- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー ECサイト開発
EC開発とは?主な構築方法と費用相場・開発手順・外注のポイントを解説【2024年最新版】
「ECサイトを開発したいけれど、どんな方法があるのか知りたい」
「ECサイト開発にいくら費用が必要なのか気になる」
「どの構築方法が自社に合うのか知りたい」
近年オフラインでの販売からECサイトへシフトチェンジする会社が増えています。しかしサイト開発のノウハウがないため、何をすればいいのか分からない企業も少なくありません。そこでこの記事では以下の内容について解説します。
- ECサイトの主な構築方法
- 開発費用の相場
- 開発の流れ
- 外注のポイント
- 外注する場合のおすすめの開発会社
この記事を読めば、自社のニーズに合ったECサイトを開発する方法が見つかるので、ぜひ最後までお読みください。
※EC開発を検討している方はシステム幹事にお問い合わせください。予算や目的などをヒアリングした上で、御社に最適な開発会社を選定します。相談料・紹介料はいっさいかかりません。
ECサイト開発方法3種類
サイト構築方法 |
概要 |
費用相場 |
メリット |
---|---|---|---|
ASP型 |
クラウド型のECサイト 構築サービス |
無料~100万円 |
・低コストで運用可能 ・専門スキル不要 |
オープンソース |
無償のプログラムを利用 |
10万円~ |
・ライセンス費用不要 ・長期運用が可能 |
パッケージ |
ソフトベンダーが開発する ソフトウェア |
100万円~500万円 |
・開発期間を短縮 ・セキュリティが強固 |
一口にECサイトといっても開発方法は様々です。ここでは主なサイト構築方法を3種類紹介します。それぞれにメリットデメリットがあるので、自社の事業に適したものを選びましょう。難易度の低い方法から順番に解説します。
ASP型
画像引用:カラーミーショップ
ASPとはApplication Service Providerの略称で、EC開発に必要な機能を手に入れられるクラウド型のサービスです。クラウドとは自社にサーバーを設置せず、インターネットを利用してシステムを使用する方法のこと。
代表的なASPとして、BASEやSTORES、カラーミーショップ等が挙げられ、費用相場は無料から100万円程度。下の画像がカラーミーショップで作られたECサイトです。
画像引用:SOU・SOU
メリット
ASPは初期コストとランニングコスト共に低く、カート(ASPが提供するサービス)によっては無料で利用できます。例えばBASEの場合、初期費用と月額利用料はどちらも0円で20種類弱のデザインテンプレートも利用可能。他のASPでも初期コスト3,000円、月額費用300円前後からECサイトを運営できるなど、コスト面での魅力がたくさんあります。
またASPには以下のようなECサイトに欠かせない機能が充実している点もポイントです。
- 各ページ作成
- 商品選択から購入までのカート機能
- 商品情報管理
- 在庫管理
- 顧客管理
- 決済機能(クレジットカード、コンビニ支払い、電子マネーなど)
- 外部サービスとの連携(Instagram、note、WEARなど)
ECサイト運営に便利な機能が標準装備されているため、迅速なサイト構築が可能です。
デメリット
ASPは初期コストと月額料金が低い点が魅力ですが、その分、販売・決済手数料がかかります。つまり売り上げが伸びるほど手数料が負担になる傾向にあります。
手数料を引かれるのがネックになる企業は、次に紹介するオープンソース型やパッケージ型への移行も視野に入れましょう。
オープンソース型
画像引用:EC-CUBE
オープンソースとは、プログラムコードが無償公開されているソフトウェアのことで、自由に利用や改修、再配布できます。すでに公開されているソースコードを使うため、工数を抑えつつ短期間でサイト開発が可能。
EC開発で有名なオープンソースとして、EC-CUBEやmagentoなどが挙げられます。
オープンソースの開発費用相場は10万円~ですが、自社開発か外注かでコストが大きく変わります。大規模なECサイトを外注するとなると、500万円を超えることも珍しくありません。下の画像はEC-CUBEで作られたECサイトです。
画像引用:わしたショップオンライン
メリット
オープンソースだとソースコードが無償で公開されているため、ライセンス費用がかかりません。後に紹介するパッケージ型は有償で、ライセンスを含めると初期費用300万円を超えるケースも珍しくありません。ある程度自由度を確保しつつ、コストを削減してEC開発したい企業にオープンソースは魅力的です。
またオープンソースは公開元がサービスを終了してもコードの流用が可能。そのため、サイトの長期運用が可能になります。ただし、オープンソースの利用者が減ると、情報の充実度が下がる可能性があります。オープンソースを使う際には、有志が運営しているコミュニティが活発なところを選びましょう。
デメリット
オープンソースは誰でも使えますが、運営元の規約に従わなければいけません。例えば、オープンソースで開発したプログラムの公開や開発者の明示が義務付けられています。
画像引用:EC-CUBE
利用規約に違反すると公開停止などの罰則を受ける可能性があるので注意してください。どうしてもプログラムを公開したくない場合は、後に紹介するパッケージ型を利用すれば、公開の義務はなくなります。
またオープンソースは基本的に公開元からのサポートはありません。使い方のマニュアルくらいはありますが、エラーやバグが発生した際には自力で解決する必要があります。もちろん第三者が改良して使いやすくしたり、有志のコミュニティ内でリサーチ・質問したりすれば解決策が見つかる可能性が高いですが、自社で解決する手間がかかることは覚えておきましょう。
パッケージ型
画像引用:ecbeing
パッケージ型とは、ソフトベンダーが開発した有償のアプリやソフトウェアのことで、自社のシステムにインストールしてサイト開発をします。代表的なパッケージ型ECとして、ecbeingやEC-Orange、コマース21などがあります。
パッケージ型の費用相場は100万円からと、比較的高いのが特徴。オプション機能の追加でサイトの独自性を高めたい場合は500万円近くかかるケースもあります。
下の画像はecbeingで作られたECサイトです。
画像引用:いいもの探訪
メリット
パッケージ型にはすでにECサイト開発に必要な機能が装備されているため、工期を短縮できるメリットがあります。オプション機能も合わせて利用すれば独自性の高いサイト設計も可能なため、オリジナリティのあるECサイトを素早く開発できます。
またパッケージ型はプログラムコードが非公開なため、セキュリティ面でも安心です。オープンソースの場合、プログラムが公開されているため悪意ある第三者がセキュリティの脆弱性をついてくる危険性があります。
自社のサイトをサイバー攻撃され、システムが動かなくなったり情報を盗まれては信用を失います。セキュリティ面で不安な人はパッケージ型を利用しましょう。
なおこれらのメリットは基本的にASPと同じですが、パッケージ型は事例が多く歴史があるため、開発会社の実績を参考にしやすい面があります。
「社内の決裁が気になる」「豊富な導入事例を参考にしたい」という方にも、パッケージ型がおすすめです。
デメリット
オープンソースと異なりパッケージ型は有償なので初期費用が高い傾向にあります。例えばecbeingの場合、一番安いスタートアッププランで初期費用は49万円。カスタマイズや外部システムの連携も求めると初期費用だけで1,000万円を超える可能性もあります。そのため、コスト回収が見込めるほどの収益が必要になるため、最低でも年商が1億円を超えないとパッケージ型はおすすめできません。
またパッケージ型はサイトを最新の状態に維持するのが難しいのがデメリット。なぜなら、カスタマイズした機能がアップデートで正常に機能しなくなるからです。
かといってサイトをリニューアルしなければ、あっという間にサイトが陳腐化します。EC業界はトレンドやニーズの変化が激しいため、パッケージ型を利用する際には以下のようなベンダー側の運用サポートを確認しましょう。
- バージョンアップの手間はかからないか
- マーケティングサポートは整っているか
- 越境EC(国外販売)やオムニチャンネル(複数サイトを保有)など拡張性もあるか
フルスクラッチ型(ECシステムを開発する場合)
画像引用:ZOZOTOWN
フルスクラッチ型とは、1からシステムを設計・実装する構築手法です。開発効率を上げるためにフレームワークを活用することもありますが、基本的にはパッケージやオープンソースなど外部のベンダーや情報に頼らず開発することになります。代表的な例として、ユニクロやZOZOTOWNなど大企業のECサイトが挙げられます。
フルスクラッチ型は、個別のECサイトを制作するより、ECのプラットフォームを開発するために利用されるケースがほとんど。イメージとしては楽天市場やアマゾンのようなECモールを自社開発するといったものです。
本来ならば既存のプラットフォームを活用したほうが効率的ですが、扱う商品が特殊なせいで、既存のECシステムでは要件を満たせないケースも少なくありません。例えば「農業用品に特化したい」「建築資材を専門に扱いたい」といったニーズです。
そのためフルスクラッチ型は、専門のECプラットフォームを開発したい企業におすすめです。
フルスクラッチ型の費用相場は500万円以上。一から設計・実装をしなければいけないため、他のどの構築方法よりも高額になる可能性が高いです。また高度な開発スキルが求められるので、プロに外注することをおすすめします。
※開発会社への依頼を検討している方は、システム幹事にお問い合わせください。予算や目的などをヒアリングした上で、最適な開発会社を選定します。相談料・紹介料など一切かかりません。
【種類別】ECサイトの開発手順
どの構築手法を使うかによって、ECサイトの構築手順は大きく変わります。ここでは、以下の2パターンに分けて開発の流れを解説します。
- ASPを使って自社で開発するする手順
- ECサイト開発をプロに外注する手順
ASPを使って自社で開発する手順
ASPの選定
最初に自社の課題やゴール、予算にマッチしたASPを選びましょう。選定ポイントは次の通り。
- カートの特徴(テンプレートの豊富さ、デザインのカスタマイズ性など)
- コスト(初期費用、月額費用、販売・決済手数料など)
- 管理画面の操作性
- 扱える商品数(無制限か、もしくは上限があるのか)
- 外部システムとの連携(SNS、物流システムなど)
- レスポンシブ対応(デバイスに合わせて画面のデザインを最適化できるか)
- サポートの質(集客支援など)
より詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。おすすめのASPや比較ポイントをコンパクトにまとめています。
アカウント作成
利用するASPが決まったら、次はアカウントの作成です。
どんなフォーマットで何を入力するのかイメージを掴むためにBASEの入力画面を載せているので参考にしてください。
以下の情報・書類等を準備してスムーズに登録できるようにしましょう。
- 電話番号
- メールアドレス
- ECモールのアカウント
- クレジットカード
- 銀行の口座情報
- 法人の証明書類(登記簿謄本、納税関係書類など)
- 責任者の身分証明書
- 商材関連の資格や許可証(通信販売酒類小売業免許、化粧品製造販売許可など)
- 販売予定の商品
ECサイト構築
ASPのアカウントを発行したらECサイトを制作・構築しましょう。サイトのデザインやロゴの設置、必要なページの作成等を進めてショップの骨格を決めます。
下の画像はBASEの編集画面です。
なお、構築の際には商品情報も入力しましょう。商品名、詳細(価格、スペック、サイズ、色など)在庫情報、関連商品といった項目を入力し、商品をラインナップします。
サイトオープン
設定が終わったらサイトオープンとなります。なお、商品が購入されると発送手続きをしなければいけないので、発送処理のうえ、商品を顧客の元に届けましょう。
また開店したらEC開発は終わりではありません。下記のようなマーケティング施策で継続的な集客努力が必要になります。
- リスティング広告(検索エンジンの検索結果に連動させた広告)
- SEO対策(検索エンジンで上位表示させる施策)
- コンテンツマーケティング(ターゲットユーザーが求めている情報を提供)
- SNS
- メールマガジン
集客ノウハウについて詳しく知りたい人は下記の記事も参考にしてください。実際の成功事例も紹介しているため、サイト運営のイメージがしやすくなります。
関連記事:ECサイトの集客を伸ばすには?効果的な集客方法や成功事例について解説
また、ユーザーが利用しやすいECサイトにするためには、サイトマップも重要。サイトマップとはサイトの案内図で、商品のカテゴリーや商品同士の関連性を分かりやすく伝えるために、入念に作らなければいけません。
サイトマップの詳細は下記の記事で解説しているので、参考にしてください。
関連記事:ECサイトに必要なサイトマップの種類と作り方を初心者向けに解説【事例付き】
ECサイト開発をプロに外注する手順
自社ではなく開発会社に依頼する場合は、手順が大きく異なります。
少しステップが長くなりますがどれも重要な工程です。開発会社への外注を前提に解説していますが、自社開発でも役に立つ情報なのでじっくり読んでください。
依頼準備
開発会社に依頼する前に、まずどんなECサイトを開発したいのか言語化しましょう。具体的には以下の項目を明らかにします。
- 自社の現状(リアル店舗の売上げが伸びない)
- ECサイトで解決したい課題(販売コストを3割削減したい)
- 必要な機能(サイト内検索、おすすめ商品の提示など)
なお開発会社(自社開発の場合は社内エンジニア)にはRFP(提案依頼書)を作成することをおすすめします。RFPとは開発会社からサイト構築の提案をしてもらう際に発注側が作成する資料のことで、以下のようなメリットがあります。
- 開発会社への依頼内容を整理できる
- 複数社に見積りを依頼する際、条件面を比較しやすい
- 社内の意見を統一しやすい
RFPに記載する項目例を下の表にまとめたので、参考にしてください。
項目 |
内容 |
---|---|
サイト開発の概要 |
・システム開発の背景 ・解決したい課題 ・会社の事業内容 ・ターゲットユーザー ・競合他社 ・サイト開発の予算 |
依頼内容 |
・開発スケジュール ・納品条件 ・定例条件(進捗報告、レビュー) ・開発体制 ・デザイン案 ・サイト構成、画面遷移 ・プロジェクトの管理方法 ・開発言語 ・見積もり |
提案手続き |
・RFPに対する窓口 ・提供資料 ・選定方法 |
開発の条件 |
・開発期間 ・作業場所 ・使用機器 ・資料 |
契約事項 |
・支払い条件 ・保証年数 ・秘密保持 ・知的財産権 |
関連記事:RFPとは?システム開発の質を高める提案依頼書の作り方を解説!【サンプルあり】
要件定義
要件定義とは開発したいECサイトを技術的観点から検討する工程のことで、以下の項目を洗い出します。
- 必要な機能(カート、決済、会員情報管理、物流システム連携等)
- 開発方法(使用言語・構築環境など)
- 開発工程
- 予算
- 人員
要件定義は発注側が主体になって、開発会社と密にコミュニケーションを取らなければいけません。要件定義で必要な機能や工期が不明瞭だと、設計や実装で不備が発覚した際に、出戻りが大きくなるからです。
「そこまで細かく要望を出さなくていいだろう」「外注先がうまく汲み取ってくれる」と思い込んで手を抜くと、大規模な修正を迫られかねないので、納得できるまで打ち合わせをしましょう。
要件定義の流れについて詳しく知りたい方は、下の記事も読んでみてください。
関連記事:システム開発の要件定義とは?重要性や進め方を解説!
基本設計
基本設計とは、要件定義で明確にした内容をもとに、サイトの機能やレイアウトなどを決めます。具体的には以下の項目を決めます。
- コンテンツ(トップページ、カテゴリ、商品ページ、お問い合わせ等を具体化)
- サイト構造
- ナビゲーション(サイトを訪問した人をスムーズに目的のページへ導くこと)
- デザイン
基本設計は、発注側が関与できる最後のステップです。この後の詳細設計、コーディングは開発会社主導になるので、ここで積極的に関わりましょう。
もし、基本設計の面で不明瞭な点が出てきたら要件定義まで出戻ることも検討してください。
関連記事:システム開発の基本設計とは?重要性・発注者としての関わり方を解説!
詳細設計
詳細設計とは、基本設計をもとにプログラマーが実装するためのフェーズ。開発会社が主導になって進めるため、発注者側に設計書が開示されることは稀です。
より詳しく知りたい人は、下記の記事も参考にしてください。進捗チェックなど開発会社とのコミュニケーションを取る際に役立つ情報を解説しています。
関連記事:システム開発の詳細設計とは?プロジェクトの位置付け・役割をわかりやすく解説!
コーディング
詳細設計が終わったら、いよいよサイトのコーディングです。実装の際には主に下記の開発言語を使います。
開発言語 |
概要 |
---|---|
HTML |
文章を表示するための言語 |
CSS |
デザインを装飾するための言語 |
JavaScript |
画像のスライドやメニューの移動などWebブラウザに動きを入れる言語 |
PHP/Java |
サーバーサイドを構築するための言語 |
詳細設計と同じく、開発会社が主体で実装を進めるので、発注者は詳しい内容を知らなくても大丈夫です。自社開発の場合に、プログラマーが言語を選ぶ際の参考にしてください。
関連記事:Webシステム開発によく使われるプログラミング言語とは?
テスト
実装が終わったら、エラーやバグがないかテストします。テストは下記の4つのステップに分けられます。
テストの種類 |
概要 |
---|---|
単体テスト |
プログラム単体でテスト 詳細設計通りに動くか検証 |
結合テスト |
プログラム同士を連携 基本設計通りに動くか検証 |
総合テスト |
本運用を想定 要件定義通りに動くか検証 |
受入テスト |
開発会社に伝えた要望を 網羅しているか検証 |
単体テストと結合テストは開発会社が主体になって進めますが、総合テストと受入テストは発注側も積極的に参加しましょう。特に総合テストで以下の内容をチェックすれば、ゆとりをもってサイトオープンに進めます。
- 機能チェック:画面の遷移や外部システム連携などの機能は正常か
- リンクチェック:サイト内リンクや外部リンクで正しいページに飛べるか
- ブラウザ・OSチェック:想定のブラウザやOSで想定通りに表示されているか
- UIチェック:ボタンの大きさや画面の遷移数など、操作性に問題ないか
受け入れテストのようなサイトの公開直前に一気に修正すると、チェック漏れが発生する可能性が高くなります。リリースしてから表示が崩れていたり、間違ったページへ遷移するとユーザーの信頼を損ねるので、余裕をもったテスト計画を立てましょう。
関連記事:システム開発のテスト工程を徹底解説!
サイトオープン~運用保守
テストが全て終わったら、いよいよサイトの公開です。
システム運用 |
サイト監視 |
---|---|
定期的なメンテナンス |
|
保守へのエスカレーション |
|
システム保守 |
障害発生時の原因究明・復旧 |
サイトの改善提案・実施 |
なおECサイトは運用してからが本番。ユーザーのレビューを確認したりアクセスを解析したりして、継続的な運用に努めましょう。
また、システム障害が発生したときの対応をどうするかも検討しておくことも重要。ECサイトをはじめ、Webサービスはネットワーク機器の不具合やサーバーダウンなど、あらゆる障害のリスクを背負っているからです。ダウンタイム(システムが止まっている時間)が長いほど、ユーザーの評価は下がってしまいます。
下記のような障害発生時の対応フロー図を準備しておくと、ダウンタイムを最小限に抑えられます。
画像引用:ITプラットフォーム
EC開発を外注する際のポイント4つ
実績が豊富な企業を選ぶ
外注先を選ぶ際には開発実績が豊富な会社を選びましょう。なぜなら、自社のジャンルへの理解が深い可能性が高いからです。特に大規模なECサイトになるほど、開発実績の有無がそのままサイトの品質に直結します。
開発会社の善し悪しを確かめる際には、会社の創業年数や、自社の事業と関連が深いクライアントへの納入実績が豊富か調べましょう。特定の企業と長年取引していれば、質の高いサイト開発を期待できます。
※ただし、優秀なマネジャーやエンジニアが所属する会社から独立したばかりで、優秀なのに実績のない会社もあります。また、クライアント側の事情(競合に知られたくないなど)で実績を公開できない開発会社も数多くあります。当サイト・システム幹事では、そのような会社のデータも取り揃えていますので、良い会社が見つからない場合はご相談ください。
要件を明確にする
どんなECサイトにしたいのか明らかにしないと、開発が進まなくなります。要件がはっきりしないと、要件定義や基本設計まで出戻りが起こったり、不必要な機能を付けて開発コストが膨れ上がったりするでしょう。
依頼準備の段階で、サイトを立ち上げる目的やスケジュール、必要な機能は明確にして開発会社に伝えましょう。また予算オーバーになりそうなら機能の取捨選択も必要です。
関連記事:システム開発の依頼準備8点!プロジェクトを成功に導く外注ガイド
過剰な要求はNG
必要以上の打ち合わせや開発資料の提供などを要求すると、外注先の開発が滞ってしまいます。
融通が利かない納期もNGです。タイトなスケジュールだと不具合が発生した際に十分にデバッグする余裕がなくなるかもしれません。そうなれば、サイトの決済システムが機能しない、他システムとの連携がうまくいかない、などのトラブルが起こるかもしれません。
また、相場よりはるかに安い予算で開発を押し付けるのも良くありません。洗練されたサイトにしたくても、予算がないせいでありきたりなサイトにしかならない可能性があります。予算の都合で優秀なエンジニアを採用できず、自社の求めるクオリティまで仕上げられないかもしれません。
そうなればユーザーの満足度が下がり、思うようにサイトの収益が上がらなくなるでしょう。開発費をかけるのは勇気が要りますが、将来の投資と思い、相場より安い金額で発注することは避けましょう。
開発を丸投げしない
開発を丸投げするのは避けましょう。滞りなく開発が進んでいると思って受け入れ段階に入ったら、全く想定していたものと違うサイトができているかもしれません。
外注先に以下の内容を週次(もしくは月次)で報告してもらいましょう。
- 各工程(詳細設計や実装)の完了率
- 開発上の課題(サイトの規模に対しサーバーのスペックが足りないなど)
もし「納期に間に合いそうにない」「技術的に実現が難しい」などの問題が発生したら、発注側がどうしたら間に合いそうか、何が難しいのか、費用を追加すれば可能なのかなどを話し合いましょう。特に大規模サイトになると複数社に発注数することもあるため、トラブル対応も外注先任せにしてしまうと影響範囲が広くなり、取り返しがつかなくなります。
納期が厳しいけれど外注先だけでは対処できないのであれば、別の開発会社に一部の工程をお願いするなど柔軟に対応しましょう。
※ここまで読んでも、どの開発会社を選べばよいか分からない方は、システム幹事にお問い合わせください。予算や目的などをヒアリングした上で、最適な開発会社を選定します。相談料・紹介料など一切かかりません。
【参考】モール型
画像引用:楽天市場
モール型とはAmazonや楽天市場、Yahooショッピングなどのモールサイトに出店する方法です。モールにサイト構築の手順が丁寧に解説されており、特別な知識がなくてもECサイトを出店可能です。
ECサイトを開発する際には、前述のASP型やオープンソース型とは別に、モールへの出店もおすすめします。なぜなら、安価で簡単に早期集客を見込めるからです。
実際に運用を始めると分かりますが、立ち上げたてのサイトにはなかなか人が集まりません。独自サイトとして早くブランディングするなら、モール型と二刀流で運用すると効果的。モール自体の集客力とブランド力で集客し、自社のECサイトへ流せば早く成果が出るでしょう。
EC開発におすすめの開発会社2選
ここでは、EC開発の外注におすすめの企業を2社紹介します。
それぞれに得意ジャンルや強みがあるので、自社のニーズに合った開発会社を選んでください。
株式会社リアルファイン
画像引用:株式会社リアルファイン
株式会社リアルファインは、東京都渋谷区に拠点を構えるシステム開発会社です。
クライアントの要求に見合うECサイトの開発方法を提案するだけではなく、SEOやリスティング広告、プロモーションなどECサイト運営の販売促進サポートも受けられます。
また、独自のECサイト開発だけに留まらず、ECモール出店もサポート。出店先のサイト選びからデザイン設計、商品登録までワンストップで支援してくれます。
ECサイトは作ったらそれで終わりではありません。EC事業が拡大すると、メルマガの配信、発送手続き、在庫管理など様々な運営業務が発生します。そうなるとサイト運営やマーケティングに注力できなくなるリスクもでてきます。そのような場合でも、リアルファインでECサイトの運営を任せれば、スムーズに事業を伸ばせるでしょう。
電話番号 |
03-6451-0222 |
---|---|
本社所在地 |
東京都渋谷区恵比寿西1-16-7 HAGIWARA BLDG.7 3F |
特徴 |
サイト構築からマーケティングまでサポート |
主な制作実績 |
ル・ププラン・グルマンディーズ FULLY FULLY PRIMAVERA |
株式会社アプリコットデザイン
画像引用:株式会社アプリコットデザイン
株式会社アプリコットデザインは、長野県長野市に拠点を構えるシステム開発会社で、
インテリア雑貨や飲食業などのECサイト開発実績が豊富です。
同社の強みは、カラーミーショップやショップサーブなどのASPを活用した独自ドメインのECサイト開発。同社独自の手法により、ECサイトにブログ機能を追加したコンテンツECも提供しているため、コンテンツブランディングや集客などマーケティング支援も可能です。
同社の得意分野はWebデザインなので、洗練されたデザインのECサイトも構築できます。ブランディングが重要なD2C型(生産者が直接消費者と取引すること)のECサイト設計はもちろん、ECモールへの出店もサポートしてくれます。
同社のサイト自体も営業マンゼロでWEB集客と収益化を実現してるため、安心してサイト制作・運営をお願いできるでしょう。
電話番号 |
0120-622-835 |
---|---|
本社所在地 |
長野県長野市丹波島1-805 |
特徴 |
営業マンなしでWEB集客を実現 |
主な制作実績 |
ORI ORI DENZO Allurʼe |
ここまで読んで自社に合う開発会社が見つからなかった人は、下記の記事も読んでみてください。
関連記事:ECサイトの構築に強いシステム開発会社をプロが厳選!
EC開発の要点まとめ
ECサイトの開発手法と費用相場、開発フロー、外注する際の注意点、おすすめの開発会社について解説しました。
- 費用相場は、無料で使えるサービスから500万円以上の高額な方法まで幅が広い
- 予算とサイト開発の目的に合わせて構築方法を選ぶ
- ECサイトを運用する際には障害への備えが重要
- ECサイト開発を外注する際には過度な要求をしない
上のポイントを踏まえて、オリジナリティあるECサイトを開発したい場合は、プロに依頼することも検討しましょう。開発会社選びに困った場合は、システム幹事にご相談ください。予算や目的から最適なツールや会社をご紹介します。相談料などは一切かかりません。
コンサルタントのご紹介
岩田
専任のコンサルタントが、
お客様の予算と目的を丁寧にヒアリング。
最適な会社をピックアップ・ご紹介させていただきます!
初心者の方でも安心してご相談いただけます。
必ず開発会社に発注する必要はありません。システム開発の相場の情報から最適な会社選びまで無料でサポートします。お気軽にご相談ください。
Q. EC開発の費用相場は?
EC開発の費用相場は、ASP型だと無料~100万円程度、パッケージ型なら100万円以上です。
この記事を書いた人
喜多村道秋
専門分野: ITインフラ
新卒で大手インフラ企業に入社。約10年間、工場の設備保守や運用計画の策定に従事。2018年からSEOブロガー・ライターとして活動を開始。「相手に伝わる文章を書く」を信条に執筆しています。
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