Webアプリケーション開発とは?外注前に知るべき開発の流れ・費用・注意点を解説【2024年最新版】

Webアプリケーション開発とは?外注前に知るべき開発の流れ・費用・注意点を解説

Webアプリケーションを作ると決まったが、自社に十分なノウハウやリソースがないため外注を検討している方へ。

・Webアプリの完成までの流れを知って先に準備をしておきたい
・開発の流れや費用を知って外注前の準備をしたい
・外注先を選ぶ際の注意点は?

Webアプリ開発の流れや費用相場がイメージできておらず、外注先とのコミュニケーションが不安な方も多いはず。

本記事では、Webアプリ開発を外注する企業の担当者に向けて、外注前に知っておくべき基礎知識を解説します。最後まで読めば、Webアプリ開発を外注するときの流れや注意点が分かりますので、ぜひご覧ください。

Webアプリ開発の外注を検討している方は、システム幹事にご相談ください。予算や目的にあわせて、最適な開発会社をご紹介いたします。相談料は一切かかりませんので、まずは相場情報や不明点など、お気軽にご相談ください。

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目次
  1. 1. Webアプリケーション開発とは?
    1. 1-1. ネイティブアプリやハイブリッドアプリとの違い
  2. 2. Webアプリケーション開発の具体例
    1. 2-1. 【検索エンジン】Google
    2. 2-2. 【ECサイト】Amazon
    3. 2-3. 【情報サイト】食べログ
    4. 2-4. 【業務効率化】Skype
  3. 3. Webアプリケーション開発を外注するメリット
    1. 3-1. トータルコストの削減
    2. 3-2. 専門知識の活用
    3. 3-3. 内部リソースの確保、最適化
  4. 4. Webアプリの仕組み
    1. 4-1. プレゼンテーション層(クライアントサイド)
    2. 4-2. アプリケーション層(サーバサイド)
    3. 4-3. データ層(データベース)
  5. 5. Webアプリケーション開発で使用される言語
    1. 5-1. PHP
    2. 5-2. Python
    3. 5-3. JavaScript
    4. 5-4. Java
  6. 6. Webアプリケーション開発の流れ
    1. 6-1. ①依頼準備
    2. 6-2. ②外注先選定~契約
    3. 6-3. ③要件定義
    4. 6-4. ④設計・開発・テスト
    5. 6-5. ⑤納品~運用保守
  7. 7. Webアプリ開発のおすすめフレームワーク
    1. 7-1. Vue.js(JavaScript / フロントエンド)
    2. 7-2. Django(Python / バックエンド)
  8. 8. Webアプリケーション開発の費用相場
    1. 8-1. 種類別の費用相場
    2. 8-2. 機能別の費用相場
    3. 8-3. その他かかる可能性のある費用
  9. 9. Webアプリケーション開発の注意点
    1. 9-1. 要件を明確にする
    2. 9-2. 仕様を固めておく
    3. 9-3. 非現実的な低予算で進めようとしない
    4. 9-4. 過度な要求をしない
    5. 9-5. 開発をすべて丸投げしない
  10. 10. Webアプリケーション開発におすすめの本
    1. 10-1. Webアプリエンジニア養成読本
  11. 11. Webアプリケーション開発の外注先を選ぶポイント
    1. 11-1. 企業の業績が安定しているか
    2. 11-2. 開発実績が豊富か
    3. 11-3. 相見積もりを行い比較検討する
  12. 12. Webアプリケーション開発の基礎知識まとめ

Webアプリケーション開発とは?

Webアプリケーションとは、インターネットブラウザで利用できるアプリケーションを指します。ソフトウェアのインストールは不要です。

ChromeやSafariなどのWebブラウザ上で操作できるため、ネットワーク環境さえあれば誰でも簡単に利用できるのが魅力です。

ネイティブアプリやハイブリッドアプリとの違い

Webアプリケーションと混同されやすいものとして、ネイティブアプリとハイブリッドアプリがあります。

種類

特徴

Webアプリ

ブラウザ上で使用する

・Google

・Amazon

・食べログ

ネイティブ

アプリ

スマホやタブレット端末に

インストールして使用する

・LINE

・PayPay

・Excel

ハイブリッドアプリ

ブラウザでも端末にインストール

しても使用できる

・Twitter

・YouTube

・Zoom

Webアプリケーションは、「ブラウザ上から使うアプリ(システム)」と認識しておくと分かりやすいでしょう。

フレームワークの利用により開発工数を削減できるため、Webアプリケーションは他のアプリと比べてコストが安価です。

また、ネイティブアプリではiOSとAndroidの2つに対応する必要がありますが、Webアプリケーションは複数のOSに対応させる必要がなく、その点でもコストが安く済みます。つまり、外注の費用が抑えやすいというメリットがあります。

資金が限られる場合は、まずはWebアプリケーションやハイブリッドアプリで認知度を高め、軌道に乗った段階でネイティブアプリをリリースする流れがおすすめです。

Webアプリケーション開発の具体例

説明だけではイメージがつきづらいので、身近な具体例をジャンルごとにご紹介します。

【検索エンジン】Google

Google

画像引用:Google

GoogeやYahoo!などの検索エンジンもWebアプリケーションのひとつです。検索機能だけではなく、マップ機能や電卓機能、電車や車のルート検索機能などのあらゆる機能を無料で使えます

開発言語は、C/C++、Java、JavaScript、Python、Go言語が使用されています。

【ECサイト】Amazon

Amazon

画像引用:Amazon

ECサイトとは、インターネット上で商品の購入や販売ができるWebサイトを指します。Amazonや楽天などのECサイトは、Webアプリケーションの一種です。

商品の売買を行うために、ショッピングカート機能やクレジットカードの決済機能などさまざまな機能が搭載されています。

開発言語には主にJavaが使用されているようです。

【情報サイト】食べログ

食べログ

画像引用:食べログ

食べログやクックパッド、NewsPicksなどの情報サイトもWebアプリケーションといえます。食べログは、グルメ情報サイトとして有名なサイトです。お店の検索機能や予約機能、口コミ評価などの便利な機能が利用できます。

開発にはRubyが使用されており、フレームワークはRuby on Rails、データベースはMySQLが使われています。

【業務効率化】Skype

Skype

画像引用:Skype

SkypeやSlackなどの業務効率化サービスも、Web版のサービスはWebアプリケーションです。Skypeには、ビデオ通話やチャットなどのコミュニケーションを行える機能が搭載されています。

Skypeの公式サイトではC#が使われているようです。

Webアプリケーション開発を外注するメリット

トータルコストの削減

Webアプリケーション開発を外注するメリットの1つとして、トータルでコスト削減できる点が挙げられます

自社で開発する場合、専門的知識を持った人材の採用や教育、必要なハードやソフトウェアの購入にかかる費用が大きな負担になります。しかし、外注を利用すると設備への投資が不要になり、プロジェクトのニーズにあわせて柔軟にチーム編成も行えるため、必要な人件費が抑えられます

企業は上手に外注を利用することで、資源をより有効活用でき、他の事業への投資も可能になるでしょう。

最初は外注費用としてコストがかかってしまうかもしれませんが、トータルで考えた際に、外注を利用した方が設備・人材においてコストを抑えられる可能性があります。

専門知識の活用

Webアプリケーション開発において、外注するメリットの1つに外部の専門知識を効果的に活用できる点が挙げられます。

特に最新の技術や専門分野に関する知識が求められる場合、自社にそのスキルを持つ人材がいなくても、外部の専門家に委託すれば高品質なアプリケーションの開発が可能です

外注チームは基本的に最新のプログラミング言語やフレームワーク、セキュリティ対策などの専門分野に精通しています。技術的な制約を乗り越え、自社の要望に対し、最大限の努力で開発してくれるでしょう。

また、外部の専門家が提供する新しい視点やアイデアは、自社のプロジェクトに新しい要素をもたらしてくれます。

自社で専門知識を持つ人材を育成すると、多くの労力・費用がかかります。時間的・金銭的な余裕がない場合、外注先の専門知識を効果的に活用するれば、自社に最適なアプリケーション開発が行えるでしょう。

内部リソースの確保、最適化

最後に外注を利用するメリットとして、社内の的資源を有効活用できる点が挙げられます。特に専門技術や知識が求められるWebアプリケーションの開発では、社内リソースのみでは対応が困難な場合が多いです。

外部の専門家に開発を任せれば、自社の従業員は主要業務に集中できるようになります。全ての業務を自社内で完結させるのではなく、外注先を上手に活用すれば、企業はより事業の成長に集中できるでしょう。

Webアプリの仕組み

Webアプリの仕組み

プレゼンテーション層(クライアントサイド)

プレゼンテーション層(クライアントサイド)

Webブラウザに表示されるユーザーインターフェース(UI)やWebページを提供する階層がプレゼンテーション層です。プレゼンテーション層は、ユーザーからのリクエストに応じて、適切なレスポンス(Webページ)を生成して端末に返す役割を担います。

アプリケーション層(サーバサイド)

アプリケーション層(サーバサイド)

プレゼンテーション層から受けたリクエストを処理し、適切なページを動的に生成する階層がアプリケーション層です。アプリケーション層は、ユーザーからの要求を受け取ると、アプリケーションプログラムを実行してWebページを生成します。また、データ層と連携して、データの取得・追加・削除・変更などの処理も行います。

データ層(データベース)

アプリケーション層からのデータ処理・管理を受け持つ階層がデータ層です。具体的には、ログイン用のアカウント情報、ドキュメントに入力した文字情報、画像データなどの登録・変更・削除・加工などの処理を行います。

MySQL / PostgreSQLなどのRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)が利用される場合が多く、データベース言語のSQLでシステムごとの適切なデータベースが構築されます。

MySQL / PostgreSQLなどのRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)が利用される場合が多く、データベース言語のSQLでシステムごとの適切なデータベースが構築されます。

Webアプリケーション開発で使用される言語

Webアプリケーションの開発には、PHP・Python・JavaScriptなどのさまざまな開発言語が使われます。発注者は開発言語の細かい仕様を知らなくても、外注先とスムーズにコミュニケーションをとるためには、基礎知識を理解しておくことが大切です。

ここでは、代表的な3つの言語の特徴を押さえておきましょう。

PHP

PHPは、HTMLに埋め込んで動的にWebページを作成できる、可読性と記述性に優れたスクリプト言語です。またWebページ同士の遷移時に必要な情報の受け渡しも、PHPが担います。

データベースとの連携も得意なので、バックエンド(サーバーやデータベースなどユーザーの目に見えない部分)の代表的な開発言語の一つです。

文法がシンプルで学習コストが低いため、Webサイト作成に必要な機能を網羅したフレームワークも充実しています。

おすすめアプリ

特徴

・SNS

・ECサイト

・ブログ

・掲示板

・データベース連携が容易

・フレームワークが充実

・人気CMSであるWordPressに採用されている

Python

Pythonは汎用性が高く、Webアプリケーションの開発から組み込み開発、統計処理、機械学習など幅広いシーンで利用されています。Webアプリ開発においてはバックエンドの技術として活用されています。コードがシンプルで、少ない工数で多数の処理を行えるメリットが人気です。

一方、PythonはJavaなどのコンパイラ言語(すべてのコードを「機械語」に変換してから実行する言語)とは異なり、実行時に1行1行機械語に翻訳するインタプリタ言語であるため、実行速度が遅いといったデメリットには注意しましょう。

おすすめアプリ

特徴

・業務アプリ

・AI開発

・機械学習

・ソースコードがシンプル

・AIや機械学習などの分野に特に強い

JavaScript

JavaScriptは、動的なコンテンツを作成できるスクリプト言語(可読性が高く比較的簡単に記述できる言語)です。

ポップアップの表示や、ユーザーのWebサイトでの行動に応じた動的なコンテンツ生成を可能とします。jQueryやReactなど、便利な機能をまとめたフレームワークが充実している点もJavaScriptの利点です。

おすすめアプリ

特徴

・SNS

・ECサイト

・動画サイト

・チャット

・動的コンテンツによりリッチな表現が可能

・便利なフレームワークが充実

・セキュリティ面では注意が必要

Java

Javaは、1995年にSun Microsystemsによって開発・リリースされた、オブジェクト指向のオープンソース・プログラミング言語。名称の似ているJavaScriptとは異なります。

新たなプログラミング言語が続々と登場するなか、Javaは第一線で使われ続けている人気の言語。現在はSun Microsystems社を買収したOracleによって管理されています。

Webアプリのバックエンド開発は、Javaの得意分野。近年では、ECアプリを含むWebアプリにCMSが利用されることが多くなりつつあります。EC関連のWebアプリでもPHP・Rubyなどのシェアが高まっています。しかし、それでもJavaの存在感は不動といえます。現在でも独自性の高いWebアプリを開発する際は、Javaが筆頭の選択肢となっているのです。TwitterがJavaで開発されているほか、Google3大プログラミング言語のひとつにも挙げられています。

Javaの詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事Javaアプリ開発で作れるアプリ・必要な開発環境・フレームワークを紹介!

関連記事アプリ開発は目的別に最適な言語を選ぼう!全17種の特徴解説

Webアプリケーション開発の流れ

Webアプリケーション開発の流れ

続いて、Webアプリ開発の流れを解説します。発注側が意識すべきポイントも合わせてお伝えしますので、スムーズな依頼のために理解しておきましょう。

①依頼準備

まずは、どんなWebアプリが欲しいのか詳細を固めます。以下のような内容を企画書にして落とし込みましょう。

・現状の課題とゴール
・想定するターゲット
・必要な機能

「そもそも見当違いな開発会社を選んでしまう」「開発会社から適切な提案・見積もりがもらえない」「担当者と適切なコミュニケーションができない」などの問題につながります。

企画書が完成したら、開発会社に提出するRFP(提案依頼書)も作りましょう。RFPは、システム開発会社から見積もりやWebアプリケーションの提案をしてもらうための依頼書です。RFPを作成しておくことで、開発会社も正確な見積もりを出しやすくなります。下記がRFPに記載する項目の例。


概要

開発の背景、目的、解決したい課題、得たい効果

会社・組織の概要、Webアプリの利用者、開発の予算


提案依頼事項

性能、品質、運用条件、納期スケジュール

納品条件、定例条件、開発体制、プロジェクト管理方法

開発言語、開発手法、現行システムからの移行方法、費用見積もり

提案手続き

提案依頼書に対する窓口、提供資料、選定方法

開発の条件

開発期間、作業場所、開発に使うコンピュータ機器、資料

契約事項

支払い条件、保証年数、機密事項、著作権

RFPの作り方の詳細は、以下の記事を参考にしてください。

関連記事RFPとは?システム開発の質を高める提案依頼書の作り方を解説!【サンプルあり】

②外注先選定~契約

依頼準備をしたら、開発会社に見積もりを依頼して外注先を選定します。このとき、分からない項目があれば必ず確認して認識を合わせておきましょう。必要のない機能を入れてしまったことで予算が膨らむなど、後悔の原因になります。外注先の選定ポイントは記事の後半で詳しく解説しています。

外注先が決まったら、契約書を締結して、正式に発注を行います。開発対象の機能の定義が曖昧だったことで追加費用の要否が争点になるなど、契約内容が起因でトラブルが起こるケースも少なくありません。作業範囲や保証内容、納品日などを明確にしておきましょう。

なお、契約については下記の記事もチェックしておいてください。契約が原因で起こるトラブルを避けるための、注意点・チェックポイントを詳しく解説しています。

関連記事システム開発の契約とは?契約形態・契約書の注意点を解説!

③要件定義

要件定義

要件定義とは、発注者の希望を叶えるために必要な機能などを明確にする作業です。以下のような項目を決めます。

・必要な機能
・用いられる技術
・スケジュール(納期)
・必要な人員(工数)

要件定義は発注側のニーズを見える化する作業であり、プロジェクトの成否を左右するもっとも重要な工程。Webアプリーケーション開発の失敗の原因の多くも、綿密に要件定義を詰めていなかったことで起きています。必ず納得いくまで打ち合わせを重ねてください

要件定義の詳細は、以下の記事をご覧ください。具体的にどんなことを決めるのか、どう進めるのかなどを詳しく解説しています。

関連記事システム開発の要件定義とは?受託開発における重要性や進め方を解説!

④設計・開発・テスト

要件定義が完了したら、設計・開発・テストへ進みます。発注者が主に関わるのは設計の部分です。

システム基本設計の流れ

開発会社が作成する設計書を確認し、的確なフィードバックを行いましょう。特にレイアウトや仕様はユーザーの使いやすさに直結する部分です。開発会社とコミュニケーションを取りながら二人三脚で進めていきましょう。

開発・テストは主に開発会社が進めていく工程ですが、定期的に進捗を確認して、トラブルが起きていないか、計画通りに進んでいるかをチェックしてください。納期遅延などのリスクに対する管理は下記の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

関連記事システム開発における発注側のリスクは?リスク管理表の作成方法、大公開!

⑤納品~運用保守

Webアプリが納品されたら、発注側は検収を行います。検収とは、納品された成果物が、あらかじめ設定された仕様を満たしているか確認する検査のこと。「受入れテスト」や「ユーザーテスト」と呼ばれる場合もあります。

検収の際は、実際にWebアプリを使う現場の方(給与管理のシステムであれば経理担当者など)に使ってもらうと良いです。開発担当者と実際の使用者だと、使いやすさなどに認識の齟齬があるかも知れません。

また、Webアプリ本体以外にも、操作マニュアル、障害が発生した際の対応マニュアルなども不備がないかチェックしてください。

納品された成果物に問題がないと判断すれば、「検収書」に押印して開発会社側に渡すことで開発は完了します。

また、Webアプリケーションは作って終わりではありません。開発が完了したら、今後の運用や保守について開発会社と話し合います。リリース後も、安定稼働させるために管理・監視をしたり、必要に応じて修正作業や追加機能の実装などを行う必要があります。

運用

Webアプリケーションの監視

日常メンテナンス

保守へのエスカレーション

システム保守

障害の原因究明・復旧

Webアプリケーションの改善提案・実施

自社で運用・保守をする場合は、開発時に使ったツールやコーディングの引継ぎを受けます。あるいは、開発会社に運用・保守まで任せるパターンもあります。

Webアプリ開発のおすすめフレームワーク

効率的にアプリ開発を進めるには、開発コストを抑えるためにもフレームワークの利用が有効です。フロントエンドとバックエンドそれぞれでのおすすめを紹介します。

Vue.js(JavaScript / フロントエンド)

Vue.js(JavaScript / フロントエンド)

画像引用:Vue.js

メリット

注意点

シンプルな設計のため気軽に利用できる

英語での情報が少ない

他のライブラリと組み合わせて

使えるなど拡張性・柔軟性が高い

モバイルアプリ向けとしての

機能があまり充実していない

HTMLとJavaScriptの関連付けを

自動化できる(DOM自動化)

 

「Vue.js」は、Googleに在籍していたことエヴァン・ヨー氏が開発したオープンソースのJavaScriptフレームワーク。同氏が「より効率的で簡単にアプリ開発」できるよう、シンプルで柔軟性の高さを目指して開発されています。

また、DOMの自動化やWebアプリのフロントエンド、モバイルアプリ、デスクトップアプリ開発を効率化する機能が搭載されています。コンポーネントのようなアプリの小さいインタラクティブコードは、既存のアプリに簡単に統合できます。その際にVue.jsを使っても、既存のインフラへの悪影響はありません。

■Vue.jsで開発された主なアプリ

  • ZOZO
  • DMM

ただし、Vue.jsは比較的新しいフレームワークで、非英語圏のユーザー・開発者が多いです。中国語で書かれたコードやチュートリアルしかないこともあるのです。そのため、プラグインでも英語での説明がないこともあるため、コミュニティで綿密に情報を集める必要があります。

またVue.jsは、この数年で発展したフレームワークのため、対応できるプラグインが他のフレームワークと比較して少ないです。

Django(Python / バックエンド)

Django(Python / バックエンド)

画像引用:Django

メリット

注意点

高速なフルスタックフレームワーク

Pythonを含む学習コストが高め

安全の高いセキュリティ

日本語の情報が少なめ

拡張性が高くメンテナンスしやすい

 

「Django」は、2005年に初版が公開されたオープンソースのPython向けWebアプリケーションフレームワーク。分散型キャッシュシステム「memcashed」を備えた高速にしてフルスタックのフレームワークです。パスワードのハッシュ化、セッションデータをデータベースに保存するなど、セキュリティに強い設計。そのため、高品質で複雑なWebアプリを開発するのに最適です。

AIや機械学習のイメージが強いPythonが、Webシステム開発でも採用されるようになったのはDjangoがあるため。Pythonの特徴を活かした記述量の少ないプログラム開発が可能で、シンプルなWebシステムなら数分で開発できることもあります。

■Djangoで開発された主なアプリ

  • Instagram
  • Pinterest

ただし、さまざまな機能が用意されているため、Djangoを使いこなせるようになるには時間を要します。

その他Webアプリケーション開発におすすめのフレームワークの詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事:アプリ開発フレームワーク、iOS・Androidクロスプラットフォームおすすめ8選

Webアプリケーション開発の費用相場

Webアプリ開発を外注する場合、気になるのが費用の面かと思います。相場を知っておくことで、不当な金額を提示されたときに気づくこともできます。ジャンルに分けて相場を紹介しますので、押さえておきましょう。

種類別の費用相場

種類

費用相場

掲示板

50~300万円

ECサイト

60~400万円

クチコミサイト

80~300万円

CMS
(WebからHPを更新するツール)

80~400万円

予約管理サイト

80~500万円

SNS

100~500万円

マッチングサイト

100~500万円

ゲーム系

300~1,000万円

表の通り、相場といっても幅があり、機能の多さや開発規模などによって大きく費用は異なります。開発会社のホームページを見ても、具体的な金額は記載していない会社がほとんどです。正確な見積もりを知りたいなら、自社の希望に合った開発費用を相談する必要があります。

機能別の費用相場

種類

費用相場

他アプリとの連携

5~40万円

ログイン機能

10~20万円

通知機能

10~100万円

位置情報機能

12~25万円

メッセージ機能

20~40万円

決済システム

20~50万円

機能を追加するごとにも費用が発生します。ひとつの機能を追加するだけで万単位の金額がかかるため、追加の開発や大規模な修正が発生しないように要件を明確にしておくことが大切です。

その他かかる可能性のある費用

種類

費用相場

サーバー費

月額数千〜数万円

SSLサーバー証明書

5~10万円

運用保守費

開発コストの5%前後

Webアプリケーションの作成にかかる費用は、開発費用だけではありません

たとえば、Webアプリケーションを動かすために必要不可欠なサーバーの費用や、アプリを安定稼働させるための運用・保守費などが必要です。また、SSLサーバー証明書は、Webサイトの運営者の実在性を証明し、Webサーバーとブラウザの間で通信データの暗号化を行うための電子証明書で、盗聴やなりすましを防ぎます。こうした開発以外の費用がかかることも想定しておきましょう。

アプリ開発費用相場の詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事種類・機能別|アプリ作成・開発の費用相場!シミュレーション付

※「より正確な相場が知りたい」「自社が作るアプリだとどれぐらいの費用になりそうか見積もりを出してほしい」方はシステム幹事にご相談ください。相談料などは一切かかりません。

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Webアプリケーション開発の注意点

Webアプリケーション開発を外注するときの注意点

要件を明確にする

どのようなアプリを作りたいのか不明確だと、開発が進まない原因になり得ます。要件定義や設計が後ろ倒しになったり、追加の開発や修正が必要になる場合があるからです。あるいは、無駄に高機能になり予算を超えてしまう可能性もあります。

開発の流れの「準備」で解説した目的や納期、必要な機能は明確にして外注先に伝えましょう。また、必要な機能の中でも優先順位をつけておくことも大切です。

Webアプリケーション開発を依頼する際に役立つ8つの準備を説明した記事もありますので、参考にしてください。

関連記事システム開発の依頼準備8点!プロジェクトを成功に導く外注ガイド

仕様を固めておく

画面のレイアウトや機能の変更を何度も求めるなど、仕様変更を繰り返すことは避けましょう。外注先に大きな負担をかけてしまい、納期に間に合わなくなったり、品質が落ちたりする原因になります。

もちろん、システム開発は数ヶ月間のプロジェクトになり、その間で追加機能の発生や、多少の仕様変更は発生するものではあります。しかし、仕様の検討は慎重に行い、不用意な変更が発生しないように配慮してください

非現実的な低予算で進めようとしない

相場に比べて極端に低い予算で進めるのは実は危険です。少ない人員で無理に開発を進めようとすると、結果的に品質が落ちる可能性があります。

また、そもそも安すぎる見積もりを出してくる会社は、技術力が低いなど安いなりの理由がある可能性があり、注意が必要です。

過度な要求をしない

必要以上に打ち合わせや資料を要求することは、開発を妨げる原因になります。また、納期の変更を一切認めない、タイトすぎるスケジュールを要求するなども避けましょう。外注先が開発にかけられず時間が減ってしまいます。

状況によっては、納期の変更や打ち合わせの削減を認めることも必要です。

開発をすべて丸投げしない

コミュニケーションを怠り、開発を丸投げすることは危険です。順調に進んでいると思っていたのに、ふたを開けてみればまったく想定通りに進んでいないこともあり得ます。

定例会議を設定するなどして確認を取りながら開発を進めましょう。また、疑問に思ったことがあれば都度質問して認識を合わせておくことも大切です。

Webアプリケーション開発におすすめの本

Webアプリ開発の学習を進める方法には、ネット検索・セミナーなどあります。ただし、ネット検索では部分的な説明しかなく、セミナーは参加者のレベルが違うことから人によっては内容が難しいでしょう。本であれば、自分の学習したいレベル・内容に合わせて参考書を選んで学習できます。

予算の都合上、Webアプリを内製する場合や若手のWebアプリエンジニアを育てるなら、本による学習は、やって損はないでしょう。

Webアプリエンジニア養成読本

Webアプリエンジニア養成読本

画像引用:Amazon

「Webアプリエンジニア養成読本」はWebアプリケーション開発の基礎について、前提知識・開発・デプロイ・運用の各フェーズに分けて説明しています。Webアプリケーション開発の全体像を1冊で理解できる本となっています。
※デプロイ:開発したアプリケーションを公開するためのリリースにおける工程の一つ。アプリの機能やサービスを利用できる状態にすること。

本書の第1章の著者の和田裕介氏は、株式会社オモロキCTOであり『お笑いWebサービスボケて(bokete)』のバックエンド開発と運用をメインで担当。第2章PHP編の著者である石田絢一氏は、1996年頃からインフラ寄り業界に入り、PHPでの開発を行ってきました。

第2章Ruby編の著者のすがわらまさのり氏は、Rubyで自社サービスのWebアプリケーションを作り運用を担当。第3・4章の著者の斎藤祐一郎氏は、株式会社ハートビーツでITインフラを支えるソフトウェア開発を行っています。

本書のおすすめポイントは、PHPとRubyを取り上げており、サンプルアプリ開発を通じて動作可能なWebアプリケーションを制作できること。自分で作成したWebアプリが動作する成功イメージを持てるため、内容を理解でき、自信につながるでしょう。

本書を読むことで、Webアプリケーション開発の入門書にはあまり書かれていないサービスの健康状態を測るための監視・モニタリングなども学習できます。Webアプリケーション開発の全体像を知りたい方、Webアプリケーション開発を業務にしたいエンジニアにおすすめの本です。

その他アプリ開発におすすめの本の詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事:iOSアプリ開発を学習できるおすすめ本8選!選び方や学習の注意点を解説

Webアプリケーション開発の外注先を選ぶポイント

Webアプリケーション開発の外注先を選ぶポイント

Webアプリ開発を成功させるには、適切な開発会社選びも大切です。外注先を選ぶポイントを紹介します。

企業の業績が安定しているか

受注総額

保守や運用も含めて依頼するなら、10年単位の長い付き合いが想定されます。万が一開発会社が潰れてしまうと大きな影響を受けるため、業績が安定している会社を選ぶことをおすすめします。

企業の業績は、会社四季報やホームページのIR情報などから確認できます。

開発実績が豊富か

開発実績が豊富か

開発実績の豊富さは、技術力の高さを判断するための指標となります。

実績は、ホームページの情報や打ち合わせ時のヒアリング、設立年数などから予想できます。また、10年、20年と同じ会社と取引をしているようであれば、歴史と実績があると考えられるでしょう。また、依頼したいジャンルでの実績があるかどうかも重要です。

相見積もりを行い比較検討する

相見積もりは3社ほどが理想

膨大な数の開発会社から、希望に合った会社を選ぶのは至難の業です。複数社(3〜4社程度がおすすめ)から見積もりをもらって比較検討しましょう。特徴の違いを比較しやすく、社内で稟議を通す際もプレゼンしやすいです。

逆に一括見積もりを依頼すると会社が多すぎて比較するのが大変です。どの会社も同じに見え、結局どの会社が良いか選びきれず、価格だけで決めて失敗してしまうでしょう。中途半端な提案を10社から受けるより質の高い提案を3社から受けるほうが効率的です。

相見積もりを行いたい方は、システム幹事にご相談ください。専門のアドバイザーがあなたの要望をヒアリングし、予算や目的に合う最適な開発会社を選びます。要件を明確にしてからご提案するため、紹介は3〜4社程度にとどめています。そのため、厳選された会社の中から効率的に比較検討していただけます。

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Webアプリケーション開発の基礎知識まとめ

Webアプリ開発の外注前に知るべき開発の流れや費用、注意点を紹介しました。

・Webアプリとはブラウザ上から利用できるアプリケーションのこと
・PHPやPython、JavaScriptなどさまざまな開発言語が用いられる
・スムーズな依頼のために発注側も開発の流れを理解しておくことが大切
・機能や規模によって大きく費用は異なる
・開発の成功には外注先を選ぶポイントや注意点を押さえておく必要がある

Webアプリ開発のための十分なノウハウやリソースが自社にないなら、外注を利用するのがよいでしょう。

外注先は、自社の導入目的や予算に合わせて選ぶことが大切です。選定に迷う方は、システム幹事にご相談ください。予算や目的から最適なツールや会社をご紹介します。相談料などは一切かかりません。

コンサルタントのご紹介 システム幹事 コンサルタント 岩田真 岩田 専任のコンサルタントが、
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Q. Webアプリケーションとは何ですか?

Webアプリケーションとは、ソフトウェアのインストールが不要なアプリケーション(システム)を指します。ネットワーク環境さえ整えられれば、誰でも簡単に利用できるのが特徴です。

Q. Webアプリケーション開発とは?

Webアプリケーション開発とは「ソフトウェアのインストールを必要とせず、インターネット環境があれば利用できるアプリケーション(システム)のこと」です。詳細は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。