スクラッチ開発とは?パッケージ開発との違いからメリット・デメリットまで解説【2024年最新版】

スクラッチ開発とは?知っておきたいシステム開発の基本・構築方法の違いや選び方を解説!

スクラッチ開発とは、システム開発の基本として押さえておくべき構築方法のひとつです。なんとなく知っていても、スクラッチ開発が自社プロジェクトに最適なのか、判断に迷っている方は多いはず。そんな企業担当者の方なら、以下のような疑問を抱えているでしょう。

・スクラッチ開発とは何か?
・スクラッチ開発のメリットは?デメリットはある?
・スクラッチ以外のシステム構築方法は?
・自社プロジェクトに最適なシステム構築方法を選ぶには?

本記事では、スクラッチ開発の概要・メリット・デメリットを紹介。パッケージ開発との違い、構築方法の選び方など、押さえておきたいシステム開発の基本を解説します。

※システム開発会社選びにお悩みの方はシステム幹事にご相談ください。専任のコンサルタントがあなたの目的に応じて最適な会社をご紹介します。

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目次
  1. 1. スクラッチ開発とは
    1. 1-1. オリジナルのシステムをゼロから開発すること
    2. 1-2. フルスクラッチ開発との違い:フレームワークを活用するかいなか
  2. 2. スクラッチ開発とパッケージ開発の違い
    1. 2-1. パッケージ開発のメリット
    2. 2-2. パッケージ開発のデメリット
    3. 2-3. パッケージ開発が向いているプロジェクト
    4. 2-4. スクラッチ開発は時代遅れではない!
  3. 3. スクラッチ開発のメリット
    1. 3-1. 業務課題解決に最適なシステムを自由に開発できる
    2. 3-2. システムの機能要件を最適化しやすい
    3. 3-3. 将来的な拡張性を確保しやすい
  4. 4. スクラッチ開発のデメリット
    1. 4-1. 初期費用が高額・開発期間が長期になりがち
    2. 4-2. 担当者・開発会社に負荷がかかりやすい
  5. 5. スクラッチ開発の流れと各工程のポイント
    1. 5-1. 1. 【重要】要件定義・デザイン定義
    2. 5-2. 2. 基本設計
    3. 5-3. 3. システム開発
    4. 5-4. 4. テスト公開、テスト運用
    5. 5-5. 5. 本番公開
    6. 5-6. 6. メンテナンス・必要に応じた機能拡張
  6. 6. スクラッチ開発が向いているシステムやプロジェクト
  7. 7. スクラッチ開発の費用相場
    1. 7-1. スクラッチ開発は500万円以上
    2. 7-2. システム開発の費用は補助金を使って安く抑えよう
  8. 8. スクラッチ開発でよい?システム開発の方法を選ぶポイント
    1. 8-1. システム化を検討する自社業務の見直し
    2. 8-2. 機能要件を満たすパッケージがあるか?
    3. 8-3. 優先度を決める
  9. 9. スクラッチ開発したシステムの著作権
    1. 9-1. 著作権法では「開発したシステム開発会社」
    2. 9-2. ただし著作権は契約によって譲渡できる
  10. 10. スクラッチ開発の依頼におすすめのシステム開発会社
    1. 10-1. 株式会社ソフトウェア・パートナー
    2. 10-2. 株式会社ライトスピードソリューションズ
  11. 11. システムのスクラッチ開発についてまとめ

スクラッチ開発とは

オリジナルのシステムをゼロから開発すること

スクラッチ開発の事例 EPIRECIPE

画像引用:EPIRECIPE

スクラッチ(scratch)とは、名詞で「引っかき傷」「ゼロから」「スタートライン」などの意味を持つ英単語。つまり、システム開発におけるスクラッチ開発とは、オリジナルのシステムを「ゼロから」開発することを意味します。ECサイトを例に出すと、Amazonや楽天市場に自分のお店を出店するのではなく、Amazonや楽天市場のようなモールを作ってしまうことです。

実際の事例で言えば、上の画像のEPIRECIPE(エピレシピ)がスクラッチ開発です。EPIRECIPEとは、有名シェフや料理人が本物のレシピを伝えてくれるレシピサイト。各シェフごとの投稿権限、条件によるレシピ検索、特集ページ、ユーザーによるアレンジレシピの投稿などの機能を構築しました。

スクラッチ開発では開発工程を効率化するため、フレームワーク(基盤)が活用される場合もありますが、スクラッチ開発では既存パッケージやプログラムなどをひな型として使用しないことが特徴。自社に最適化されたオーダーメイドのシステムを制作したいときに活用される手法が、スクラッチ開発だといえるでしょう。

※フレームワークとは、開発するWebアプリケーションや業務システムの土台となる「ソフトウェアの骨組み・枠組み」のこと。フレームワークをベースに必要な機能を追加していくことで、システム開発工程の短縮化に役立ちます。

フルスクラッチ開発との違い:フレームワークを活用するかいなか

・スクラッチ開発…フレームワークを活用したシステム開発
・フルスクラッチ開発…フレームワークを活用しないゼロからの開発

当然、フレームワークを活用しないフルスクラッチ開発の方が、時間も手間もかかります。

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スクラッチ開発とパッケージ開発の違い

 

スクラッチ

パッケージ導入

パッケージ開発・カスタマイズ

メリット

業務に合わせやすい

拡張性が高い

初期費用が安価

期間が短い

初期費用・開発期間を抑えられる

デメリット

初期費用が高い

期間が長い

業務に合わせにくい

拡張性が低い

カスタマイズ費用が

高額になる場合もある

パッケージを導入しただけでは自社課題を解決できない、しかしスクラッチ開発するには予算が足りない、といったケースで選択肢になるシステム開発手法が「パッケージ開発」です。
具体的には、既存パッケージをベースにカスタマイズを加え、各種機能を自社に最適化させる開発手法を指します。

たとえば、大企業を中心に導入されてきたERP(統合基幹システムとも呼ばれる)は、近年、クラウド型パッケージが活用される傾向が強まっています。これは「SAP S/4HANA」「NetSuite」「GRANDIT」など、ユーザー企業ごとにカスタマイズして活用することが前提のパッケージ製品が多数登場したためです。

パッケージ開発のメリット

それでは、パッケージカスタマイズでシステム開発することによって、具体的にどのようなメリットが得られるのか?スクラッチ開発の場合と比較しながら、簡単に解説していきます。

初期費用・開発期間を抑えられる

パッケージ開発は、標準的な機能がパッケージングされた既製品をベースにカスタマイズを施すため、初期費用(開発コスト)・開発期間を抑えられるメリットがあります。全ての機能をゼロから開発するスクラッチと異なり、パッケージ開発では必要な機能だけカスタマイズすればすみます。自社業務への適合度が高いパッケージを見つけられれば、カスタマイズにかかるコストも最小化できるでしょう。

ある程度マニュアルが適用しやすいパッケージ開発は、導入をスムーズに進められる、運用・保守をシステムベンダーに任せられるなどのメリットもあります。

パッケージ開発のデメリット

製品によっても異なりますが、パッケージ開発は、システム構築の自由度という点でスクラッチ開発に遠くおよばないことも事実。これがパッケージ開発のデメリットととして表れるケースがあります。

システムに業務フローを適合させる必要がある

カスタマイズによる最適化が可能とはいえ、既製品をベースにするパッケージ開発には限界があります。多かれ少なかれ、システムに合わせて自社業務フローを変更・適合させていく必要が出てくるでしょう。

業務フローの変更・適合が必要になれば、自社スタッフがシステムに慣れるまで時間がかかる、一時的に生産性が落ちるなどの弊害が生じることも。業務にシステムをあわせられるスクラッチ開発とはもっとも異なる点であり、パッケージ開発をもっともデメリットに感じる点かもしれません。

カスタマイズ費用が高額になる場合も

開発コスト・期間を抑えられることがパッケージ開発のメリットですが、カスタマイズの難易度・程度によっては、思いがけない費用がかかってしまう可能性も。トータルコストでスクラッチ開発と大差なかった、パッケージ開発の方が高コストになったというケースも珍しくはありません。

建売住宅で例えると、間取りの変更が困難なのに大規模リフォームし、想像以上に工事費用がかかってしまった、というイメージ。システム開発の目的、求めるニーズによっては、スクラッチ開発のほうがコストを適正な範囲に収められる場合もあるのです。

パッケージ開発が向いているプロジェクト

ここまでで、パッケージカスタマイズでシステム開発するメリット・デメリットを解説してきました。これらを踏まえると、下記のようなプロジェクトがパッケージ開発に向いていと言えます。

・予算に制限があり、納期がタイトなプロジェクト
・システム化による業務標準化が目的のプロジェクト
・課題解決に適合するパッケージが明白なプロジェクト

パッケージ開発では、カスタマイズを最小限にとどめながら、いかに自社業務に適合させていくかがカギ。大幅なカスタマイズが必要だと判断するのなら、スクラッチ開発も視野に入れた検討が必要です。

スクラッチ開発は時代遅れではない!

「パッケージでは実現できない特殊な業務フロー・手順のシステム化したい」「これまでにない新規事業・サービスのシステムを開発したい」などのケースでは、むしろスクラッチ開発のほうが開発費用を抑えられることもあります。例えば、パッケージ開発をしてシステムを完成させても、機能追加など次々にカスタマイズを繰り返し行っていくと、カスタマイズ費用が重なり、結果的にスクラッチ開発よりも開発費用が高くなることがあるのです。

先述のケースに加えて、「コンプライアンス・セキュリティなどの特殊な要件を満たすシステムが必要」「業務要件のハッキリしている業務アプリケーション・システム開発」「専用のコンピューターを活用する汎用系のシステム」などもスクラッチ開発に向いているといえます。

パッケージ開発の詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事パッケージ開発とは?メリット・デメリット、スクラッチ開発との違い・選び方のポイントを解説!

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スクラッチ開発のメリット

スクラッチで開発するメリット

それでは、スクラッチ開発することによって、具体的にどのようなメリットが得られるのか?下記のようなメリット3つを簡単に解説します。

1.業務課題解決に最適なシステムを自由に開発できる
2.システムの機能要件を最適化しやすい
3.将来的な拡張性を確保しやすい

業務課題解決に最適なシステムを自由に開発できる

ゼロからシステムを構築できるスクラッチ開発なら、事実上、どのようなシステムであっても開発できます。自社の業務フロー・手順に最適化されたシステムを開発することも、他社にはない独自性の高いサービスを構築することも可能。業務に合わせたシステムを開発できるため、導入がスムーズ、習熟しやすいなどのメリットも得られます。

システムの機能要件を最適化しやすい

スクラッチ開発なら、自社に必要な機能だけに絞り込んだシステムを開発できるメリットがあります。企画・要件定義といった工程を通じて、自社の機能要件(システムに必要な機能)を明確にするという、スクラッチ開発の特徴があるからです。

システム開発における要件定義について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:システム開発の要件定義とは?受託開発における重要性や進め方を解説!

将来的な拡張性を確保しやすい

システム開発の方向性を柔軟に決定できるスクラッチ開発なら、将来的な拡張性を見越したうえで開発を進められるメリットが得られます。たとえば、新規事業やサービスなどでは、必要最小限の機能でスモールスタートし、ユーザーの反応を見ながら機能を拡張していくなどが可能です。

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スクラッチ開発のデメリット

スクラッチ開発のデメリット

自由度の高いシステムをオーダーメイドで開発できるスクラッチ開発ですが、自由度が高いがゆえのデメリットも存在します。

初期費用が高額・開発期間が長期になりがち

スクラッチ開発は、初期費用(開発コスト)が高額になりがちです。また、リリースまでの開発期間が長期に渡りがちだという点もデメリット。

建売住宅を購入するよりも、更地に注文住宅を新築する方が費用も時間もかかることをイメージしてもらえばわかりやすいでしょう。

比較的ミニマムなシステムでも半年〜1年、規模が大きくなればリリースまでに数年を要することも。大規模システムの開発コストが数千万円規模におよぶ場合も珍しくありません。

関連記事システム開発の費用・相場を解説!料金を抑えるコツも紹介!

担当者・開発会社に負荷がかかりやすい

開発の自由度が高いスクラッチは、最適なシステムを開発するため、あらゆる課題を吟味しながら、具体的なシステム要件・機能要件へと落とし込んでいく作業が必要です。

これらの作業は「企画」「業務設計」「要求定義」「要件定義」という、システム開発の上流工程で行われますが、その後の工程でも検証・改善を繰り返していく必要があります。開発会社のみならず、依頼側の企業担当者にも大きな負荷がかかる作業だといえるでしょう。

関連記事システム開発における要求定義の重要性|要件定義との違いや要求定義の実態・改善ポイントを解説!

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スクラッチ開発の流れと各工程のポイント

実際にどのような流れで開発が進むかを、ここではウォーターフォール型開発を想定して紹介していきます。ウォーターフォール型開発とは、開発プロセス全体を複数工程に分割し、時系列に沿って各工程を順番に進めていくシステム開発手法のことです。

ウォーターフォール

1. 【重要】要件定義・デザイン定義

要件定義とは、どのようなシステムを開発するかを見える化すること。開発するシステムに必要な機能や必要な技術を洗い出します。

要件定義・デザイン定義をしないと、開発工程で予定以上に時間がかかる恐れがあります。また、ユーザーにとってほとんど使われない機能が散見され、結果的に無駄な開発費用の発生・機能数過多になる恐れがあります。

要件定義・デザイン定義はプロジェクトの成否を左右する重要な工程。そのため、綿密に開発会社と打ち合わせするのが重要です。発注者と開発会社が互いに合意した要件を確認するために、どんなシステムをなぜ開発するかが明記された要件定義書は必ず作成する必要があります。

要件定義の詳細は、下記記事をご参照ください。
関連記事:システム開発の要件定義とは?受託開発における重要性や進め方を解説!

2. 基本設計

システム基本設計の流れ

基本設計とは、要件定義でまとめた内容を実現させるため、システムに搭載する機能を決定する工程。基本設計は発注者・開発者の意見のすり合わせをするため、発注者が直接開発にかかわる最後の工程です。そのため、発注側・開発会社側の認識のズレを0にする必要があります。

発注者は、基本設計内容を書きまとめた基本設計書に的確なフィードバックを与えましょう。また、要件定義から完成イメージを描いて、開発イメージ像を細かく伝えて、開発会社との認識のズレを擦り合わせましょう。

基本設計の詳細は、下記記事をご参照ください。
関連記事:システム開発の基本設計とは?その位置付け・重要性・発注者としての関わり方を解説!

3. システム開発

設計書で整理・分割・割り振られた機能を、設計書をもとにプログラミング・実装していきます。モジュール単位でプログラミングを進め、モジュールを結合して機能にして、機能を結合してシステムに仕上げます。

※システム開発で利用される主要言語について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考ください。
関連記事:システム開発の主要言語を解説!業務アプリケーションによく使われている言語は?

4. テスト公開、テスト運用

V字モデル

開発したシステムが仕様通りに動くかテストします。リリース前にテストして明るみになったバグ・欠陥を消すために行うのです。

システム開発では、下記の3段階に分けてテストを行います。

  • 単体テスト:個別にプログラミングされたモジュールをテスト
  • 結合テスト:モジュール同士を連結させて機能単位でテスト
  • 総合テスト:機能を結合してアプリケーション全体をテスト

バグが見つかったら、1つ前の工程に戻って修正します。しかし場合によっては、設計段階まで戻る必要があることもあります。

テストの詳細は下記記事をご参考ください。
関連記事:システム開発のテスト工程を徹底解説!システムテストと受け入れテストの違いは?

5. 本番公開

テストで検証して品質が保証されれば、リリース(公開)されます。ビジネス戦略によっては全機能が一回で公開されるのではなく段階的に公開されることもあります。

6. メンテナンス・必要に応じた機能拡張

リリース(公開)後に、プログラムミス・設計上の不具合などが原因で生じる情報セキュリティの欠陥など、何らかのトラブルはほぼ確実に発生するといえます。基本的にはシステム開発してくれた会社にメンテナンスを依頼するのが無難です。直接開発に携わった会社の方が、システム内のプログラミング設計やセキュリティ対策状態をよりくわしく把握しているためです。メンテナンスまで対応できる開発会社に最初からシステムを依頼するといいでしょう。

また、開発したシステムが市場で受け入れられ、利用者が増えるのを待つだけでなく、利用者からアンケートをとって要望が多い機能を拡張していきます。これによって他社競合システムとの差別化を図ることができます。
ただし、機能拡張をするには、システム内部の処理を効率化したりするなど、情報処理速度や新たなシステムの新規開発が必要な場合もあります。そのため開発段階から、システム内はシンプルな内部処理にしておきましょう。

ちなみに、ウォーターフォール型とは別に「アジャイル型開発」が現在主流になりつつあります。

アジャイル開発

アジャイル型は、システム要件を「イテレーション」という2~2週間程度で実装できる小さな機能単位のサイクルに分けて開発する手法。サイクルごとに「計画」→「設計」→「実装」→「テスト」を繰り返して「リリース」し、大きなシステムを完成させます。

関連記事システム開発の工程・流れをプロが解説!発注者が知っておくべきポイントを紹介

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スクラッチ開発が向いているシステムやプロジェクト

スクラッチ開発するメリット・デメリットを解説してきました。これらを踏まえると、下記のようなプロジェクトがスクラッチ開発に向いていると考えられるでしょう。

  • パッケージでは実現できない特殊な業務フロー・手順のシステム化
  • コンプライアンス・セキュリティなどの特殊な要件を満たすシステムが必要
  • これまでにない新規事業・サービスのシステムを開発

ただし、デメリット面でも紹介したように、スクラッチ開発にはコストが高騰しがち、開発期間が長期になりがちな特徴が。つまり、スクラッチ開発するには、プロジェクトの予算・納期に余裕があるという前提条件が必要です。

※スクラッチ開発やその他システム開発に対応している会社をお探しの方はシステム幹事にご相談ください。専任のコンサルタントがあなたの要件にあった会社をご紹介します。

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スクラッチ開発の費用相場

おすすめの会社は把握しても、実際にいくらかかるものか想像できない方もいるでしょう。そこでここでは代表例として、販売管理システムの費用相場を解説します。下記の図のように様々なデータを管理するため、システム開発の中でも業務の複雑性・重要性が高い種類です。

販売くん21

画像引用:販売くん21

スクラッチ開発は500万円以上

完全オリジナルで販売管理システムを開発する費用は500万円以上が目安になります。デザインや機能などゼロの状態から決めて開発するため、エンジニア(プログラマー)の人数や開発期間も長くなり、費用が高額になります。

以下の項目のように、求める目的や機能によっても金額が変わります。

・今のエクセルを使いやすくすればいい
・問い合わせが来たときにすぐに顧客情報が出てくるようにしたい
・販売管理に関わる人件費を2〜3人分コスト削減したい
・販売データを活用してマーケティングにも利用したい

求める機能が多く複雑になるほど開発費用は高騰し、場合によっては数千万円以上の開発費がかかる場合もあります。

ちなみにツールの導入、ツール導入+カスタマイズの開発形式と費用を比較すると下記のようになります。

導入・開発形式

費用・相場

開発体制

開発(導入)期間

ツールの導入

10万円前後/月〜

-

1週間前後

ツール導入

カスタマイズ

100万円以上

ディレクター1名

デザイナー1名

エンジニア1名

3ヶ月〜4ヶ月

スクラッチ開発

500万円以上

ディレクター1名

デザイナー1名

エンジニア2名

4ヶ月〜8ヶ月

基幹システム(販売管理システム)の相場は月額10万円前後〜500万円以上です。すでに販売されているツールを導入するか、ツールを自社向けにカスタマイズ(アレンジ)するか、完全オリジナルで作成するスクラッチ開発かで金額は変動します。

システム開発の費用は補助金を使って安く抑えよう

システム開発に使える補助金 ものづくり補助金:競合優位性に優れたサービス開発を計画している
事業再構築補助金:コロナの影響で売上が減少して事業転換を計画している
IT導入補助金:ITツールを導入して業務効率化・生産性向上を計画している
小規模事業者持続化補助金:システムを活用して販路拡大を計画している

もうひとつ、システム開発の費用を抑える方法が「補助金を利用すること」です。システム開発の補助金の採択率は約50%と低く、仕組みが複雑なため申請していない方も多いでしょう。しかし、採択されれば下記のような補助額がおり、かなり開発費を抑えられます

 

採択率

補助額(通常枠)

ものづくり補助金

約45%

100万円~1,000万円

事業再構築補助金

約40%

100万円~8,000万円

IT導入補助金

約50%

30万円~450万円

小規模事業者持続化補助金

約50%

50万円

1つのシステム開発に利用できる補助金は1つだけで採択率も低いのが現実。
なので、補助金に関する知識はしっかりつけておきましょう。
下記の記事を参考にしてください。

関連記事システム・アプリ開発の補助金はどれを選ぶ?採択率50%を突破する秘訣!

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スクラッチ開発でよい?システム開発の方法を選ぶポイント

 

スクラッチ開発

パッケージ開発

開発コスト

ゼロからの開発のため

高額になる傾向がある

カスタマイズの難易度・程度だが比較的抑えられる

開発期間

長期に渡る傾向がある

スクラッチよりも短納期

拡張性

将来を見越した自由な

プランを策定可能

パッケージの機能を超えた

拡張は困難

業務への適合性

業務フローに最適化した

システムを構築可能

システムに業務フローを

適合させる必要がある

開発作業の負荷

企業担当者にも

大きな負荷がかかる

スクラッチよりも負荷は小さい

ここまでで、スクラッチ開発、パッケージ開発、それぞれの特徴・メリット・デメリットを解説してきましたが、どちらの方法を選ぶかはプロジェクトに応じてケースバイケース。では、システム開発の方法はどのような観点で選択すべきなのか?ポイントとなる要素を簡単に解説します。

システム化を検討する自社業務の見直し

システムを構築する方法は、システム開発の目的・ゴールを達成するためにもっとも適した方法でなければなりません。そのためにまずやるべきことは、自社業務の課題がどこにあるのかを徹底的に見直して、システム開発の目的・ゴールを明確にすることです。

具体的には、下記の2点です。

1.業務フローの現状、理想の状況を明確にして、ギャップを埋める最適の方法を導き出す
2.新規事業・サービスであれば、競合の状況、自社の狙いを明確にして違いを明らかにする

課題解決に本当にシステム化が最善なのかも含め、あらゆる選択肢を検討することが重要です。

機能要件を満たすパッケージがあるか?

「機能要件」とは、システム化によって業務フローの現状と理想の姿とのギャップを埋める、あるいは、他社サービスと差別化を図りたいポイントのために求められる必要な機能のこと。システム開発の目的・ゴール明確化の次に実行すべきは、機能要件を満たすパッケージを探すことです。

なぜなら、機能要件を満たすパッケージがあるなら、コストと時間をかけてスクラッチ開発する必要はないから。自社のサービスや業務フローの独自性が高いと思い込んでいても、実は既存のパッケージで実現できることもあるのです。

優先度を決める

機能要件を完全に満たすパッケージがないのであれば、スクラッチ開発、あるいはパッケージ開発のいずれかを選択することになります。この場合は、業務への適合性、開発コスト、納期の3つを軸に、優先度を決めていくことになるでしょう。

たとえば、コスト・納期を優先してパッケージ開発を選択するなら、多かれ少なかれ業務フローをシステムに適合させていく必要があります。逆に業務フローに適合したシステムをスクラッチ開発するなら、開発コストは高額に、プロジェクトの期間は長期になることを想定すべきです。

※スクラッチ開発やその他システム開発に対応している会社をお探しの方はシステム幹事にご相談ください。専任のコンサルタントがあなたの要件にあった会社をご紹介します。

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スクラッチ開発したシステムの著作権

著作権とは、著作物(作品)を法律(著作権法)で保護するために、著作物を創作した人(著作者)に与えられる権利のことです。「思想または感情を創作的に表現したもの」と定義される著作物は、音楽・美術・学術・文芸作品などが身近なものとして認識されていますが、システム開発の成果物である「プログラム」も著作物に該当します。

ではプログラムの著作者、ここではシステムを開発した著作者は誰に該当するか気になる方もいるでしょう。

著作権法では「開発したシステム開発会社」

システム開発においては、発注側が開発コストを負担したからといって、プログラムの著作権が自動的に譲渡されるわけではありません。これはCD制作のコストをレコード会社に負担してもらっても、楽曲の著作権がアーティストに帰属することと同じだと考えればわかりやすいでしょう。

著作権は、著作物の創作と同時に著作者に帰属する特殊な権利です。たとえば、特許権を取得するためには、特許庁への申請・認定・登録を経る必要があります。著作権では申請や登録をする必要はなく、著作物を創作した著作者に自動的に著作権が付与されます。

ただし著作権は契約によって譲渡できる

著作権法の第61条には「著作権は、その全部または一部を譲渡できる」と記載されています。つまり、著作者と合意のうえで契約を締結することによって、プログラムの著作権を第三者、たとえば発注者に譲渡することも可能です。

システム開発の場面では、基本的には契約書に「著作権の帰属」の条文を記載して、そこに著作権を発注者側にすることがほとんど。そのため、開発会社と著作権について揉めないためにも、あらかじめ契約書には「著作権は発注者側に帰属する」の内容を書いてもらいましょう。

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スクラッチ開発の依頼におすすめのシステム開発会社

「内製でスクラッチ開発をするのが難しそう」と感じた方のために、システム幹事が厳選したスクラッチ開発におすすめの会社を紹介します。外注の候補になれば幸いです。

株式会社ソフトウェア・パートナー

株式会社ソフトウェア・パートナー

株式会社ソフトウェア・パートナーのおすすめポイント ・アプリケーション開発からインフラ構築までトータルサポート
・顧客と一緒に考えるというプロセスを大切にする

株式会社ソフトウェア・パートナーは、東京都新宿区に本社を構えるシステム開発会社です。スクラッチ開発ではアプリケーション開発からインフラ構築までをトータルでサポートしてくれます。
主に以下の開発を手掛けています。

・Webアプリケーション開発
・クライアント・サーバー型システム開発
・モバイルアプリケーション開発

さまざまな業種や業務のシステム構築と実績から得たノウハウを持っており、基幹業務・部門業務問わず幅広いソリューションを提供してくれます。特に、保険業務は20年以上にわたって、システム開発を行ってきました。保険会社の社内システム・保険を販売する代理店全般のシステム・契約者向けに様々なデバイスを利用したシステムと豊富な実績があります。

また、業務の分析から行うことで企業の問題点を明確にし、それを解決するためのシステムを提案してくれるのも特長です。

株式会社ソフトウェア・パートナーの概要・実績

TEL

03-5225-2028

会社所在地

〒162-0814

東京都新宿区新小川町6-36 S&Sビルディング(受付:2F)

設立年

1986年3月

実績詳細

火災保険管理システム

団体保険管理システム

保険業務アプリケーション開発

ペット保険タブレット申し込みシステム

【無料】スクラッチ開発について相談する

株式会社ライトスピードソリューションズ

株式会社ライトスピードソリューションズ

株式会社ライトスピードソリューションズのおすすめポイント ・「誰でも使える」をコンセプトにしたシステム作り
・さまざまな業務向けのフルスクラッチ開発の実績がある

株式会社ライトスピードソリューションズは、岐阜県大垣市に本社を構えるシステム開発会社です。「誰でも簡単に使える」ことをコンセプトにしたシステム作りを行っています。たとえば、税理士事務所で給与計算のための勤怠状況管理システムを構築しました。

これまでに、以下のようなシステム開発を行っています。

・店舗管理システム
・勤怠管理システム
・駐車場予約管理システム

さらに「オリジナルシステムの導入を考えているが時間や予算が合わない」といったケースでも、既存のサービスやパッケージを利用したスモールスタートなども提案してくれます。

株式会社ライトスピードソリューションズの概要・実績

TEL

0584-77-0680

会社所在地

〒503-0006

岐阜県大垣市加賀野4丁目1-7 ソフトピアジャパン センタービル 909

設立年

2004年9月9日

実績詳細

店舗管理システム

勤怠管理システム

駐車場予約管理システム

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システムのスクラッチ開発についてまとめ

システム構築の方法に悩む企業担当者の方に向け、スクラッチ開発の概要・メリット・デメリットや、パッケージ開発との違い、構築方法を選択する際のポイントなどを解説しました。

スクラッチ開発は、ゼロの状態から完全オリジナルでシステムを開発することです。

スクラッチ開発、パッケージ開発のどちらが適しているのかは、システム開発プロジェクトによってケースバイケースです。一般的に5年程度といわれるシステム再構築・リプレースも視野に入れておく必要もあるでしょう。

そういった意味でもパートナーとなるシステム開発会社の選定は非常に重要。
技術的なアドバイスはもちろん、適切な提案のできるシステム開発会社を見極めて、よりよいシステム構築を実現しましょう。

コンサルタントのご紹介 システム幹事 コンサルタント 岩田真 岩田 専任のコンサルタントが、
お客様の予算と目的を丁寧にヒアリング。
最適な会社をピックアップ・ご紹介させていただきます!
初心者の方でも安心してご相談いただけます。

※システム開発会社選びにお悩みの方はシステム幹事にご相談ください。専任のコンサルタントがあなたの要望を丁寧にヒアリングし、最適な会社を厳選してご紹介します。

相談料などは一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。

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Q. スクラッチ開発とは何ですか?

スクラッチ開発とは、オリジナルのシステムを「ゼロから」開発することです。自社に最適化されたオーダーメイドのシステムを制作したいときに活用されるの特徴があります。

Q. スクラッチ開発のメリットは?

スクラッチ開発のメリットは「開発の自由度が高い」「機能要件を最適化しやすい」などです。詳細は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。