- 更新日 2024.03.01
- カテゴリー アプリ開発
ライブ配信アプリの作成費用|必要な機能・開発手順・成功ポイントを紹介
ライブ配信アプリの作成を考えており、どのくらいの費用がかかるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ライブ配信アプリの作成費用や必要な機能などを紹介します。アプリ開発を検討する際にお役立てください。
なお、ライブ配信アプリの開発会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
ライブ配信アプリとは
ライブ配信アプリとは、リアルタイムで映像を配信できるサービスです。従来の動画配信サービスでは事前に録画したものを好きなタイミングで配信できますが、配信と視聴のタイミングがズレてしまうため、情報が古くなる場合があります。
一方でライブ配信アプリを利用すると、配信と視聴のタイミングが同じため常に最新情報を提供できます。さらに独特のライブ感や刺激なども視聴者に伝えることが可能です。
ライブ配信アプリは元々ライブや演劇などで利用されてきました。しかし、コロナ禍でリモートの需要が高まり、学校・塾の講義、企業研修など、様々な用途で利用されています。
また、代表的なライブ配信アプリには以下のようなものがあります。
必要な機能
ライブ配信アプリには様々な機能があり、個人向けと法人向けで異なります。
例えば、個人向けでは一般的に以下のような機能が必要とされています。
- 投げ銭
- コメント
- アンケート
- 動画のランキング
- 新着表示
- 複数ユーザーで動画投稿ができる機能 など
法人向けでは以下のような機能が必要になるでしょう。
- 視聴制限
- 会員管理
- セキュリティ
- 決済
- 既存システム連携 など
ライブ配信アプリの作成費用
ライブ配信アプリの作成費用は約1,000万円以上が相場です。搭載する機能によって費用に幅はありますが、高度な機能が求められるため費用は高額になる傾向にあります。
また、ライブ配信アプリの作成費用に加えて別途保守費用やサーバー費用なども必要です。保守費用とはステムの改修、調整、修理をする作業にかかる費用のことです。保守費用はおおよそ開発費の15%程度が相場で、アプリの開発に1,000万円かかった場合150万円程度になります。そのため、保守運用やサーバー費用だけでも月額150万円以上はかかってしまうでしょう。
このようにライブ配信アプリの作成にはかなりの費用がかかるので、予算が数百万円程度しかない場合プロジェクトが頓挫する可能性が高いです。
ライブ配信アプリの仕組み
続いてライブ配信アプリの仕組みを紹介していきます。
ストリーミング配信
ストリーミング配信とは、インターネットを介した動画配信や音楽配信に使われる配信方式です。主に動画ファイルといったデータを小さく分けて送信し、視聴者側で順次再生していきます。動画ファイルを全てダウンロードする必要がないため、再生開始が早く手軽に映像を視聴できます。
また、ストリーミング配信は端末にデータが残らず、視聴時にストレージの空き容量を必要としないことも特徴です。そのため、視聴者の端末に十分なストレージ容量がなくても、スムーズに動画を再生できます。
プログレッシブダウンロード配信
プログレッシブダウンロード配信とは、データをハードディスクにダウンロードしながら再生する方式です。疑似ストリーミングと呼ばれており、基本的な機能はストリーミング配信と同じです。
しかし、プログレッシブダウンロード配信は端末にデータを保存するため、オフライン状態でも動画を自由に視聴できます。
DRM配信
DRMは、Digital Rights Managementの頭文字を取った言葉です。デジタルデータのコンテンツ(音楽、映像など)の著作権を守り、コピーや流出を防ぐ著作権管理技術の総称です。
DRMを適用した動画は、暗号化やワンタイムURLなどで保護されるため、再生・複製・変更ができないように制御できます。例えば、万が一無断コピーされた場合、動画の再生はできません。
このようにDRM配信は高度なセキュリティ対策ができますが、その分他の配信方法よりもコストが高くなります。
ライブ配信アプリの運用方法
ライブ配信アプリを運用する場合「クラウド」「オンプレミス」の2種類の方法があります。
クラウドとはインターネットなどのネットワーク経由でユーザにサービスを提供する形態です。外部のサーバーを必要な分だけ借りて、そこで作成したアプリを稼働させます。
一方でオンプレミスとは、自社でサーバーやネットワークなどのITインフラを用意して運用する形態です。
それぞれの違いは以下のとおりです。
運用方法 |
クラウド |
オンプレミス |
初期費用 |
安い |
高い |
システム利用料 |
月額や年額制の利用料が必要 |
不要 |
運用費用 |
不要 |
運用の人件費や機器の電気代 |
導入までの期間 |
すぐに利用可能 |
構築までに数週間~数ヶ月かかる |
セキュリティ |
インターネット経由で データを送受信するため セキュリティ面にリスクがある |
ローカル環境で システム構築できるため セキュリティが高い |
カスタマイズ |
クラウド事業者がサービス提供するため カスタマイズの範囲が限られる |
自社の要望にあわせて 自由にカスタマイズできる |
上記のようにそれぞれで違いがあるので、自社の要望にあわせて最適な運用方法を選択しましょう。
ライブ配信アプリを作成する流れ
続いて、ライブ配信アプリを作成する流れを紹介します。
1.企画・要件を決める
まずライブ配信アプリを作成する際は、目的・ゴール・ターゲットを明確にすることが大切です。ライブ配信アプリといっても、企業によって目的は異なります。企画・要件はアプリ開発の根幹であり、明確にしていないと作成途中で実現したいことがブレてしまう可能性があるでしょう。
そのため、企画・要件を決める際は「どのようなアプリが必要なのか」「どのようなことを求めるのか」などを考えます。
2.要件定義をする
続いて、企画が決まったら要件定義をしていきます。要件定義とは、企画・要件をもとに、どのようにアプリを実現するのかを技術的な観点から考えることです。
例えば、以下のような項目を考えます。
- アプリ開発の概要・構想
- ユーザーの要求
- 必須要件
- 目標・目的
- 全体スケジュール
- 予算
要件定義ができていないと、開発に想定以上の時間がかかったり、できたアプリが役に立たなかったりする恐れがあります。そのため、時間をかけてでも要件定義を行いましょう。
また、アプリ開発を外注する場合、要件定義は開発会社の主導で行われます。ただし、自社の要望とズレがないか確認する必要があるので注意しましょう。
3.設計する
続いて、要件定義をもとにアプリケーションの仕様を設計していきます。主に「基本設計」と「詳細設計」に工程が分けられます。
基本設計とは、アプリケーションの基本的な仕様を定義する作業です。ユーザーの目に見えるインターフェースや操作に対するアクションなどを定義していきます。
詳細設計とは、アプリケーションの機能ごとの内部仕様を詳細に定義する作業です。詳細設計をすることで、プログラマーが正確にプログラミング作業を行えます。
基本設計と詳細設計について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考ください。
関連記事:システム開発の基本設計とは?その位置付け・重要性・発注者としての関わり方を解説【2024年最新版】
関連記事:詳細設計とは?システム開発における位置付け・役割・成果物を解説【2024年最新版】
4. 実装する
続いて、前工程で作成した設計図をもとにプログラミング言語を使って開発を進めていきます。実装する際に急な仕様変更があると、要件定義や設計から見直す必要が出てくるので注意しましょう。
アプリ開発を外注する場合、発注者は実装の完了を待つことになります。ただし、多少の知識があると開発会社と専門的なコミュニケーションが取りやすくなります。
5. 動作テストをする
実装が完了したら、アプリが問題なく動作するのかテストしましょう。この段階で不具合やバグなどを修正することで、リリース後にユーザーに安心して利用してもらえます。例えば「要件通りになっているか」「使いづらい部分はないか」などを確認しましょう。万が一、不具合やバグなどを見つけたら修正作業を行ってください。
6.リリースする
動作テストをして問題がなくなれば、ユーザーに対してリリースしましょう。リリース後、ユーザーから問い合わせがくることがあるので、スムーズに対応してみてください。
ライブ配信アプリの作成を成功させるポイント
最後にライブ配信アプリの作成を成功させるポイントを見ていきましょう。
入念に企画・要件を決める
ライブ配信アプリに限りませんが、事前に企画や要件を入念に決めておくことが大切です。すり合わせができていると、開発中の手戻りを防げます。
万が一開発途中で手戻りが発生すると、最悪アプリの作り直しになる可能性があるでしょう。その場合、コストと時間がかなりかかるのでプロジェクト全体への影響が出てしまいます。そのため、時間をかけてでも良いので、丁寧に企画・要件を決めましょう。
ニーズを考える
ライブ配信アプリ作成を成功させるには、ユーザーのニーズを考える必要があります。ニーズを考慮しないと、どんなに良いものを作っても使ってもらえません。そのため、ユーザーのリアルな声を聞いて必要なアプリを考えましょう。
運用を考慮する
ライブ配信アプリは作成して終わりではありません。作成後は安定してシステムが稼働するように運用していく必要があります。
運用では以下のような対応を行います。
- 機能の追加・改善
- OSアップデートへの対応
- バグ・セキュリティ対策
リリース後の運用をスムーズに行うために、開発前から運用の体制作りを行いましょう。
開発会社に依頼する
ライブ配信アプリの作成にはかなり専門的な知識が必要です。自社だけで開発するのが難しい場合は、アプリ開発会社に外注することも1つの方法です。アプリ開発会社には専門知識を持つプロが在籍しているので、クオリティの高いアプリをスピーディに開発してもらえます。ただし、外注すると費用がかかるので、自社の予算と相談して利用するか決めましょう。
ライブ配信アプリの作成費用を紹介しました
ここまでライブ配信アプリの作成費用を紹介しました。ライブ配信アプリは複雑なシステム開発が必要になるので、1,000万円以上が費用相場です。さらに、保守やサーバー費用などで月額150万円以上かかってきます。自社の予算と相談しながら開発をするか検討しましょう。
なお、ライブ配信アプリの開発会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
この記事を書いた人
坂田憲亮
専門分野: Webマーケティング
フリーランスのSEOマーケター/Webライター。業界大手の採用メディア制作部を経て30歳を機に独立。各種オウンドメディアのSEO構築、ディレクション、ライティング、取材撮影、デザインまで一環して担当する自称・マルチクリエイターとして多岐にわたり活躍中。