- 更新日 2024.10.22
- カテゴリー システムの費用相場
在庫管理システムの開発費用・相場は?システムの種類や導入時のポイントも解説【2024年最新版】
今までExcelや帳簿など簡易的なツールを用いて在庫管理をしていたが、正確な在庫情報の管理や効率化を目的に在庫管理システムの導入を検討することになった企業の担当者へ。
- 在庫管理システムを導入したいが開発費用の相場はどれぐらい?
- オーダーメイドで構築するかソフトを導入するか迷っている
- 自社の予算や目的に合った在庫管理システムを知りたい
本記事では、在庫管理システムの費用・料金相場をご紹介します。今回は主な種類である「スクラッチ開発」「パッケージ開発」「クラウド型」に分類してそれぞれのメリットデメリットや費用相場を解説。最後まで読めば、費用相場が把握でき、自社の予算や目的に合ったシステム選びに役立ちますので、ぜひご覧ください。
※「在庫管理システムの開発費用・相場を知りたい」「おすすめの開発会社を知りたい」方はシステム幹事にご相談ください。費用のご相談だけでも無料でお答えします。予算や目的から最適なソフトをご紹介も可能です。
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在庫管理システムの3つの種類
種類 |
メリット |
デメリット |
スクラッチ開発 |
あらゆるニーズに対応できる |
費用がかなり高額になる 開発に時間がかかる |
パッケージ開発 |
カスタマイズの自由度を高めながら 費用や工数を抑えられる |
費用がやや高額になる 開発にやや時間がかかる |
クラウド型 |
迅速に導入でき初期費用を抑えられる |
カスタマイズの自由度が少ない |
開発費用の紹介の前に、まずは在庫管理システムの3つの種類を紹介します。種類によって大きく費用が変わりますので、まずはそれぞれの種類の特徴を理解して自社にはどの種類が最適なのか考えるところからはじめましょう。
スクラッチ開発
種類 |
メリット |
デメリット |
スクラッチ開発 |
あらゆるニーズに対応できる |
費用がかなり高額になる 開発に時間がかかる |
スクラッチ開発は、自社のニーズに合わせたシステムをゼロから開発するスタイルのこと。自社の要件を自由に実現することができ、幅広いニーズに対応できるのがメリットです。
一方で、費用が高額になるというデメリットも。また、開発期間が長期になりがちな特徴があります。つまり、スクラッチ開発を選ぶ場合は、プロジェクトの予算と納期に余裕があるという前提条件が必要です。このあと具体的な開発費用の相場を紹介しますので、そちらを参考に許容できそうな予算かどうか確認してください。
クラウドやパッケージでは実現できないような独自の機能が欲しい場合や、独特の業務フローがある場合には、スクラッチ開発が適しているでしょう。
パッケージ開発
種類 |
メリット |
デメリット |
パッケージ開発 |
カスタマイズの自由度を高めながら 費用や工数を抑えられる |
費用がやや高額になる 開発にやや時間がかかる |
パッケージ開発とは、既存のパッケージ製品を自社の要件にあわせてカスタマイズすることを指します。厳密には「市販目的のアプリケーションやソフトウェアを開発する」ことも含みますが、一般的には前者の意味合いで使われることがほとんどです。そのため本記事でも「既存製品をカスタマイズすること」と定義して説明します。
パッケージ型は、すでに出来ている製品をインストールして開発するため、費用や工数を抑えられるのがメリットです。また、クラウド型にはないカスタマイズ性の高さも持ち合わせています。
一方で、クラウド型と比べると費用は高くなる傾向にあり、工数もかさみます。また、パッケージ開発の場合は「パッケージの購入費用+カスタマイズ費用」がかかることになるので、カスタマイズの度合いによっては結果的にスクラッチ開発より高額になってしまう場合もあるので注意が必要です。
予算や納期に制限がありつつも、このあと説明するクラウド型では叶えられない要件がある場合に検討するとよいでしょう。
※ここまで読んで「自社はどちらがいいんだろう?」と迷っている方は、このあと紹介する費用相場の情報や以下の記事を参考にしてください。
関連記事:スクラッチ開発とは?知っておきたいシステム開発の基本・構築方法の違いや選び方を解説!
関連記事:パッケージ開発とは?メリット・デメリット、スクラッチ開発との違い・選び方のポイントを解説!
クラウド型
種類 |
メリット |
デメリット |
クラウド型 |
迅速に導入でき初期費用を抑えられる |
カスタマイズの自由度が少ない |
クラウド型とは、たとえばGoogleスプレッドシートやGmailなどのように、クラウド環境に構築されたアプリケーションに、ユーザーがインターネット経由で接続・利用する形態のシステムのことです。
新たにシステムを開発する必要がなく提供されるサービスを利用するため、迅速に導入でき、初期費用を抑えられるメリットがあります。
一方でデメリットは、自社業務への最適化に向けたカスタマイズが難しいこと。オプション対応やカスタマイズ対応が可能なサービスもありますが、自由度はそれほど高いものではありません。
クラウド型は、標準的なフローの在庫管理業務を行っている企業に向いています。
クラウド型の在庫管理システムについては以下記事で詳しく紹介していますので、クラウド型の導入を検討している方はご覧ください。料金についてもわかりやすく一覧表で紹介しています。
関連記事:在庫管理システム比較11選|比較ポイントは「商品の特性」
【参考】Excelやスプレッドシートを使用した自作には限界がある
画像引用:Excel塾TOP
シンプルで規模の大きくない在庫管理業務であれば、開発やツールの導入をせずに、ExcelやGoogleスプレッドシートを使用して作ることも可能です。ただし、ExcelやGoogleスプレッドシートだと入力ミスが発生する可能性があり、作業の自動化や効率化を図るには限界があります。
特にデータ保存量に上限がある、負荷がかかるとファイルが壊れる、リアルタイム更新・同時編集ができないことは、ビジネス規模の拡大に応じて大きなデメリットです。もちろん在庫管理表で充分というビジネスモデルもありますが、将来的な事業の成長を考慮に入れて検討することがおすすめです。
関連記事:在庫管理システムは自作できる?Excelの限界・FileMakerを活用した作り方を解説!
※ここまで読んで「自社の場合どの方法が適していそうか相談したい」「在庫管理システムの開発費用・相場を知りたい」と思った方はシステム幹事にご相談ください。費用のご相談だけでも無料でお答えします。予算や目的から最適な方法をご紹介も可能です。
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【種類別】在庫管理システムの開発費用・料金相場
種類 |
費用相場 |
スクラッチ開発 |
500万円以上 |
パッケージ開発 |
200万円以上 |
クラウド型 |
月額1,000円〜20,000円以上 +初期費用0円〜300,000円以上 |
ここからは、種類ごとの費用相場を紹介していきます。自社の予算内で開発できそうか見極めるための指標としてください。
スクラッチ開発は500万円以上
完全フルオーダーで在庫管理システムを開発する場合の費用相場は500万円以上が目安です。
スクラッチ開発では、どんなデザインや機能が必要かなどを開発会社とすり合わせしながら決めていきます。そのうえでシステムに搭載する機能を決定し、設計書をもとにプログラミング・実装をしていきます。また、開発したシステムが仕様通りに動くかをリリース前にテストしてバグや欠陥を修正します。テストで検証して品質が保証されたところで、ようやく公開となる流れです。
このように、スクラッチ開発では多くの工程を踏んで進めていくことになり、複数のディレクターやエンジニアが携わることになりますので、人件費がかかります。関わるエンジニアの人数が多く開発期間が長くなるほど、費用は高額になります。
求める機能が多く複雑になると開発費用は上がり、場合によっては数千万円以上の開発費がかかる場合もあります。
【参考】Accessでの簡易的なシステム構築の場合は30万円〜
画像引用:K-fix(リンク切れ)
Microsoft Officeのデータベース管理ツール「Access」で簡易的な在庫管理システムを構築することも可能です。Accessの場合、Excelよりも大量のデータを扱う在庫管理システムを作成できます。
Accessでの簡易的なシステム構築の費用相場は30万円〜。データ量が膨大な場合は動作が重くなるため大人数で利用する場合には不向きですが「Excelでの管理に限界を感じるが予算に余裕がない」場合、Accessでのシステム構築も視野に入るでしょう。
パッケージ開発は200万円以上
ベースとなるシステムをもとに必要な機能を追加するパッケージ開発は200万円以上が費用相場となります。
たとえば愛知県のシステム開発会社、株式会社スノーピークビジネスソリューションズのオリジナル在庫管理システム「ZaiKo STARTER」は、多種多様な業種に共通する必要な機能だけを搭載。そのうえで、必要な機能を追加できるセットオーダープランが用意されています。
既存のシステムをカスタマイズする場合は、要件定義や設計などに時間をかけて必要な機能を洗い出し、それに合わせてカスタマイズを行うことになります。そのため、ディレクターやエンジニアが携わることになり、人件費がかかります。また、カスタマイズの度合いによって開発費用は変動します。
クラウド型は月額1,000円〜20,000円以上+初期費用
すでに開発されているクラウド型の在庫管理システムを導入する場合は月額使用料を払うケースが多く、費用の目安は月額1,000円〜20,000円以上。また、加えて初期費用がかかるケースも。たとえば医薬品向けのクラウド型在庫管理システムである「ODSS」を導入する場合は、初期導入費用が300,000円以上かかります。
月額1,000円前後のツールもありますが、システムを使う人数や出荷数、オプションの有無によっても費用は変動します。企業での使用を想定すると、少なくとも月額10,000円以上は見込んでおくのが賢明でしょう。
画像引用:ロジクラ 料金プラン
たとえば小売・EC向けの在庫管理システム「ロジクラ」では、上の画像の通り出荷量や拠点数によってプランが用意されています(その他、プランによって機能面にも違いがあります)。
このようにクラウドは利用規模によって料金が変わるケースが多いので、ツールの料金表を確認して概算してみるのがおすすめです。クラウド型のシステムについては以下記事にて詳しく紹介しています。料金についても一覧表で紹介していますのでご参考としてください。
関連記事:在庫管理システム比較11選|比較ポイントは「商品の特性」
在庫管理システムの開発費用で押さえておきたいポイント
必要な機能を明確にしておく
在庫管理システムの導入にあたって、まずは自社業務の課題がどこにあるのかを明確にしたうえで、理想を叶えるにはどのような機能が必要なのかを明確にしておくことが大切です。
在庫管理システムでは、品目、入庫、出庫、残高、担当者、場所、日付などの項目は最低限必要になるかと思います。これだけであればそこまで予算をかけずに開発できますが、業務の効率化を図るなら実際はさらに必要な機能が増えるケースが多いかと思います。
ここで一般的な在庫管理システムが搭載している標準的な機能を紹介します。
機能 |
概要 |
在庫一覧 |
実在庫や在庫ロケーションをリアルタイムに 確認・管理、検索や帳票出力も可能 |
入出庫管理 |
入荷予定・出荷予定の商材を管理する機能 入荷商材用のバーコードラベル印刷も可能 |
検品管理 |
入荷・出荷商材の検品を管理する機能 バーコード・ハンディターミナルなどを活用した 業務効率化をサポート |
返品管理 |
商材の返品が生じた際の対応を効率化する機能 |
マスター管理 |
製品・仕入先・担当者・顧客情報などのデータを マスター登録して管理する機能 |
在庫分析 |
入出庫や実在庫に関連するデータを集計・分析する機能 |
データ・システム連携 |
CSV入出力、外部システムとの連携を実現する機能 |
棚卸し |
実在庫とデータを一致させる棚卸し業務を効率化する機能 |
こうした機能の中で、自社に必要な機能はどれか見極めることが大切です。この見極めが適切でないと、開発を進めるうえで修正が発生したり、余計な機能を追加して費用が無駄にかかってしまうリスクがあります。
運用・保守の費用も計算しておく
在庫管理システムに限らずいえることですが、システム開発を外注する場合は、運用・保守の方針や予算を決めておくことも重要です。システムは作って終わりではなく、リリース後も継続的に運用や保守をしていく必要があります。
目安として、運用費はシステム開発の5%前後。500万円で開発したシステムであれば運用・保守費用は月25万円ほどかかり、1年間で300万円になります。
- システム運用も業者に依頼するのか
- 依頼するなら月々の予算はどれくらいか
- 運用時に開発会社に求めるものは何か
これらを明確にしておき、運用・保守の費用も含めて予算に見込んでおくとよいでしょう。
在庫管理システムの開発費用まとめ
今回は主な種類である「スクラッチ開発」「パッケージ開発」「クラウド型」に分類してそれぞれのメリットデメリットや費用相場を解説しました。
- スクラッチ開発は500万円以上
- パッケージ開発は200万円以上
- クラウド型は月額1,000円〜20,000円以上+初期費用
- 運用費はシステム開発の5%前後
在庫管理システムの開発費用は搭載したい機能や開発の種類によって費用が大きく異なります。「自社の場合はいくらぐらいになりそうか知りたい」「在庫管理システムの開発費用・相場をさらに詳しく知りたい」方はシステム幹事にご相談ください。費用のご相談だけでも無料でお答えします。予算や目的から最適なシステム会社やソフトをご紹介も可能です。
コンサルタントのご紹介
岩田
専任のコンサルタントが、
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Q. 在庫管理システムを開発する際の費用相場は?
在庫管理システムを開発する際の費用相場は、スクラッチ開発型だと500万円以上、パッケージ開発型は200万円以上、クラウド型だと初期費用(300,000円以上)に加えて月額1,000円~20,000円以上です。
この記事を書いた人
七瀬 ユウ
専門分野: Webライティング
新卒で大手Slerに入社し、基幹システムの開発・プロジェクトマネジメント業務に従事。転職後、WEB広告企業でセールスライターの経験を経て、現在はフリーランスWEBライターとして活動中。「読者目線で分かりやすい記事を届ける」をモットーに執筆します。
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