Webアプリの開発費用相場|開発費用が決まる仕組みや費用最適化のヒントを解説!

Webアプリの開発費用相場|開発費用が決まる仕組みや費用最適化のヒントを解説!

新規事業立ち上げのため、既存事業の成長のためWebアプリを開発したい。しかし、Webアプリ開発費用はどのくらい?そんな企業担当者の方に向け、知っておきたい基本から開発費用が決まる仕組み、Webアプリの種類別開発費用目安、費用最適化のヒントまで、Webアプリ開発費用の全体像を解説していきます。

なお、Webアプリ開発会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。

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目次
  1. 1. Webアプリ開発の基本
    1. 1-1. フロントエンド / バックエンド
    2. 1-2. サーバの運用 / 保守
    3. 1-3. Webアプリ開発の手法
    4. 1-4. Webアプリ開発のフレームワーク / 開発モデル
  2. 2. Webアプリの開発費用が決まる仕組み
    1. 2-1. 開発費用のほとんどは人件費
    2. 2-2. 実装する機能で開発費用も変動
  3. 3. 種類別のWebアプリ開発費用相場
  4. 4. Webアプリ開発費用を最適化するヒント
    1. 4-1. 要件に適した開発手法
    2. 4-2. 拡張性を確保しながら機能を絞り込む
    3. 4-3. MVPの手法で市場ニーズを把握
  5. 5. Webアプリ開発に適した外注先を選定するには
    1. 5-1. 複数の候補先に相見積もりを依頼
    2. 5-2. Webアプリ開発の実績 / 開発手法への対応
    3. 5-3. コミュニケーション力
  6. 6. 【まとめ】Webアプリ開発費用の相場 / 基本を紹介しました

Webアプリ開発の基本

Webアプリ開発の基本

Webアプリとは、Webブラウザのインストールされた端末から、インターネット経由で利用できるアプリケーションのこと。Webシステムとほぼ同じ意味で使われるほか、アプリ機能を持つWebサイトもWebアプリの1つです。

Webブラウザの使えるPC / モバイルデバイス、およびインターネット環境さえあれば、いつでもどこでも閲覧 / 操作できることがWebアプリのメリット。代表的といえるWebアプリの例をいくつか紹介しておきましょう。

Webアプリの具体例

代表的なサービス

ECサイト

Amazon、楽天市場、ユニクロなど

マッチングサイト / ポータルサイト

システム幹事、Yahoo!Japanなど

口コミサイト

価格.com、食べログなど

SNS

Facebook、Instagramなど

ストリーミングサービス

YouTube、Netflix、Spotifyなど

ユーティリティサービス

Gmail、Googleカレンダーなど

 Webアプリの基本については以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:Webシステムとは?基本・具体例からWebサイトとの違いまでわかりやすく解説

フロントエンド / バックエンド

Webアプリは、サーバに構築されたフロントエンド / バックエンドという2つのプログラムを連携させることで動作しています。フロントエンドとは、ユーザー(Webブラウザ)の目にする画面(GUI)表示を受け持つプログラムのこと。バックエンドとは、リクエストに応じてデータを処理し、結果をレスポンスするプログラムのことです。

フロントエンド / バックエンド

画像出典:WEBSTS

つまり、Webアプリ開発とは、フロントエンド / バックエンドプログラムを開発し、適切なサーバにデプロイ(配置)すること。Webブラウザがクライアントソフトとなるため、サーバ側の開発 / 管理のみに集中できることもWebアプリのメリットです。

ただし、Webアプリに適したサーバは、開発するアプリによって異なります。ベーシックなものであればレンタルサーバでも問題ありませんが、大規模なWebアプリでは「AWS」「GCP」などのパブリッククラウドを利用する場合も。レンタルサーバなら月額1,000円程度から、パブリッククラウドは従量制となることが一般的です。

AWS EC2の基本 / 費用については以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:AWS EC2仮想サーバーの料金体系|プラン・料金シミュレーションも紹介!

サーバの運用 / 保守

Webアプリのゴールは開発ではありません。むしろ、いつでもどこでも利用できるWebアプリのメリットを最大化するには、アプリを安定的に稼働させていくことが重要。こうしたWebアプリの目的を達成するために必須なのが「サーバの運用 / 保守」です。

サーバ運用 / 保守にかかる費用は、Webアプリの開発手法やサーバの種類によって異なりますが、アプリ開発を外注した場合は、運用 / 保守も外注先に任せることが一般的です。おおよそ、年間のサーバ運用 / 保守費用は、アプリ開発費用の15%程度。近年では、運用 / 保守を専門とするMSP(Managed Service Provider)に外注する企業も増えています。

アプリのサーバ運用保守については以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:アプリ運用とは?保守との違い・重要性・作業内容・想定すべきコストを解説

Webアプリ開発の手法

Webアプリ開発にはいくつかの手法があり、目的やニーズ、予算にあわせて選択できます。主なWebアプリ開発の手法を紹介しておきましょう。

Webアプリ開発の手法

概要

オープンソース

WordPress、EC-CUBEなどの無償で利用できるオープンソースプログラムと、

プラグインを組み合わせてWebアプリを開発

クラウドWeb

アプリ開発ツール

モジュール化された機能を組み合わせてWebアプリを開発できるツール

パッケージ開発

市販のパッケージソフトウェアをカスタマイズして

ニーズに応じたWebアプリを開発

スクラッチ開発

ゼロからソースコードを書いてWebアプリを開発

 ただし、すべての開発手法が利用できるとは限りません。これまでにない新たなアイデアをWebアプリとして実現させるには、オープンソース / 開発ツール / パッケージ開発では対応できない場合も。こうしたケースでは、自由度の高いスクラッチでWebアプリ開発します。

 スクラッチ開発については以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:スクラッチ開発とは?メリット・デメリット、パッケージ開発との違い

Webアプリ開発のフレームワーク / 開発モデル

スクラッチ開発とはいえ、すべてをゼロから開発するのでは費用がかかりすぎてしまいます。通常は、必要な機能を1つのプログラムにまとめたアプリ開発の土台「フレームワーク」を利用することがほとんど。PHP向けの「Laravel」、Python向けの「Django」など、開発に使うプログラミング言語にあわせたフレームワークが採用されます。

Django

Django

画像出典:Django

また、主にウォーターフォール型を採用することの多いスクラッチ開発ですが、目的に応じてアジャイル型など、ほかの開発モデルを採用する場合もあります。主流といえるウォーターフォール型 / アジャイル型のみ簡単に紹介しておきましょう。

 

ウォーター

フォール型

アジャイル型

概要

上流から下流へ水が流れるように、

開発工程を順序立てて遂行する

全体を大まかな機能に分解し、

優先度の高いものから

開発・リリースを

繰り返して完成形を目指す

開発工程

要求定義 > 要件定義 >

設計 > 開発 > テスト > リリース

「計画 > 設計 > 開発 >

テスト > リリース」

を1単位としたイテレーション

 を繰り返す

特徴

開発工程の手戻りは想定されない。

前工程で問題が生じるとプロジェクトが混乱する

イテレーションごとのレビューを

次のイテレーションに活かす。

柔軟性が高い反面、

完成を定義しにくい

向いている

アプリ

最初から完成形 / 要件が明確なアプリ

ユーザーの反応を

取り入れながら

成長させていくアプリ

 アプリの開発モデルについては以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:システム開発の手法4つの特徴・メリット・デメリットを解説!

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Webアプリの開発費用が決まる仕組み

Webアプリの開発費用が決まる仕組み

開発手法、開発モデル、サーバの確保や運用 / 保守など、Webアプリ開発には検討すべきこと、選定すべきことが非常に多いことが把握できたはずです。それでは、さまざまな要因が絡みあうWebアプリの開発費用は、どのような仕組みで決定されるのでしょうか?以下から簡単に解説していきます。

開発費用のほとんどは人件費

開発したWebアプリの維持に必要なドメイン、SSL証明書、サーバ費用などは、おおむねサービスごとに決まる固定費です。一方、Webアプリ開発費用は、開発するアプリの種類 / 規模、外注先などに応じて費用の異なる変動費であり、そのほとんどは人件費で占められています。

それでは、Webアプリ開発費用とほぼイコールの人件費は、どのようにして算出されるのか?その基準となるのが人月単価と開発期間です。

人月単価 / 開発期間

人月単価とは、アプリ開発に携わるエンジニア1名が、1か月間稼働した場合の単価のこと。Webアプリ開発会社によって単価は変動しますが、スキルの高いエンジニアほど人月単価は高くなります。 

エンジニアのレベル

人月単価の相場

プログラマー

50万円〜100万円

初級エンジニア

60万円〜100万円

中級エンジニア

80万円〜120万円

上級エンジニア(管理職)

120万円〜160万円

 つまり、どのレベルのエンジニアをどの程度の期間(工数)開発にアサインするかによって、Webアプリ開発費用が決まる仕組みです。また、人月単価にはエンジニア給与のほか、利益、オフィスの維持費などの経費も含まれているため、給与 / 地価の高い都心の開発会社ほど開発費用総額は高くなります。

実装する機能で開発費用も変動

Webアプリにどのような機能を実装するかによっても開発費用は変動します。これは、機能ごとに必要な開発工数の分だけ、人月単価が上乗せされるから。Webアプリに追加したい機能ごとの開発費用目安も紹介しておきましょう。

Webアプリに実装する機能

機能の開発費用相場

ログイン機能

10万円〜20万円

決済システム

20万円〜50万円

プッシュ通知

10万円〜100万円

ナビゲーション機能

2万5,000円〜5万円

位置情報機能

12万円〜25万円

チャット / メッセージ機能

20万円〜40万円

システム連携 / API

5万円〜40万円

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種類別のWebアプリ開発費用相場

それでは、Webアプリ開発費用の総額は、どのくらいを見込んでおけばいいのか?そんな方の参考になるように、種類別のWebアプリ開発費用の相場を紹介しておきます。

Webアプリの種類

Webアプリ開発費用相場

口コミサイト

80万円〜300万円

掲示板サイト

50万円〜300万円

ECサイト

60万円〜400万円

SNS

100万円〜500万円

予約サイト

80万円〜500万円

マッチングサイト

100万円〜500万円

ゲームアプリ

300万円〜1,000万円以上

Webアプリ開発費用を最適化するヒント

Webアプリ開発費用を最適化するヒント

自社ニーズを満たしたクオリティの高いWebアプリを開発するには、費用面だけに着目してはいけません。とはいえ、初期投資となる開発費用はなるべく抑えたい、というのが発注側の本音でしょう。では、Webアプリ開発費用を最適化するにはどうすべきか?ヒントとなるポイントをいくつか紹介していきます。

要件に適した開発手法

まず1つ目のポイントは、Webアプリが実装すべき機能要件、満たしているべき非機能要件を明確にし、要件に適した開発手法を選択すること。たとえば、シンプルな独自ECサイトであれば、オープンソースのEC-CUBEを利用することで開発費用を抑えられるでしょう。

ゼロからコードを書くスクラッチ開発は、それでしか得られないメリットもあります。しかし、オープンソースやパッケージで実現できるWebアプリなら、わざわざスクラッチ開発を選択する意味がありません。

機能要件 / 非機能要件については以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:機能要件とは|システム開発プロジェクトにおける重要性や非機能要件との違いを解説!

拡張性を確保しながら機能を絞り込む

将来的な拡張の余地を残しながら、機能を絞り込んだWebアプリを開発する方法もあります。たとえば、機能要件を必須の機能と将来的に実装したい機能に分け、必要最低限のWebアプリを開発し、スモールスタートする方法です。

この方法であれば、Webアプリ開発の初期費用を抑えられるほか、ユーザーの反応を見ながらニーズの高い機能を優先的に実装できます。

MVPの手法で市場ニーズを把握

MVPの手法をWebアプリ開発に適用し、市場のニーズを確認する方法もあります。MVP(Minimum Vaible Prodact)とは、実用に足る最小限のプロダクトのこと。MVPを市場に投入し、ニーズがあれば継続開発、なければアイデアを放棄するというマーケティング手法です。

Minimum Vaible Prodact

画像出典:INTERACTION DESIGN FOUNDATION

 本来、MVPはWebアプリやITシステムに限らない幅広いプロダクトを意味します。一方、アジャイル開発モデルと相性がいい特徴を持つため、ITにMVPを適用する例は少なくありません。ニーズのないアイデアに投資し続けてしまう失敗をなくすためには、非常に有効な手法です。

 MVPについては以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:MVPとは?システム開発に応用するメリットや実践方法を解説

Webアプリ開発に適した外注先を選定するには

Webアプリ開発に適した外注先を選定するには

どのような戦略、開発手法を採用するにしても、Webアプリ開発を外注する際のポイントは「アプリ開発会社の選定」です。それでは、Webアプリ開発に適した外注先を選定するには、どのような点に注意しておけばいいのか?以下から簡単に解説していきます。

複数の候補先に相見積もりを依頼

まず大前提として考慮しておきたいのは、最初から特定のWebアプリ開発会社に絞り込まないこと。3社程度の候補先をピックアップし、相見積もりを依頼するのが原則です。もちろん、相見積もりの結果を費用面だけで判断してはいけません。相見積もりを依頼する際の対応など、適切な外注先を見極めるには総合的な観点が必要です。

Webアプリ開発の実績 / 開発手法への対応

それでは、相見積もりを依頼する候補先は、どのように選定すればいいのか。Webアプリに求める自社の要件を明確にした上で、同種のWebアプリ開発実績が豊富なのか?自社の考える開発手法に対応できるのか?をチェックしましょう。自社の業界、業種、業務内容への理解があるかどうかもポイントです。

コミュニケーション力

相見積もり依頼時の担当者の対応、コミュニケーション能力をチェックしましょう。なぜなら、Webアプリを含むシステム開発案件の失敗原因は、その多くが「充分に意思疎通できていなかった」ことだからです。

技術力の高い開発会社であっても、クライアントの意図を正確に汲み取るコミュニケーション能力がなければ、希望するWebアプリにはならないことを覚えておきましょう。

【まとめ】Webアプリ開発費用の相場 / 基本を紹介しました

新規事業立ち上げのため、既存事業の成長のためWebアプリを開発したい。しかし、Webアプリ開発費用はどのくらい?そんな企業担当者の方に向け、知っておきたい基本から開発費用が決まる仕組み、Webアプリの種類別開発費用目安、費用最適化のヒントまで、Webアプリ開発費用の全体像を解説してきました。

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