プロジェクト管理に必要な費用はいくら?目安と安く抑えるコツも解説【2024年最新版】

プロジェクト管理に必要な費用はいくら?目安と安く抑えるコツも解説

「見積書によく出てるプロジェクト管理費って何?」
「そもそもプロジェクト管理費って何をするための」
「プロジェクト管理の費用を安く抑える方法を知りたい」

システム開発の見積りでプロジェクト管理費を提示されることがありますが、何のためのお金か分からない人は少なくありません。そもそもプロジェクト管理の具体的な内容も知らないため、予算取りの際に上司にうまく説明できず、悩んでしまう方もいるでしょう。

そこで、この記事では以下の内容について紹介します。

この記事でわかること ・プロジェクト管理の費用相場
・プロジェクト管理の内容
・費用を抑えるポイント

この記事を読めばプロジェクト管理の費用を的確に把握し、見積りに対して的確に判断できるようになるので、ぜひ参考にしてください。

※システム開発の見積りに不安がある方は、システム幹事にお問い合わせください。予算や目的などをヒアリングした上で、見積書の費用が適切か一緒にチェックします。相談料・紹介料は一切かかりません。

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目次
  1. 1. プロジェクト管理の費用相場
    1. 1-1. 開発費全体の20%前後
    2. 1-2. 管理費の大半は人件費
  2. 2. プロジェクト管理の具体的な作業
    1. 2-1. 企画作成
    2. 2-2. 要件定義
    3. 2-3. 工程管理
    4. 2-4. 品質管理
    5. 2-5. リスク管理
  3. 3. 無駄なプロジェクト管理費用を発生させないポイント3つ
    1. 3-1. プロジェクトの目的を明確にする
    2. 3-2. 工程ごとに適切な管理工数かチェックする
    3. 3-3. プロジェクトの進捗をこまめにチェックする
  4. 4. プロジェクト管理の費用相場のまとめ
    1. 4-1. 【参考】補助金を活用できないか検討する

プロジェクト管理の費用相場

開発費全体の20%前後

プロジェクト管理の費用は開発費全体のおよそ20%前後です(要件定義を含める場合)。開発費の20%かかる理由としてはシステム開発における下記の重要な作業を管理するからです。

  1. 企画作成
  2. 要件定義
  3. 工程管理
  4. 品質管理
  5. リスク管理

上の5つの作業内容については次章で詳しく説明します。

管理費の大半は人件費

管理費の大半は人件費

プロジェクト管理にかかるお金の大半が人件費で、主にプロジェクトマネージャーの雇用に割かれます。

管理費の大半は人件費②

「それだけで開発費の20%もかかるの?」と思われるかもしれませんが、プロジェクトマネージャの人件費は高く、エンジニアやプログラマーより1.3倍から1.5倍多くかかるケースが多いです。

人月単価は人員1人が1か月作業した場合の費用

人月単価は人員1人が1か月作業した場合の費用

人月とは、開発に必要な1ヶ月間の人員の数です。
あるシステムを開発するのに1ヶ月3人のスタッフが必要なら、3人月になります。

例えば、プロジェクトマネージャー1名、プログラマー1名、エンジニア1名の3人で開発する場合、人月単価が全員が同じ60万円と仮定して、4ヶ月で開発する場合、人件費は以下になります。

3人 × 60万円 × 4ヶ月=720万円

開発会社は人月単価の中からプロジェクトマネージャーに給与を支払います。

プロジェクトマネージャーの人月単価が高い理由

単価が高い理由は、システム開発における重要な作業を管理するのでプロジェクトマネージャーの実力によってプロジェクトの成否が決まるからです。

プロジェクトマネージャーは発注側と開発現場の双方とやり取りするため、コミュニケーション力や交渉力、統率力が求められます。発注側や社内の要求をのんでばかりいては、プロジェクトとしての方向性が定まらず、スケジュールにも無理がでて、メンバーが疲弊してしまいます。
そのため、全体を俯瞰してみる目と、細部を見逃さない目のどちらも求められるからです。

プロジェクトマネージャー以外にどんな人が関わるかは、下記の記事を参考にしてください。

関連記事:システム開発の役割分担〜発注者が知るべきプロジェクト体制作りのポイントを解説

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プロジェクト管理の具体的な作業

プロジェクト管理の具体的な作業

プロジェクト管理費用の相場は分かったけれど、そもそもプロジェクト管理とはどんな業務か分からない人も多いでしょう。

業務の中身も良く知らずに見積りに出されても、発注側としては納得できないはず。上司にお伺いを立てる際にも説明に困りますよね。

ここではプロジェクト管理の主な内容を5つ紹介します。「意外とやることが多いのだな」と納得感を得られるでしょう。

企画作成

システム開発の依頼を受け、発注者側から以下のような内容をヒアリングします。

  • 発注者の課題
  • どうすれば課題を解決できるか
  • システムに必要な機能

開発するシステムの目的を明確にし、「○名が同時にアクセスして××を1秒以内に並列処理できるシステム」「○○ボタンをクリックすると、××と△△を処理できる機能」といったシステムの概要を洗い出します。近年はテレワークの普及で、オンラインでのヒアリングが増えていますが、業種によっては開発会社が直接発注者のオフィスや工場を訪問することもあります。

関連記事:システム開発における要求定義の重要性|要件定義との違いや要求定義の実態・改善ポイントを解説!

要件定義

要件定義

要件定義とは、発注者の要望をどう実現するかを検討するフェーズのことで、企画からもう少し踏み込んだ内容を決めます。

  • ターゲット(年齢、性別、職業など)
  • 予算
  • 必要な機能
  • 用いられる技術(開発言語など)
  • スケジュール(納期)
  • 必要な人員(エンジニア、デザイナーなど)

要件定義は発注者・開発会社のどちらにとっても重要な局面。要件定義が疎かだと、余計な機能をつけて管理工数が増えたり、納期に間に合わなくなったりするからです。

また開発会社としても、設計や実装などの後工程で担当者に指示するための土台となるフェーズなので、特に力を入れます。

関連記事:システム開発の要件定義とは?受託開発における重要性や進め方を解説!

工程管理

工程管理

画像引用:Lucidchart

納期に間に合うよう開発を進めるために、プロジェクト全体の進捗と各担当者の進捗を管理。進捗が遅れている場合は、原因の特定と改善策の立案、人員の再配置などの施策を行い、スケジュールを見直します。

開発会社だけでは対処しきれない場合、発注者とコミュニケーションをとって解決策を検討することもあります。

上のように作業を細かく設定した図を「WBS(作業細分化構造)」と言います。システム開発を進めていくうちに出てくるかもしれない用語なので、下記の記事もご覧ください。

関連記事:システム開発におけるWBSとは?プロジェクト管理の基礎を解説!


品質管理

品質とは、成果物がどの程度要求事項を満たしているのかという達成の度合いのこと。プロジェクトマネージャーは開発側と発注側の両方の観点で品質を管理します。

開発側:システムのソースコードが正しいか、分かりやすいかを確認する
発注側:システムがきちんと動くか、発注者の要望を満たしているか確認する

品質管理について詳しく知りたい方は、下記の記事も読んでみてください。発注者としてどのように品質管理に関われば良いかが理解できます。

関連記事:システム開発における品質管理とは?プロジェクトの成否を左右する重要性を解説!

リスク管理

リスク管理

どんなプロジェクトに対してもリスクは必ず伴うため、それを管理しなければいけません。大きく分類するとシステム開発には以下のリスクが伴います。

金銭的リスク:予算オーバーになってしまう
技術的リスク:動作の不具合が起きる
品質リスク:性能が不十分
納期遅延リスク:リリース予定日に間に合わない

このようなリスクを回避するため、プロジェクトマネージャーは4つの手順でリスクマネジメントを行います。

リスクの洗い出し:リスクを洗いだす、共有する
リスク分析:リスクの重要度や優先度を数値化して評価する
リスク対応:問題が起きないよう、または起きたときの対応方法を挙げる
リスクコントロール:対応策を実行する、事前対策と事後対策がある

4つの手順をもとに、プロジェクトマネージャーは「リスク管理表」を作成すると思いますので、見せてもらってチェックしてみてください。リスク管理表の見本などは下記の記事で詳しく説明しています。

関連記事:システム開発における発注側のリスクは?リスク管理表の作成方法、大公開!

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無駄なプロジェクト管理費用を発生させないポイント3つ

プロジェクトには開発遅れやトラブルがつきもので、相場以上に管理費用がかかるリスクがあります。ここでは、無駄なプロジェクト管理費用を発生させないためのポイントを紹介します。

プロジェクトの目的を明確にする

余計な管理費用をかけないために、企画段階でプロジェクトの目的は明確にしましょう。

  • 生産管理コストを半分にしたい
  • ECサイトで売上げを3割伸ばしたい
  • 経理要員を2人減らしたい

できるだけ具体的に、数字なども含めて設定しましょう。目的があいまいだと、余計な機能をつけて開発コストが膨らんだり工期が伸びたりします。その分、プロジェクトを管理する費用も高くなるでしょう。

プロジェクトの目的を固めるのは労力が要りますが、後でトラブルを招かないためにも、きっちりお金と時間をかけましょう。

関連記事:システム開発の依頼準備8点!プロジェクトを成功に導く外注ガイド

工程ごとに適切な管理工数かチェックする

工程ごとに適切な管理工数かチェックする

要件定義や設計、実装など各工程においてプロジェクトのスケジュールや、それに伴う開発会社の管理工数は変わります。スケジュール決めは丸投げせずに、発注者も積極的にかかわりましょう。

例えば企画~要件定義はプロジェクトの方向性に関わるため、3週間前後と長めに時間を取り協議する必要があります。また開発が2ヶ月程かかるはずなのに、1ヶ月程度を見込んでいたら、開発会社に説明してもらわなければいけません。

スケジュール設定を全て開発会社任せにすると、余計な管理コストが増えたり、無理な工程で品質が下がるといった事態を招きかねません。

各工程の管理は開発会社に委ねられていますが、スケジュールに関しては発注者も積極的に意見を出しましょう。

プロジェクトの進捗をこまめにチェックする

プロジェクトの進捗をこまめにチェックする

プロジェクトが始まった後も開発会社への丸投げは禁物。スケジュール通り開発が進んでいるかこまめにチェックしましょう。進捗管理が雑だと開発遅れに気づくのが遅くなったり、見当違いな成果物ができて後戻りの手間が生じたりします。そうなれば、最終的なプロジェクト管理費用も高くなってしまうでしょう。

かといって、頻繁に打ち合わせの場を設けたり開発会社に報告を要求したりするのも、プロジェクトの進捗を妨げる要因になりかねません。

適切なタイミングで進捗をチェックするために、過去のプロジェクトを精査しましょう。

  • どのタイミングの打ち合わせが有効だったか
  • 不要なコミュニケーションはなかったか
  • 進捗チェックがなかったせいでプロジェクトに影響が出た場面はあるか

プロジェクト管理ツールの活用がおすすめ

プロジェクト管理ツールの活用がおすすめ

画像引用:Brabio

プロジェクトの進捗を効率的に把握したいなら、プロジェクト管理ツールの活用がおすすめ。
プロジェクトのタスクを見える化できたり、作業の優先順位を判断しやすくなるからです。

仮に進捗遅れが発生しても、スケジュール調整や開発会社との協議等へ素早く対応できるため、プロジェクト管理の費用増加を最小限に抑えられます。

下記におすすめのプロジェクト管理ツールについて紹介しています。自社開発のプロジェクトでも役に立つので、ぜひ活用してみてください。

関連記事:【比較】プロジェクト管理ツール10選!選定ポイントとメリット・デメリットも解説

ツールを導入する余裕がない方は、せめて下記のような簡単な管理表をエクセルやスプレッドシートなどで作成して管理しましょう。

No

工程

(タスク)

担当者

開始日

完了日

工数(h)

進捗率

1

要件定義

(ヒアリング)

A

2021/8/1

2021/8/3

5

100%

2

要件定義

(共有MTG)

A

 

 

2

80%

3

要件定義

(最終決定)

B

 

 

2

0%

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プロジェクト管理の費用相場のまとめ

プロジェクト管理の費用相場と具体的な内容、無駄なコストをかけないポイントについて紹介しました。

  • プロジェクト管理の費用相場は開発費全体の約20%
  • 業務内容は企画や要求定義、品質管理など多岐に渡る
  • プロジェクトの目的は明らかにする
  • プロジェクトの進捗遅れがないかこまめにチェックする

ここまで読んでプロジェクト管理の費用相場が適切か自信が持てない人もいるかもしれません。

「開発会社の選定に迷う」「見積りに不安がある」という方はシステム幹事にご相談ください。相談料などは一切かかりません。

※システム開発を検討している方はシステム幹事にお問い合わせください。予算や目的などをヒアリングした上で、プロジェクト管理の費用が適切か一緒にチェックします。相談料・紹介料はいっさいかかりません。

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【参考】補助金を活用できないか検討する

システム開発費全体の話になりますが、下記のような補助金を活用できないか検討しましょう。

採択率が50%程度と通過率が低い点がデメリットですが、審査に合格すれば最大で1000万円近い予算を得られます。開発費に余裕が生まれたら、プロジェクト管理にもお金をかけられるので、ぜひチャレンジしてみてください。

関連記事:システム・アプリ開発の補助金はどれを選ぶ?採択率50%を突破する秘訣!

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Q. プロジェクト管理システムを開発する際の費用相場は?

プロジェクト管理システムを開発する際の費用相場は、開発費全体のおよそ20%前後です。その他の内訳は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。