アプリ開発の企画書の役割・作り方・盛り込みたい項目【2024年最新版】

アプリ開発の企画書の役割・作り方・盛り込みたい項目

アプリ開発の経験に乏しい企業担当者の方なら、プロジェクト立ち上げの最初のステップ「企画書」に関する、以下のようなことを知りたいはずです。

  • アプリ開発での企画書の役割・用途は?
  • アプリ開発プロジェクトを成功させる企画書作成のポイントは?
  • アプリ開発向けの企画書テンプレートはある?

そこで本記事では、役割・用途から作り方のポイントまで、知っておきたいアプリ開発の企画書の基礎知識を解説!初心者にもわかりやすく解説していきます。

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目次
  1. 1. アプリ開発での企画書の役割・用途
    1. 1-1. ステークホルダーからの合意を取り付ける
    2. 1-2. アプリ開発の目的を共有する
    3. 1-3. 要求定義書・RFP(提案依頼書)のベース
  2. 2. アプリ開発を成功させる企画書のポイント
    1. 2-1. アプリ開発の目的を明確にする
    2. 2-2. ターゲットを明確にする
    3. 2-3. 競合アプリの調査
    4. 2-4. ターゲットの利益とビジネスのバランス
    5. 2-5. 対応するOS
  3. 3. アプリ開発の企画書に盛り込みたい項目
    1. 3-1. アプリの提供形態・プラットフォーム
    2. 3-2. アプリに求める機能
    3. 3-3. アプリ開発の予算・スケジュール
    4. 3-4. マネタイズの方法・効果測定の方法
    5. 3-5. 社内体制
    6. 3-6. アプリの容量
    7. 3-7. 価値提供
    8. 3-8. 競合優位性
    9. 3-9. 集客方法
    10. 3-10. 開発フェーズ
  4. 4. 企画書作成にテンプレートはおすすめしない
  5. 5. アプリ開発の企画書作成時の注意点
    1. 5-1. 著作権侵害にならないか事前に確認する
    2. 5-2. 法的事項も確認する
  6. 6. アプリ開発企画書まとめ

アプリ開発での企画書の役割・用途

アプリ開発での企画書の役割・用途

企画書とは、対象となるプロジェクトの基本情報を、誰が見てもわかりやすいようにまとめた文書のこと。つまり、アプリ開発プロジェクトの基本情報をまとめた文書が「アプリ開発の企画書」です。能動的に自社アプリの開発を検討しているなら、企画書は自社内で作成することが基本。まれに、アプリ開発会社やサービスベンダーから企画書が持ち込まれることもありますが、それは企画書ではなく提案書だといっていいでしょう。企画書がアプリ開発プロジェクトで果たす役割・用途は以下の通りです。

ステークホルダーからの合意を取り付ける

企画書は、アプリ開発プロジェクトを正式に立ち上げるため、ステークホルダーからの合意を取り付ける役割を担うプレゼンテーション文書です。どんなに素晴らしいゲームアプリのアイデアがあっても、ステークホルダーであるゲームメーカーを納得させる企画書がなければ、プロジェクトとして始動できません。これは自社内でアプリ開発する場合であっても同様。ステークホルダーがアプリ開発を始動させるのに充分な魅力と説得力を持った企画書が必要です。
(企画書に必要な内容は後述します)

アプリ開発の目的を共有する

プロジェクト始動後の企画書には、アプリ開発の目的や基本情報をプロジェクトメンバーで共有する役割もあります。逆に、企画書がないままアプリ開発プロジェクトを始動すれば、開発工程がスムーズにいかないことは容易に想像できるでしょう。多数のメンバーが携わることになるアプリ開発で目的・指標が明確でなければ、プロジェクトが迷走してしまいます。方向性に迷ったときに基本に立ち返るためにも、企画書は重要なのです。

要求定義書・RFP(提案依頼書)のベース

企画書は、自社内でアプリ開発する場合の「要求定義書」のベースとして、外部開発会社にアプリ開発を依頼する場合のRFP(提案依頼書)のベースとしての用途があります。

要求定義書とは、なぜ(Why)アプリを開発するのかの目的・ニーズ・要求する機能を定義した文書のこと。RFPは、要求定義をもとにアプリ開発会社からの提案を募るための文書。どちらも、なにで(What)アプリを開発するのか、アプリの機能要件・非機能要件を定義する「要件定義」のベースとして利用されます。

要求定義・RFPについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事システム開発における要求定義の重要性|要件定義との違いや要求定義の実態・改善ポイントを解説!
関連記事RFPとは?システム開発の質を高める提案依頼書の作り方を解説!【サンプルあり】

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アプリ開発を成功させる企画書のポイント

アプリ開発を成功させる企画書のポイント

アプリ開発の企画書を作成するには、役割・用途を果たすための充分な事前調査、および結果を踏まえた検討が必要です。もちろん、調査・検討した内容は、アプリ開発企画書の「骨子」となる要素です。以下から、重要なポイントを紹介していきましょう。

アプリ開発の目的を明確にする

アプリ開発に限ったことではありませんが、プロジェクトでもっとも重要なのは目的とゴール。どのような状態になれば目的を達成できたといえるのか?具体的な数値でゴールを設定することがポイントです。

既存のアプリ / 業務を改善するのがアプリ開発の目的なのであれば、現状の問題点・課題(As-Is)を洗い出し、あるべき理想の姿(To-Be)とのギャップをどう埋めるべきなのかも明確にしておく必要もあります。

アプリ開発の目的を明確にする

とくに、どんな状態になればアプリ開発によって自社の課題が解決されるのかは言語化しましょう。例えば下記のように、できれば数値をもって明確にします。

  • 半年で20,000人がインストールしてくれるアプリにしたい
  • 現在の購入率から5%上げたい

逆に良くない目的の設定例が下記のような曖昧なものです。

  • とにかく露出(アクセス数)を増やしたい。
  • 競合がリニューアルしたのでうちもリニューアルしたい

抽象的な目的では、開発会社側もどんなアプリを開発すれば良いのか、必要な機能は何かなどが設定できません。提案も曖昧になってしまいます。

ターゲットを明確にする

開発するアプリの対象者となるユーザーはだれなのか、ペルソナのレベルまでターゲットを落とし込んで設定しましょう。ペルソナとは「ターゲットを代表する具体的な人物像」のこと。一般的なペルソナの設定方法は以下の通りです。

  • 情報収集:想定するターゲットの情報をアンケート・インタビュー・Webなどで収集
  • 分析・グルーピング:収集したデータをデータを年齢・性別・職種・居住地などに分類・分析
  • 仮説をもとにペルソナを設定:データの共通項を見つけ、仮説を元に人物像を描く

ターゲットをペルソナまで落とし込んでおけば、ユーザーがどのようなことで悩んでいるのか、欲しているかをイメージしやすくなり、開発の戦略も立てやすくなるのです。

競合アプリの調査

ペルソナ設定と同時に進めておきたいのが、ターゲットなる市場に存在する競合アプリの調査です。たとえば、内部環境(自社の強み・弱み)、外部環境(他社の強み・弱み)をプロットして分析する「SWOT分析」などのフレームワークが活用できます。

App Storeなどでの競合調査では主に下記について調べます。

  • 自社の市場においての現在の立ち位置
  • 競合の差別化ポイント
  • 競合の数や強さ
  • 競合アプリのデザインや使い勝手

競合調査を行わないと、いくら素晴らしいデザインで魅力的なアプリを開発できても、競合がより安価で提供をしていた場合、販促に苦しむケースに陥ることになります。

競合アプリの特徴・人気などを調査するだけでなく、ロジカルシンキングに役立つフレームワークを活用して分析するのもおすすめです。

ターゲットの利益とビジネスのバランス

ターゲットとなるユーザーの利益と、ビジネス(自社の利益)とのバランスが取れているかを検討することも重要なポイント。個人でアプリ開発するなら、利益を度外視したプロジェクトを推進することも可能ですが、営利企業である限りはそうもいきません。ステークホルダーの合意を得るのに充分な利益が期待できるのかが重要です。

4P / 4C分析

自社の視点から見た提供価値「4P分析」および、ユーザーの視点から見たアプリの価値「4C分析」を組み合わせたフレームワーク「4P / 4C分析」などが活用できるでしょう。

4P分析は、自社視点で自社ビジネスの特徴を整理するのに有効。4C分析は、自社サービスがターゲットからどのように見えているかを把握して、プロモーションに活かしていくのに効果的です。

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対応するOS

対応するOSをiOSとAndroidのどちらにするか、あるいは両方にするかも記載しましょう。iOSとAndroidでは、開発環境と使用する開発言語が異なるためです。

iOSとAndroidの開発環境・言語について、以下の表にまとめました。

OS 開発環境 開発言語
iOS Xcode Swift
Android Android Studio Java

OSごとに必要な開発環境・言語に対応できるよう準備しなければいけません。iOSとAndroid両方のアプリを開発する場合は、上記表の開発環境・言語全てへの対応が必要です。

どのOSに対応するのかを決め、体制も整えた上で企画書に記載しましょう。

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アプリ開発の企画書に盛り込みたい項目

アプリ開発の企画書に盛り込みたい項目

目的・ターゲットなど、アプリ開発の骨子となる情報のほかにも、基本情報として企画書に盛り込んでおきたい項目があります。

アプリの提供形態・プラットフォーム

提供形態とはどのようなアプリ(Webアプリ、モバイルアプリ、デスクトップアプリなど)を開発するのか、プラットフォームとはどのようなデバイス・OS向けのアプリを開発するのかということです。たとえば、スマートフォンで利用できるアプリには「Webアプリ」「ネイティブアプリ」「ハイブリッドアプリ」「PWA」があります。そのうち、もっともユーザーエクスペリエンス(UX)を得やすいネイティブアプリを開発するなら「iOS」か「Android」かを選ぶ必要もあるでしょう。

具体的には、前章でも触れた「目的」「ターゲット」「競合アプリ」をもとに戦略を立案し、提供形態・プラットフォームを絞り込むことになります。例えばiPhoneであれば、古い機種にもアプリを対応させるかなども決めていきます。

アプリの種類・開発手法・開発フローの詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事アプリケーション開発の流れ|アプリの種類・仕組み、開発に必要なものも一挙解説

アプリに求める機能

どのようなアプリを企画しているのか?できること、必要な機能を企画書に記載します。ポイントとしては「ステークホルダーの賛同が得られる」よう、平易な表現を使うこと。実現できるかどうかではなく、完成形が具体的にイメージできるよう表現することが重要です。なぜなら、企画書は「要求」を具体化するステップであり、要求をどのように実現するかは「要件定義」のステップで明らかにする要素だからです。

同じことはアプリのデザインにも当てはまります。デザインを詰めていくのは要件定義や基本設計のステップであり、企画書で細かなデザインまで詰める必要はありません。

制作フェーズ

ただし、デザインの完成系をイメージできる資料は用意しておいた方がいいでしょう。デザインカンプ制作に使われるツールを利用してある程度のイメージを固めておけば、ステークホルダーの賛同を得るのにも役立ちます。デザインカンプとは、最終的なアプリデザインが分かるように作成された「完成見本としてのグラフィック」。

デザインカンプの詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事デザインカンプとは?Webデザインでの役割や作り方・ツールを解説!

アプリ開発の予算・スケジュール

アプリ開発経験の乏しい方には難しいかもしれませんが、アプリ開発のおおよその予算 / スケジュールも企画書に盛り込んでおきたい項目です。予算が少なければ、要求通りの機能をアプリに搭載できず、スケジュールがタイトならプロジェクトを計画通りに進めるのが困難だからです。

しかし、ひとつとして同じもののないアプリ開発プロジェクトは、パッケージを購入するようにはいきません。類似のアプリがどのくらいの予算で制作できるのかなど、費用感を調査したうえで、余裕を持たせた予算・スケジュールを組むことが重要です。

外注時にやってはいけないのが「安く抑えてくれ」「予算をいくらにすればいいのか教えてくれ」などの開発会社への丸投げ。予算が曖昧なままでは、どのように開発リソースを割くか、プロジェクトをどう進めるか、どんなパッケージが使えるかなどがわからず、開発会社が適切な提案をできません。そのため、上限予算を具体的に示し、その範囲内で最大限可能な提案内容にしてもらいましょう

アプリ開発の大まかな費用相場は下記記事をご参照ください。
関連記事種類・機能別|アプリ作成・開発の費用相場!シミュレーション付

マネタイズの方法・効果測定の方法

アプリから収益を得ることを前提にしているのなら、マネタイズの方法・具体的な数値目標・目標を達成するための手段・マーケティング手法なども必須。アプリ開発の目的が収益ではないなら、成功だと判断できる具体的な基準、効果測定の方法などを明確にし、企画書に盛り込みます。

どのようなアプリを開発するのか、機能をどうするのかなども重要ではあります。しかし、多くのステークホルダーにとっては「アプリ開発によってなに(ベネフィット)が得られるのか」がもっとも重要です。アプリ開発する意味・価値が明確でなければ、そもそもプロジェクトとしてスタートさせることも困難です。

例えば、以下のように定めます。

  • 好きな動物をペットとして育てるゲーム
  • 20代女性がメインターゲット
  • 広告収益・アイテム購入でマネタイズ

開発会社にオリエンテーションできるくらいまで、具体的に企画を練っていきましょう

社内体制

自社開発か外注のいずれにせよ、アプリ開発プロジェクトに関するおおまかな社内体制は企画書に盛り込んでおきたい項目です。たとえば、外注でも要件定義・設計・テストといった工程には、依頼側も積極的に係らなければなりません。具体的な人選までは必要ありませんが、アプリ開発プロジェクトをマネジメントするのに必要な体制・人員・権限などは、企画書の段階で明確にしておくべきでしょう。

アプリの容量

アプリは端末にダウンロードしてから使うため、アプリの容量も重要なポイントです。近年スマホはストレージ容量が増加していますが、あまりに容量の多いアプリだとインストールを敬遠される恐れがあります。

容量の多いアプリは、スマートフォンの空き容量不足を防ぐためアンインストールされることも多数です。

競合他社のアプリ容量について調べ、過度に容量が多くならないように開発するのが有効です。アプリの容量はできるだけ少なくし、企画書に盛り込んでおきましょう。

価値提供

どのような人にどういった価値を提供するアプリなのかを書きましょう。価値提供のできないアプリでは、ユーザーに利用してもらえません。

価値提供について考える上で重要なのが「ペルソナ」の分析です。ペルソナはサービスのターゲットとなる人のことで、以下の要素を考えることで分析できます。

  • 年齢
  • 性別
  • 職業
  • 年収
  • 悩み

上記について具体的に洗い出していくことで、ユーザーがどのような課題を持っているのか、どういったアプリなら価値を感じてもらえるかが見えてきます。ユーザーの課題に対して提供できる価値を企画書で提示しましょう。

競合優位性

開発アプリの競合優位性も重要なポイントです。競合他社のアプリより優位性がなければ、開発しても収益につながりません。

競合優位性を確かめるため、企画したアプリと類似するアプリがないか、Apple StoreやGoogle Playで検索してみましょう。

競合アプリのダウンロード数が多い場合は、開発するアプリに優位性があるのか、優位性を出すにはどうすれば良いのか考える必要があります。

逆に競合アプリのダウンロード数が少ない、低評価レビューが多いなら、優位性を持てる可能性は高いでしょう。

集客方法

アプリを使ったビジネスでは、集客方法が非常に重要です。アプリは数多く提供されており、その中から選んでもらうのは難しいためです。

ほとんどの方は、月に数個程度しかアプリをインストールしないのではないでしょうか。それだけアプリをインストールしてもらうハードルは高いのです。

アプリをインストールしてもらうには、ターゲットが魅力的に感じる企画内容でなければいけません。

数多くあるアプリの中からターゲットにインストールしてもらうため、どのような集客方法を用いるのか記載しましょう。

開発フェーズ

開発フェーズを3つに分けておきましょう。おすすめの分類は、以下の3つです。

  1. 絶対に必要な機能
  2. サービスを特徴付ける機能
  3. あると良い機能

上記3つに優先度を付け、開発を進めていきます。

まずは「絶対に必要な機能」だけを搭載しリリースしてみます。その後ユーザーの声を聞きながら「サービスを特徴付ける機能」を付けていきましょう。予算次第ですが「あると良い機能」も搭載できるとさらに有効です。

開発フェーズも企画書で明確にしておくことで、迷いなく開発を進められます。

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企画書作成にテンプレートはおすすめしない

アプリ開発の企画書になにが必要なのかは把握できたが、簡単に作成できる企画書テンプレートはないのかと考える方も多いかもしれません。しかし、残念ながらアプリ開発に特化した企画書テンプレートは、インターネットで検索しても探すのは困難です。

本記事で解説した内容をもとに、ある程度のテンプレートを自作することは可能ですが、そもそもアプリ開発は「ひとつとして同じものがないオーダーメイド」であることが基本。一つひとつのアプリに最適化した企画書を、ゼロから作成していくのがおすすめです。

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アプリ開発の企画書作成時の注意点

アプリ開発の企画書作成時の注意点

アプリを企画するにも注意点やコツをあらかじめ知っておくと、余計に開発期間を必要とする事態を防げます。事前によく把握しておきましょう。

著作権侵害にならないか事前に確認する

著作権侵害が知れ渡ると、アプリ提供会社の信頼が損なわれます。会社の業務上で制作したキャラクターの著作権は、実際にそのキャラクターを制作したのが退職したデザイナー社員であっても、会社にあります。ただし、社員ではなく外注してキャラクターを制作した場合、外注の制作者に著作権があります。

したがって外注する際は、制作してもらう前に「著作権は当社に帰属します」などと契約書に明記し、サインをもらっておきましょう。

また、開発したアプリの著作権を、他者に侵害されないように守る必要もあります。そこで、マルシーマーク「ⓒ」の取得がおすすめ。著作権の不正利用を防ぎやすくなります。

さらに、街で撮影した画像を開発したアプリに用いる際には、肖像権に注意が必要です。その画像に姿や顔が特定できるほど鮮明に人が写り込んでいた場合、その被写体から肖像権侵害として民法第709条に則って損害賠償請求をされる恐れもあります。
※参考:民法第709条

肖像権を侵害しないためには、被写体が特定されないようモザイク加工をしたり、自宅内など私的な空間以外で撮影しましょう。著作権・肖像権侵害が認められた場合、せっかく開発コストが水の泡になります

著作権侵害の詳細は下記記事をご参照ください。下記記事のタイトルが「システム開発」となっていますが、アプリ開発と基本的に同じ内容になります。
関連記事システム開発の著作権とは?知っておきたいプログラムの権利・帰属先・契約時の注意点を解説!

法的事項も確認する

アプリはすべての地域におけるあらゆる法的要件に準拠していなければなりません。必要であれば法律家に相談しながら、複雑な法的要件を理解して準拠することが開発者の責任です。特にAppleではユーザーのプライバシー保護を最優先としています。当然ですが、個人情報の扱いは慎重に行いましょう。

その他、ジャンルによって守るべきルールをまとめましたので、参考にしてください。

ジャンル

ルール

健康やフィットネス、

医療のデータを扱う場合

・収集されたデータは、

 健康管理の向上または健康調査のため以外の目的では公開できない

・HealthKit(Appleが提供するアプリ)または健康調査アプリ、

 健康管理アプリに虚偽や誤ったデータが書き込まれないようにする

・健康に関する臨床調査を実施するアプリは同意を得る

・健康関連の臨床調査を実施するアプリは倫理審査委員会の承認を得る

子ども向けのアプリ

以下の法律を確認する必要がある

・児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)

・EU一般Data protection規則(GDPR)

・その他の適用される規制または法律

位置情報サービス

・位置情報サービスがアプリの機能

 またはサービスと直接関連する場合のみ使用できる

賭博ゲーム、ギャンブル、

宝くじ・ロト

・抽選やコンテストの主催者は開発者でなければならない

・ 抽選、コンテスト、チャリティーくじの公式ルールを提示して

 Appleは関わりがないことを明記する

・ 現実のお金を使用する賭博ゲームではアプリ内課金は使用できない

・アプリが利用される地域で必要なライセンスおよび許可を取得し、

 利用はその地域のみに制限して無料で配信する

※詳細や最新の審査基準はApp Store Reviewのガイドラインを確認してください。

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アプリ開発企画書まとめ

アプリ開発の企画書をどう作ればいいのか?わからない企業担当者の方に向け、本記事では、役割・用途から作り方のポイントまで、知っておきたいアプリ開発の企画書の基礎知識を、初心者にもわかりやすく解説してきました。

アプリ開発ならではの盛り込むべき要素はあるものの、企画書は企画書。日常的にビジネスプロジェクトの企画書を作成している方なら、ハードルは高くないといえるでしょう。重要なポイントだけ押さえながら、是非チャレンジしてみてください。

※アプリ開発に豊富な実績を持つ開発会社を探している方は、システム幹事にご相談ください。専任のアドバイザーが最適な開発会社をご紹介します。相談料などは一切かかりません。

コンサルタントのご紹介 システム幹事 コンサルタント 岩田真 岩田 専任のコンサルタントが、
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初心者の方でも安心してご相談いただけます。

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Q. アプリ開発で企画書を作成する際のポイントは?

アプリ開発で企画書を作成する際のポイントとして、主に「アプリ開発の目的・ターゲットを明確にする」「競合アプリを調査する」「ユーザーと自社の利益のバランスを取る」等が挙げられます。それぞれの詳しい内容は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。

Q. アプリ開発の企画書作成時の注意点は?

アプリを始める際の注意点として「著作権侵害にならないか事前に確認する」「法的事項も確認する」等が挙げられます。詳しくは記事をご覧ください。