Shopify構築で利用できるIT導入補助金とは?【2024年最新版】

Shopify構築に補助金を利用することで、導入コストを抑えたいと考えている人も多いでしょう。そのような人の中には、以下のような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

  • どの補助金が利用できるかわからない
  • 補助金の概要や導入手順がわからない
  • 補助金の利用をサポートしてくれる事業者をどう選ぶべきかわからない

本記事では、 Shopify構築で利用できる補助金の概要、申請の手順、IT導入支援事業者の選定のポイント、おすすめのIT導入支援事業者について解説します。Shopify構築に補助金を利用したい方はぜひ参考にしてください。

Shopify構築に補助金を利用できる企業をどう探せばよいか迷っている方は、システム幹事にご相談ください。会社の状態や予算に合わせ、適切な会社を専任のアドバイザーがご提案いたします。
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目次
  1. 1. Shopify構築に利用できる補助金とは
    1. 1-1. ものづくり補助金
    2. 1-2. 小規模事業者持続化補助金
    3. 1-3. 事業再構築補助金
    4. 1-4. 【参考】各自治体による補助金・助成金
    5. 1-5. 【参考】IT導入補助金は2024年からECサイトが対象外に
  2. 2. Shopify構築で補助金を受け取るまでの流れ
    1. 2-1. 補助金の公募を確認する
    2. 2-2. 申請書を作成して申請する
    3. 2-3. 書類の審査を受ける
    4. 2-4. 採択の決定通知を受け取る
    5. 2-5. 補助事業を開始する
    6. 2-6. 報告書を提出する
    7. 2-7. 補助金を請求する
    8. 2-8. 補助金が交付される
  3. 3. 補助金を利用する際の注意点
    1. 3-1. 補助金の交付までに時間がかかる
    2. 3-2. 書類が多いため手間がかかる
    3. 3-3. 採択されないと利用できない
  4. 4. 採択されるためのポイント
    1. 4-1. 補助金の目的に沿った事業計画を立てる
    2. 4-2. 審査員に伝わるように事業計画を書く
    3. 4-3. 専門家のサポートを受ける
  5. 5. 補助金を利用してShopify構築する際の会社選びのポイント
    1. 5-1. 各補助金のサポートをした実績があるか
    2. 5-2. Shopifyの公認かどうか
    3. 5-3. 予算内での構築が可能か
  6. 6. Shopify構築で補助金のサポートを受けられるおすすめの開発会社4選
    1. 6-1. フィッシュリップル株式会社
    2. 6-2. ディアス株式会社
    3. 6-3. 株式会社UnReact
    4. 6-4. 福岡ECサイト株式会社
  7. 7. Shopify構築で利用できるIT導入補助金について解説しました

Shopify構築に利用できる補助金とは

Shopifyを利用してECサイトを構築する際に利用できる補助金は以下の3つです。

Shopify構築に利用できる補助金とは

以下で詳細を解説しますので、参考にしてください。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、働き方改革やインボイスなどの制度変更に対応するために、中小企業や小規模事業者の生産性向上を目的とした設備投資を支援する補助金です。「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」が正式な名称です。

製造業向けの補助金と思われがちですが、ECサイトの構築にも利用可能で、実際にECサイト制作で利用をした採択事例があります。ECサイト構築・EC事業に関する事例の一例は以下の通りです。

  • 業務管理と一体化したECサイト構築で大幅な運用効率改善を実現
  • パーソナルAI「PLR」の開発及び「PLR」を活用したECサイトの構築
  • ECプラットフォームの構築による自社の効率化と顧客満足度の向上を実現
  • 最新機械を導入、高画質画像で高付加価値ECサイト構築を行う
  • 米農家が運用する産直EC で“ファームツゥテーブル”を実現

参照:ものづくり補助金公式Webサイト内「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 第18次締切 採択案件一覧」より

対象事業者

対象者は、日本国内に本社と補助事業の実施場所を持つ中小企業者や組合、小規模企業者・小規模事業者です。これらに該当したうえで以下の条件を満たした3年~5年の事業計画を作成・実行することが基本要件です。

基本要件

付加価値額

年平均成長率+3%以上増加

給与支給総額

年平均成長率+1.5%以上増加

事業場内最低賃金

地域別最低賃金+30円以上

追加要件

通常類型

3~5年の事業計画期間内に新製品・新サービスの売上高が

企業全体の10%以上になる事業計画を策定すること

金融機関からの資金調達をする場合は金融機関に

事業計画の確認書を提出すること

成長分野進出類型
(DX・GX)

上記2つに加えて、DXに資する革新的な製品・

サービスの開発であること

また、業種や組織形態によって資本金や常勤の従業員数が定められていますので注意しましょう。

中小企業者(法人・組合関連以外)の条件は以下の通りです。

業種

資本金

常勤の従業員数

製造業、建設業、運輸業、旅行業 

3億円以下

300人以下

卸売業

1億円以下

100人以下

サービス業

(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)

5,000万円以下

100人以下

小売業

5,000万円以下

50人以下

ゴム製品製造業

(自動車・航空機用タイヤ・

チューブ製造業・工業用ベルト製造業を除く)

3億円以下

900人以下

ソフトウェア業・情報処理サービス業 

3億円以下

300人以下

旅館業

5,000万円以下

200人以下

その他の業種(上記以外)

3億円以下

300人以下

組合や法人関連の中小企業者は、以下の組織形態に該当する必要があります。

組織形態

企業組合

協業組合

事業協同組合、事業協同小組合、協同組合連合会

商工組合、商工組合連合会

商店街振興組合、商店街振興組合連合会

水産加工業協同組合、水産加工業協同組合連合会

生活衛生同業組合、生活衛生同業小組合、生活衛生同業組合連合会

酒造組合、酒造組合連合会、酒造組合中央会、酒販組合、酒販組合連合会、酒販組合中央会

内航海運組合、内航海運組合連合会

技術研究組合

小規模企業者・小規模事業者の場合の条件は以下の通りです。

業種

常勤の従業員数

製造業その他

20人以下の会社・個人事業主

商業・サービス業

5人以下の会社・個人事業主

サービス業のうち宿泊業・娯楽業

20人以下の会社・個人事業主

そのほか、特定事業者の一部や特定非営利活動法人、社会福祉法人も一定の要件を満たせば利用可能です。

各表の参照元:ものづくり補助金公式Webサイト内「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.1版」より

過去の採択率

過去の採択率

採択率

ものづくり補助金 第18次公募

35.8%

ものづくり補助金 第17次公募

29.4%

ものづくり補助金 第16次公募

48.8%

ものづくり補助金 第15次公募

50.2%

ものづくり補助金 第14次公募

50.8%

補助金額・補助率

省力化(オーダーメイド)枠の補助金額

省力化(オーダーメイド)枠の補助金額

補助金額 ※()内は大幅賃上げを行う場合

5人以下

〜750万円(1,000万円)

6〜20人

〜1,500万円(2,000万円)

21〜50人

〜3,000万円(4,000万円)

51〜99人

〜5,000万円(6,500万円)

100人以上

〜8,000万円(1億円)

省力化(オーダーメイド)枠の補助率

省力化(オーダーメイド)枠の補助率

補助率

中小企業者

1/2(補助金額が1,500万円を超える部分は1/3)

小規模事業者・再生事業者

2/3(補助金額が1,500万円を超える部分は1/3)

製品・サービス高付加価値化枠(通常枠)の補助金額

製品・サービス高付加価値化枠
(通常枠)の補助金額

補助金額 ※()内は大幅賃上げを行う場合

5人以下

〜750万円(850万円)

6〜20人

〜1,000万円(1,250万円)

21〜50人

〜1,250万円(2,250万円)

製品・サービス高付加価値化枠(通常枠)の補助率

製品・サービス高付加価値化枠(通常枠)の補助率

補助率

中小企業者

1/2

小規模事業者・再生事業者

2/3

新型コロナ回復加速化特例

2/3

利用する際の注意点

ものづくり補助金は申請時に事業計画書や決算書、経費明細、従業員数の確認書類など様々な書類が必要です。書類が足りなかったり記載の仕方がまちがっていたりすると書類不備で差し戻しになってしまうので事前に下調べをしておくと良いでしょう。

また、事業終了後にも報告書を提出しなければなりません。報告書を出さなかったり報告内容が正しくなかったりするとペナルティを受けてしまうおそれもあるので忘れずに提出してください。

ものづくり補助金は、実績報告・確定検査後に請求してから支払われることにも注意しましょう。資金繰りのために融資を受ける場合は金融機関による確認書が必要になることも忘れないようにしてください。

ものづくり補助金の対象経費と定められていないものは補助の対象になりません。対象経費として認められているものは主に以下の項目です。

  • 機械装置・システム構築費
  • 運搬費
  • 技術導入費
  • 知的財産権等関連経費
  • 外注費
  • 専門家経費
  • クラウドサービス利用費
  • 原材料費(試作品の開発に必要な原材料・副資材など)

上記のほかグローバル枠の場合には海外旅費や通訳・翻訳費、海外向けの広告費も対象経費になります。また、設備投資として単価50万円以上の機械装置等を取得することが必須要件になっていることに注意しましょう。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金とは、今後数年にわたって制度変更などに対応するための取り組みにかかった費用の一部を補助する補助金です。地域の雇用や産業を支える小規模事業者の生産性向上と持続的発展を目的としています。

ShopifyによるECサイトの構築でも、小規模事業者持続化補助金を利用可能です。ECサイト構築に関連する採択事例には、以下のようなものがあります。

  • 独自性の高い自社サプリメントの認知度向上とECサイト制作
  • 商品リニューアルに伴う広報事業及びECサイトのリニューアル事業
  • 健康食ブランドの自社EC作成と新商品販売促進事業
  • 純国産ヒューマングレード犬用サプリ商品開発とEC販売事業構築
  • ECサイトを活用した書籍とレシピカードの新規事業展開

小規模事業者持続化補助金の主な対象経費は以下の通りです。

  • 機械装置等費
  • 広報費
  • ウェブサイト関連費
  • 展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)
  • 旅費
  • 新商品開発費
  • 資料購入費
  • 借料
  • 設備処分費
  • 委託・外注費

ECサイト構築で小規模事業者持続化補助金を使う際は、主に「ウェブサイト関連費」で計上します。販路開拓を行うためのWebサイトやECサイト、システムの開発・構築・更新・改修・運用をするための費用が対象です。

対象事業者

小規模事業者持続化補助金は、日本国内にある小規模事業者です。

小規模事業者の基準は以下通り。

 

常勤の従業員数

商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) 

5人以下

宿泊業・娯楽業にあたるサービス業

20人以下

製造業・その他

20人以下

ただし、以下に該当する事業者は小規模事業者であっても対象外になるので注意しましょう。

  • 医師・歯科医師・助産師
  • 系統出荷による収入のみである個人農業者(林業・水産業者についても同様)
  • 協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)
  • 一般社団法人・公益社団法人
  • 一般財団法人・公益財団法人
  • 医療法人
  • 宗教法人
  • 学校法人
  • 農事組合法人
  • 社会福祉法人
  • 申請時点で開業していない創業予定者
  • 任意団体など

また、資本金・出資金が5億円以上の法人に100%の株式を保有されていたり、直近3年分の課税所得が年平均15億円を超えていたりしても対象外です。そのほか、他の補助金を利用した場合は細かい規定がありますので、最新の公募要領で確認しましょう。

過去の採択率

 

採択率

小規模事業者持続化補助金 第15回公募

41.8%

小規模事業者持続化補助金 第14回公募

62.5%

小規模事業者持続化補助金 第13回公募

57.0%

小規模事業者持続化補助金 第12回公募

55.6%

小規模事業者持続化補助金 第12回公募

58.9%

補助金額・補助率

 

通常枠

賃金引上げ枠

卒業枠

後継者支援枠

創業枠

補助金額

50万円

200万円

200万円

200万円

200万円

補助率

2/3

2/3

(赤字事業者は

3/4)

2/3

2/3

2/3

インボイス特例

50万円

(インボイス特例の要件を満たしている場合に本来の上限額に上乗せ)

通常枠以外の枠で申請するための主な要件は以下の通りです。

  • 賃金引上げ枠:補助事業の終了時点で、事業所内最低賃金が申請時の地域別最低賃金より50円以上高くなっていること
  • 卒業枠:補助事業の終了時点で、常時使用する従業員数が小規模事業者として定義する従業員数を超えていること
  • 後継者支援枠:経営資源を活用する新規事業アイデアを競うイベント「アトツギ甲子園」でファイナリスト・準ファイナリストになった事業者であること
  • 創業枠:「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援を受けた日および開業日(設立年月日)が公募締切時から起算して過去3ヶ年の間である事業者

利用する際の注意点

小規模事業者持続化補助金はECサイト構築でも利用可能ですが「ウェブサイト関連費」のみで申請することはできません。「ウェブサイト関連費」は補助金交付金額の1/4が上限になることにも注意しましょう。また、50万円以上で構築したECサイトを処分する場合は、補助金の事務局に申請して承認を受ける必要がある点にも注意が必要です。

小規模事業者であっても、常時使用する従業員数が規定より多い場合や、直近過去3年の課税所得の年平均が15億円を超えている場合は利用できないので注意しましょう。また、他の補助金を過去に利用したことがある場合は細かい規定があるので、最新の公募要領で詳細を確認してください。

また、以前は減点されるものの郵送での申請も可能でしたが、現在は電子申請のみとなっているので注意しましょう。

補助金は、実績報告をしてから補助金確定通知書を受け取って、請求をした後に入金される仕組みです。後払いになるので、資金計画をきちんと立てておくことが大切です。

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、ポストコロナ時代の経済社会の変化に対応するために新市場進出や事業・業種転換、事業再編・国内回帰などを支援する補助金です。Shopifyを利用したECサイト構築でも利用できます。ただし、新市場進出や業種転換を主目的とし、その手段としてECサイト構築をする形にする必要があるので注意しましょう。

ECサイト構築やECサイト関連事業で採択された事例には以下のようなものがあります。

  • 日本の菓子文化を世界に広めるサブスクリプション型越境ECサイトの構築
  • 鹿肉ドッグフードの加工施設新設とEC・卸売両販売方法の確立による新事業展開
  • 修理工房の技術力を活かしたヴィンテージ時計のEC展開
  • 3Dモデルと独自仕入れで差別化するエクステリア用品のEC事業
  • 商業デザイン業から事業者向け商品の効率的制作・EC物販(BtoB)進出

事業再構築補助金の主な補助対象になる経費は以下の通りです。

  • 建物費
  • 機械装置・システム構築費
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費
  • 広告宣伝・販売促進費
  • 研修費

事業再構築補助金を利用してECサイトを構築する場合に主に計上する経費項目は、機械装置・システム構築費、クラウドサービス利用費、外注費などです。

対象事業者

事業再構築補助金の対象事業者は、日本に本社を持つ中小企業や中堅企業です。

中小企業者の場合は以下の条件を満たす必要があります。

 

資本金

常勤の従業員数

製造業、建設業、運輸業

3億円以下

300人以下

卸売業

1億円以下

100人以下

サービス業

(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)

5,000万円以下

100人以下

小売業

5,000万円以下

50人以下

ゴム製品製造業

(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業

並びに工業用ベルト製造業を除く)

3億円以下

900人以下

ソフトウェア業又は情報処理サービス業

3億円以下

300人以下

旅館業

5,000万円以下

200人以下

その他の業種

3億円以下

300人以下

また、中小企業者等に含まれる中小企業者以外の法人も該当します。例えば、企業組合や農事組合法人、労働者協同組合などが含まれます。細かい規定がありますので、詳細は最新の応募要領でご確認ください。

中堅企業の場合は、資本金や出資の総額が10億円未満の法人であることが条件です。資本金や出資額の総額が定められていない場合は、常勤の従業員数2,000人以下が条件です。

過去の採択率

 

採択率

事業再構築補助金 第11次公募

26.4%

事業再構築補助金 第10次公募

48.1%

事業再構築補助金 第9次公募

45.5%

事業再構築補助金 第8次公募

51.3%

事業再構築補助金 第7次公募

51.2%

補助金額・補助率

成長分野進出枠(通常類型)

補助金額

従業員数

上限額
※()内は大幅な賃上げを行う場合

従業員20人以下

100万円~1,500万円(2,000万円)

従業員21人~50人

100万円~3,000万円(4,000万円)

従業員51人~100人

100万円~4,000万円(5,000万円)

従業員101人以上

100万円~6,000万円(7,000万円)

補助率

中小企業者等

1/2(2/3)

中堅企業等

1/3(1/2)

成長分野進出枠(GX進出類型)

補助金額

従業員数

上限額
※()内は大幅な賃上げを行う場合

従業員20人以下

100万円~3,000万円(4,000万円)

従業員21人~50人

100万円~5,000万円(6,000万円)

従業員51人~100人

100万円~7,000万円(8,000万円)

従業員101人以上

100万円~7,000万円(1億円)

中堅企業など

100万円~1億円(1.5億円)

補助率

中小企業者等

1/2(2/3)

中堅企業等

1/3(1/2)

利用する際の注意点

事業再構築補助金の主目的は、新市場への進出です。そのため、ECサイト構築が新市場進出を目的とした事業の一部である必要があります。例えば、店舗販売をしていた企業がEC事業にも進出するケースや、新商品の開発とあわせてEC展開をするケースが採択されています。

申請をする際は単にECサイトを構築すると記載するよりも、新市場に進出するためにECサイトが必須という流れを意識して記載すると良いかもしれません。

また、事業に必要な機材やソフトウェアであっても、パソコンやタブレット、プリンター、文章作成ソフトなどは計上できない点に注意しましょう。なぜなら、これらは補助金の対象となっている事業以外にも使えてしまうからです。他にも対象外になるものがいくつも指定されていますが「補助事業以外にも使えるもの」は基本的に対象外になります。

同様の理由で、サーバー購入費・サーバー自体のレンタル費用も補助の対象外です。クラウドサービス利用費としてサーバーを借りる際に計上できるのは、補助事業に必要な分だけサーバーの領域を借りる費用のみです。また、補助事業の実施機関を超える契約期間の場合は、費用を按分して補助事業の対象期間の分のみ計上となるので注意しましょう。

【参考】各自治体による補助金・助成金

これまで紹介した主要な補助金の他にも、ECサイトやWebサイトの構築に対して補助金・助成金を出している自治体があります。その補助金や助成金がShopifyでECサイトを構築する場合にも使えるケースがあるので、一部紹介します。

東京都中央区

ECサイト活用補助金

助金額:補助対象経費の1/2

(上限5万円まで)

東京都足立区

見本市等助成事業補助金

(ECモール出店)

助成対象経費の2/3で上限60万円

東京都八王子市

販路拡大支援補助金

中小企業者:2/3(上限50万円)

小規模企業者:3/4(上限10万円)

東京都江戸川区

販路拡大支援事業助成金

1/2

20万円

大阪府茨木市

ECサイト活用等支援補助金

対象経費の2/3

上限:1企業につき20万円

愛知県小牧市

中小企業ウェブサイト・ECサイト導入支援補助金

補助対象経費の1/2

※限度額あり

※最新の詳細は各自治体Webサイトの補助金・助成金のページにてご確認ください

【参考】IT導入補助金は2024年からECサイトが対象外に

2023年までのIT導入補助金では、POSレジや券売機と並んでECサイトを構築するためのカートシステムが対象になっていました。ところがIT導入補助金2024ではECサイト用カートが対象ツールから外れています。そのため、一般的なECサイトの構築はIT導入補助金の対象外になりました。

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Shopify構築で補助金を受け取るまでの流れ

ShopifyでECサイトを構築した際の補助金を受け取るまでの流れは基本的に以下の通りです。

  1. 補助金の公募を確認する
  2. 申請書を作成して申請する
  3. 書類の審査を受ける
  4. 採択の決定通知を受け取る
  5. 補助事業を開始する
  6. 報告書を提出する
  7. 補助金を請求する
  8. 補助金が交付される

補助金によって細かい部分で違いがあるケースもありますが、上記のような流れが基本です。以下で詳細を解説します。

補助金の公募を確認する

利用する補助金の公式Webサイトで補助金の公募内容を確認します。

利用したい補助金がある場合は定期的に補助金の公式Webサイトをチェックして、公募開始を見逃さないように気をつけましょう。

また、公募する回によって申請類型や要件が変わっていることがありますので、常に最新の公募要領を確認することが大切です。

申請書を作成して申請する

公募が始まったことを確認したら、公募期間内に提出できるように申請書類を作成して提出しましょう。

現在は、デジタル庁が運営する電子申請システム「jGrants」で申請する補助金がほとんどです。そのため、jGrantsの利用に必要な「GビズIDプライムアカウント」を早めに取得しておくことがおすすめです。

補助金の申請に必要な事業計画書は、利用する補助金の要件を満たしていないと審査を通過できないため、最新の公募要領をよく確認して作成し提出してください。

書類の審査を受ける

申請が終わったら、補助金の事務局の審査を待ちます。

書類に記載漏れがあったり必要添付書類が足りていなかったりすると差し戻しになります。もし差し戻しになってしまったら、できるだけ早く対応しましょう。

採択の決定通知を受け取る

申請に問題がなく、審査も通過すると採択の決定通知が来ます。

採択されてから補助事業を始めることが定められている補助金の場合は、採択決定通知に気づくのが遅れてしまうとその分だけ補助事業の実施期間も短くなります。採択通知を見逃さないようにメールをチェックする体制を作っておきましょう。

補助事業を開始する

補助金の申請が採択されたら、公募要領に定められている内容に従って補助事業を開始します。

補助金によっては事前に申請をすれば前倒しで補助事業に取りかかれる場合もあるので、必要な場合は事前着手申請をしておきましょう。

報告書を提出する

補助事業中や補助事業の完了後に、公募要領に定められている期限内に中間報告書や完了報告書を提出しましょう。

提出した報告書をもとにして補助金の額が正式に決定します。この際に報告書に添付する書類が不足していると補助金が減額になってしまうこともあるので注意しましょう。

補助事業の開始前に「どのような書類が報告書に必要か」を確認しておき、報告書を提出するまで無くさないように管理することもポイントです。

補助金を請求する

報告書に問題がなければ、補助金の額を決定した通知が来ます。

補助金の額が確定した通知書を受け取ったら、補助金の請求をしましょう。補助金の額が決定しても「補助金精算払請求書」などで補助金の請求をしないと補助金が振り込まれないので、忘れずに請求してください。

補助金が交付される

ここまでの手順で特に問題がなければ、補助金が交付されます。補助金の種類にもよりますが、2週間~2ヶ月ほどで補助金が振り込まれます。

補助金を利用する際の注意点

補助金を利用する際に注意すべきポイントは、主に以下の3つです。

補助金を利用する際の注意点

補助金の交付までに時間がかかる

公募に申請し、採択されたら補助事業を実施、その後完了報告をして補助金額の決定を待ち、補助金額の決定後に請求をしてから補助金が振り込まれます。そのため、補助金を受け取るまでにかなりの時間がかかることに注意しましょう。

補助金が受け取れるまでのスケジュールを事前に把握して、余裕をもった資金計画を立てておくことが大切です。

書類が多いため手間がかかる

補助金の申請には多くの種類が必要になります。そのため、申請時にかかる手間も多くなりがちです。申請書だけでなく、事業計画書や経費の明細書、決算書、従業員数を示す書類、収益事業を行っていることを説明する書類などが必要になります。

必要書類が足りないと書類不備で差し戻しになってしまうので、公募が始まる前から過去の公募要領を参考に少しずつ必要書類の下準備をしておきましょう。

採択されないと利用できない

採択されないと補助金を利用できないことにも注意が必要です。特にものづくり補助金は、令和5年の第14次・第15次公募では50%以上あった採択率が、第18次公募では35.8%程度まで下がっています。

補助金を利用するためには、採択率を上げるための工夫をしましょう。次の項目で採択されるためのポイントをいくつか紹介しますので、参考にしてください。

採択されるためのポイント

採択されるためのポイント

補助金の目的に沿った事業計画を立てる

補助金の申請で採択されるためには、補助金の要件を満たしているだけでなくその補助金を受け取るだけの価値がある事業であると認められなければいけません

公募要領に記載されている審査項目や加点項目を読み込んでどのような点をアピールすべきかを推測し、事業計画書に盛り込みましょう。

また、補助金によっては採択事例の中からいくつか詳細が公開されていることがあります。そのような事例は補助金の事務局がお手本として公開していると考えられるので、事業概要の書き方などを参考にすると良いでしょう。

審査員に伝わるように事業計画を書く

補助金の目的に沿った事業計画を立てても、補助金の審査をする人に正しく伝わらなければ採択されないおそれがあります。できるだけ正しく内容が伝わるように工夫をしましょう。

例えば、専門用語や業界用語を使う場合は注釈を入れるなど、その事業に詳しくない審査員でも読めるように記載すると良いでしょう。また、公募要領にあわせた事業計画を策定しても、説得力がないとあまり良い印象になりません。アピールしている内容の根拠となる数字やデータを盛り込んで、説得力のある事業計画になるように事業計画書を作成しましょう。

専門家のサポートを受ける

補助金の申請は書類が多く内容も難しくなりがちです。少しでも採択率を上げるためには専門家のサポートを受けることも手段の1つです。例えば、以下のような相談先が考えられます。

  • 補助金で指定されている認定支援機関
  • 補助金の申請代行会社
  • 補助金のサポートもしている開発会社

補助金によっては認定支援機関の確認を受けることが申請の要件になっていることがあります。その場合は、認定支援機関にサポートしてもらうと良いでしょう。補助金の申請代行会社が認定支援機関になっていることもあります。

そのほか、ShopifyによるECサイト構築をしている開発会社に補助金のサポートをしてもらうという手段もあります。ECサイト構築をしてもらう会社に補助金のサポートもしてもらうことで、情報を共有する手間が省けるので有効な手段といえます。

補助金を利用してShopify構築する際の会社選びのポイント

補助金を利用してShopify構築する際の会社選びのポイント

各補助金のサポートをした実績があるか

補助金の申請は、利用する補助金によって申請手順や必要な書類が違います。そのため、利用したいと考えている補助金をサポートした実績があるかどうかが大切です。

過去に同じ補助金の申請を多く手掛けている会社であれば、どのようなケースで不備が起こりやすいかなどのノウハウを持っています。そのため、申請時のトラブルを減らす効果に期待できるでしょう。

Shopifyの公認かどうか

Shopifyの構築は、Shopify公認の「Shopify Experts(Shopifyエキスパート)」の認定を受けている会社であれば、Shopifyの審査を受けているため、信頼して依頼できます。

Shopifyの公認であればShopify制作実績も豊富な傾向にあり、Shopify構築に関して、高度な技術も保有しており、やりとりもスムーズに進む傾向があります。

見積もりや相談の際には、過去の実績の「どこにこだわったのか」「成功した要因は何か」について確認しておくと、制作会社の実力もある程度確かめられるでしょう。

予算内での構築が可能か

補助金を利用する場合、補助金の上限があるため、予算の範囲内での構築が可能かどうか確認しておきましょう。

Shopifyは基本機能のみで構築すれば50万円以内で抑えることも可能です。ただしオリジナルデザインを導入する場合や、大規模なECサイトの場合には、費用が高額になるため、予算内に収まるか注意が必要です。

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Shopify構築で補助金のサポートを受けられるおすすめの開発会社4選

フィッシュリップル株式会社

フィッシュリップル株式会社

画像引用:フィッシュリップル株式会社

フィッシュリップル株式会社のおすすめポイント ・事業再構築補助金・ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金のサポート実績がある
・Shopifyを利用したD2CのECサイト制作が得意
・マーケティング支援が受けられる

フィッシュリップル株式会社は、東京都港区海岸に本社を置くShopify構築会社です。事業再構築補助金やものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金のサポートをして採択された実績があります。

Shopifyを活用したECサイトの中でもD2C(メーカーから消費者への直販)を得意としていることが特徴の1つです。また、Shopify運用サポートも利用できます。そのため、これからEC事業に参入しようと考えている製造業の方におすすめです。

また、マーケティング支援会社でもあるため、ECサイトのマーケティング支援も受けられます。マーケティング業務オンラインアシスタントサービスでは、SNSやTikTok、メールマガジン、LINE公式アカウントの運用などを任せられます。マーケティングに関するノウハウがない方や割くリソースがないと悩んでいる方は任せると良いでしょう。

フィッシュリップル株式会社の概要・実績・価格感

TEL

要問い合わせ

会社所在地

〒105-7508

東京都港区海岸一丁目7-1 東京ポートシティ竹芝オフィスタワー8階

(ビジネスエアポート竹芝内)

設立年

2017年 5月

実績詳細

  • ・フードマネジメントサービスの事業再構築補助金の利用をサポート
  • ・イートイン可能なバスカフェ事業で事業再構築補助金の利用をサポート
  • ・自家製クラフトビールの醸造と販売を行うブルワリーパブ事業で
  •  ものづくり補助金の利用をサポート

価格感

※税込み

Shopify構築サービスの価格

料金例1:770,000円

  • ・サイト初期設定
  • ・サイトデザイン(有料テーマ)
  • ・静的ページ作成(最大3ページ)
  • ・商品カテゴリ構築(最大5カテゴリ)
  • ・商品登録(最大10品 30SKU)

※ロゴ・画像・テキストは自社で用意

※テーマ料金は別途


料金例2:2,090,000円

  • ・サイトコンセプト設計・サイトマップ作成
  • ・サイト初期設定
  • ・サイトデザイン(有料テーマ)
  • ・静的ページ作成(最大5ページ)
  • ・商品カテゴリ構築(最大10カテゴリ)
  • ・商品登録(最大20品 50SKU)
  • ・アプリ拡張機能追加(最大3つまで)

※ロゴ・画像・テキストは自社で用意

※テーマ料金は別途

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ディアス株式会社

ディアス株式会社

画像引用:ディアス株式会社

ディアス株式会社のおすすめポイント ・事業再構築補助金・小規模事業者持続化補助金・業務改善助成金のサポートを受けられる
・補助金スマートAIアシスタントサービスを利用できる
・WebサイトやSNS用の宣伝動画の撮影を依頼できる

ディアス株式会社は、大阪府大阪市北区梅田に本社を置くデジタルマーケティング・Shopify構築会社です。提供しているサービスのほとんどが補助金の利用に対応していることが特徴の1つです。ECサイト構築で利用できる補助金では、事業再構築補助金、小規模事業者持続化補助金をサポートしています。

また、AIとコンサルタントの力を組みあわせて適切な補助金・助成金を見つけて申請をサポートする「補助金スマートAIアシスタント」を提供していることも特徴です。そのため、他の事業でも補助金の利用をサポートしてもらいたいと考えている方にもおすすめです。

そのほか、SNSやWebで利用できる動画の撮影やショート動画の作成も依頼できます。ECサイトに載せる商品紹介動画やSNSに載せるプロモーション動画を制作してもらいたい方は、あわせて依頼すると良いでしょう。

ディアス株式会社の概要・実績・価格感

TEL

要問い合わせ

会社所在地

〒530-0001

大阪府大阪市北区梅田1丁目2番2号 大阪駅前第2ビル12-12

設立年

2022年5月

実績詳細

要問い合わせ

価格感

※税込み価格は

要問い合わせ

Shopify構築サービスの価格:400,000円~

  • ・企画構成
  • ・オンライン決済設定
  • ・マルチ言語対応
  • ・映像の撮影も可
  • ・専門スタッフのカスタマーサポート

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株式会社UnReact

株式会社UnReact

画像引用:株式会社UnReact

株式会社UnReactのおすすめポイント ・補助金・助成金のコンサルティングとECサイト構築をセットで依頼できる
・動作が高速なECサイトの構築が得意
・Shopifyアプリの開発実績が豊富

株式会社UnReactは、福岡県福岡市西区に本社を置くShopify構築会社です。ECサイトの構築と補助金・助成金のコンサルティングをセットで提供しています。そのため、補助金の利用を前提としてShopify構築を依頼する際におすすめです。

ユーザーに見える部分はNext.jsなどの技術で構築し、見えない裏側の部分はShopifyで構築することで動作が軽快なECサイト構築を実現しています。動作の軽さと拡張性を重視したECサイトを構築したい方は、ヘッドレスコマースサイトとして制作してもらうと良いでしょう。(ヘッドレスコマース:ユーザーに見える部分と見えない裏側の部分を切り離して構築するシステム構成)

また、同社はShopifyに機能を追加するShopifyアプリの開発実績も豊富です。そのため、Shopifyの標準機能では実現できない機能を追加したい場合にも対応してもらえます。欲しい機能がある方は相談してみると良いでしょう。

株式会社UnReactの概要・実績・価格感

TEL

要問い合わせ

会社所在地

〒819-0371

福岡県福岡市西区飯氏912-30

設立年

2020年10月

実績詳細

要問い合わせ

価格感

要問い合わせ

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福岡ECサイト株式会社

福岡ECサイト株式会社

画像引用:福岡ECサイト株式会社

福岡ECサイト株式会社のおすすめポイント ・補助金・助成金を活用したECサイト構築を得意としている
・事業再構築補助金・ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金に対応してもらえる
・東アジア・東南アジアに向けた越境ECをサポートしてもらえる

福岡ECサイト株式会社は、福岡県福岡市博多区に本社を置くShopify構築会社です。補助金や助成金を活用したECサイト構築を得意としており、採択率90%の実績があります。また、すでに補助金が採択されているケースでECサイトの構築を依頼することも可能です。

事業再構築補助金やものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金などの補助金に対応してもらえます。また、ECサイトの制作以外にもアプリ開発やシステム開発、BtoB・BtoCのマッチングサービスなどを補助金を利用して開発しています。そのため、補助金を活用してECサイト以外の開発も任せたいと考えている方におすすめです。

そのほか、中国や韓国、ベトナム、シンガポールなどの東アジア・東南アジアへの海外進出を支援するサービスも提供しています。現地のサーバーを使ったECサイトの制作や現地企業の紹介をしてもらえるサービスです。東アジア・東南アジアへの越境ECを検討している方は相談してみると良いでしょう。

福岡ECサイト株式会社の概要・実績・価格感

TEL

092-419-7156

会社所在地

〒812-0011

福岡県福岡市博多区博多駅前3丁目4-25 アクロスキューブ

設立年

2022年8月

実績詳細

要問い合わせ

価格感

要問い合わせ

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Shopify構築で利用できるIT導入補助金について解説しました

本記事ではShopify構築の際に利用できる補助金の概要、申請の流れや注意点依頼する会社を選ぶポイント、おすすめのShopify構築会社について解説しました。

Shopifyの構築で補助金を利用するためには、補助金のサポートも行っているShopify構築会社がおすすめです。

自社にあったShopify構築会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。

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Q. Shopify構築の際にIT導入支援事業者を選ぶポイントは?

Shopify構築の際にIT導入支援事業者を選ぶポイントとして「Shopifyに関するIT導入支援事業者の認可を受けているか」「Shopifyの公認かどうか」等が挙げられます。詳しい内容は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。