プログラム開発とは?意味や外注時の開発の流れ・費用・注意点を解説【2024年最新版】

プログラム開発とは?意味や外注時の開発の流れ・費用・注意点を解説

ソフトウェアやアプリなどのプログラムを開発すると決まったが、自社に十分なノウハウやリソースがなく外注を検討しているという担当者へ。

・プログラム開発の流れや費用を知って外注先の選定に役立てたい
・外注先を選ぶ際の注意点を知りたい
・開発で使われる言語を知って外注先とのやり取りを円滑に進めたい

プログラム開発の流れや費用相場がイメージできておらず、外注先を選ぶにも基礎知識がないと分からない方も多いはず。

本記事では、プログラム開発を行う企業の担当者に、外注前に知っておくべき流れや注意点を解説します。最後まで読めば、プログラム開発を外注するとき担当者とコミュニケーションが取りやすくなりますので、ぜひご覧ください。

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目次
  1. 1. プログラム開発とは?
    1. 1-1. プログラムとは
    2. 1-2. プログラムとプログラミングの違い
    3. 1-3. ソフトウェア開発とシステム開発の違い
    4. 1-4. プログラム開発でよく使われる開発言語
  2. 2. プログラム開発の流れ
    1. 2-1. ①依頼準備
    2. 2-2. ②外注先選定~契約
    3. 2-3. ③要件定義
    4. 2-4. ④設計・開発・テスト
    5. 2-5. ⑤納品~運用保守
  3. 3. プログラム開発を外注するときの注意点
    1. 3-1. 要件を明確にする
    2. 3-2. 仕様を固めておく
    3. 3-3. 非現実的な低予算で進めようとしない
    4. 3-4. 過度な要求をしない
    5. 3-5. 開発をすべて丸投げしない
  4. 4. プログラム開発の会社を比較するリスト
    1. 4-1. 担当者の比較リスト
  5. 5. プログラム開発の費用相場
    1. 5-1. プログラム開発の費用は「人件費+諸経費」
    2. 5-2. 人件費は「人月×人月単価×期間」
    3. 5-3. システム(プログラム)の種類ごとの相場
    4. 5-4. 押さえておきたいその他の費用
  6. 6. プログラム開発の意味と基礎知識まとめ

プログラム開発とは?

まずは、「プログラム開発」の言葉の理解から始めましょう。「プログラム開発」といいながら、その実態はシステム開発やソフトウェア開発のことを指している場合があるからです。適切な情報を得るためにも言葉の違いを理解しておくとよいでしょう。

プログラム開発とはプログラミング言語などのソースコードを記述して様々なシステムを開発・実装することです。

プログラムとは

プログラムとは、物事を行う手順を指します。あるいは、手順が書かれたものを指します。プログラムを和訳すると「番組表」や「計画」、「予定」という意味であり、実は身近にもプログラムはあふれています。

・会社の目標を達成するための計画表
・放送が予定されているテレビ番組の一覧
・旅行のスケジュールが書かれた冊子

たとえば旅行のしおりなら、「〇時に家を出る」「〇時の新幹線に乗る」「〇〇公園を観光する」など、やることの順番が決められています。このように、やるべきことを順番に書き出したものがプログラムです。

IT用語として「プログラム」の言葉が使われる場合は「コンピュータプログラム」のことを指しています。コンピュータプログラムは、コンピュータが実行する作業の手順のことです。

そして、実は「プログラム開発」という言葉の定義があるわけではありません。後述しますが、一般的にソフトウェア開発やシステム開発と同じ意味で使われているようです。

プログラムとプログラミングの違い

プログラミングとは、コンピュータが実行する作業(=プログラム)を作成すること。コンピュータが理解できる言葉で、意図する通りにコンピュータが動くよう実行する順番を記述します。

また、コンピュータが理解できる言葉のことを「プログラミング言語」といいます。「プログラミング言語」を使って「プログラム」をすることを「プログラミング」というイメージです。プログラミングによって、ECサイトの制作やアプリの開発などが実現できます。

ソフトウェア開発とシステム開発の違い

プログラム開発と似た意味で使われやすい言葉に「ソフトウェア開発」と「システム開発」があります。混同されやすいですがすべて違う概念です。

種類

特徴

具体例

ソフトウェア開発

ソフトウェアの中身(プログラム)
を開発すること

アプリケーションや
ゲーム、OS(※)の開発

システム開発

課題を解決するための仕組み
(ソフトもハードも含む)を構築すること

業務効率化のための
システムそのものを開発

※OS=スマホやパソコンを使っていく上で基盤となるソフトウェア

システム開発は、ソフトウェア開発より広義で使われます。プログラム(ソフト)の作成だけでなく、PCやスマートフォンそのもののハードも含み、「業務の効率化をしたい」「顧客満足度を上げたい」などの課題をシステムを使って実現するのがシステム開発です。

ハードウェア ソフトウェア 違い

なお、本記事では「プログラム開発」という言葉は「ソフトウェア開発」や「システム開発」を想定しているとして解説を進めていきます。

プログラム開発でよく使われる開発言語

プログラム開発では、JavaやC#、Pythonなど、さまざまな開発言語が用いられます。発注者は開発言語の細かい仕様まで把握しておく必要はありませんが、外注先とスムーズにやり取りするために、基礎知識を理解しておくことは大切です。

プログラミング言語は200種類以上が存在するといわれていますが、世界中で使われている主要言語は20〜30種類程度。そのなかから、作るプログラムの特性に応じて、適切なプログラミング言語が選定されます。

「Webアプリケーション」「業務アプリケーション」「モバイルアプリ」「汎用系業務システム」の4つに分類して紹介すると以下の通りです。

 

概要

主な開発言語

Webアプリケーション

Webブラウザを操作端末に利用する、
Web技術を活用した

アプリケーション・サービス
(例:Google、YouTube、食べログなど)

Java

PHP

Ruby

Python

JavaScript

業務アプリケーション

企業の業務を

コンピュータで処理するために
開発されたプログラム
(例:基幹システム、在庫管理システムなど)

Java

C/C++

C#

Python

モバイルアプリ

iOS / Androidを使用する

スマートフォン・
タブレット向けアプリケーション
(例:LINE、Instagram、Googleマップなど)

Java

JavaScript

C#

Swift

Kotlin

汎用系業務システム

国税・年金などの行政機関や、

銀行・証券などの

金融機関で活用される基幹システム
(例:NEC、IBM、富士通などの専用コンピューター)

Java

C++

COBOL

ここでは、代表的な4つの言語の特徴を押さえておきましょう。

Java

Javaは、Java仮想マシン(JVM)上で動作する、オブジェクト指向(※データや物理対象そのものに重点を置く考え方)のプログラミング言語。1995年にリリースされた比較的歴史のあるプログラミング言語ですが、環境を選ばずに動作するマルチプラットフォーム対応、コンパイラ型(※すべてのソースコードを機械語に翻訳してからプログラムを実行するタイプ)ならではの高速な実行速度汎用性の高さなど使い勝手のよさが魅力です。

Webシステムはもちろん、モバイルアプリ・業務システム・組み込み系まで、現在でも幅広く活用されています。現在、公開されている大多数のAndroidアプリはJavaで開発されました。

また、大規模システムに最適なのもJavaの特徴。処理が高速である以外にも、Javaには堅牢性・セキュリティ性に優れているメリットがあるからです。Googleの3大プログラミング言語のひとつに挙げられるなど、万能かつメジャーな言語といえるでしょう。

開発言語のタイプ

コンパイラ型

言語の特徴

・マルチプラットフォーム

・大規模システムに最適

・汎用性、堅牢性、セキュリティ性が高い

・実行速度が高速

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C#

C#は、2000年にMicrosoftによって開発・リリースされたオブジェクト指向のプログラミング言語です。仮想マシンを必要とするなど、どちらかといえばJavaに近い言語。.NET Framework、Visual Studio.NETなどが仮想マシンとして活用されます。

C系の言語は堅牢性も高く、高速性・OSを選ばないマルチプラットフォーム・高い汎用性を併せ持つのが特徴。業務アプリケーション・システム開発で幅広く使われています。

C#はマイクロソフトが開発したプログラミング言語なので、Windowsで動作するシステムの開発に向いています。また、ポケモンGoのゲームアプリもC#で作られていると言われています。

開発言語のタイプ

コンパイラ型

言語の特徴

・マルチプラットフォーム

・汎用性・堅牢性・高速性に優れる

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Python

Pythonは、汎用性が高く、Webアプリケーションの開発から組み込み開発、AIの分野、統計処理、機械学習など幅広いシーンで利用されているオブジェクト指向プログラミング言語です。シンプルでわかりやすい文法を持つため、だれが書いても読みやすいソースコードを記述できることが特徴。システム開発をサポートするライブラリ・フレームワークが多数登場したことで、急速に注目されるようになっています。

一方、PythonはJavaなどのコンパイラ言語とは異なり、実行時に1行1行機械語に翻訳するインタプリタ言語であるため、実行速度が遅いといったデメリットには注意しましょう。

開発言語のタイプ

インタプリタ型

言語の特徴

・ソースコードがシンプルで可読性が高い

・汎用性が高い

・開発に有用な豊富なライブラリ・フレームワーク

関連記事Pythonのシステム開発に強い会社をプロが厳選!

JavaScript

JavaScriptは、動的なコンテンツを作成できるスクリプト言語(※可読性が高く比較的簡単に記述できる言語)です。ポップアップの表示や、ユーザーのWebサイトでの行動に応じた動的なコンテンツ生成を可能とします。

主要なブラウザすべてが対応しているため、開発時に実行環境を整える必要がなく、手軽にWebアプリのクライアントサイドを開発できることがJavaScriptの特徴。SNS、ECサイト、動画サイト、チャットツールなどに向いています。

開発言語のタイプ

インタプリタ型

言語の特徴

・Webサイト・アプリのクライアントサイドに必須の言語

・汎用性・堅牢性・高速性に優れる

・Javaよりも豊富な機能

関連記事JavaScript開発でおすすめのシステム開発会社をプロが厳選

プログラミング言語についてさらに理解を深めたい方は、以下の記事をご確認ください。

関連記事システム開発の主要言語を解説!業務アプリケーションによく使われている言語は?

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プログラム開発の流れ

プログラム開発の流れ

続いて、プログラム開発の流れを解説します。発注側が意識すべきポイントも合わせてお伝えしますので、スムーズな依頼のために理解しておきましょう。

①依頼準備

まずは、どんなプログラムが欲しいのか詳細を固めます

依頼内容が明確になっていないと「そもそも見当違いな開発会社を選んでしまう」「開発会社から適切な提案・見積もりがもらえない」「担当者と適切なコミュニケーションができない」などの問題につながります。

以下のような内容を企画書にして落とし込みましょう。

・現状の課題とゴール
・想定するターゲット
・必要な機能

企画書が完成したら、開発会社に提出するRFP(提案依頼書)も作りましょう。RFPは、システム開発会社から見積もりやプログラムの提案をしてもらうための依頼書です。RFPを作成しておくことで、開発会社も正確な見積もりを出しやすくなります。下記がRFPに記載する項目の例。

概要

開発の背景、目的、解決したい課題、得たい効果

会社・組織の概要、Webアプリの利用者、開発の予算

提案依頼事項

性能、品質、運用条件、納期スケジュール

納品条件、定例条件、開発体制、プロジェクト管理方法

開発言語、開発手法、現行システムからの移行方法、費用見積もり

提案手続き

提案依頼書に対する窓口、提供資料、選定方法

開発の条件

開発期間、作業場所、開発に使うコンピュータ機器、資料

契約事項

支払い条件、保証年数、機密事項、著作権

RFPの作り方の詳細は、以下の記事を参考にしてください。

関連記事RFPとは?システム開発の質を高める提案依頼書の作り方を解説!【サンプルあり】

②外注先選定~契約

依頼準備をしたら、開発会社に見積もりを依頼して外注先を選定します。このとき、分からない項目があれば必ず確認して認識を合わせておきましょう。必要のない機能を入れてしまったことで予算が膨らむなど、後悔の原因になります。

また、プログラム開発を成功させるには、適切な開発会社選びも大切です。外注先の選定では、以下のポイントを押さえておきましょう。

・企業の業績が安定しているか
・開発実績が豊富か
・相見積もりを行い比較検討する

企業の業績が安定しているか

受注総額

保守や運用も含めて依頼するなら、10年単位の長い付き合いが想定されます。万が一開発会社が潰れてしまうと大きな影響を受けるため、業績が安定している会社を選ぶことをおすすめします。

企業の業績は、会社四季報やホームページのIR情報などから確認できます。

開発実績が豊富か

開発実績が豊富か

開発実績の豊富さは、技術力の高さを判断するための指標となります。

実績は、開発会社のホームページの情報や打ち合わせ時のヒアリング、設立年数などから予想できます。また、10年、20年と同じ会社と取引をしているようであれば、歴史と実績があると考えられるでしょう。また、依頼したいジャンルでの実績があるかどうかも重要です。

相見積もりを行い比較検討する

相見積もりは3社ほどが理想

膨大な数の開発会社から、希望に合った会社を選ぶのは至難の業。複数社(3〜4社程度がおすすめ)から見積もりをもらって比較検討しましょう。特徴の違いを比較しやすく、社内で稟議を通す際もプレゼンしやすいです。

※相見積もりを行いたい方は、システム幹事にご相談ください。専門のアドバイザーがあなたの要望をヒアリングし、予算や目的に合う最適な開発会社を選びます。要件を明確にしてからご提案するため、紹介は3〜4社程度にとどめています。そのため、厳選された会社の中から効率的に比較検討していただけます。

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外注先が決まったら、契約書を締結して、正式に発注を行います。開発対象の機能の定義が曖昧だったことで追加費用の要否が争点になるなど、契約内容が起因でトラブルが起こるケースも少なくありません。作業範囲や保証内容、納品日などを明確にしておきましょう

なお、契約については下記の記事もチェックしておいてください。契約が原因で起こるトラブルを避けるための、注意点・チェックポイントを詳しく解説しています。

関連記事システム開発の契約とは?契約形態・契約書の注意点を解説!

③要件定義

要件定義

要件定義とは、発注者の希望を叶えるために必要な機能などを明確にする作業です。以下のような項目を決めます。

・必要な機能
・用いられる技術
・スケジュール(納期)
・必要な人員(工数)

要件定義は発注側のニーズを見える化する作業であり、プロジェクトの成否を左右するもっとも重要な工程。プログラム開発の失敗の原因の多くも、綿密に要件定義を詰めていなかったことで起きています。必ず納得いくまで打ち合わせを重ねてください

要件定義の詳細は、以下の記事をご覧ください。具体的にどんなことを決めるのか、どう進めるのかなどを詳しく解説しています。

関連記事システム開発の要件定義とは?受託開発における重要性や進め方を解説!

④設計・開発・テスト

要件定義が完了したら、設計・開発・テストへと進みます。
発注者が主に関わるのは設計の部分です。

システム基本設計の流れ

プログラム開発の設計では機能、データ、画面レイアウトなどの設計図を作成します。家づくりに例えると、部屋数、玄関の向き、各部屋の大きさなどの間取りを決める工程です。

開発会社が作成する設計書を確認し、的確なフィードバックを行いましょう。特にレイアウトや仕様はユーザーの使いやすさに直結する部分です。開発会社とコミュニケーションを取りながら二人三脚で進めていきましょう。

開発・テストは主に開発会社が進めていく工程ですが、週1回の定例ミーティングなどを設定し定期的に進捗を確認して、トラブルが起きていないか、計画通りに進んでいるかをチェックしてください。納期遅延などのリスクに対する管理は下記の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

関連記事システム開発における発注側のリスクは?リスク管理表の作成方法、大公開!

⑤納品~運用保守

プログラムが納品されたら、発注側は検収を行います。検収とは、納品された成果物が、あらかじめ設定された仕様を満たしているか確認する検査のこと。「受入れテスト」や「ユーザーテスト」と呼ばれる場合もあります。

検収の際は、実際にシステムを使う現場の方(給与管理のシステムであれば経理担当者など)に使ってもらうと良いです。開発担当者と実際の使用者だと、使いやすさなどに認識の齟齬があるかも知れません。

また、プログラム本体以外にも、操作マニュアル、障害が発生した際の対応マニュアルなども不備がないかチェックしてください。

納品された成果物に問題がないと判断すれば、「検収書」に押印して開発会社側に渡すことで開発は完了します。

また、プログラムは作って終わりではありません。開発が完了したら、今後の運用や保守について開発会社と話し合います。リリース後も、安定稼働させるために管理・監視をしたり、必要に応じて修正作業や追加機能の実装などを行う必要があります。

運用

プログラムの監視

日常メンテナンス

保守へのエスカレーション

システム保守

障害の原因究明・復旧

プログラムの改善提案・実施

自社で運用・保守をする場合は、開発時に使ったツールやコーディングの引継ぎを受けます。あるいは、開発会社に運用・保守まで任せるパターンもあります。

関連記事システム開発の工程・流れをプロが解説!発注者が知っておくべきポイントを紹介

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プログラム開発を外注するときの注意点

プログラム開発を外注するときの注意点

プログラム開発の外注を成功させるために気をつけておきたい注意点を紹介します。これらを押さえておかないと無駄に費用がかかったり、要望通りのシステムが出来なかったりする原因となります。

要件を明確にする

どのようなプログラムを作りたいのか不明確だと、開発が進まない原因になり得ます。要件定義や設計が後ろ倒しになったり、追加の開発や修正が必要になる場合があるからです。あるいは、無駄に高機能になり予算を超えてしまう可能性もあります。

開発の流れの「準備」で解説した目的や納期、必要な機能は明確にして外注先に伝えましょう。また、必要な機能の中でも優先順位をつけておくことも大切です。システム開発を依頼する際に役立つ8つの準備を説明した記事もありますので、参考にしてください。

関連記事システム開発の依頼準備8点!プロジェクトを成功に導く外注ガイド

仕様を固めておく

画面のレイアウトや機能の変更を何度も求めるなど、仕様変更を繰り返すことは避けましょう。外注先に大きな負担をかけてしまい、納期に間に合わなくなったり、品質が落ちたりする原因になります。

もちろん、プログラム開発は数ヶ月間のプロジェクトになり、その間で追加機能の発生や、多少の仕様変更は発生するものではあります。しかし、仕様の検討は慎重に行い、不用意な変更が発生しないように配慮してください

非現実的な低予算で進めようとしない

相場に比べて極端に低い予算で進めるのは実は危険です。少ない人員で無理に開発を進めようとすると、結果的に品質が落ちる可能性があります。

また、そもそも安すぎる見積もりを出してくる会社は、技術力が低いなど安いなりの理由がある可能性があり、注意が必要です。

過度な要求をしない

必要以上に打ち合わせや資料を要求することは、開発を妨げる原因になります。また、納期の変更を一切認めない、タイトすぎるスケジュールを要求するなども避けましょう。外注先が開発にかけられず時間が減ってしまいます。

状況によっては、納期の変更や打ち合わせの削減を認めることも必要です。

開発をすべて丸投げしない

コミュニケーションを怠り、開発を丸投げすることは危険です。順調に進んでいると思っていたのに、ふたを開けてみればまったく想定通りに進んでいないこともあり得ます。

定例会議を設定するなどして確認を取りながら開発を進めましょう。また、疑問に思ったことがあれば都度質問して認識を合わせておくことも大切です。

プログラム開発の会社を比較するリスト

カテゴリ

質問(評価ポイント)

会社A

会社B

企画設計

企画から一緒に行ってくれる制作会社か

要件定義書は丁寧で詳細まで書かれているか

デザイン

デザインのテイスト・得意分野は

自社のイメージに合っているか

×

過去の制作実績の中に

イメージに近いデザインはあるか

マーケ

ティング

集客まで考えてくれるか

制作体制にマーケターはいるか

×

過去に自社と同じ業界で

集客の実績はあるか

×

開発 要望通りの機能は実装してくれるか ×
過去に同じような機能を実装したか

×
運用 システム公開後の運用も対応しているか

電話対応・訪問対応など公開後の

フォロー体制も充実しているか

担当者の比較リスト

カテゴリ

質問(評価ポイント)

担当者A

担当者B


相性

 

担当者の話は分かりやすいか

専門用語を丁寧に説明してくれるか

メールや返信など担当者のレスポンスは良いか

自社の要望をしっかりヒアリングしてくれるか

熱意

担当者の提案の数は多いか

×

自分の意見をはっきり言ってくれるか

プログラム開発を依頼する際は、開発会社のWebサイトを見て、上記のような項目を比較してみてください。また、実際に担当者に話を聞いて、相性が良いかをチェックすることも大切です。プログラム開発は数ヶ月にわたって取り組むプロジェクトなので、コミュニケーションを多く撮ります。そのため、スキルや実績だけでなく、人との相性も重要です。

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プログラム開発の費用相場

プログラム開発を外注する場合、気になるのが費用の面かと思います。費用の決まり方や相場を知っておくことで、不当な金額を提示されたときに気づくこともできます。費用相場を押さえておきましょう。

プログラム開発の費用は「人件費+諸経費」

プログラム開発の費用の内訳

プログラム開発の費用は「人件費+諸経費」で決まります。

人件費は、システムを開発するためにかかる人員や工数の費用。諸経費は、開発用のパソコンやシステムを動かすためのサーバなどの設備費、ソフトを使用するライセンス料などです。

・人件費:エンジニアやプログラマーなどの費用
・諸経費:開発に必要な機材などの設備費、ソフト使用のライセンス料など

このうち、プログラム開発の費用のほとんどは人件費。システムの種類や機能などによっても必要な人件費は変動します。

人件費は「人月×人月単価×期間」

人件費(開発費)は「人月×人月単価×開発期間」

プログラム開発にかかる人件費は「人月(にんげつ) ×人月単価 ×期間」で決まります。

・人月:エンジニア、プログラマーなど開発に必要な1ヶ月間の人員
・人月単価:人員1人が1ヶ月作業した場合の費用
・開発期間:開発・リリースまでに要する期間

プログラム開発では、見積書などに「〇人月」という言葉が出てきます。人月とは、開発に必要な1ヶ月間の人員の数。たとえば、あるアプリを開発するのに1ヶ月3人のスタッフが必要なら、3人月になります。

ディレクター1名、プログラマー1名、エンジニア1名の3人で開発する場合、人月単価が全員が同じ60万円と仮定して、4ヶ月で開発する場合、人件費は以下になります。

3人 × 60万円 × 4ヶ月=720万円

システムの規模や機能、難易度などによって必要な人数や開発期間が異なるため、開発費用は大きく変動するのです。

システム(プログラム)の種類ごとの相場

続いて、システムの種類ごとの費用・相場を紹介します。システムは大きく分けて以下の3つに分類できます。

種類

目的

基幹システム

会計・人事・生産・販売などの情報を管理するシステム
停止すると経営がストップしてしまう業務を指す

業務支援システム

顧客情報や営業活動、新たなプロジェクトなどを支援する

主に直接、顧客に関わる部分(フロント業務)に関するシステム

Webシステム

ネットショップ、予約システム、マッチングシステムなど

インターネットを通じて情報を処理するシステム

基幹システムの相場

基幹システムの中では、販売管理システムと生産管理システムは費用が同額程度。業務の複雑性・重要性が高く、複数人が使うケースが多いので、他の基幹システムに比べると高額になります。

それに対し、人事管理・財務会計システムの費用は、販売管理・生産管理システムの60%ほど。従業員向けの情報管理になり、使用する人数が限られ(人事や経理担当者だけなど)、システムの機能の複雑性が低くなるため、少し安くなります。

今回は、基幹システムの代表例として「販売管理システム」の費用を紹介します。

導入・開発形式

費用・相場

開発体制

開発(導入)期間

ツールの導入

10万円前後/月〜

-

1週間前後

ツール導入

カスタマイズ

100万円以上

ディレクター1名


デザイナー1名


エンジニア1名

3ヶ月〜4ヶ月

スクラッチ開発

500万円以上

ディレクター1名


デザイナー1名


エンジニア2名

4ヶ月〜8ヶ月

基幹システム(販売管理システム)の相場は月額10万円前後〜500万円以上です。すでに販売されているツールを導入するか、ツールを自社向けにカスタマイズ(アレンジ)するか、完全オリジナルで作成するスクラッチ開発かで金額は変動します。

業務支援システムの相場

続いて、業務効率システムです。今回は、業務支援システムの代表例として「顧客管理システム」の費用を紹介します。

導入・開発形式

費用・相場

開発体制

開発(導入)期間

ツールの導入

5万円前後/月

-

1週間前後

ツール導入

カスタマイズ

50万~200万円

ディレクター1名


デザイナー1名


エンジニア1名

3ヶ月〜4ヶ月

スクラッチ開発

400万円以上

ディレクター1名


デザイナー1名


エンジニア2名

4ヶ月〜8ヶ月

顧客管理システムの費用の目安は5万円前後〜400万円以上
基幹システム(販売・生産管理)の80%くらいと考えてください。
顧客管理システムは、大きくMA、SFA、CRMの3つに分かれます。

 

MA

SFA

CRM

機能

メール配信


効果測定・分析

商談管理


受注管理など

顧客管理


顧客対応管理など

目的

見込み客の獲得

営業活動

顧客との関係を築く

MAツール(マーケティングオートメーション)を活用して見込み客を集め、SFAツール(営業支援)によって商談や受注・契約を管理し、CRMツール(顧客関係管理)によって、顧客との良好な関係を築いていきます。

顧客管理システムは上の3つが一体となったものや、中にはSFAだけ、SFA+CRMの2つが備わったシステムなどバラバラ。当然、機能が多いほど高額になります。

顧客管理システムの詳しい説明は以下の記事も参考にしてください。

関連記事顧客管理システムとは?ビジネスに不可欠なCRMの重要性・基礎知識を解説!

Webシステムの相場

最後にWebシステムです。今回は代表例として「ECサイト」の費用を紹介します。

特徴

費用・相場

開発体制

開発(導入)期間

テンプレート&軽微な

カスタマイズのECサイト

50~100万円

ディレクター1名


デザイナー1名


エンジニア1名

2ヶ月〜3ヶ月

オリジナルのデザイン

100〜300万円

ディレクター1名


デザイナー1名


エンジニア1名

3ヶ月〜4ヶ月

業務に合わせた

特殊な機能もオーダーメイド

300万円以上

ディレクター1名


デザイナー1名


エンジニア2名

4ヶ月〜8ヶ月

ECサイトの構築費用は、50〜1,000万円以上が目安です。大きくは3種類に分けられ、主に機能や扱う商品数などの規模に応じて費用が大きく変わります。

※テレビCMでお馴染みのBASEなど、無料でネットショップが作れるサービスもありますが、今回は開発会社に依頼する場合の費用のみを想定しています。

押さえておきたいその他の費用

プログラム開発にかかる費用は、開発費用だけではありません。その他の費用も押さえておきましょう。

サーバー費用

要求されたファイルの送付やデータの保存など、サービスを提供する側のコンピューターをサーバーといいます。サーバーは、システムを動かすために必要不可欠な存在です。費用の目安は月額数千〜数万円。また、システムを運用していくためには、開発後もサーバーのレンタル料を払い続ける必要があります。

SSL証明書費用

SSL証明書費用

SSL(Secure Sockets Layer)とは、WebサイトのURLをhttp→httpsに暗号化することです。http→httpsに変わると上のように鍵マークがつきます。

SSLサーバー証明書は、Webサイトの運営者の実在性を証明し、Webサーバーとブラウザの間で通信データの暗号化を行うための電子証明書。費用は5~10万円程度です。暗号化により盗聴やなりすましを防ぎます

運用・保守費用

システムは作って終わりではなく、リリース後も継続的に運用や保守をしていく必要があります。

システム開発を外注する場合は、運用・保守の方針や予算を決めておくことも重要です。目安として、運用費は開発コストの5%前後。300万円で開発したアプリであれば運用・保守費用は月15万円ほどかかり、1年間で180万円になります。

「運用」は、開発・リリースされたアプリを継続的に安定して稼働させるため、管理・監視を行うこと。「保守」は、障害が発生した際に原因を究明してアプリを復旧・修正すること。

運用だけでなく、万が一トラブルが発生した場合の「保守」も頭に入れておくことが大切です。運用や保守の詳しい中身や、どこに任せるべきかなどは下記の記事を参考にしてください。

また、システム開発の費用相場の詳細や安く抑えるコツを知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

関連記事システム開発の費用・相場を解説!料金を抑えるコツも紹介!

※プログラム開発の費用・相場情報を知りたい方はシステム幹事にご相談ください。費用のご相談だけでも無料でお答えします。予算や目的から最適な開発会社をご紹介も可能です。

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プログラム開発の意味と基礎知識まとめ

プログラム開発の言葉の定義や、外注前に知るべき開発の流れ、費用、注意点などを紹介しました。プログラム開発とはプログラミング言語などのソースコードを記述して様々なシステムを開発・実装することです。

・「プログラム」とは物事を行う手順のこと。
・IT用語として使われる場合は、コンピュータが実行する作業の手順を指す。
・プログラム開発とソフトウェア開発、システム開発は似た意味で使われる
・スムーズな依頼のために発注側も開発の流れを理解しておくことが大切
・開発費用は機能や規模によって大きく異なる
・開発の成功には外注するときの注意点を押さえておく必要がある

プログラム開発のための十分なノウハウやリソースが自社にないなら、外注を利用するのがよいでしょう。

外注先は、自社の導入目的や予算に合わせて選ぶことが大切です。選定に迷う方は、システム幹事にご相談ください。予算や目的から最適なツールや会社をご紹介します。相談料などは一切かかりません。

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Q. プログラム開発とは何ですか?

プログラム開発とは、物事を行う手順のこと。あるいは、手順が書かれたもののことです。和訳すると「番組表」や「計画」、「予定」という意味があるの特徴があります。

Q. プログラム開発とは?

プログラム開発とは「プログラミング言語などのソースコードを記述して様々なシステムを開発・実装すること」です。詳細は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。