- 更新日 2023.09.28
システム開発の費用・相場を解説!料金を抑えるコツも紹介!
「システム開発会社のサイトを見ても、イマイチ費用感が分からない」
「知識がないから開発会社から高い見積りを出されそうで不安…」
「システム開発の費用を安く抑えるコツはないだろうか?」
費用に関する情報が少なく、幅が広すぎてどれが正解なのか分かりにくいのがシステム開発。中にはすでに開発を依頼し、「見積もりを出されたが、本当に適正価格なのだろうか?」と不安に思っている方もいるでしょう。
そこで本記事では、開発会社のエンジニアに取材した情報をもとにシステム開発の費用・相場を解説します。開発費用を安く抑えるコツも紹介するのでお役立ち情報満載です。
※開発費が分からないためにシステム開発に踏み切れない方はシステム幹事にご相談ください。開発したい費用がどれくらいかかるかの相談だけでも無料でお答えします。
システム開発に役立つ記事もご覧ください システム開発とは?工程・流れをプロが解説!発注者が知っておくべきポイント
システム開発の費用相場
システム開発の費用はツール導入なら10万円前後、ツールを自社用にカスタマイズする場合は50万円~300万円程度、ゼロからのシステム開発(スクラッチ開発)は300万円~数千万円が相場です。
システム開発費の大部分はエンジニア等の人件費のため、アサインする開発メンバーのスキルや人数に比例してコストが変動します。(詳しくは後述)
また、システムの種類によっても費用相場は変わります。参考として、需要の高い「基幹システム」「業務支援システム」「Webシステム」の相場は以下のようになります。
システムの種類 |
費用相場 |
|
基幹システム |
販売管理 |
10万円~500万円以上 |
生産管理 |
||
人事管理 |
||
財務会計 |
||
業務支援システム |
マーケティング オートメーション |
5万円~400万円以上 |
営業支援 |
||
顧客管理 |
||
セキュリティ管理 |
||
Webシステム |
ECサイト |
50万円〜500万円以上 |
マッチングシステム |
||
予約システム |
各システムの詳しい費用や開発期間は記事の後半で紹介していますので、あわせてご覧ください。
【無料】システム開発の費用相場についてシステム幹事に相談する
システム開発の費用は人件費(開発費)+諸経費
詳しい料金表・相場を見ていく前に、まずは「システム開発の費用・相場の内訳」を理解しましょう。自社で開発・リニューアルしたいシステムの料金が明確になり、開発会社から見積もりを出されたときに適正かの判断材料になります。
システム開発の費用は「人件費(開発費)+諸経費」で決まります。人件費はシステムを開発するためにかかる人員や工数の費用。
諸経費は開発用のパソコンやシステムを動かすためのサーバなどの設備費、ソフトを使用するライセンス料などです。
・人件費:エンジニアやプログラマーなどの費用
・諸経費:開発に必要な機材などの設備費、ソフト使用のライセンス料など
このうち、システム開発の費用のほとんどは人件費。システムの種類や機能などによって必要な人件費は異なり、開発費も変動します。
人件費(開発費)は「人月×人月単価×開発期間」
システム開発にかかる人件費は「人月(にんげつ) ×人月単価 ×開発期間」で決まります。
・人月:エンジニア、プログラマーなど開発に必要な1ヶ月間の人員
・人月単価:人員1人が1か月作業した場合の費用
・開発期間:開発・リリースまでに要する期間
システム開発では、見積書などに「〇〇人月」という言葉が出てきます。人月とは、開発に必要な1ヶ月間の人員の数。
あるシステムを開発するのに1ヶ月3人のスタッフが必要なら、3人月になります。
例えば、ディレクター1名、プログラマー1名、エンジニア1名の3人で開発する場合、人月単価が全員が同じ60万円と仮定して、4ヶ月で開発する場合、人件費は以下になります。
3人 × 60万円 × 4ヶ月=720万円
システムの規模や機能、難易度などによって必要な人数や開発期間が異なるため、開発費用は大きく変動するのです。
人月単価の目安
開発の中心になって発注者とのやり取りやシステムの設計などを行うSE(システムエンジニア)の人月単価の目安は上記の通り。スキルや会社によって金額は異なりますが、100万円前後が平均値となります。また、プログラミングを行うプログラマーの人月単価は70万円前後。
「そんなに高額なの?」と思われるかもしれませんが、開発会社は人月単価の中からエンジニアやプログラマーに給料を支払うため、システム開発に支払う外注費は高額になるのです。
システム開発にはさまざまな役職のスタッフが関わるため、どんな人が関わるのかは、下記の記事を参考にしてください。
関連記事:システム開発の役割分担〜発注者が知るべきプロジェクト体制作りのポイントを解説
要件定義でかかる費用も覚えておこう
システム開発では具体的な設計図を作る前に「要件定義」を行います。
要件定義とは、発注者の希望を叶えるために必要な機能などを明確にする作業。下のような項目を決めます。
・予算
・必要な機能
・用いられる技術
・スケジュール(納期)
・必要な人員(工数)
・実装手順
簡単に言うと、「やること/やらないこと」を決める、「言った、言わない」のトラブルを避けるためにおこないます。要件定義を行った上で「やっぱり費用も高いし、納期も間に合わなさそうだから開発はやめておこう」と中止しても、契約内容によっては開発費全体の10%前後の費用がかかる場合があります。
例えば、開発費が1,500万円のプロジェクトの場合、要件定義まで行えば、150万円ほどは開発会社に支払う可能性があるので、覚えておいてください。発注者側が原因でのプロジェクト中止の場合、全体見積もりの半分を請求される場合もあります。
関連記事:システム開発の要件定義とは?受託開発における重要性や進め方を解説!
システム開発の費用を安く抑えるコツ
解決したい課題や欲しい機能を明確にしておく
つづいて、システム開発の費用を少しでも安く抑えるコツを2つ解説します。
まずは「解決したい課題や欲しい機能を明確にしておく」。当たり前に聞こえるかもしれませんが、費用を抑えるために一番重要なことです。
・販売管理の工数を今の1/3に削減したい
・勤怠管理の人員を1人分は減らしたい
・3ヶ月で月商100万円を超えるECサイトを構築したい
上記のように、課題や解決は数値で表せるような具体的なものにしてください。機能に関しては「〇〇と◇◇が欲しい」と決めるだけでなく、「△△は要らない」など不要な機能も明確にすると良いでしょう。
解決したい課題や機能を明確にしないと、システム開発が進んでいく中で大幅な修正や追加作業が発生して別料金がかかる場合や、完成してから「あの機能は要らなかった」と余計な費用が発生するケースもよくあります。
◆他にも考えておきたい項目
操作性 |
システムを操作する人は誰か?求めている操作性とは? |
保守性 |
セキュリティ面は?トラブルが発生した場合の対処法は? |
移植性 |
システムを別の環境へ移行する予定はあるのか? |
これらの項目を考える際には下記の記事を参考にしてください。
関連記事:システム開発の依頼準備8点!プロジェクトを成功に導く外注ガイド
システム開発の補助金を利用する
システム開発に使える補助金
・ものづくり補助金:競合優位性に優れたサービス開発を計画している
・事業再構築補助金:コロナの影響で売上が減少して事業転換を計画している
・IT導入補助金:ITツールを導入して業務効率化・生産性向上を計画している
・小規模事業者持続化補助金:システムを活用して販路拡大を計画している
もうひとつ、システム開発の費用を抑える方法が「補助金を利用すること」です。システム開発の補助金の採択率は約50%と低く、仕組みが複雑なため申請していない方も多いでしょう。しかし、採択されれば下記のような補助額がおり、かなり開発費を抑えられます。
|
採択率 |
補助額(通常枠) |
ものづくり補助金 |
約45% |
100万円~1,000万円 |
事業再構築補助金 |
約40% |
100万円~8,000万円 |
IT導入補助金 |
約50% |
30万円~450万円 |
小規模事業者持続化補助金 |
約50% |
50万円 |
1つのシステム開発に利用できる補助金は1つだけで採択率も低いのが現実。
なので、補助金に関する知識はしっかりつけておきましょう。
システム開発の補助金・助成金の活用は複雑で専門性が必要になるため、まずは「システム幹事」のシステム開発アドバイザーに相談いただくのが手間がかからずおすすめです。
関連記事:システム・アプリ開発の補助金はどれを選ぶ?採択率50%を突破する秘訣!
【注意】運用・保守費用も計算しておこう
費用を抑えるコツではありませんが、注意点も1つ紹介します。
システム開発を外注する場合は、運用・保守の方針や予算を決めておくことも重要です。目安として、運用費はシステム開発の5%前後。300万円で開発したシステムであれば運用・保守費用は月15万円ほどかかり、1年間で180万円になります。
システム開発は作って終わりではなく、リリース後も継続的に運用や保守をしていく必要があります。「システム運用」は、開発・リリースされたシステムを継続的に安定して稼働させるため、管理・監視を行うこと。
一方の「保守」は障害が発生した際に原因を究明してシステムを復旧・修正すること。運用だけでなく、万が一トラブルが発生した場合の「保守」も頭に入れておくことが大切です。
システム運用 |
システム監視 |
日常メンテナンス |
|
保守へのエスカレーション |
|
システム保守 |
障害の原因究明・復旧 |
システムの改善提案・実施 |
システム開発会社を探す際は下記のことを決めておいてください。
・システム運用も業者に依頼するのか
・依頼するなら月々の予算はどれくらいか
・運用時に開発会社に求めるものは何か
システム運用や保守の詳しい中身や、どこに任せるべきかなどは下記の記事を参考にしてください。
関連記事:システム運用とは?開発との関係・保守との違い・重要性・作業内容を解説!
集客の費用も計算しておこう 社外に販売するシステムを開発する場合、当然ですが集客をする必要があります。まだ認知度がないときは広告を打つなどマーケティングの費用もかかります。システム幹事に相談いただくお客様の中にも、開発後の費用を計算していない方も少なくありません。その分の費用も考慮に入れてシステム開発をしましょう。
システム開発の見積書の事例
イメージを湧きやすくするために、システム幹事の見積書がどのような内容かを紹介しましょう。
以下は、システム開発会社である株式会社Lbose様より提供いただいたシステム開発の見積書です。
画像:株式会社Lbose様より提供いただいたシステム開発の見積書
見積書の内容は費用が適正か判断するためにも必ず自分で理解できるようにしておきましょう。よくある費目としては以下をおさえておくとよいでしょう。
費目 |
見積詳細 |
要件定義費用 |
必要な機能、技術、納期、工数などを洗い出す費用 |
進行管理費用 |
納期までに円滑に開発を進めるための費用 |
設計費用 |
基本設計(発注者が見てもわかる開発概要) 詳細設計(エンジニア向け開発詳細)の作成費 |
デザイン費用 |
使いやすい画面構成など操作性・視認性のデザイン |
開発費用 |
開発に関わるメンバーの人件費 |
テスト費用 |
正常に動くか公開前にテストするための費用 |
導入費用 |
初期設定や操作の説明会などの費用 |
運用・保守費用 |
システムを維持したりトラブル対応するための費用 |
※もし見積書の見方がわからない、開発会社からもらっている見積書が適正か不安という場合はシステム幹事へお気軽にご相談ください。システム開発経験者のアドバイザーがあなたの見積の内容へのアドバイスやおすすめの開発会社など親身にお話しさせていただきます。
見積書の見方は以下の記事で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
関連記事:システム開発の見積書の見方をプロが解説!注意点も紹介【サンプル付き】
システム開発の費用相場を調べる2ステップ
ここからはシステム開発の費用相場を自分で調べる方法について紹介します。具体的には、以下の流れで調べてみましょう。
STEP1:システムの種類を選ぶ
システムの種類は大きく上の3つに分類できます。欲しいシステムがどれに当たるかを見て、費用・相場を調べてみてください。
種類 |
目的 |
基幹システム |
会計・人事・生産・販売などの情報を管理するシステム 停止すると経営がストップしてしまう業務を指す |
業務支援システム |
顧客情報や営業活動、新たなプロジェクトなどを支援する 主に直接、顧客に関わる部分(フロント業務)に関するシステム |
Webシステム |
ネットショップ、予約システム、マッチングシステムなど インターネットを通じて情報を処理するシステム |
STEP2:システムの目的を選ぶ
種類が決まったら、次の目的まで落とし込みましょう。システム開発の目的は3つに分類できます。 自社の予算や納期、目的から考えてどれが自社に合うか選んでください。
システム開発の流れも把握しておくと費用感がつかみやすくなるので、下記の記事もご覧ください。
関連記事:システム開発の工程・流れをプロが解説!発注者が知っておくべきポイントを紹介
基幹システム(販売管理システム)の費用と料金相場
ここからシステム開発の費用を種類別に解説していきます。
最初は「基幹システム」の費用・相場です。
基幹システムの種類
名称 |
概要 |
販売管理 |
受注、在庫、出荷、売上などを管理 |
生産管理 |
原価、生産工程、納期などを管理 |
人事管理 |
勤怠、労務、給与、人事情報などを管理 |
財務会計 |
伝票、決帳票など外部に公開する情報を管理 |
ERP |
財務、人事、販売、生産、在庫など統合的に管理 |
基幹システムとは、会計・人事・生産・販売など企業の根幹を担う情報を管理するシステムのこと。いわゆる「ヒト」「カネ」「モノ」を管理するシステムです。企業によって基幹とする業務は異なりますが、停止すると経営がストップしてしまう業務を指します。
今回は代表例として、販売管理システムを解説します。下記の図のように様々なデータを管理するため、システム開発の中でも業務の複雑性・重要性が高い種類です。
画像引用:販売くん21
種類ごとの費用の目安
基幹システムの中では、生産管理システムも費用は同額。業務の複雑性・重要性が高く、複数人が使うケースが多いので、他の基幹システムに比べると高額になります。
それに対し、人事管理・財務会計システムの費用は、販売管理・生産管理システムの60%ほど。従業員向けの情報管理になり、使用する人数が限られ(人事や経理担当者だけなど)、システムの機能の複雑性が低くなるため、少し安くなります。
◎勤怠管理システムの費用表
導入・開発形式 |
費用・相場 |
備考 |
ツールの導入 (クラウド型) |
月額1万円〜 |
機能数などによって金額が異なる |
ツール導入 + カスタマイズ |
60万円〜 |
ディレクター1名 デザイナー1名 エンジニア1名 |
スクラッチ開発 |
300万円以上 |
ディレクター1名 デザイナー1名 エンジニア2名 |
社内向けの勤怠管理システムであれば上記が目安です。従業員向けの基幹システムの料金を詳しく知りたい方は、下記を参考にしてください。
関連記事:勤怠管理システムの価格相場とメリット|自社に合うシステムの見つけ方
関連記事:会計システムの費用・金額を比較!比較のポイントまで解説!
関連記事:生産管理システムの費用を徹底解説!導入で失敗しないためのポイントも紹介
スクラッチ開発とは、オリジナルのシステムをゼロから開発することです。場合によってはスクラッチ開発が適するケースもあります。詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事:スクラッチ開発とは?知っておきたいシステム開発の基本・構築方法の違いや選び方を解説!
料金相場は10万円〜500万円以上
導入・開発形式 |
費用・相場 |
開発体制 |
開発(導入)期間 |
ツールの導入 |
10万円前後/月〜 |
- |
1週間前後 |
ツール導入 + カスタマイズ |
100万円以上 |
ディレクター1名 デザイナー1名 エンジニア1名 |
3ヶ月〜4ヶ月 |
スクラッチ開発 |
500万円以上 |
ディレクター1名 デザイナー1名 エンジニア2名 |
4ヶ月〜8ヶ月 |
基幹システム(販売管理システム)の相場は月額10万円前後〜500万円以上です。すでに販売されているツールを導入するか、ツールを自社向けにカスタマイズ(アレンジ)するか、完全オリジナルで作成するスクラッチ開発かで金額は変動します。
※どのくらいの開発費がかかるか分からないので、システム開発に踏み切れない方はシステム幹事にご相談ください。開発費用の相談だけでも無料でお答えします。
ツールの導入は10万円前後/月〜
画像引用:販売管理ソフト「アラジンオフィス」
すでに開発されている販売管理システムのツールを導入する場合は月額使用料を払うケースが多く、費用の目安は10万円前後です。
月額費用1万円前後のツールもありますが、初期費用がかかるものや、有料で初期設定をしてもらう場合が多いです。システムを使う人数によっても金額が変動し、販売管理システムは複数人で使うことが多いので、月10万円くらいと考えるといいでしょう。
また、海外向けにも商品を販売している場合は、輸出入管理のオプション機能をつけるなど、さらに金額が高くなります。
ツール導入+カスタマイズは100万円以上
既存のツールを導入し、それを自社向けにカスタマイズ(アレンジ)する場合の費用は100万円以上が目安です。
カスタマイズとは、アパレルや食品、医療などの業種や業務に合わせてデザインや機能などをアレンジしたり、経理業務など他のシステムと連携させたりすること。
例えば上の画像は「販売くん21」というソフトを購入し、それをカスタマイズしたもの。ツールを使う目的や必要な機能をヒアリングし(要件定義)、それに合わせてカスタマイズを行うため、ディレクターやエンジニアなどが関わってきます。その分の人件費がかかり、100万円以上が目安になるのです。
スクラッチ開発は500万円以上
完全オリジナルで販売管理システムを開発する費用は500万円以上が目安になります。デザインや機能などゼロの状態から決めて開発するため、エンジニア(プログラマー)の人数や開発期間も長くなり、費用が高額になります。
以下の項目のように、求める目的や機能によっても金額が変わります。
・今のエクセルを使いやすくすればいい
・問い合わせが来たときにすぐに顧客情報が出てくるようにしたい
・販売管理に関わる人件費を2〜3人分コスト削減したい
・販売データを活用してマーケティングにも利用したい
求める機能が多く複雑になるほど開発費用は高騰し、場合によっては数千万円以上の開発費がかかる場合もあります。
※現在、基幹システムの導入・開発・リニューアルを検討している方はシステム幹事にご相談ください。目的や予算をヒアリングし、最適なツールや開発会社を紹介します。相談料・紹介料は一切かかりません。相場情報を知りたいだけの方も気軽にお問い合わせください。
【無料】基幹システムの費用相場についてシステム幹事に相談する
業務支援システム(顧客管理)の費用と料金相場
業務支援システムの種類
名称 |
概要 |
顧客管理(MA) |
メール配信や効果分析などマーケティングの自動化 |
顧客管理(SFA) |
営業プロセスや進捗情報を収集・管理・分析 |
顧客管理(CRM) |
顧客のデータを収集・管理・分析する |
プロジェクト管理 |
プロジェクトの進捗・変更・リスクなどを管理 |
セキュリティ管理 |
自社のPC、ライセンスなど情報システムを管理 |
続いては「業務支援システム」の費用・相場を解説します。
業務支援システムとは、顧客情報や営業活動、新たなプロジェクトを支援するシステム。主に直接、顧客に関わる部分(フロント業務)に関するシステムです。
先ほど紹介した基幹システムは、事務作業や生産管理など顧客とは関わらない部分(バックオフィス)のシステムであると考えてください。
今回は業務支援システムの代表例として、「顧客管理システム」の費用を解説します。
関連記事:メール配信システムの費用・料金!料金の仕組み・目的別おすすめサービスも紹介!
料金相場は5万円前後〜400万円以上
導入・開発形式 |
費用・相場 |
開発体制 |
開発(導入)期間 |
ツールの導入 |
5万円前後/月 |
- |
1週間前後 |
ツール導入 + カスタマイズ |
50万~200万円 |
ディレクター1名 デザイナー1名 エンジニア1名 |
3ヶ月〜4ヶ月 |
スクラッチ開発 |
400万円以上 |
ディレクター1名 デザイナー1名 エンジニア2名 |
4ヶ月〜8ヶ月 |
顧客管理システムの費用の目安は5万円前後〜400万円以上。
基幹システム(販売・生産管理)の80%くらいと考えてください。
顧客管理システムは、大きくMA、SFA、CRMの3つに分かれます。
MA |
SFA |
CRM |
|
機能 |
メール配信 効果測定・分析 |
商談管理 受注管理など |
顧客管理 顧客対応管理など |
目的 |
見込み客の獲得 |
営業活動 |
顧客との関係を築く |
MAツール(マーケティングオートメーション)を活用して見込み客を集め、SFAツール(営業支援)によって商談や受注・契約を管理し、CRMツール(顧客関係管理)によって、顧客との良好な関係を築いていきます。
顧客管理システムは上の3つが一体となったものや、中にはSFAだけ、SFA+CRMの2つが備わったシステムなどバラバラ。当然、機能が多いほど高額になります。
顧客管理システムの詳しい説明は下記の記事も参考にしてください。
関連記事:顧客管理システムとは?ビジネスに不可欠なCRMの重要性・基礎知識を解説!
ツールの導入(クラウド型)は5万円前後
画像引用:顧客管理アシストさん
すでに開発されているツールを導入する場合の費用は5万円前後です。顧客管理システムのツールはほとんどがクラウド型で、インターネットを通じて共通のソフトを使うものです。
月額使用料を払うケースが多く、システム利用料は3万〜20万円程度で、ユーザー1人あたりの費用は500円〜1,000円程度が多いです。CRMの機能だけがついたもの、SFAやMA機能もついているかなど、機能数や使用者数によって金額が異なります。
関連記事:顧客管理システム・CRMツール比較!ニーズごとの最適なツールを紹介!
ツール導入+カスタマイズは50万~200万円程度
既存のツールを導入し、それを自社向けにカスタマイズ(アレンジ)する場合の費用は50万~200万円が目安です。ツールを買い取り、ライセンス料を支払う形のオンプレミス(パッケージ型)のパターンが多くなります。
この場合、自社のサーバー(データを保管する倉庫のようなもの)にインストールして使用するため、そのためのサーバーが必要です。クラウド型と違い、外部への情報流出が防げることがメリットです。
ただし、導入後のサーバー管理や障害対応などのセキュリティ対策については利用者側に委ねられることから、メンテナンスができる人材を確保する必要があります。システムの運用に関しては下記の記事を参考ください。
関連記事:システム運用とは?開発との関係・保守との違い・重要性・作業内容を解説!
スクラッチ開発は400万円以上
完全オリジナルで顧客管理システムを開発する費用は400万円以上が目安になります。400万円は、3種類のうちCRM機能だけの場合であり、以下の項目のように多機能にする場合は、さらに開発費がかかります。
・SFA / CRMの機能を網羅した顧客管理システム
・MA / SFA / CRMを統合したオールインワン顧客管理システム
機能が増えるほど高額になり、場合によっては数千万円以上かかる場合もあります。
※現在、業務支援システムの導入・開発・リニューアルを検討している方はシステム幹事にご相談ください。目的や予算をヒアリングし、最適なツールや開発会社を紹介します。相談料・紹介料はかかりません。相場情報を知りたいだけの方も気軽にお問い合わせください。
【無料】業務支援システムの費用相場についてシステム幹事に相談する
Webシステム(ECサイト)の費用と料金相場
Webシステムの種類
名称 |
概要 |
ECサイト |
ネットショップ、またはそれを構築するためのシステム 決済システム、検索機能、メッセージ機能など搭載 |
マッチングシステム |
個人間や、企業間を仲立ちしてつなぐシステム 検索機能、メッセージ機能、メール配信機能など搭載 |
予約システム |
店舗や企業の商談などの予約受付や管理をするシステム 予約機能、メール配信配信機能、勤怠管理との連携 |
CMS |
ホームページやコンテンツを作るシステム ブログ機能、デザイン機能、問い合わせ機能など搭載 |
最後に「Webシステム」の費用・相場を解説します。
Webシステムとは、インターネットを通じて情報を処理するシステムのこと。これまで紹介した基幹システムや業務支援システムの中にも「Webシステム」と位置付けられるものが多くあります。
今回は代表例として、ECサイトの費用を解説します。その他のWebシステムも基本的にはほぼ同額とお考えください。
関連記事:CMSサイト構築の費用相場は?種類ごとの構築方法・費用やHTMLサイトとの違いを解説!
※どのくらいの開発費がかかるか分からないので、システム開発に踏み切れない方はシステム幹事にご相談ください。開発費用の相談だけでも無料でお答えします。
料金相場は50万円〜500万円以上
特徴 |
費用・相場 |
開発体制 |
開発期間 |
テンプレート&軽微な カスタマイズのECサイト |
50~100万円 |
ディレクター1名 デザイナー1名 エンジニア1名 |
2ヶ月〜3ヶ月 |
オリジナルのデザイン |
100〜300万円 |
ディレクター1名 デザイナー1名 エンジニア1名 |
3ヶ月〜4ヶ月 |
業務に合わせた特殊な機能も オーダーメイド |
300万円以上 |
ディレクター1名 デザイナー1名 エンジニア2名 |
4ヶ月〜8ヶ月 |
ECサイトの構築費用は、50〜1,000万円以上が目安です。大きくは3種類に分けられ、主に機能や扱う商品数などの規模に応じて費用が大きく変わります。
※テレビCMでお馴染みのBASEなど、無料でネットショップが作れるサービスもありますが、今回は開発会社に依頼する場合の費用のみを解説します。
テンプレートを使う場合は50~100万円
特徴:テンプレート&軽微なカスタマイズのECサイト
開発体制:3名程度
揮発期間:2ヶ月〜3ヶ月
50~100万円のECサイトは、Amazonや楽天市場への出店ではなく自社のECサイトを持ちたいけどデザインや機能にこだわらない場合の費用。
デザインはすでにあるテンプレートを使用し、デザイナーがオリジナルで作成する部分も少しあります。基本的にはシンプルなレイアウトになり、他のサイトとの差別化はしにくくなります。
商品点数は10個ほどで、文章や画像などのコンテンツは発注する側が用意すると考えてください。50~100万円の幅は、ページ数や商品数に応じて変動します。
実際、どんなECサイトができるのかイメージしやすいよう、50〜100万円で作られたECサイトの事例を集めたページもあります。こちらも、ぜひ参考にしてください。
オリジナルのデザインにする場合は100~300万円
特徴:独自の世界観を出すECサイト
開発体制:3名程度
揮発期間:3ヶ月〜4ヶ月
100~300万円のECサイトは、デザインにこだわって独自の世界観を出したい場合の費用。デザイナーがオーダーメイドでデザインを作り、自社の事業に合わせた本格的なECサイトになります。
商品点数は20個ほどで、商品撮影や原稿などのコンテンツに関しても制作会社側で担当してくれるケースが増えてきます。100~300万円の変動幅は、ページ数や商品数によります。
100~300万円で作られたECサイトの事例を集めたページもありますので、参考にしてください。
特殊な機能付きにカスタマイズする場合は300万円以上
特徴:高度なカスタマイズが必要なECサイト
開発体制:4名程度
揮発期間:4ヶ月〜8ヶ月
300万円以上のECサイトは、事業に合わせた特殊機能の追加(人気ランキング、店長オススメなど、独自の見せ方の開発などが必要な場合)や、自社で使用している在庫システム、会計システムとの連携など高度なカスタマイズが必要になる場合の費用。
デザインは完全オリジナルで、基本的に文章はプロのライター、商品の撮影はプロのカメラマンが行います。在庫管理システムや生産管理システムなど他のツールとの連携にも対応しています。
300万円以上で作られたECサイトの事例を集めたページもありますので、参考にしてください。
【参考】1000万円以上のECサイトもある
費用・相場 |
開発体制 |
開発期間 |
|
月商1,000万円以上の 大規模ECサイト |
1,000万円以上 |
ディレクター2名 デザイナー2名 エンジニア3名 |
8ヶ月〜1年 |
稀なケースですが、月商1,000万円以上を目指すような大規模ECサイトになると商品点数も増え、開発体制も7名ほど、開発期間も1年ほどかけます。
その際は、ECサイト開設後の運営サポートや、広告・SNSなどの集客支援も行うことが多いです。
ECサイト以外のWebシステムの料金は下記も参考にしてください。
関連記事:予約システムの料金相場、自社に合うシステムの見つけ方【チェックシート付き】
アプリ開発費用相場の詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事:種類・機能別|アプリ作成・開発の費用相場!シミュレーション付
※現在、Webシステムの導入・開発・リニューアルを検討している方はシステム幹事にご相談ください。目的や予算をヒアリングし、最適なツールや開発会社を紹介します。相談料・紹介料はかかりません。相場情報を知りたいだけの方も気軽にお問い合わせください。
【無料】Webシステムの費用相場についてシステム幹事に相談する
システム開発の工程
システム開発を依頼する際に、スケジュールや具体的な工程などを把握しておきましょう。
開発工程は、以下の流れで進みます。
- 企画・見積もり
- 要件定義
- 基本設計、詳細設計
- 単体テスト、結合テスト、総合テスト、受け入れテスト
- 運用、維持管理
開発費用については、最初に概算を出し、仕様を固めたうえでさらに詳細な見積もりを出すという2回にわたって見積を出すのが一般的です。
詳しいスケジュールや工程・各工程での成果物については以下の記事をご覧ください。
関連記事:システム開発の工程・流れをプロが解説!発注者が知っておくべきポイントを紹介
(参考)アプリ開発の費用相場
参考までにアプリを開発する際の費用相場についても紹介しましょう。
アプリ種類 |
費用相場 |
学習アプリ |
50~300万円 |
コミュニティアプリ |
100~500万円 |
ライブ配信アプリ |
1,000万円~ |
ECアプリ |
200~300万円 |
位置情報系アプリ |
300万円~ |
マッチングアプリ |
400~1,500万円 |
ゲームアプリ |
800万円~ |
フリマアプリ |
1,000万円~ |
LINEミニアプリ |
パッケージ開発:10万円 個別開発:300~500万円 |
金融アプリ |
1,000万円~ |
メディア系アプリ |
180万円~ |
店舗系アプリ |
200万円~ |
管理ツール系アプリ |
200万円~ |
アプリの種類によって開発費用は変わりますが、費用の算出は前半でお話ししている「人件費+諸経費」になります。
アプリ開発費用・相場については以下の関連記事をご覧ください。
関連記事:【一覧表】アプリ作成・開発の費用相場!見積事例や計算のやり方まで徹底解説
システム開発の費用・相場まとめ
以上、システム開発の費用・相場を解説しました。
・基幹システム(販売管理)の料金相場は10万円〜500万円以上
・業務支援システム(顧客管理)の料金相場は5万円前後〜400万円以上
・Webシステム(ECサイト)の料金相場は50円〜500万円以上
想像していたより高く感じた方が多いでしょう。しかし、実際のシステム開発には多くの工程や人員、開発期間を必要とします。この記事を参考に、システム開発を依頼するか判断し、予算を確保してください。
開発が決まったら次は自社に合うシステム開発会社を選ぶ作業があります。開発会社は日本に星の数ほどあるので、良い会社を選ぶのは骨が折れます。下記の記事を参考にしてください。
関連記事:システム開発会社の選び方7ポイント!依頼の準備と注意点も解説
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システム開発に役立つ記事もご覧ください システム開発とは?工程・流れをプロが解説!発注者が知っておくべきポイント
Q. システム開発の費用相場は?
システム開発の費用相場は、ツール導入なら10万円前後、ツールを自社用にカスタマイズする場合は50万円~300万円程度、ゼロからのシステム開発(スクラッチ開発)は300万円~数千万円です。その他の内訳は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。
この記事を書いた人

松田 光正
専門分野: SEO,ライティング
スポーツ新聞社での校正・校閲を2年経験し、髪の毛の情報サイト「ヘアラボ(旧ハゲラボ)」にて2年半のライター経験を積む。自身がアナログ人間のため、Webの知識を学びつつ、圧倒的な初心者目線のコンテンツをお届けします!
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