在庫管理システムでのバーコード活用は必須なのか?メリット・デメリットや活用場面・使い方を解説【2024年最新版】

在庫管理システムでのバーコード活用は必須なのか?メリット・デメリットや活用場面・使い方を解説!

「在庫管理システムとバーコードはセットで導入するもの?」在庫管理システムの導入を検討している企業・店舗担当者の方なら、バーコードに関する以下のようなことが気になっているはず。

・在庫管理システムを導入するならバーコードも活用すべき?
・そうであるならバーコードを活用するメリットは?デメリットはある?
・バーコードはどんな場面で活用される?
・バーコードの具体的な使い方は?なにが必要?

あとから「バーコードを活用すべきだった」と後悔しないためにも、バーコードと在庫管理の関係性・重要性を、システムの導入検討時から理解しておくことが肝心。

そこで本記事では、どんな業務・場面でバーコードが活用されるのか?在庫管理システムとの関係性やメリット・デメリットを含めたバーコードの基本を徹底解説!バーコードの具体的な使い方や必要なデバイスも紹介していきます。

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目次
  1. 1. バーコードを活用した在庫管理は必須
  2. 2. 在庫管理でのバーコード活用場面
    1. 2-1. 商材の入出庫・検品
    2. 2-2. 商材の在庫確認・ロケーション管理
    3. 2-3. POSと連動した販売管理
    4. 2-4. 棚卸しによる情物一致確認
  3. 3. 在庫管理システムでバーコードを活用するメリット
    1. 3-1. 人的ミスを削減できる
    2. 3-2. 管理業務を効率化できる
    3. 3-3. 管理の幅が広がる
  4. 4. 在庫管理システムでバーコードを活用するデメリット
    1. 4-1. 業務の標準化に時間がかかる場合も
  5. 5. 在庫システムにおけるバーコードとは
    1. 5-1. QRコード・カメレオンコードとは
  6. 6. バーコードはどんなデバイスでスキャンする?
    1. 6-1. ハンディターミナル
    2. 6-2. スマートフォン
  7. 7. バーコードを活用した在庫管理方法
    1. 7-1. 1.商材のマスター登録
    2. 7-2. 2.商材のバーコードを活用
    3. 7-3. 3.独自バーコードを活用
  8. 8. 在庫管理システムのバーコードまとめ

バーコードを活用した在庫管理は必須

在庫管理の基本は情物一致(データとモノを一致させること)であり、在庫管理システムの導入はシステム化によって情物一致を徹底させることにほかなりません。そのために有効なのがバーコード。固有の認識情報を持つバーコード(データ)を商材(モノ)と紐付けて管理することにより、情物一致を実現させやすくなるからです。

逆に、在庫管理システムを導入したにも関わらず、バーコードを活用していなかったらどうでしょう?手作業による入庫・出庫処理によって、実在庫とデータに剥離が生じる可能性が高まります。つまり、在庫管理システムの導入効果を最大化するためにも、バーコードの活用は必須なのです。

※在庫管理システムの概要を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

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在庫管理でのバーコード活用場面

それでは、在庫管理に関連するどのような業務でバーコードが活用されているのか?情物一致の徹底が目的の在庫管理システムでは、在庫となる商材(モノ)の移動・検索時にバーコードが活用されます。具体例をいくつか紹介しておきましょう。

商材の入出庫・検品

在庫管理でのバーコード活用場面、ひとつめは、商材の入出庫とそれに伴う検品作業です。どのようなバーコードを活用するのかによって若干異なりますが、おおまかな手順は以下の通り。

バーコードによる入出庫・検品手順

概要

1.入荷(出荷)リストをバーコードで出力

在庫管理システムから検品リストとして出力

2.バーコードリーダーでリストをスキャン

入荷(出荷)予定商材を特定

3.商材のバーコードをスキャン

入荷(出荷)予定商材と現物を照合

4.入荷(出荷)データ取込み

入出荷・検品データとして確定

バーコードを活用すれば、入出荷・検品時に数量が合わない、商材が間違っている、処理のミスといったエラーをリアルタイムで確認できます。

商材の在庫確認・ロケーション管理

商材の在庫確認・ロケーション管理

画像引用:インターストック

大規模倉庫向けの在庫管理システムの場合、エリア管理システムを統合し、商材の在庫確認やロケーション管理にバーコードを活用するケースもあります。

具体的には、ロケーション情報をバーコード化しておき、商材のバーコードと紐付けることで「なにが・いつ・どこに」保管されているのかをシステム上で確認できるメリットが得られます。商材出荷時に課題になることの多い「探す時間がかかる」手間を省けるため、大幅な業務効率化が期待できるでしょう。

食品・薬品などでは賞味期限などの「期限管理」を、自動車・製造業などではパーツの「ロット管理」にバーコードを活用するケースもあります。

POSと連動した販売管理

小売業向けに販売管理が統合された在庫管理システムの場合、POSシステム代わりにバーコードが活用されるケースもあります。

このパターンのメリットは、バーコードをスキャンするだけで出荷処理・販売処理を完了できること。クラウド型POSレジなどと連携させる方法のほかに、在庫管理システムにレジ機能を追加する方法もあります。

棚卸しによる情物一致確認

在庫管理でのバーコード活用場面として、もっとも効果的だといえるのが「棚卸しによる情物一致」です。手順は非常に簡単。一般的には、在庫管理システムを棚卸しモードに設定し、倉庫内の商材バーコードをすべてスキャンするだけ。

バーコードを活用しない棚卸しではこうはいきません。棚卸し用のリストを出力し、倉庫内の商材すべてを手作業で照合する必要があり、人為的なミスも発生しやすいといえるでしょう。

一方、バーコードを活用した棚卸しならミスを最小限に抑えられます。バーコード導入によって、棚卸しにかかる時間を従来比1/3に短縮できた例もあります。

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在庫管理システムでバーコードを活用するメリット

在庫管理システムでバーコードを活用するメリット

在庫管理業務のどのような場面でバーコードが活用されるのか?理解できたところで、在庫管理システムでバーコードを活用する具体的なメリットを挙げておきましょう。

人的ミスを削減できる

在庫管理システムでバーコードを活用することによって、人的ミスを大幅に削減できるメリットが得られます。

これは入出庫・検品管理、販売管理の場面を想定しても明らか。バーコードを活用すれば、データと在庫が合わなくなるもっとも大きな要因である、手動でのシステム入力を最小限まで削減できるからです。

管理業務を効率化できる

手動でのシステム入力が必要なくなる、人的ミスを大幅に削減できるバーコードの活用は、在庫管理業務のあらゆる場面を効率化・迅速化する効果があります。これは、作業時間を1/3に短縮できた例もある、棚卸し作業を見ても明らかでしょう。

ロケーションと紐付けて在庫管理しておけば、商材がどこにいくつあるのかをリアルタイムに、かつ正確に確認できるため、顧客からの問い合わせにも迅速に対応可能。業務効率化の効果は、顧客満足度を高めることにもつながります。

管理の幅が広がる

バーコードは在庫管理システム以外にも応用可能なため、管理の幅を大幅に広げることも可能です。

たとえば、販売管理を統合した店舗向け在庫管理システムなら、バーコードを活用したPOSシステムを構築することも可能。製造業であれば、在庫管理と統合された生産管理システムを構築することで、バーコードを活用した生産工程のチェックが可能になります。

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在庫管理システムでバーコードを活用するデメリット

一方、在庫管理システムでバーコードを活用することによるデメリットは、ほぼないといってもいいでしょう。

唯一挙げられるデメリットとしては、バーコードを活用しない場合に比べてややコストがかかること。安価なクラウド型在庫管理システムを導入する場合でも、バーコードはオプション、あるいは上位プランにしか用意されていないこともあるからです。

業務の標準化に時間がかかる場合も

もうひとつの注意点としては、従来の管理手法と大きく業務フローを変えなければならないケースで、従業員の教育、業務の標準化に時間がかかるなどが考えられること。

ただし、バーコードを活用した在庫管理は、コスト・手間をかけるだけの価値があることも事実。業務効率化・迅速化による費用対効果は、コスト・手間を上回るものとなり得ます

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在庫システムにおけるバーコードとは

ここまでで、在庫管理システムにおけるバーコードの有用性や、メリット・デメリットを紹介してきましたが、そもそもバーコードとはなんでしょう?

バーコードとは自動認識技術のひとつであり、文字・数字などを使った固有の認識情報を線(バーコード)で表現したものです。バーコードにもいくつかの種類があり、バーコードリーダーでスキャンされたデータをシステムが認識することで情報を管理する仕組みになっています。

バーコードの種類

概要

JAN(EAN、UPC)

世界共通のもっとも活用されるバーコード

JANは日本国内における名称

ITF

物流用として利用されることの多いバーコード

CODE39

工業用として利用されることの多いバーコード

NW-7(CODABAR)

宅配便、会員カードなどで利用されることの多いバーコード

CODE128

CODE39を拡張したバーコード。利用が拡大する傾向にある

QRコード・カメレオンコードとは

QRコード・カメレオンコードとは

画像引用:NECソリューションイノベータ

バーコードと似た自動認識技術としては「QRコード」「カメレオンコード」などもあります。

QRコードとは、一次元コードであるバーコードに対し、縦横方向のドットで表現された二次元コードのこと。ロット番号や賞味期限など、バーコードよりも多くの情報を盛り込める特徴があり、スキャン方法にも若干の違いがあります。

一方のカメレオンコードとは、色の配列で認識情報を表現する、カラーコードとも呼ばれる新たな自動認識技術です。コードを自由にデザインできる、複数のカメレオンコードを一括スキャンできる特徴があり、QRコードの50倍ともいわれるデータ量を管理できます。

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バーコードはどんなデバイスでスキャンする?

システム幹事

バーコードを活用して在庫を管理するには、固有の認識情報を持つ商材データ(バーコード)を、在庫管理システムに読み込む必要があります。このために必須になるのが「バーコードリーダー」であり、デバイスとして「ハンディターミナル」「スマートフォン」を利用するケースがほとんどです。

ハンディターミナル

ハンディターミナルとは、片手で操作できるデータ入力専用の「携帯端末」のこと。赤外線でバーコードをスキャンできるシンプルなものから、QRコードなどの二次元コードのスキャンに対応するものまで種類はさまざま。モバイルOSを搭載し、タッチパネルPCのように扱えるハンディターミナルもあります。

端末の導入費用が高めになるデメリットはありますが、在庫管理で活用するうえでのメリットが大きいこともハンディターミナルの特徴です。

<メリット>
・防滴・防塵を含めた高い堅牢性
・スキャンスピードが速い
・専用機のため長く使える(ソフトウェアの影響を受けにくい)

<デメリット>
・端末の導入費用が高めになる

スマートフォン

バーコードを活用した在庫管理をより手軽に行いたい、というニーズを反映して、カメラ機能を持つスマートフォンをバーコードリーダーとして活用するケースが増えています。カメラの性能が向上したことで、ハンディターミナルと遜色ない使い勝手が得られるのも、スマートフォンの人気が高まっている理由です。

ただし、操作中の落下に弱い、ソフトウェアアップデートの影響を受けやすいなどのデメリットも。在庫管理システムによっては、種類が多く動作確認が取れないなどの理由で、Android端末が使えないサービスもあります。

<メリット>
・初期費用を抑えやすい
・バーコードリーダー以外の用途にも使える
・QRコードやカメレオンコードにも対応可能

<デメリット>
・操作中の落下に弱い
・ソフトウェアアップデートの影響を受けやすい
・Android端末が使えないサービスもあり

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バーコードを活用した在庫管理方法

1.商材のマスター登録

それでは、バーコードを活用して商材を管理するにはどうしたらいいのか?在庫管理システムでバーコードを活用するための具体的な方法を簡単に解説しておきましょう。

まず大前提となるのは、在庫管理システムへの「商品マスター登録」です。

商品マスターとは、在庫管理システムの商品台帳・商品一覧に該当するもの。バーコードそれ自体は、個別商材の認識情報を含んでいるに過ぎません。商品名・販売価格などの詳細情報は、スキャンされたバーコードと紐づいた商品マスターから参照されます。

つまりバーコードを活用する以前に、仕入れ価格・販売価格・仕入れ先など、個別商材の詳細情報を必要に応じて商品マスターに登録しなければなりません。在庫管理システムを活用するうえで、手入力が必要な数少ない作業であるため、ミスのないように登録を進めていくことが重要です。

2.商材のバーコードを活用

在庫管理システムでバーコードを活用するには、商材ごとの個別バーコード情報も商品マスターに登録する必要があります。

在庫管理の対象となる商材に固有のバーコードがある場合は、運用はとても簡単商品マスターへの登録を済ませれば、あとは入出庫・棚卸しなどの作業で、商材のバーコードをスキャンするだけです。

注意ポイント:商材のバーコードは変更される場合がある

注意しておくべきポイントとしては、仕入れ先の都合で商材のバーコードが変更される場合があること。これに気が付かないと、入庫・検品時にエラーが発生してしまいます。

バーコードを在庫管理に活用していることを仕入れ先と共有し、変更がある際はいち早く連絡してもらうなどの事前調整が必要です。

3.独自バーコードを活用

在庫管理対象の商材にバーコードがない、あるいは独自バーコードで在庫管理したいといった場合は、商品マスターへの独自管理番号の登録、バーコードのプリントおよび商材への貼り付けが必要になります。

この際に、在庫管理システム側で必要になるものは、管理番号をバーコードに変換する「フォント」、およびプリンターの用意・プリント設定です。フォントに関してはシステムに標準搭載されているケースもありますが、ラベル用紙に対応するプリンターは別途、用意する必要があるでしょう。

独自バーコードの使い方:1.個別の商材にバーコード貼り付け

ラベル用紙にプリントしたバーコードは、大きく2つの方法で商材管理に利用されます。ひとつは、商材一つひとつにバーコードを貼り付け、個別の商材ごとに在庫管理する方法です。

たとえば、取り扱い商品が多品種かつ少量の場合は、個別にバーコードを貼り付ける方が管理しやすくなるでしょう。ただし、入荷処理にバーコード貼り付け作業が加わること、バーコード貼り付けという手作業が増えることでミスが生じやすくなるというデメリットも。業務手順の標準化・徹底が欠かせない方法です。

独自バーコードの使い方:2.ロケーションごとにバーコード管理

もうひとつは、倉庫内の棚ごとにバーコードを貼り付け、ロケーションで商材管理する方法です。個々の商材が小さくバーコードが貼りにくい、あるいは商材の保管場所が決まっているといったケースで在庫の管理をしやすいでしょう。

プリントしたバーコードは、一度、棚に貼り付けてしまえば使い回しできることもポイント。ただし、この方法でも商材の保管場所を間違えてしまうなどのミスが生じる場合も。いずれのケースでも、独自バーコードを活用する際には、注意しておくべきポイントがあることを忘れてはいけません。

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在庫管理システムのバーコードまとめ

本記事では、どんな業務・場面でバーコードが活用されるのか?在庫管理システムとの関係性やメリット・デメリットを含めたバーコードの基本を解説するとともに、具体的な使い方も紹介してきました。

バーコードの活用は人的ミスを削減できる、管理業務の効率化など、得られるメリットの多い在庫管理システムに必須の要素です。しかし、独自バーコードを活用するケースに代表されるように、手作業が介在する余地が増えれば、それだけミスの可能性も大きくなることも事実。

在庫管理システムをバーコードとともに導入したから大丈夫と安心するのではなく、システムの導入効果を最大化するため、従業員の教育、業務の標準化に注力することが重要です。

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Q. バーコードによる在庫管理システムとは?

バーコードによる在庫管理システムとは、固有の認識情報を持つバーコード(データ)を商材(モノ)と紐付ける管理システムのことです。詳しい内容は記事内で解説していますので、ぜひご覧ください。