- 更新日 2023.10.25
- カテゴリー インフラ構築
Microsoft Dynamics 365の費用は?メリット・口コミも紹介【2024年最新版】
Microsoft Dynamics 365は、企業活動を支援する「営業」「サービス」「マーケティング」などの各機能を搭載した基幹業務アプリケーションの総称です。
ExcelやAccessなどで社内データを部署ごとに管理していると、二重管理や入力ミスなどで必然的に管理コストが膨らんでいきます。管理コストで悩む企業にとって、Microsoft Dynamics 365は有効なソリューションとなるでしょう。
しかし、以下のような悩みも出てきます。
- Microsoft Dynamics 365の導入メリットは?
- Microsoft Dynamics 365の詳細な費用や機能を体系的にまとめた情報がほしい
- Microsoft Dynamics 365以外にも選択肢はあるの?
本記事では、Microsoft Dynamics 365の費用や各機能の特徴、導入メリット、事例などを紹介します。
※「Microsoft Dynamics 365の導入を検討したい」「Microsoft Dynamics 365以外にも自社に合うツールを知りたい」という方はシステム幹事にご相談ください。専任のアドバイザーが最適なシステム会社をご紹介します。相談料などは一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。
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1.
Microsoft Dynamics 365の費用
- 1-1. Dynamics 365 Sales
- 1-2. Dynamics 365 Service
- 1-3. Dynamics 365 Customer Data Platform
- 1-4. Dynamics 365 Marketing
- 1-5. Dynamics 365 Commerce
- 1-6. Dynamics 365 Supply Chain
- 1-7. Dynamics 365 Finance
- 1-8. Dynamics 365 Human Resources
- 1-9. Dynamics 365 Project Management
- 1-10. Dynamics 365 Business Central
- 2. Microsoft Dynamics 365とは?導入のメリット
- 3. Microsoft Dynamics 365の導入が向いている企業
- 4. Microsoft Dynamics 365の導入事例・効果
- 5. Microsoft Dynamics 365の口コミ・評判
- 6. Microsoft Dynamics 365と類似しているシステムの比較
- 7. Microsoft Dynamics 365の費用を紹介しました
Microsoft Dynamics 365の費用
Microsoft Dynamics 365には、企業の業務を支援するいくつもの種類のアプリが用意されています。各アプリの費用と機能を表にまとめました。
アプリの種類 |
月額料金 |
主な機能 |
Dynamics 365 Sales |
7,070円~ |
営業支援システム(SFA)、 顧客管理システム(CRM) |
Dynamics 365 Service |
5,440円~ |
カスタマーサービス支援 |
Dynamics 365 Customer Data Platform |
163,070円~ |
顧客分析・予測システム |
Dynamics 365 Marketing |
163,070円~ |
マーケティング支援 |
Dynamics 365 Commerce |
19,570円~ |
EC支援 |
Dynamics 365 Supply Chain |
19,570円~ |
サプライチェーン管理システム |
Dynamics 365 Finance |
19,570円~ |
財務・会計システム |
Dynamics 365 Human Resources |
13,050円~ |
従業員管理 |
Dynamics 365 Project Management |
13,050円~ |
プロジェクト管理 |
Dynamics 365 Business Central |
7,610円~ |
中堅・中小企業向けの グローバルERPパッケージ |
表に載せた各アプリの詳細を以下で説明します。
Dynamics 365 Sales
サービス名 |
料金 |
できること |
Dynamics 365 Sales Professional |
7,070円 / ユーザー |
営業プロセスが複雑ではない組織向けの 営業支援システム (SFA) |
Dynamics 365 Sales Enterprise |
10,330円 / ユーザー |
営業支援だけでなく、 より複雑な販売プロセスのニーズに対応 |
Dynamics 365 Sales Premium |
14,680円 / ユーザー |
Sales Insightsによる分析と AIによる提案を受けられる |
Microsoft Relationship Sales |
17,576円 / ユーザー |
顧客との関係構築を支援する |
Microsoft Viva Sales |
4,350円 / ユーザー |
Microsoft 365 と Microsoft Teams を使用して、 CRMからデータを自動連携させる |
Dynamics 365 Service
サービス名 |
料金 |
できること |
Customer Service Professional |
5,440円 / ユーザー |
電話やチャット問い合わせなど、 カスタマーサービス担当者のための 基本的な機能を提供 |
Customer Service Enterprise |
10,330円 / ユーザー |
Customer Service Professionalの機能のほか、 サービスのスケジューリングや担当者の派遣、 チームの作成、リソースの管理などが行える |
Field Service |
10,330円 / ユーザー |
訪問修理、機器メンテナンスなど フィールドサービス業務を一元的に管理 |
Remote Assist |
7,070円 / ユーザー |
ハンズフリーで視覚情報を リアルタイムでリモートの専門家と共有し、 必要な支援を受けられる |
Dynamics 365 Customer Data Platform
サービス名 |
料金 |
できること |
Customer Insights |
163,070円~ / テナント |
顧客データを統合・分析し、 適切なアクションを起こせる |
Customer Voice |
21,740円~ / テナント |
アンケートフォームを簡単に作成し、 顧客からのフィードバックを収集できる |
Dynamics 365 Marketing
サービス名 |
料金 |
できること |
Marketing |
163,070円~ / テナント |
顧客単位でニーズに合わせたメッセージの配信、 マーケティング活動のためのデータ収集 |
Dynamics 365 Commerce
サービス名 |
料金 |
できること |
Commerce |
19,570円 / ユーザー |
店舗、バックオフィス、コールセンターの機能を 1つのエンドツーエンドのプラットフォームに統合 |
Fraud Protection |
108,715円~ / テナント |
中~大規模組織向けの クラウドベース詐欺行為防止ソリューション |
Dynamics 365 Supply Chain
サービス名 |
料金 |
できること |
Supply Chain Management |
19,570円 / ユーザー |
注文の履行、計画、調達、生産、在庫、 倉庫、輸送のすべてのデータを統合し、 AIやIoTからの予測や分析を使用することで、 業務効率、品質管理、収益性を最大化 |
Guides |
7,070円 / ユーザー |
3Dを活用して必要なタイミングで 必要な箇所に指示を出すことにより、 従業員が実際に作業しながら学習できる |
Intelligent Order Management |
32,610円~ / 月 1,000 件の受注明細 |
短期間かつ低コストで 効率的に注文を履行できるようにする マルチテナント型のスタンドアロンサービス |
Dynamics 365 Finance
サービス名 |
料金 |
できること |
Finance |
19,570円 / ユーザー |
中~大規模の組織が グローバルな財務業務の業績をリアルタイムで監視し、 データの一元化、工数削減、 組織全体でのコラボレーションの促進、 迅速な意思決定を可能にする |
Dynamics 365 Human Resources
サービス名 |
料金 |
できること |
Human Resources |
13,050円 / ユーザー |
報酬、福利厚生、退職や休暇の管理、規制やポリシーの遵守、 業績評価、研修、トレーニング、 セルフサービスプログラムに関する業務を効率化 |
Dynamics 365 Project Management
サービス名 |
料金 |
できること |
Project Operations |
13,050円 / ユーザー |
営業、調達、プロジェクト管理、 財務の各チームが連携することで、 取引の成約率アップ、プロジェクト納期の短縮、 収益性の最大化を実現 |
Dynamics 365 Business Central
サービス名 |
料金 |
できること |
Business Central Essentials |
7,610円 / ユーザー |
財務管理、人材管理、AI支援型予測、 顧客関係管理、プロジェクト管理、 サプライ チェーン管理、電子サービス、 倉庫管理と在庫管理 |
Business Central Premium |
10,870円 / ユーザー |
計画と出荷、サービス品目管理、サービス価格管理、 サービス契約管理、サービス注文管理、 アジャイル生産、有限負荷計画、 製造注文、基本的な能力計画、 マシンセンター、売上予測と在庫予測、 基本的な供給計画、生産部品表、バージョン管理 |
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Microsoft Dynamics 365とは?導入のメリット
Microsoft Dynamics 365では、CRM(顧客管理)やSFA(営業支援ツール)に関する様々な機能が搭載されています。ここでは、Microsoft Dynamics 365を導入することで得られる代表的なメリットを3つ紹介します。
- Microsoft製品と連携できる
- 自社に必要な機能から段階的に導入できる
- 顧客へのアプローチ方法が豊富で顧客満足度向上につながる
Microsoft製品と連携できる
Microsoft Dynamics 365の特徴として、ExcelやOutlookなどのMicrosoft製品とスムーズに連携できることが挙げられます。そのため、業務でWordやExcelといったOffice製品を利用している企業であれば、データ・機能面で連携が容易となります。
たとえば、Excel上にある案件情報からデータを取り込み、Microsoft Dynamics 365とシームレスに同期可能です。顧客データを二重管理する必要がなくなるだけでなく、入力ミスや手間を減らせるのは大きなメリットといえるでしょう。
自社に必要な機能から段階的に導入できる
Microsoft Dynamics 365は様々な機能を持つサービス群です。利用方法にはフルパッケージ版だけでなく、個別プランも用意されています。そのため、自社に必要な機能から段階的に導入するといったスモールスタートが可能です。
CRMが必要な企業であれば、最初にDynamics 365 Salesを導入し、将来的に顧客満足度を高めるためにDynamics 365 Customer Serviceを導入するといったシナリオも考えられるでしょう。またDynamics 365では、1人の同じユーザーが複数サービスを利用すると、2つ目以降は料金が安くなる「Attachライセンス」形式が採用されています。
コストを抑えながら効率的にDynamics 365を導入していけるのも魅力です。
顧客へのアプローチ方法が豊富で顧客満足度向上につながる
Microsoft Dynamics 365には、仮想オペレーターチャットボットやコミュニティポータルなど豊富なツールが用意されています。
各種ツールはローコードで手軽に構築できるため、素早く自社サービスに組み込むことが可能です。
また、顧客とチャネルを分析し、より効果的なカスタマーサポートの実現を支援します。レポート画面はグラフや表を活用し、問題点や課題を可視化してくれるのも特徴です。
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Microsoft Dynamics 365の導入が向いている企業
Microsoft Dynamics 365の導入が向いているのはどのような企業でしょうか。ここでは2つの例を挙げて紹介します。
- Microsoft製品を既に使用している
- 部署間でツールを統合したい
Microsoft製品を既に使用している
Microsoft Dynamics 365はMicrosoft製品との親和性が高いため、業務でMicrosoft製品を使用している企業は連携が容易です。元から業務データをExcelやAccessで管理している場合は、ファイルの二重管理や入力ミスといった非効率な業務から解放されます。
またメーラーにOutlookを採用している、ビデオ会議でMicrosoft Teamsを利用しているのであれば、導入もスムーズに進むでしょう。
部署間でツールを統合したい
Microsoft Dynamics 365は、マーケティング、財務、人事など企業活動に関わる様々なサービスを提供しています。そのため、各部署でMicrosoft Dynamics 365を導入、連携することでシームレスなデータ統合が実現可能です。ツールが統一されていれば、情報共有が円滑になるだけでなく、売上の拡大や生産性の向上が期待できます。
ツールが統一されるメリットはデータ連携だけにとどまりません。
2021年、Microsoftはセキュリティ対策に今後5年で200億ドル(約2兆6,000億円)もの費用を投じると発表しました。そのため、主要業務の大部分をMicrosoft Dynamics 365でカバーできれば、Microsoftが誇る高度なセキュリティで自社の情報資産を保護できるでしょう。
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Microsoft Dynamics 365の導入事例・効果
ここからは、Microsoft Dynamics 365の導入事例を紹介します。
本田技研工業株式会社
創業以来、あらゆる分野の「モビリティ(動くモノ)」を開発・販売をしてきた本田技研工業株式会社では、少子高齢化に伴う人手不足を問題視していました。人員や労働環境の変化に柔軟に対応できる組織を作るためには、業務の効率化と省力化が喫緊の課題だったのです。
上記の課題を解決するために、システム基盤としてDynamics 365を採用。ペーパーレス化によって営業活動、顧客対応がスピーディーになりました。さらに、情報共有がスムーズになったことで、ベテラン社員と若手社員の業務レベルでのムラが均一に近づきつつあります。
Dynamics 365の導入にあたっては、従来の業務フローを見直し、業務の標準化に成功。事業活動だけでなく社内の風土や制度の変革にもつながりました。
引用元:本田技研工業株式会社
大東建託株式会社 / 大東建物管理株式会社
賃貸物件の情報検索サイト「いい部屋ネット」を展開する大東建託株式会社では、年間で100万件を超える問い合わせ対応に苦労していました。従来は独自開発したシステムで管理・運用していましたが、情報が部署間で縦割り管理されてしまい、二重管理や入力ミスなどが頻発。非効率な業務の解消は大きな課題でした。
そこでMicrosoft Dynamics 365の「Microsoft Dynamics CRM Online」を導入し、各種情報を一元管理できるようになりました。ワンクリックで各部署のデータを参照可能になったことで問い合わせに対する折り返し電話が減少。対応のスピードが飛躍的に向上し、1件あたりの処理にかかっていた時間を平均26%も削減することに成功しています。
株式会社JMC
教育現場のICT化を中心としたサービスを展開する株式会社JMCは、顧客情報の検索が遅く、情報整理がスムーズにできないなどの課題を抱えていました。顧客管理システムが自社に合っていないために、カスタマーサポートで迅速な対応ができずにいたのです。
株式会社JMCではMicrosoft Dynamics 365を導入してから、以下の成果を実感しています。
- コールセンターの初動が大幅に向上
- チーム内で情報共有が円滑化
- 大量のリース端末の情報更新がたったの30分で完了
引用元:株式会社JMC
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Microsoft Dynamics 365の口コミ・評判
Microsoft Dynamics 365の口コミや評判をまとめてみました。良い口コミと良くない口コミに分けて紹介します。
良い口コミ
- デザインが複数用意されていて、社員の好みでカスタマイズできるのがいい
- UIはわかりやすいので助かる
- 社全体で情報を一元管理できるようになったため、オペレーションが集約し業務がスリムになった
良くない口コミ
- 機能が多く使いこなせていないと感じている
- 検索がうまく機能しないことがあり、検索するだけで時間をロスすることがある
- 操作感が遅くもっさりしている
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Microsoft Dynamics 365と類似しているシステムの比較
Microsoft Dynamics 365以外の業務効率化ツールを比較検討したい方もいるでしょう。ここでは、2つのツールの簡単な比較表をまとめ、Microsoft Dynamics 365との違いを解説します。
ツール名 |
月額料金(税込み) |
特長 |
Salesforce Sales Cloud |
月額3,300円~ |
・SFAとの連携可能 ・売上予測や見込み客管理機能あり |
Zoho CRM |
月額1,848円~ |
・CRMのほかSFAも利用可能 ・Zohoが展開する各種アプリと連携可能 ・AI型営業アシスタントを搭載 |
Salesforce Sales Cloud
Salesforce Sales Cloudは世界的に人気のCRMサービスとして有名で、中小企業から大企業まで数多く導入されています。CRM以外にカスタマーサポートやマーケティング支援など複数のパッケージを展開しているという点でもMicrosoft Dynamics 365と似ています。
両者の大きな違いは「連携できるサービス」です。Microsoft Dynamics 365はTeamsやOffice、OneDriveなどMicrosoft製品との連携がスムーズかつデザイン統一性も保たれています。しかし、Salesforceが連携できるのは外部サービスがほとんどです。
「Microsoft Dynamics 365とOfficeを連携する」のようにMicrosoft製品同士での連携は簡単に行えますが、Salesforceで他サービスと連携するには若干煩雑になる可能性があります。
そのため、自社ですでに運用しているサービスとの連携面が導入検討の決め手となるでしょう。
Zoho CRM
画像:Zoho CRM
Zoho CRMは25万社以上の導入実績を誇るCRMサービスです。大きな特徴として優れた操作性とカスタマイズ性が挙げられます。また、ニーズに応じてプランを変更すればCRMからSFA、帳票管理などもカバーできます。
カバーできる業務範囲ではMicrosoft Dynamics 365に軍配が上がります。しかし、お問い合わせフォームやMAツールが標準搭載されている点など、Zoho CRMにしかない機能もあります。
Microsoft Dynamics 365にはZoho CRMのデータを連係させる機能もあるため、ケースによっては両者を導入して連携することも考えられます。コスト面で見れば、月額1,848円のZoho CRMはよりスモールスタートに向いているといえるでしょう。
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Microsoft Dynamics 365の費用を紹介しました
本記事では、Microsoft Dynamics 365の費用について、各種プランの料金や導入メリット、事例などについて解説しました。
Microsoft Dynamics 365は企業の基幹システムをまとめて一元管理でき、よりスムーズな業務遂行を可能にします。しかし、多機能であるがゆえに導入を検討するのに専門家の知見やアドバイスが必要になる企業も多いでしょう。
もし「Microsoft Dynamics 365の導入について相談したい」「ほかに自社に合うシステムがないか検討したい」とお悩みの方は、ぜひ「システム幹事」にご相談ください。専門のコンサルタントが御社の要望を丁寧にヒアリング・ご提案します。相談料はすべて無料です。
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Q. Microsoft Dynamics 365の費用相場は?
Microsoft Dynamics 365の費用相場は、安くて月額7,000円程度、高くて月額163,000円以上です。
この記事を書いた人
Y.KURODA
専門分野: IT・取材
ITライター兼Web開発者。
元システムエンジニアとしての経験とSEOの知見を活かした記事を執筆しています。ライター業務を効率化するWebサービス『MOJI-KA』を開発・運用中です。