される。 |
IT基盤のみ借りて、自社でOSやミドルウェア、 ソフトウェアを自由に導入したいケース |
PaaSとは
PaaS（パース）とはPlatform as a Serviceの略称で、インターネットを介してプラットフォームを利用できる仕組みのことです。プラットフォームとは、システムやアプリケーションを動かす基盤のことで、ハードウェア、OS、ミドルウェアが提供されます。
例えば、PaaSには以下のようなサービスがあります。
PaaSを利用することで、自社でプラットフォームを用意する必要がなく、スムーズにシステムやアプリケーションの開発を進められるのが特徴です。ただし、PaaS事業者が提供するプラットフォームを借りるので、開発の自由度は低くなります。
IaaSとは
IaaS（イァース／アイアース）とはInfrastructure as a Serviceの略称で、インターネットを介してITリソースを利用できる仕組みです。主にIaaSでは、サーバーやストレージ、ネットワーク、セキュリティなどインフラ基盤が提供されます。
例えば、IaaSには以下のようなサービスがあります。
IaaSはPaaSと異なり、システムやアプリケーション開発をする際の必要最低限の環境しか提供されません。OSやミドルウェアなどは自社で用意する必要がありますが、その分、自由度の高い開発が行えます。
SaaSを含むクラウドを利用するメリット・デメリット
続いて、SaaSを含むクラウドのメリット・デメリットを紹介します。
メリット
クラウドを利用する主なメリットは以下のとおりです。
- 低コストで導入できる
- すぐに利用できる
- 場所を問わず利用できる
- 常に最新バージョンのサービスが提供される
- 利用するユーザー数を調整しやすい
クラウドは必要なサービスを必要な量だけ利用できることが特徴です。さらに、クラウド事業者がサービスの運用を行うので、利用者は自社でサービスを運用する手間もかかりません。
デメリット
クラウドを利用する主なデメリットは以下のとおりです。
- カスタマイズがしづらい
- セキュリティリスクがある
- サービスの利用が停止になる可能性がある
クラウドは、クラウド事業者が提供するサービスを利用します。そのため、カスタマイズ性が低かったり、事業者側の状況によってサービスが停止になったりするリスクがあります。また、クラウド事業者側にデータを保管することになるので、情報漏洩につながるリスクもあるでしょう。
SaaSの代表的なサービス例
続いて、SaaSの代表的なサービス例を紹介していきます。
ビデオ会議
ビデオ会議は、オンライン上で会議を行うサービスです。ビデオ会議のSaaSには、以下のようなサービスがあります。
ビジネスチャット
ビジネスチャットは、社内外の人とコミュニケーションを取れるツールです。会話形式でコミュニケーションが取れるので、スムーズに情報共有が行えます。ビジネスチャットのSaaSには、以下のようなサービスがあります。
グループウェア
グループウェアは、組織内のコミュニケーションを円滑にしたり、業務を効率化させたりするソフトウェアです。例えばスケジュール管理、ファイル共有、連絡先一覧、設備予約などをグループウェアで行えます。グループウェアのSaaSには、以下のようなサービスがあります。
会計ソフト
会計ソフトは、会計業務を効率的に実施するためのソフトウェアです。仕訳や財務諸表の作成、財務状況の分析、債務管理などの機能を利用できます。会計ソフトのSaaSには、以下のようなサービスがあります。
関連記事：【比較表付】おすすめの会計システム13選｜選び方のポイントも解説【2023年11月最新版】
プロジェクト管理
プロジェクト管理とは、プロジェクトの進行に必要な管理業務を効率化するツールです。進捗管理、スケジュール管理、案件管理などを行えます。プロジェクト管理のSaaSには、以下のようなサービスがあります。
関連記事：プロジェクト管理ツール比較12選｜導入効果・ツール比較のポイントも解説【2023年11月最新版】
ERP
ERPは、Enterprise Resource Planningの略で、会計・人事・生産・物流・販売など、企業の基幹業務を統合し、効率化や一元化をするシステムです。企業の業務全体を統合することで、さまざまな情報を部署関係なくスムーズに共有できます。ERPのSaaSには、以下のようなサービスがあります。
関連記事：ERPの導入費用を内訳や例とともに紹介｜費用の変動要因も解説【2023年最新版】
CRM/SFA
CRMは、マーケティングやカスタマーサポートを支援するツールです。SFAは、営業活動を支援するツールです。CRM/SFAのSaaSには、以下のようなサービスがあります。
関連記事：顧客管理システム・CRMツール比較25選｜ニーズごとの最適なツールを紹介【2023年11月最新版】
MA
MA（マーケティングオートメーション）とは、マーケティング業務の効率化・自動化をするためのツールです。リード管理、データ統合、データ分析などの機能があります。MAのSaaSには、以下のようなサービスがあります。
関連記事：【MAツール比較と厳選オススメ】失敗しないための選び方も解説
【まとめ】SaaSとクラウドの違いを紹介しました
ここまで、SaaSとクラウドの違いを紹介しました。SaaSはクラウドサービスの1つであり、インターネットを介してソフトウェアを利用できます。また、IaaSやPaaSといった言葉もあり、それぞれで違いがあります。本記事を参考に、SaaSとIaaS・PaaSの違いも把握して、自社に最適なサービスを導入しましょう。
なお、自社に最適なSaaSの探し方・選び方がわからない！という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算に応じてアドバイスします。相談料などは無料です。
