チャットボットとは?仕組みとメリット・導入事例・開発手順を紹介【2024年最新版】

チャットボットとは?仕組みとメリット・導入事例・開発手順を紹介

「チャットボットを導入したいけれど、どのようなメリットがあるのか分からない」
「他の企業でも成功しているか知りたい」
「開発フローを詳しく知りたい」

ECサイトや自治体の問い合わせ対応など、多様な場面でチャットボットの導入が進んでいます。自社でも利用したいけれど「売上げが改善するのか」「コストダウンできるのか」など疑問が残るため、導入に迷っている企業も多いですよね。

そこで、本記事では以下の内容について紹介します。

  • チャットボットの概要
  • 導入するメリット
  • 企業の導入事例
  • 開発プロセス

本記事を読めば、自社でチャットボットを活用するヒントが見つかるので、ぜひ参考にしてください。

※チャットボット開発に不安がある方は、システム幹事にお問い合わせください。予算や目的などをヒアリングした上で、最適な開発会社を提案します。相談料・紹介料は一切かかりません。

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目次
  1. 1. チャットボットとは?
    1. 1-1. 仕組み
  2. 2. チャットボットが注目されている背景
    1. 2-1. 働き手不足
    2. 2-2. リモートワークの普及
    3. 2-3. AIの台頭
  3. 3. チャットボットを導入するメリット
    1. 3-1. 顧客満足度を上げられる
    2. 3-2. 企業の業務プロセスを改善できる
    3. 3-3. 精度の高いマーケティングが可能
  4. 4. チャットボットの導入事例
    1. 4-1. りんな|rinna株式会社
    2. 4-2. マナミさん|LOHACO
    3. 4-3. Peach Aviation
    4. 4-4. ふたば|国税庁
  5. 5. チャットボットの開発手法は3パターン
    1. 5-1. クラウドの活用
    2. 5-2. パッケージ開発
    3. 5-3. スクラッチ開発
  6. 6. チャットボット開発の流れ
    1. 6-1. 企画
    2. 6-2. 要件定義
    3. 6-3. 設計
    4. 6-4. 実装
    5. 6-5. テスト
    6. 6-6. 運用・保守
  7. 7. チャットボット導入の注意点
    1. 7-1. 複雑なタスクには向かない
    2. 7-2. 入念なセキュリティ対策が必要
  8. 8. チャットボットを導入するメリットや企業の事例を紹介しました

チャットボットとは?

チャットボットとは?

画像引用:東京都渋谷区

チャットボットとは、ユーザーとシステム間で人同士の会話のように情報のやり取りができるアプリのことです。かつてチャットボットのレベルは高くなかったのですが、AIの進歩とメッセージアプリのに伴い、急速に普及しています。

以下に身近な導入例を挙げました。

  • 宅配便の受け取り日時に関する質問
  • 自治体の総合案内
  • オンラインショップでの商品探し

上記のようなサービスは、かつて検索エンジンという形でユーザーの悩みに応えていました。このような検索プロセスをチャットボットに置き換えることで、人に質問するように疑問を解決できるようになりました。

仕組み

チャットボットは、下図のような仕組みで動作します。

チャットボットの仕組み

ユーザーエージェント(UA)

ユーザーエージェント(UA)とはWebサイトにアクセスする際に、OSやブラウザの情報をサーバに伝える役割を担う機能です。平たくいえばユーザーが使うOS全般を指し、何らかのメッセージを入力するツールであれば全てUAです。ユーザーから受け取った質問文はチャネルに転送します。

チャネル

チャネルとは、チャットの参加者でメッセージを割り振る機能で、LINEでいえばトーク画面に当たります。受け取ったメッセージがユーザー宛かサーバー宛てかを判断し、サーバー宛てであれば次に紹介するコネクタに送ります

コネクタ

コネクタとは、質問の回答を提供するサーバーと、ユーザーのメッセージを中継する機能です。サーバーで用いられる言語と自然言語(人間が使う言葉)を翻訳します。

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チャットボットが注目されている背景

チャットボットは近年できた技術ではなく、昔から開発が進められていました。しかし近年、急速に普及が進んできたのはなぜでしょうか?
主な背景を3つ紹介します。

働き手不足

日本では急速な労働力不足に直面しています。政府が発表した労働力調査によると、2012年から2022年までの10年間で、35歳~44歳の労働人口は約231万人減少しました。

企業への問い合わせ業務も例外ではなく、これまで人手で対応してきたタスクをチャットボットで省力化する動きが加速しています。

またチャットボットにより余剰人員の削減や、より付加価値の高い業務(商品開発、新規顧客開拓など)への注力も期待できます。

リモートワークの普及

2020年の新型コロナウイルス流行をきっかけに、リモートワークが急速に普及しました。オフィスの機能を社外に移すため、リアルで行ってきたコミュニケーションも必然とチャット上に移行します。

しかしオンライン上のやり取りが増えると、気軽にできなかった相談事や質問が煩わしくなる側面もあります。どれだけ簡単な質問でもチャットや電話で問い合わせる必要があるため、対応する側の負荷も増えてしまいます。

そのため、簡単な質問はチャットボットに任せ、必要に応じてオペレーターに繋ぐ仕組みが普及しつつあります。

AIの台頭

先述の通り、チャットボットは昔からあったサービスですが、技術力の問題で実用化が進んでいませんでした。しかし、AI(機械学習)の進歩によりビジネスシーンでの活用が加速。日本ではIBM Watsonの日本語版リリースを皮切りに、多くのクラウドサービスで導入が加速しました。

日本IBM

画像引用:日本IBM

また、AI開発に便利なライブラリ(プログラミングの便利ツール)が増えたのも、チャットボット開発が加速している要因の1つ。AWSやMicrosoft Azureなどのクラウドインフラサービスでは、必要なモジュール(プログラムの部品)が装備されています。そのため、AIに明るくなくても高機能なチャットボットを開発可能。

このように、AI技術の進歩がチャットボットの導入を後押ししています。

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チャットボットを導入するメリット

チャットボットを導入するメリット

顧客満足度を上げられる

チャットボットは個々のユーザーと詳細なやり取りをするため、顧客の嗜好に合った提案をしやすくなります。もし提案が間違っていたとしても、ユーザの回答で軌道修正できます。

現実世界に例えると、行きつけの喫茶店でメニューをいわなくても、好みの食事を出してくれるイメージ。間違った味付けにしても、お客さんが指摘してくれるでしょう。

このように、チャットボットはユーザーニーズを掘り下げる能力に長けているため、顧客満足度を上げやすくなります

企業の業務プロセスを改善できる

下記のようなタスクをチャットボットに任せれば、業務を効率化できます。

  • 会議室の予約:××日どこの部屋が開いている?
  • 出張の承認:〇〇へ出張へ行ったが旅費を承認してくれる?
  • 必要書類の検索:□□の図面はどこのフォルダ?

上司や人事から聞くべき内容をチャットボットが回答してくれるため、相手の都合を気にせず進められます

また、システムのリソースが許す限り大量の問い合わせに対応できる点も魅力。システムは24時間365日稼働させられるため、夜中に数千件の質問に対応することも可能です。このように、業務プロセスの生産性を上げられる点でチャットボットは有利です。

精度の高いマーケティングが可能

チャットボットはユーザーにとって親しみやすいツールのため、従来のWebフォームより高い回答率が期待できます。

加えて、チャットボットは双方向的なやり取りが多いため、ユーザーの潜在ニーズも掘り起こしやすい点も魅力。得られたきめ細かいデータを活用し、見込み顧客の取りこぼしも防ぎやすくなります。

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チャットボットの導入事例

ここでは、実際にチャットボットを導入した企業の事例を4つ紹介します。
よりリアルに自社で活用する場面をイメージできるはずなので、じっくり読んでください。

1からチャットボットを開発した事例も紹介します。

りんな|rinna株式会社

rinna株式会社

画像引用:rinna株式会社

りんなは2015年にMicrosoftが開発した女子高生AIで、可愛らしいビジュアルとマシンガントークで若い世代から大きな人気を得ました。現在はrinna株式会社として独立し、元女子高生AIとして運用されています。

筆者も試しに使ってみましたが、本物の女子高生と話しているような親近感を覚えました。

りんな

主な機能は雑談ですが、りんなのキャラクターを活かしてフォロワーを増やしたり、ファンを経由して情報を拡散するなど、マーケティングに応用することも可能

女子高生というキャラクターを最大限に引き出し、ユーザーの心を鷲掴みにした好例です。

マナミさん|LOHACO

LOHACO

画像引用:LOHACO

マナミさんは、通販サイト「LOHACO」のチャットボットです。かつて、LOHACOの問い合わせ手段はメールのみでしたが、売上げ増加に伴い問い合わせも増加。サポート部門だけでは対応できなくなってきたそうです。

そこで、問い合わせ業務の省力化と、ユーザーが自己解決できることを目的にチャットボット「マナミさん」が開発されました。

大きな特徴はきめ細かいキャラクター設定。マナミさんは、ワーキングマザーで趣味は雑貨屋カフェ巡り、ネットショッピングというキャラクターが設定されています。アイコンもキャラクターに相応しいデザインで、LOHACOのターゲット層である主婦にマッチしています。

また、ユーザーの質問に対して雑談を挟みつつ、的確な回答をしている点も魅力。例えば「おいしいご飯が食べたい」と入力すると、共感文に加えておすすめの商品も提案してくれます。

LOHACO

またLOHACOは深夜帯の問い合わせが多く、マナミさんの導入で生産性が向上しているとのこと。人手に換算すると10人月弱の生産性を発揮しているのも、特筆すべきポイントです。

親しみやすいキャラクターでユーザーの心を掴んでいることと、生産性向上の両方を実現している例です。

Peach Aviation

Peach Aviation

画像引用:Peach Aviation

LCC大手のPeachAviationではSCSKサービスウェアの「Desse」を利用し、2013年から日本語での問い合わせ対応を省力化しています。2018年からは、韓国語や中国語、タイ語など7ヶ国語に対応言語を拡張しました。

また管理サイドでは、質問文とチャットボットの回答に対してズレがないか分析し、常に品質の向上に努めているとのこと。

結果として、約9割弱の問い合わせ業務を自動化することに成功しました。オペレーターに繋がれた件数は全体の1割程度に留まったそうです。

ユーザーとのやり取りを詳細に分析し、チャットボットで省力化に成功した事例です。

ふたば|国税庁

国税庁

画像引用:国税庁

ふたばは、国税庁が運営している税務相談チャットボットです。質問タブをクリックすると、確定申告やインボイス制度などについて丁寧に回答してくれます。少し複雑な質問をしても関連情報を提示してくれるため、税務署の職員に尋ねている感覚で疑問を解消できます。

国税庁

画像引用:国税庁

また、ふたばの利用者が増えると、本来なら申告会場で聞くべき内容をオンライン上で解決できます。そのため、対応業務に追われている税務署スタッフの負担軽減も期待できるでしょう。

このように、ふたばは複雑な確定申告の疑問をスムーズに解消できることと、スタッフの負担軽減という両面で効果が期待できる事例です。

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チャットボットの開発手法は3パターン

チャットボットの開発手法は3パターン

クラウドの活用

クラウドとはインターネット経由で使えるベンダーのサービスです。代表的なクラウド型のチャットボットサービスとして、DialoflowやWatoson Assistant、SUNABAなどが挙げられます。

メリット

クラウドのメリットは、短期間かつ低コストで導入できること。ベンダーのサイトから氏名や支払情報などを入力するだけで利用でき、サービスによっては特典もついてきます。

例えばGoogleが提供しているDialogflowの場合、新規登録で300ドル分のクレジットがもらえます。

Google Cloud

画像引用:Google Cloud

デメリット

クラウドのデメリットは、使い方によって高額になる可能性があること。多くのクラウドサービスでは従量課金制(使った分だけお金を払うシステム)を採用しています。そのため、初期コストは抑えられても長期的に見ると高額になるケースがあります。クラウドでチャットボットを導入する際は、長期投資で回収が見込めるか検討しましょう。

また、チャットボットの基本仕様はベンダーの方針に依存します。元々使えていた機能が提供停止になったり、仕様が変わったりするかもしれません。

カスタマイズ性にこだわりたい場合は、後に紹介するスクラッチ開発をおすすめします。

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パッケージ開発

Botpress

画像引用:Botpress

パッケージ開発とは、自社のパソコンにソフトウェアをインストールする手法です。代表的なチャットボット開発ソフトウェアとして、BotpressやBotfront、EDDIなどがあります。

メリット

パッケージ開発のメリットは、強固なセキュリティを構築しやすいこと。クラウドのようにデータの管理・運用までベンダーに委ねなくていいからです。

もちろん、クラウドでもセキュリティ対策を行っていますが、ベンダー側の過失でデータが漏えいし第三者に悪用されるリスクは残ります。一方、パッケージ開発であれば自社のサーバーで管理するため、データの通信経路や通信先の監視、データ保存の在り方(暗号化やファイルの分散など)もコントロールできます。

またコストを最適化しやすい点も、パッケージ開発の魅力。クラウドのチャットボットを使う場合、毎月の支払いが負担になる可能性があります。しかし、パッケージ型であれば一度ソフトウェアをインストールすると、月々の費用が安くなることもあります。

デメリット

パッケージ開発のデメリットは、カスタマイズに限界があること。クラウドに比べると自由度を上げやすいですが、ソフトウェアの範疇を超えることはできません。きめ細かくカスタマイズするなら、次に紹介するスクラッチ開発にチャレンジしましょう。

▼関連記事
パッケージ開発について詳しく知りたい方は「パッケージ開発とは?メリット・デメリット、スクラッチ開発との違い・選び方のポイントを解説!」をあわせてご覧ください。

スクラッチ開発

Microsoft Bot framework

画像引用:Microsoft Bot framework

スクラッチ開発とは、1から自社でプログラミングする手法です。しかし全くゼロから実装するケースは稀で、多くの場合は上図のような専用のフレームワークを利用します。

メリット

スクラッチ開発のメリットは、技術上可能であればどのような機能でも実装できること。クラウドやパッケージ開発の場合、自社のビジネスニーズによっては要件を満たさないこともあります。

一方スクラッチ開発であれば、ユーザーのニーズを反映しつつ独自性が高いチャットボットを開発できます。

また、機能要件を最適化しやすい点も魅力。既存の製品だとスペックが高くて持て余すかもしれませんが、スクラッチ開発であれば自社が本当に必要としている機能のみ実装すればOK。場合によっては、クラウドやパッケージ開発より工期とコストを抑えられます。

デメリット

フルスクラッチで開発する際には、下記のような専門知識が必要になります。

  • プログラミング言語:Python、JavaScript、PHPなど
  • サーバー構築
  • セキュリティ
  • データベース

フレームワークやライブラリが充実しているとはいえ、上記のスキルが無いと開発は難しいです。

また、設計や実装、テストに手間がかかるため、トータルの開発工期が長くなりがちなのも難点。

そのためスクラッチ開発は「時間がかかってもいいから、独自性があるチャットボットを開発したい」「優秀なエンジニアが在籍している」という企業におすすめです。

▼関連記事
スクラッチ開発について詳しく知りたい方は、「スクラッチ開発とは?パッケージ開発との違い・メリット・デメリット解説」をあわせてご覧ください。

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チャットボット開発の流れ

チャットボット開発の流れ

企画

まず、どんなチャットボットを作りたいのか明確にしましょう。具体的な観点と例を以下に挙げました。

  • 自社の課題:ユーザーが求める商品を提示できず離脱率が増加
  • 導入目的:ECサイトのCV改善、マーケティングデータの収集
  • 導入先:ECサイト、LINE、Facebookなど
  • ペルソナ設定:年齢、性別、嗜好など
  • チャットボット自体の仕様:会話のゴール、カバーする話題、主導権、対応人数

チャットボット開発を外注する際には、企画内容を提案依頼書(RFP)にまとめましょう

RFPとは企画を実現するために、開発会社から中身を提案してもらう書類のことで、以下のようなメリットがあります。

  • 複数社の提案を同じ基準で比較できる
  • 開発会社とのコミュニケーション齟齬が起こりにくい

自社開発する場合でも組織内で意見を統一しやすくなるので、外注の予定が無くても作成することをおすすめします。

下の表にRFPに反映する項目を載せているので、参考にしてください。

記載項目

内容

チャットボットの概要

チャットボット開発の背景

解決したい課題

既存サービスとの関連

組織の概要

ターゲットユーザー

開発予算

依頼内容

チャットボットの性能

運用条件

工期

納品条件

定例条件(進捗報告、レビュー)

開発体制

プロジェクトの管理方法

開発言語

開発手法

見積もり

提案手続き

RFPに対する窓口

提供資料

開発の条件

開発期間

作業場所

使用機器(PC、デバッガなど)

契約事項

支払い条件

保証年数

機密事項

著作権

▼関連記事
RFPについて詳しく知りたい方は「RFPとは?要件定義書やRFIとの違い・書く内容・作り方解説!サンプル付」をあわせてご覧ください。

要件定義

要件定義

要件定義では、企画で決めた内容を技術的にどう実現するかを決めます

具体的に固めるべき項目は以下の通りです。

  • 開発手法:クラウド、パッケージ開発、スクラッチ開発など
  • プラットフォーム:Webサイト、メッセージアプリ、スマートスピーカーなど
  • 開発言語:JavaScript、Python、PHPなど

要件定義は開発フローの中でも重要なフェーズ。要件定義を疎かにすると予想以上に工期が伸びたり、想定外の成果物ができて後戻りせざるを得なくなったりするからです。

例えば、問い合わせ業務の自動化が目的にもかかわらず、他システムとの連携やマーケティング機能まで追加してはオーバースペックです。

一方、自社の独自性を出したいのにクラウドでありきたりなチャットボットを開発すると、ブランディングは難しいでしょう。

要件定義はプロジェクト成功の鍵を握ります。外注する際には、発注者と開発会社間で納得できるまで打ち合わせをしてください。自社開発の場合でも、関係するメンバーで意思統一できるまで議論を重ねましょう。

▼関連記事
要件定義について詳しく知りたい方は「システム開発の要件定義とは?目的や進め方、コツ紹介|サンプル付」をあわせてご覧ください。

設計

設計では、下記の2ステップに分かれます。

  • 基本設計
  • 詳細設計

基本設計

基本設計では要件定義をベースに、以下の項目を具体化します。

  • 機能の明確化:ユーザーへの質問対応、オペレーターへの引継ぎなど
  • 扱うデータの整理:商品情報、ユーザーの入力文
  • 画面のレイアウト:アバターのデザインなど

なお設計の際には、下のような設計図に落とし込むのがおすすめ。データの流れや必要な機能が一目で分かります。

株式会社ソニックムーブ

画像引用:株式会社ソニックムーブ

詳細設計

詳細設計は、基本設計に従ってソフトウェアの内部仕様を固めるフェーズです。詳細設計と次章で紹介する実装は開発会社が主体で進めるので、詳しく知る必要はありません。また、自社で開発する際にはエンジニアが主導します。

▼関連記事
詳細設計について詳しく知りたい方は「システム開発の詳細設計とは?プロジェクトの位置付け・役割をわかりやすく解説!」をあわせてご覧ください。

実装

詳細設計まで固まったらいよいよ実装です。開発手法ごとの実装方法は以下の通り。

  • クラウド:管理画面で会話の流れやアバターの仕様などを入力
  • パッケージ開発:ソフトウェアの仕様に従い実装
  • スクラッチ開発:プログラミング言語、フレームワークを使って実装

スクラッチ開発の場合、プログラミング言語の知識もあれば開発会社やエンジニアとのやり取りで役に立ちます。

▼関連記事
プログラミング言語について詳しく知りたい方は「システム開発の主要言語を解説!業務アプリケーションによく使われている言語は?」をあわせてご覧ください。

テスト

Botpress

画像引用:Botpress

実装が終わったら、チャットボットが設計通りに回答するかテストします。

  • ユーザーの問いに対して答えになっているか
  • 間違った情報を回答していないか
  • 人間らしい会話調になっているか

手動で逐一確認すると手間がかかるため、上図のようなテストツールを活用しましょう。製品によっては標準装備されているものもあります。

運用・保守

チャットボットをリリースした後も気は抜けません。問題なく動作するよう運用・保守する必要があります。運用と保守の違いは以下の通りです。

  • 運用:システムを管理・監視し、稼働状況をチェックすること
  • システム保守:障害発生時に原因を調査してシステムを復旧・修正すること

またチャットボットの大きな特徴が、機能するだけでは不十分な点。どれだけ完璧な回答や人間らしい振る舞いができても、CVが向上しなかったりユーザーの人気を得られなければ目的を達成したとはいえません。

  • サイトのセッション時間
  • ユーザーの行動履歴
  • CVR、離脱率

上記のデータを分析し、チャットボットの改善に繋げましょう。下記におすすめの分析ツールを載せているので、活用してみてください。

  • Google Analitics:セッション時間、アクセス数、流入経路を分析
  • Chat Analyzer:ユーザーの積極性や感情、トレンドをビジュアル化
  • SYNALIO:チャットの離脱ポイントや会話数とCVの関係をビジュアル化

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チャットボット導入の注意点

チャットボットは、問い合わせ業務の省力化や顧客のニーズ分析など、多様な場面で力を発揮します。しかし、導入する際に注意点が2つあります。

  • 複雑なタスクには向かない
  • 入念なセキュリティ対策が必要

導入後に「想定していた効果を得られなかった」「運用が負担になった」と後悔しないように気をつけましょう。

複雑なタスクには向かない

商品の検索やホテルの予約確認など、簡単な質問ならチャットボットで対応できます。しかし、ユーザーの事情や質問内容によってはチャットだけで解決できないケースが多いです。チャットボット化が難しいタスクは人で補うのがベター

例えばPeach Aviationの場合「予約番号を忘れた」とチャットに回答したら「登録メールアドレスを確認してほしい」と回答してくれます。しかし、メールアドレスを紛失するなど手がかりがない場合、チャットボットでは対応できないためオペレーターに繋げられます。

チャットボット

複雑なタスクは人間の方が優れていることもあるため、チャットボットと協業するといいでしょう。

入念なセキュリティ対策が必要

チャットボットは、データベースへのアクセス履歴やチャットログの取得など、膨大なデータを処理します。データが漏えいすれば、企業の信頼失墜につながりかねません

下記のような手段でセキュリティ対策を万全にしましょう。

目的

手段

概要

不正ログイン対策

IPアドレス制限

接続できる端末を限定

WAF

アプリへの不正侵入を検知

多要素認証

通常のログインに加え

生体情報やスマホで認証

データの暗号化

共通鍵暗号方式

暗号化と復号化(※)で

同じキーを使う

公開鍵暗号方式

暗号化と復号化で

異なるキーを使う

セキュリティホールの

洗い出し

脆弱性診断

プログラムのバグ

設定ミスなどを可視化

ペネトレーションテスト

システムに疑似攻撃して

セキュリティ機能を確認

※復号:暗号文を誰もが読める文に戻すこと。

暗号化について、詳しくは以下記事をご覧ください。
関連記事:暗号化とは?仕組みや方法、おすすめの暗号化ツールも紹介

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チャットボットを導入するメリットや企業の事例を紹介しました

本記事では、チャットボットの仕組みと導入するメリット、企業の事例、開発フローなどについて紹介しました。

  • チャットボットはAIの進歩と日本の労働力不足で急速に普及
  • 用途は問い合わせ業務の自動化やユーザーデータの収集など様々
  • 全ての業務をチャットボット化せず人間とうまく協業させること
  • 大量のデータを扱うためセキュリティ対策は重要

現在はクラウドやパッケージソフトウェアなど、専門家でなくてもチャットボットを開発できるサービスが充実しています。しかし「自社の独自性を出したい」「高機能なチャットボットが必要」という場合は、専門的なスキルが必要です。

自社の力だけでチャットボットを開発するのが難しいと感じたら、プロに外注することをおすすめします。開発会社選びに困った場合は、システム幹事にご相談ください。予算や目的から最適な会社をご紹介します。相談料などは一切かかりません。

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Q. チャットボットとは何ですか?

チャットボットとは、ユーザーとシステム間で人同士の会話のように情報のやり取りができるアプリのことです。AIの進歩とメッセージアプリの普及に伴い、急速に普及しています。

Q. チャットボットのメリットは?

チャットボットのメリットは「顧客満足度を上げられる」「企業の業務プロセスが改善できる」などです。詳細は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。