- 更新日 2024.03.29
- カテゴリー アプリ開発
JavaScriptで作れるスマホアプリは?開発の流れやフレームワークも紹介
JavaScriptでスマホアプリを開発したいものの、具体的にどのようなアプリを開発できるのかイメージを掴めていない方もいるでしょう。
そこで本記事では、JavaScriptで開発できるアプリや開発方法を解説します。JavaScriptに必要な開発環境やおすすめのフレームワークもご紹介しています。
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JavaScriptで開発できるスマホアプリの種類
JavaScriptはスマホアプリ開発に役立つプログラミング言語の1つです。具体的にどのようなスマホアプリを開発できるのかご紹介します。
ネイティブアプリ
ネイティブアプリとは、PCやスマートフォンからダウンロードして使うアプリのこと。iOSなら「App Store」や、Androidだと「Google Play」といったアプリケーションストアを介してダウンロードします。React NativeやlonicといったJavaScriptのフレームワークを活用すれば、iOSとAndroidの両方に対応したネイティブアプリを開発可能です。
Webアプリ・PWA
Webアプリとは、デバイス上にインストールしなくても、ブラウザ上で利用できるアプリのことです。たとえば「Gmail」や「YouTube」など。Webアプリは業務管理系からEC系、ゲームアプリ系まで多岐にわたります。
またJavaScriptでは、PWA(プログレッシブWebアプリ)も開発可能です。PWAとは、インストールすることでオフラインで利用できたり、プッシュ通知を送れたりと、ネイティブアプリと同じように利用できるアプリを指します。
ハイブリッドアプリ
ハイブリッドアプリとは、ネイティブアプリとWebアプリ両方の特徴を兼ね備えたアプリです。アプリストアでインストールできる上に、Webアプリのようにブラウザでも利用できる環境が整っています。
カメラや位置情報、プッシュ通知などネイティブアプリ機能へのアクセスも可能です。ハイブリッドアプリの開発では、JavaScriptをはじめHTML5、CSS3など Webサイト構築で利用されるプログラミング言語を用います。
アプリ開発におけるJavaScriptの特徴
アプリ開発ができるプログラミング言語はさまざまです。数あるアプリ開発言語の中でも、JavaScriptにはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
アプリやサイトに動きを加えられる
JavaScriptでは、アプリやWebサイトに動きをつけられます。たとえば以下のような動作です。
- ボタンをアニメーションで動かす
- ボックスにチェックマークをつける
- スクロールにあわせて画像を流れるように表示する
アプリに動作を加えることで、ユーザーが内容を理解できたり、興味関心が増したりといった効果が期待できます。自然な動作を加えられれば、ユーザーの離脱防止にもつながるでしょう。
ポップアップウィンドウを表示できる
JavaScriptでは、 クリックした画面上に別の画面を表示させる「ポップアップウィンドウ」を表示させることも可能です。たとえばWeb広告や警告、ログイン時のパスワード入力画面のポップアップ表示などがあげられます。ユーザーのアクションにあわせて画面を表示させられるため、注目を惹きやすいです。
チャット機能を実装できる
チャット機能を実装できるのもJavaScriptの特徴です。アプリ内に簡単なリアルタイムチャットを設置できたり、ユーザーの質問に答える自動チャットボットを設置できたりします。アプリにチャット機能を実装することで、すぐにユーザーの悩みを解決でき、離脱防止にもつながるでしょう。
フロントエンドとバックエンドの両方で使える
フロントエンドとは、ボタンやメニューなどユーザーが直接目にする開発領域のこと。一方のバックエンドとは、サーバーサイドやデータベースなどユーザーからは見えない開発領域を指します。
フロントエンドとバックエンドの両方に対応できるのもJavaScriptのメリットです。フロントエンドはJavaScript単体で構築でき、バックエンドはNode.js(JavaScriptをサーバーで動かすための実行環境)を利用することで構築可能となります。
フレームワークやライブラリが充実している
JavaScriptは世界中で広く普及しているプログラミング言語の1つです。言語としての汎用性も高いため、開発を手助けするフレームワークやライブラリが充実しています。フレームワークやライブラリを活用することで、開発効率や開発品質の大幅アップが期待できます。
フレームワークとは、アプリ開発における必要機能が組み込まれたプログラムのことを指します。たとえばiOSとAndroidの両方に対応したネイティブアプリを作成できる「React Native」や、OS機能を呼び出す「Apache Cordova」などが挙げられます。
ライブラリとは、アプリで使われる機能やコードを再利用しやすいようまとめたものです。たとえばJavaScriptのコードを簡略化できる「jQuery」や、シンプルなUI構築に優れた「Riot.js」などがあります。
JavaScriptによる実用的なアプリの例
JavaScriptはフロントエンド開発において広く利用され、Node.jsを用いることでバックエンド開発も可能です。開発できる実用的なアプリの例として、以下のものがあげられます。
- チャットアプリ
- ToDoリストアプリ
- 天気予報アプリ
- 電卓アプリ
- 動画キャプチャアプリ
- QRコード生成アプリ
- パズルゲームアプリ
- ビンゴゲームアプリ
チャットアプリからビジネス利用できるアプリ、ゲームアプリなど開発できるアプリの幅が広いです。チャット機能や細かい動作を付け加えたり、フロントエンドとバックエンドの両方に対応していたりと、ユーザーにとって使いやすいアプリ開発を実現してくれます。
JavaScriptのスマホアプリ開発で必要な環境
JavaScriptでスマホアプリを開発するためには、開発環境を整備する必要があります。特に以下の環境は、開発にあたって必要不可欠といえます。
IDE(統合開発環境)
一般的にアプリ開発では、IDE(総合開発環境)を利用します。IDEには、コード記述機能をはじめプログラムの実行機能、デバッガ機能(プログラムのミスやバグを発見する)、コンパイラ機能(ソースコードを実行可能な形式に変換する)などが備わっています。
「コードだけ書ければよい」「動作を軽くしたい」といった場合は、コードエディターでも問題ありません。コードエディターとは、コードの記述や編集に特化したプログラムです。IDEと比べて動作が軽く、拡張を行えばIDEのような多機能にもアップデートできます。
Node.js(JavaScript実行環境)
画像引用:Node.js
アプリ開発では、プログラムを動かすための実行環境も必要です。JavaScriptの開発においては、オープンソースプログラムである「Node.js」が必須といえます。これまでのJavaScriptはWebブラウザでしか動かせず、OS機能にもアクセスできませんでした。
これを可能にしたのが「Node.js」という実行環境です。Node.jsは大量の同時アクセスにも対応しており、リアルタイム処理もできます。主にバックエンド開発で利用されるためWebサーバー機能も搭載されています。
フレームワーク・ライブラリ
JavaScriptの開発をスムーズに進めるためには、アプリ開発の必要機能が組み込まれたプログラムである「フレームワーク」、アプリで使われる機能やコードを再利用しやすいようまとめた「ライブラリ」の利用が必要不可欠といえます。
フレームワークやライブラリのメリットは以下の通りです。
フレームワーク |
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ライブラリ |
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IDEやNode.jsだけでもアプリ開発は可能ですが、それではアプリの全機能を1からプログラミングしなければなりません。適切なフレームワークやライブラリを活用することで、アプリ開発の効率・品質を高めることができます。
JavaScriptでスマホアプリを作る流れ
JavaScriptを使ってスマホアプリを開発する流れをご紹介します。
STEP1:アプリを設計する
まずは、どのようなアプリを作りたいかの「設計」を行いましょう。最低限の設計を行わないと、不備が生じた際の手直しが複雑になり、開発が遅延する可能性があります。設計しておきたい内容は以下のとおりです。
- 要件定義:アプリに必要な機能や性能を洗い出す
- 外部設計:デザインやワイヤーフレームなどを設計する
- 内部設計:モジュールやプログラミングなど内部の細かい設定を行う
コーディングを円滑に進めるためにも設計は重要です。設計書をしっかりと詰めてから次のステップに進みましょう。
STEP2:コーディングを進める
IDEやNode.jsなど開発環境を整備し、フレームワークやライブラリを選定します。開発環境が整ったらコーディングを進めましょう。基本的にコーディングでは、コードを入力・編集を行う「テキストエディタ」を使います。
テキストエディタでは、入力したコードが即座に反映される「リアルタイムプレビュー機能」のついたツールがおすすめです。
STEP3:テストとデバッグを行う
コーディングを終えたらテストを行います。テキストエディタによるプレビューだけでなく、実際にスマートフォンに出力し、設計どおりに動くか確認することが大切です。
並行して、プログラムのバグを見つける「デバッグ」も行いましょう。合わせてユーザーテストや性能テストを行い、アプリの使い勝手と性能を評価するとさらに良いでしょう。
テストとデバッグを何度か繰り返し、アプリが問題なく使えることを確認したら、最後にアプリを公開して完了です。
JavaScriptのスマホアプリ開発におすすめのフレームワーク
JavaScriptの開発効率・開発品質を高めるためには、フレームワークが役立ちます。ここでは最後に、JavaScriptのスマホアプリ開発におすすめのフレームワークをご紹介します。
React Native(ネイティブアプリ向け)
画像引用:React Native
React NativeはFacebookが開発し、Meta社(旧Facebook社)が提供しているJavaScriptの開発フレームワークです。プラットフォーム上でJavaScriptのコーディングを行うだけでiOSとAndroidの両方に対応したネイティブアプリを開発できます。修正したコードを即座に反映する「ホットリロード機能」も搭載されているため、開発スピード向上にも貢献しています。
Apache Cordova(ハイブリッドアプリ向け)
画像引用:Apache Cordova
Apache Cordovaは、ハイブリッドアプリ向けのオープンソースフレームワークです。JavaScriptによってOS機能を呼び出すことで、カメラやGPSといった機能も搭載可能。プラグイン追加でさまざまな端末機能にアクセスできる、iOSとAndroidの両方に対応しているなど、ハイブリッドアプリの開発を効率化できます。
Angular(Webアプリ向け)
画像引用:Angular
Angularは、Googleのチームと個人や企業のコミュニティによって運営されている、Webアプリ向けのオープンソースフレームワークです。Webアプリのフロントエンド開発向けとされていますが、データ反映やコンポーネントなど機能が充実していることから、フロントエンドとバックエンドの両方を開発する「フルスタック開発」も可能です。
Nest.JS(Webアプリ向け)
画像引用:Nest.JS
Nest.JSは、Webサービスのバックエンド開発に使われるフレームワークです。JavaScriptで構築されており、大規模開発向けのプログラミング言語である「TypeScript」でも利用できます。フロントエンド開発向けの「Angular」と併用することで開発効率を高められます。
【まとめ】JavaScriptでのスマホアプリ開発について紹介しました
JavaScriptではネイティブアプリからWebアプリ、ハイブリッドアプリまで開発でき、フロントエンド・バックエンドの両方に対応しているなど開発できる幅が広いです。ただし、効率的かつ品質の高いスマホアプリを開発するためには、開発環境やフレームワークの利用が必要不可欠といえます。適切な環境やフレームワークを見つけ、自社が理想とするスマホアプリを開発しましょう。
なお、自社にあったスマホアプリ開発会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
この記事を書いた人
三浦 麗市
専門分野: SEO、ライティング
Webライター。大学在学中よりSEOライティングを学び後にフリーランスとして独立。また並行して飲食店も経営しています。仕事のモットーは「顧客第一主義」