- 更新日 2024.01.30
- カテゴリー システム開発
受託開発とは?メリット・デメリットや委託との違いを解説【2024年最新版】
・受託開発とは?どのようなメリット・デメリットがある?
・受託開発以外にどんな開発手法がある?
・受託開発の契約形態は?契約時に注意しておくべきことは?
システム開発関連でよく使われる「受託開発」という用語。「言葉からなんとなくの意味はわかるけど、それで本当に私が持つ認識で合っている?」システム開発プロジェクトに携わったことのない企業担当者の方であれば、不安を感じているかもしれません。
そこで本記事では、受託開発とはなにか?用語の意味やメリット・デメリット、開発の流れ、契約形態・契約時の注意点など、知っておきたい受託開発の基礎知識を徹底解説!最後までご覧いただければ、システム開発のおおまかな概要がわかります。
※システム開発を検討している方は、予算や目的をヒアリングし、最適な提案をします。相談料・紹介料ともに完全無料です。相場の情報を知りたいなどのライトな相談だけでも大丈夫です。
受託開発とは?
受託開発とは、業務システムやWebシステムなど、システム開発会社の顧客が必要としているアプリケーション・ソフトウェアの開発を請け負うことです。開発を受託されたシステ開発会社は、納品・検収を経たシステム完成までの責任を負うことがほとんどであり、サーバーやネットワークなどのインフラ構築までが受託開発に含まれる場合もあります。
このことからもわかるように、受託開発はフレームワーク(システムの枠組み・骨組みとなるプログラム)を活用したスクラッチ開発、もしくはゼロからオリジナルなシステムを構築していくフルスクラッチ開発を請け負うことを意味するのが一般的です。
※スクラッチ開発についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:スクラッチ開発とは?知っておきたいシステム開発の基本・構築方法の違いや選び方を解説!
「受託開発」と「開発委託」の違い
受託開発はIT業界で頻繁に使われる用語ですが、本来の意味はシステム開発会社が開発を「請け負う = 受託」することであり、開発手法やスタイルのことではありません。依頼する側の企業にとっては、受託開発ではなく「開発委託」もしくは「委託開発」に言い換えた方が正解に近いです。
ただし、受託開発の反語として、システムを自社で開発する「自社開発」という用語も使われます。このため、自社以外の外部企業にシステム開発を任せるスタイルを「受託開発」と呼ぶようになったのだと考えられます。
受託開発を選択するメリット
自社開発が可能なIT部門を持たない企業であっても、現代では優秀なSaaS型やパッケージ型のシステムを活用する方法があり、中小企業を中心に導入が進められています。それでは、あえて受託開発を選択するメリットが何かを、以下から簡単に解説していきます。
事実上どのようなシステムでも開発可能
ゼロからシステムを構築するスクラッチ開発が基本の受託開発は、事実上どのようなシステムも開発可能。そのため、自社の業務フローに最適化されたシステムを開発することも、他社にはない独自性の高いサービスをシステムで構築することも可能です。
たとえば、特殊な業務フロー・手順が必要、新規事業・サービスを立ち上げるなどの場合、受託開発なら他社と差別化した自社独自のシステムを開発できる大きなメリットが得られます。
自社の業務要件にシステムを最適化できる
受託開発なら、自社が必要としている機能のみに絞り込んだ、コンパクトなシステムを開発できるメリットが得られます。これは、スクラッチ開発ならではの「要件定義」という開発工程の特徴を活かすことができるからです。要件定義とは、開発するシステムで実現したいことのために必要な機能や工数などを明確にする作業のことです。
汎用性の高さが求められるSaaS型・パッケージ型では「要件定義」そのものがありません。SaaS型、パッケージ型のシステムは、どのような企業でも過不足なく使えるよう元々市販用にすでに設計されているため「全く使わない機能にも費用が発生している」「システムで補えない業務がある」可能性を排除できないからです。
将来的な拡張性を確保しやすい
システム開発の方向性を柔軟に変更できる受託開発なら、将来的な拡張性を見越した開発計画を立てられるメリットが得られます。たとえば、新規事業やサービスなどでは、必要最小限の機能でスモールスタートし、システム利用ユーザーの反応を見ながら機能を拡張していくなどが可能です。
オプションによって機能カスタマイズが可能なSaaS型・パッケージ型システムも存在します。しかし既製品であるため、拡張性には限界があります。また、カスタマイズの度合いによっては、受託開発以上のコストがかかってしまう可能性もあります。
受託開発を選択するデメリット
SaaS型・パッケージ型を活用する企業が少なくないことからもわかるように、メリットの大きい受託開発にもデメリットとなり得る注意点があります。
開発コストが高額・開発期間の長期化
オリジナルで0からシステムを開発する受託開発は、既製品であるSaaS型・パッケージ型システムよりも、初期費用(開発コスト)が高額になりがちです。また、ローンチ・リリースまでの開発期間が、数年と長期に渡りがちなデメリットがあります。これは、フレームワークを使うスクラッチ開発、ゼロから構築するフルスクラッチ開発、どちらにもいえることです。
システムの機能・規模にもよるため、SaaS / パッケージとの単純な比較はできませんが、同程度の機能・規模を持つシステムであれば、受託開発がもっとも高額かつ開発期間が長期化する傾向にあることは否めません。
運用・保守・システム更新の管理が必要
システム開発は、システムを継続的かつ最大限活用していくことがプロジェクトのゴールです。そのためには、システム運用・保守のほか、将来的なシステムの更新も見越したシステム管理が必須。受託開発を選択する場合、その責任を負うのは依頼側の企業です。
運用・保守をはじめとした管理業務を外注することも可能です。しかしその場合も、継続的に費用がかかったり、自社内に運用保守のノウハウが蓄積されないなどのデメリットがあります。
受託開発の流れ・開発ステップ
それでは、受託開発ではシステムの完成までにどのような工程を経る必要があるのか。受託開発の具体的な流れ・開発ステップを簡単に紹介していきましょう。
受託開発はウォーターフォール型がほとんど
ソフトウェア・アプリケーションの開発手法にはいくつかの種類がありますが、受託開発で採用されるのは「ウォーターフォール型開発モデル」がほとんど。ウォーターフォール型開発モデルとは、システムの企画から設計、プログラミング、テストと、上流から下流に水が流れるように「手順を踏んで」システムの完成を目指すシステム開発手法のことです。
そもそも受託開発では、開発を受託したシステム開発会社が、納品・研修を経てシステム完成までの責任を持つことが基本。遠回りのように見えても、手順を踏んで開発工程を進めていくウォーターフォール型は、最短でシステム完成にたどり着ける、受託開発にとって最善の開発手法なのです。
※ウォーターフォール型開発について詳しく知りたい方は、以下記事もご参考ください。
関連記事:ウォーターフォール型システム開発とは?開発工程・メリット・アジャイル型との違いを解説!
要求定義
ウォーターフォール型で受託開発を進めていく最初のステップは「要求定義」です。
要求定義とは、ビジネスや業務の課題を解決するために「どのようなシステムを開発するのか?」を明らかにする工程。具体的には、システム開発の目的、達成すべき目標・ゴールからブレイクダウンした「開発するシステムに求める要求」を定義していきます。発注者の目的やニーズを具現化するのです。例えば、「○名が同時にアクセスして××を1秒以内に並列処理できるシステム」といった概要を決めます。
このことからもわかるように、要求定義の策定に責任を持つのは依頼側の企業です。システムで実現すべき業務の設計を含め、定義された要求は「RFP(提案依頼書)」としてまとめられることが一般的。受託開発・システム開発でもっとも重要な工程です。
※システム開発の要求定義についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:システム開発における要求定義の重要性|要件定義との違いや要求定義の実態・改善ポイントを解説!
要件定義
要件定義とは、要求定義の成果物であるRFPをもとに「開発するシステムに求められる要件」を定義していく工程。具体的には、システムへの要求をどのように実現していくか。どんなシステムを開発するのかを見える化するのです。システムに必要な「ハードウェア構成」「ソフトウェアの機能」「システムのパフォーマンス」などの要件を定義していきます。
要求定義が依頼側のニーズであるのに対し、要件定義はそれをシステムで実現する方法を受託側が具体化するもの。要件定義の工程では、この違いを吸収して認識のズレをなくすことが重要であり、定義された要件は「要件定義書」としてまとめられます。
要件定義をしっかり固めないと、以下のような問題につながります。
・開発工程で想定以上に時間がかかる
・作ったものの役に立たなかった
・無駄に高機能になって予算オーバーになる
※システム開発の要件定義についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。関連記事:システム開発の要件定義とは?受託開発における重要性や進め方を解説!
基本設計
基本設計とは、要件定義の成果物である要件定義書をもとに「システムの外側から見える部分を設計」していく工程であり、“外部設計”と呼ばれることもあります。具体的には、システムの操作画面となる「インターフェースの設計」、操作に対するシステムの反応である「画面遷移」「データの種類・流れ」、具体的なハードウェア構成などを定義して基本設計書としてまとめられます。
基本設計は発注者にシステムの完成イメージを提示し、開発者にシステムを構築する方法を提示する役割を担います。また基本設計は、発注者がシステム開発工程に直接携われる最後の工程です。この後の詳細設計工程からは、作業の中心が委託先のシステム開発会社になります。
※システム開発の基本設計についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。関連記事:システム開発の基本設計とは?その位置付け・重要性・発注者としての関わり方を解説!
詳細設計
詳細設計とは、基本設計の成果物である基本設計書をもとに「システムに機能を実装するためのプログラマーへの指示書」を作る工程。“内部設計”と呼ばれることもあります。具体的には、開発したいシステムを機能・モジュールに分解して「クラス図」「モジュール構成図」などを作り、利用する言語・ルールを策定したうえで詳細設計図としてまとめられます。詳細設計がないと、プログラマーは正確にプログラミング作業ができかねてしまいます。
詳細設計の役割は、実際のプログラミングに移る前に、機能・ビジネスロジック(ビジネス・業務に関する固有のルール・ワークフローなどがシステムに反映されたもの)を整理し、開発時の生産性・保守時の効率性を高めることです。
※システム開発の詳細設計についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。関連記事:システム開発の詳細設計とは?プロジェクトの位置付け・役割をわかりやすく解説!
プログラミング・実装
詳細設計図をもとに、分解されたモジュール単位でプログラミングを進め、モジュールを結合して機能にします。そして、機能を結合してシステムへと仕上げていくことが一般的です。
※システム開発で利用される主要言語について詳しく知りたい方は、以下記事もご参考ください。
関連記事:Webシステム開発によく使われるプログラミング言語とは?知っておきたいフレームワークも解説!
単体テスト・結合テスト・総合テスト
プログラミング・実装されたシステムが、設計書通りに動作するかを確認するステップです。システムとして組み上げた後に不具合が発覚すると、どこに原因があるのか特定することが難しくなります。そのため、プログラム単体ごとに実施する「単体テスト」、モジュールを結合させて動作の検証をする「結合テスト」を経て、すべてのサブシステム・プログラムを結合してシステム全体が要件通りに動作するかを検証する「総合テスト」を実施します。
不具合が発生した場合は1つ前の工程に戻して修正しますが、場合によっては設計のステップまで戻らなければならないケースもあります。
※システム開発のテスト工程についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考ください。
関連記事:システム開発のテスト工程を徹底解説!システムテストと受け入れテストの違いは?
納品・受入テスト・検収
総合テストをクリアしたシステムは、依頼側に納品された成果物(システム)を受入テスト・検収して問題がないと判断した発注側が、「検収書」を押印して開発会社側に渡すことで、検収が完了します。
検収のポイントとなるのは、受入テストの結果、納品されたシステムが「要求定義」を満たしているかどうかです。「要件定義」を満たしているかチェックする総合テストとは、微妙に異なることを覚えておきましょう。
検収中にシステムの不具合が見つかった場合、システム開発会社と協議して、システムの不具合を改修してから改めて検査を行い、問題が解決された時点で検収書を提出します。検収関連でトラブルを防ぐためには、要件定義の段階で、成果物の納品・検収を明確に定義する必要があります。
※システム開発の検収についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:システム開発の検収トラブルを防ぐには?検収方法・契約内容・よくある疑問を解説!
※受託開発を検討していたり、システム開発に対応している会社をお探しの方はシステム幹事にご相談ください。予算や目的をヒアリングし、最適な提案をします。相談料・紹介料ともに完全無料です。相場の情報を知りたいなどのライトな相談だけでも大丈夫です。
SESとは?受託開発との違い
ここまでで、受託開発の意味・メリット・デメリット・開発の流れを含む、受託開発の概要を解説してきました。受託開発を成功させるポイントは、依頼側が要件定義・基本設計に深くかかわることですが、実務の多くは受託側のシステム開発会社の役割であることがおわかりでしょう。
それでは、受託開発の反語となる自社開発とは、実務を含めたすべての役割を自社でまかなうことをいうのか?といえば、そうではありません。
日本を含む世界的なエンジニア不足の影響もあり、自社開発の体制を整えている企業でも、SE(システムエンジニア)PG(プログラマー)を外部から派遣してもらうことが少なくありません。これがSES契約であり、エンジニアの派遣契約です。
SESと派遣契約の違い
SES契約のエンジニアと派遣契約のエンジニアには、発注者側にとってのそれぞれメリット・デメリットがあります。
メリット |
デメリット |
|
SES契約エンジニア |
発注者側が専門知識を持っていなくても、 SES企業に丸投げできる |
発注者が直接指示を出せない |
派遣契約エンジニア |
発注者が業務上の指示を出せる |
発注者も開発するシステムに関する 専門知識を持っている必要がある |
SESとはシステムエンジニアリングサービス(System Engineering Service)の略称。依頼側企業の求めに応じて派遣元企業がエンジニアをアサインし、依頼側企業のオフィスで働く契約形態です。
派遣契約とSES契約では「指揮命令権の所在」が異なります。具体的には、派遣契約のエンジニアに対する指揮命令権は「派遣先=依頼側の企業」ですが、SES契約のエンジニアに対する指揮命令権は「派遣元のSES企業」です。
■SES契約エンジニアの立ち位置
■派遣契約エンジニアの立ち位置
SESは準委任契約のひとつ
派遣元のSES企業に指揮命令権があるSES契約は、準委任契約のひとつです。準委任契約とは、仕事・業務の遂行の対価として報酬が発生する契約形態のこと。仕事の完成・成果物の納品ではなく、時間・日数などの単価を基準に、業務を遂行した時間量の対価として報酬が支払われます。
派遣されたSESエンジニアには、通常要求される程度の注意義務である「善管注意義務」はあります。しかし、たとえシステムが完成しなかったとしても契約は成立し、依頼側は対価としての報酬を支払わなければなりません。
受託開発の契約形態
それでは、システム開発会社が完成までの責任を負う受託開発は、どのような契約形態になるのか。システムの完成を前提として契約を締結する受託開発は「請負契約」となることが一般的です。
請負契約とは、仕事の完了に対して報酬が発生する契約形態のこと。システム開発プロジェクトの場合であれば、ソフトウェア・アプリケーション完成の対価として報酬が支払われる契約形態です。
※システム開発の契約についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:システム開発の契約とは?契約形態・契約書の注意点を解説!
ウォーターフォール型に多い請負契約
上流から下流に水が流れるように「手順を踏んで」システムの完成を目指すウォーターフォール型は、システムの完成を前提とした請負契約と馴染みやすいシステム開発手法です。
受託開発でウォーターフォール型が採用されることが多いのはこのため。ただし、開発期間が長期化する傾向にある受託開発では、設計完了時やプログラミング完了時など、支払いタイミングを複数設定することが一般的。システム完成後の一括支払いという契約になることはほとんどありません。
アジャイル型に多い準委任契約
一方、近年注目の高まりつつあるシステム開発手法「アジャイル型」は、受託開発で採用されることはほとんどないといっていいでしょう。
アジャイル型とは、要件定義でおおまかな方向性を決め、機能ごとに「設計」「プログラミング」「テスト」「リリース」を繰り返していくシステム開発モデルのこと。システムの完成を前提とせず、修正・改善を繰り返していく開発モデルのため、準委任契約にならざるを得ないからです。
アジャイル開発が向いているのは、開発途中で仕様変更や追加が予想されるプロジェクト。例えば、日々進化するモバイル分野や研究分野におけるシステム開発です。
※アジャイル開発についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:アジャイル開発とは?メリット・デメリット、発注側の注意点を解説
※システム開発の手法についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:システム開発の手法4つの特徴・メリット・デメリットを解説!【比較表付き】
ウォーターフォール型で増えている多段階契約
ただし、受託開発で採用されるウォーターフォール型の契約形態も、多段階契約に移行しつつあるのが現状です。多段階契約とは、開発の各工程の特性を考慮して、下記のように工程ごとに個別契約を締結する方式のこと。
要件定義 |
準委任契約 |
基本設計 |
請負契約・準委任契約 |
詳細設計 |
請負契約 |
開発・プログラミング |
請負契約 |
単体・結合テスト |
請負契約 |
総合テスト |
請負契約・準委任契約 |
運用・保守 |
請負契約・準委任契約 |
システム開発の質を高めてトラブルを避けるために、多段階契約は有効な手法ではあります。各工程ごとに見積もりを出すことになるので、見積もりの正確度が高くなり、開発プロジェクトの失敗の確率も低くなりやすいです。
しかし、当初の見積もり金額をオーバーしたくない発注側にとっては、多段階契約の採用は難しい決断になり得ます。開発プロジェクトを進めるうちに、費用や作業期間が想定よりも多くかかると判明した際は、追加費用を発注者側が支払う必要が生じるからです。
システム開発契約という特殊性に関して、社内コンセンサスを得ておく(見積もり金額をオーバーする可能性がある)、あるいは予算内で収まるような一括契約を模索するなどの対応が必要です。
受託開発会社の選び方
最後に、受託開発するにあたって、依頼先をどのように選べばいいのか?ヒントとなるポイントを紹介しておきましょう。
・開発したいシステムに近い実績はあるか
・開発会社の得意分野と一致しているか
・開発会社の業績の安定性は大丈夫か
・担当者(プロジェクトマネージャーなど)との相性はいいか
・納品後のゴールもみてくれるか
・見積もり金額の安さだけで選ばない
・相見積もりは3〜4社ほどが理想
なかでも相見積もりは重要なポイント。RFP(提案依頼書)をしっかり作り込み、金額だけではなく、システム開発会社の提案力も見極めることが重要です。
※システム開発会社の選び方ついてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。関連記事:システム開発会社の選び方7ポイント!依頼の準備と注意点も解説
受託開発可能なおすすめのシステム開発会社
「受託開発ができる会社を本格的に探したい」「しかし選び方がわかっても、会社を選び抜くのに不安がある」という方に向けて、5社紹介します。大手開発や完全内製で対応する会社も紹介しているため、ぜひチェックしてみてください。
株式会社システム・エッセンス
株式会社システム・エッセンスのおすすめポイント
・スモールオフィス・ビジネスアシスタントを提案
・30年以上にわたって培った技術
・アプリケーションパッケージも提供
株式会社システム・エッセンスは東京都小金井市に本社を置くシステム開発会社です。
同社では、プロトタイプを制作し、操作性や画面の見やすさなどを確認してから製品を仕上げるという方法を採っています。これにより、開発にかかる時間の短縮とコストの削減を実現しています。小規模なシステム開発を依頼する際におすすめです。
1984年の創業以来、30年以上にわたって技術を培ってきました。VB、VC、C言語、VB.NET、PHP、Java、JavaScript、COBOLなどの開発言語に対応可能です。データベースもSQLServer、Oracle、PostgreSQL、MySQLに対応しています。財務会計、給与管理、在庫管理、販売管理、会員管理など、さまざなシステムの開発を依頼できます。
受託開発の他に、アプリケーションパッケージも提供しています。一例を挙げると、「給与管理システム」、「年末調整計算令和元年度(フリー版)」、「農家の青色帳簿」などです。フリー版のアプリケーションパッケージを実際に利用してみて、依頼を決める際に参考にすることができます。
株式会社システム・エッセンスの概要・実績
TEL |
042-380-7714 |
---|---|
会社所在地 |
〒184-0004 東京都小金井市緑町4-12-6 |
設立年 |
1984年6月 |
実績詳細 |
専門学校の教務システム 会計事務所の決算書作成システム エステサロンの売上システム |
Sky株式会社
Sky株式会社のおすすめポイント
・自社パッケージの販売からシステム開発、検証まで幅広く対応
・17,000以上のユーザーに利用されるパッケージを開発
・要望に応じてエンジニアの派遣も実施
Sky株式会社は、東京都港区と大阪府大阪市に本社を構える大手システム開発会社です。
ICTソリューション事業とクライアント・システム開発事業との2つの事業を展開しており、自社パッケージの販売やシステム開発、ソフトウェアの検証など様々なサービスを提供しています。
同社は企業・団体や教育機関、医療機関など業種に合わせて数種類のパッケージを用意。特にリスク管理やテレワーク推進を行う企業・団体向けの「SKYSEA Client View」は17,000以上のユーザーに採用されており、事業規模を問わず幅広い導入実績があります。
また、システム開発についても業務系から組み込み系、ソフトウェアの第三者検証など多岐にわたる実績を保有。
全国20ヶ所に拠点を有し、受託開発だけでなくエンジニアの派遣にも対応しています。
Sky株式会社の概要・実績
TEL | 03-5796-2770 |
---|---|
会社所在地 | 〒108-0075 東京都港区港南二丁目16番1号 品川イーストワンタワー 15階 |
設立年 | 1985年3月2日 |
実績詳細 |
金融・保険業 コールセンターシステム |
株式会社メテオリレイ
株式会社メテオリレイのおすすめポイント
・実績豊富なSEとプログラマによる幅広いソリューションを提供
・初めてのシステム開発も依頼しやすい
株式会社メテオリレイは東京都渋谷区と千代田区にオフィスを構える会社です。システム開発、Webサイト制作から、IoT・AI・映像配信・電話システムまで請け負っています。
多彩な専門職のシステムエンジニアやプログラマを抱え、AIシステムやスマホアプリから、ECサイト構築、CMS構築など多様なシステムの受託開発を完全内製で実施。
様々なシステム開発が可能で、以下のような幅広いニーズに応えます。
・会員制コミュニティサイト
・地域情報・グルメポータルシステム
・マッチングサイトシステム
・チャットシステム
また、同社は初めてのシステム開発も依頼しやすいことが特徴です。システム開発の料金表が公開され、実績やデモサイトなどの具体例を用いて提案してくれるため、システム開発に知識がない方も安心。小規模から大規模システムまで、開発稼動日数を基に予算を算出し、最適なプランを提案してくれます。
株式会社メテオリレイの概要・実績・料金
TEL |
03-6666-2890 |
---|---|
会社所在地 |
〒150-0041 東京都渋谷区神南1丁目15番 岩瀬ビル(企画部門) 〒102-0083 東京都千代田区麹町2丁目14番 ケーエヌビル(開発/制作/運用/HR部門) |
設立年 |
2005年8月 |
実績詳細 |
・交通機関ICキャッシュレス決済システム ・音声ストリーミング配信システム+サイト ・動画配信ストリーミングシステム+サイト ・電話占いシステム+サイト ・電話カウンセリングシステム+サイト |
価格感 |
・ポータルCMSシステム基本機能:600,000円 ・課金・決済システム開発:100,000円〜 ・IoT・AI・ディープラーニング開発:500,000円〜 ・スマートフォンアプリ開発:300,000円〜 ・業務アプリケーション開発: 1,000,000円〜 |
株式会社クロノシステム
株式会社クロノシステムのおすすめポイント
・業務に合わせてオリジナルシステムを受託開発
・顧客満足度を重視
株式会社クロノシステムは、東京都中央区銀座6丁目に本社を置くシステム開発会社です。既製品ではマッチしない、会社ごとに異なる業務フローを分析し、個々に合わせたオリジナルシステムを提案。また、Webシステムの構築により、社外からでも情報にアクセス可能にし、業務効率の向上を支援しています。
また、コストパフォーマンスを重視した提案を行っています。実績の一部として、士業で顧客管理システム導入後に年間のコストが40%削減できた例や、理容・美容業でWeb予約システム導入後に来店者数が125%アップした例があります。
株式会社クロノシステムの概要・実績
TEL |
03-4405-4532 |
---|---|
会社所在地 |
〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 13F |
設立年 |
2003年4月1日 |
実績詳細 |
顧客管理システム(士業) Web予約システム(理容・美容業) など |
株式会社万葉
株式会社万葉のおすすめポイント
・受託開発から開発支援まで対応
・多様なシステム開発実績
・『Ruby Association Certified System Integrator Gold』取得
株式会社万葉は東京都新宿区に本社を置くシステム開発会社です。
Ruby、Ruby on Railsを使ったソフトウェアの受託開発を始め開発支援やチーム育成まで対応。開発支援は、システムの仕様を事前に決めるのが難しい場合や、開発チーム作りを手伝って欲しい場合などに適しています。依頼内容に合わせ、顧客先に常駐して作業することも可能です。
汎用ポイント処理システムやシステム保守業務アプリ、医療系Webシステムなどの実績を保有。また、Ruby on Railsは使わず、RubyにてOSS 関連プログラムを開発したこともあります。開発は、プロジェクトの内容によって受託開発とSES契約から選択、あるいは組み合わせて行われます。
同社は一般財団法人Rubyアソシエーションの『Ruby Association Certified System Integrator Gold』に認定。また、プライバシーマーク(Pマーク)も取得しています。
株式会社万葉の概要・実績
TEL |
記載なし |
---|---|
会社所在地 |
〒163-0432 東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビルディング32階 |
設立年 |
2007年4月2日 |
実績詳細 |
汎用ポイント処理システム システム保守業務アプリ スタッフ管理システム 医療系Webシステム OSS 開発 |
受託開発まとめ
本記事では、受託開発とはなにか?知りたい方に向け、用語の意味やメリット・デメリット、開発の流れ、契約形態・契約時の注意点など、知っておきたい受託開発の基礎知識を解説してきました。
コストが高額になりがち、開発期間が長期化しがちな一面もありますが、プロジェクトをうまく進めることができれば、他社と差別化できる唯一無二のシステムを生み出せる魅力を持つのが受託開発です。そのためには、開発パートナーとして優秀なシステム開発会社を選定することが重要です。
※開発パートナーとしてタッグの組める優秀なシステム開発会社を探している方は、システム幹事にご相談ください。専任のアドバイザーが最適な開発会社をご紹介します。相談料などは一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。
コンサルタントのご紹介
岩田
専任のコンサルタントが、
お客様の予算と目的を丁寧にヒアリング。
最適な会社をピックアップ・ご紹介させていただきます!
初心者の方でも安心してご相談いただけます。
Q. 受託開発とは何ですか?
受託開発とは、業務システムやWebシステムなど、システム会社の顧客が必要としているソフトウェアの開発を請け負うことです。フレームワークを活用したスクラッチ開発、もしくはゼロからシステムを構築していくフルスクラッチ開発を含みます。
Q. 受託開発のメリットは?
受託開発のメリットは「事実上どのようなシステムでも開発可能」「自社の業務要件にシステムを最適化できる」などです。詳細は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。
この記事を書いた人
梓澤 昌敏
専門分野: 音楽・映像制作、オウンドメディア、ビジネス
音楽・映像制作の現場を経て、スタジオ構築側の業界へ。マネージャー・コンサルタントとして制作現場の構築に携わる一方、自社オウンドメディアの立ち上げを含むマーケティングも担当してきました。現在アメリカ在住。作曲を含む音楽制作も提供しています。
このライターの記事一覧