- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー アプリ開発
Pythonでのスマホアプリ開発方法|アプリ例や必要なフレームワークも紹介【2024年最新版】
macOS / Windows / Linuxで開発環境を構築できるPythonで、iOS / Androidのスマホアプリをまとめて開発したい。そう考えている企業担当者の方であれば、以下のような疑問を感じているのではないでしょうか。
- Pythonでどんなスマホアプリを開発できる?
- Pythonでスマホアプリ開発するのに必要なものは?
- Pythonでどんな機能を実装できる?
そこで本記事では以下の内容について解説します。
- Pythonで開発できるスマホアプリの種類
- Pythonで開発できるスマホアプリの機能
- 開発環境の構築
- パッケージングに必要なツール
また、開発手順も徹底解説します!最後までご覧いただければ、Pythonアプリ開発の全体像をイメージできますので、ぜひ参考にしてください。
※Pythonでのスマホアプリ開発を検討中の方はシステム幹事にご相談ください。アドバイザーが費用や開発期間などの相談にお答えします。相談料などは一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。
Pythonはどんなアプリを開発できる?
1991年にリリースされたプログラミング言語「Python」が世界的な注目を集めるようになったきっかけは、主に以下の2点。
- Pythonと相性の良いAI / 機械学習分野の需要拡大
- 開発を容易にするフレームワークの充実
しかし、AI / 機械学習のイメージが強いPythonですが、アプリ開発に有用なフレームワーク(アプリの基盤となるベースプログラム)も多数あります。そのため、近年ではアプリ開発 = Pythonというイメージを持つ方も増えているのではないでしょうか。
◎Pythonと相性の良いもの
- 業務アプリ
- AI開発
- 機械学習
スマホアプリ・デスクトップアプリ
画像引用:GO
例えば、タクシーを呼べる配車アプリ『GO』はPythonで開発されたスマホアプリです。また、クラウド上にファイルを預ける『Dropbox』もPythonで開発されたアプリの例として挙げられます。PythonのオープンソースライブラリであるKivyが、Android・iOS両方で動くアプリ開発を可能にしてくれます。
Pythonでネイティブ(インストールして使用するもの)のスマホアプリやデスクトップアプリの開発は可能です。しかし、Pythonで書かれたプログラムは「CUI(Character User Interface)」が基本です。(CUI:画像やアイコンを用いずに文字だけで操作する画面)
CUI環境でアプリを操作するためには、下図のようなターミナルにキーボードでコマンドラインを打ち込んで、プログラムの実行を命令しなければなりません。
プログラミングに慣れている方であればともかく、専門知識のない方をユーザーとするスマホアプリでは、タッチやマウスクリックで操作できる「GUI」が必要です。GUI環境のスマホアプリを開発するためのライブラリ(Pythonに特定の機能を追加するもの)を利用すると、PythonでもGUIアプリが開発できます。
(GUI:Graphical User Interfaceの略で、ウィンドウやアイコンを配置して視覚的に操作できるようにした操作画面)
Webアプリ
画像引用:YouTube
InstagramやYouTubeはPythonで開発されたWebアプリ(インストールせずにWebブラウザで動作するアプリ)の例として挙げられます。
Pythonの採用が拡大しているのは「Webアプリ開発」の分野。これは「Django」「Flask」といったWebアプリケーションフレームワークを利用できることが大きな要因です。開発効率のよさ・メンテナンスの容易さと相まって、過去にRubyで書かれたWebアプリをPythonで書き直す、といったWebアプリ開発プロジェクトも増えています。
ただし、Webアプリ開発におけるPythonの役割は、ユーザーの目に触れないプログラム「バックエンド開発」が中心。ユーザーの操作画面となるフロントエンド(Webブラウザのユーザーインターフェース)は「HTML」「CSS」「JavaScript」を使って構築されます。
サーバー構築が必要になるなどの理由から、比較的規模が大きくなりがちなWebアプリ。しかし、スマホのブラウザでも気軽に利用できるため、Pythonで開発したWebアプリをスマホアプリ代わりに利用してもらう選択肢も考えられるでしょう。
Pythonでスマホアプリを開発するメリット
ここまでで、Pythonでのアプリ開発について簡単に解説してきましたが、AppleとGoogleは、SwiftやKotlinでのスマホアプリ開発を推奨しています。あえて、Pythonでスマホアプリ開発するメリットとはなんでしょうか?そのメリットについて以下で解説します。
コードがシンプルで、少ない工数で多数の処理を行える
Pythonはコードがシンプルで、少ない工数で多数の処理を行えることがメリットです。汎用性が高く、Webアプリケーションの開発から組み込み開発、統計処理、機械学習など幅広いシーンで利用されています。またWebアプリ開発においてはバックエンドの技術として活用されています。
ただし、実行時に1行1行機械語に翻訳するインタプリタ言語であるため、実行速度が遅いといったデメリットには注意しましょう。
クロスプラットフォームスマホアプリを開発できる
推奨どおりにAndroid / iOSネイティブアプリを開発するなら、それぞれのアプリをKotlin / Swiftでプログラミングしなければなりません。アプリごとに個別のコーディングが必要で、それぞれのプログラミング言語を習得する必要もあり、開発環境も個別の構築が必須です。同じスマホアプリをAndroid / iOSでリリースするなら、2倍の時間・労力がかかると考えてもいいでしょう。
一方、Python + Kivyの組み合わせであれば、Pythonのみでクロスプラットフォームスマホアプリを開発できます。KIvyを利用するためのkv言語を理解する必要はあるものの、改めてKotlin / Swiftなどを習得することを考えればハードルはそれほど高くないでしょう。(クロスプラットフォーム:複数のプラットフォームで同じように動作するプログラム)
また、Kivyで作成したGUIが、多彩なスマホアプリ / デスクトップアプリにクロスプラットフォームで利用できることもメリットです。Pythonで開発したプログラムを、多彩なOSに水平展開することもでき、結果としてスマホアプリ開発のコストを抑える効果も期待できます。
ただし、Pythonは実行時に1行1行機械語に翻訳するインタプリタ言語であるため、実行速度が遅くなりがちなことには注意しましょう。
開発効率が良く費用対効果が高い
Pythonは、業務を効率化するアプリからWebアプリ、データ分析、AI開発までさまざまな分野のアプリを開発できます。そのため、1つの言語を学習するだけで開発できるアプリの幅が大きく広がります。よって、学習コストに対して費用対効果に優れているといえるでしょう。
また、近年ではAIや機械学習ブームによってPythonが注目されたため、学習するための教材が充実していることも学習コストを下げる要因となっています。
AIとの親和性が高く時代の変化に適応できる
Pythonは、音声認識や画像認識、ビッグデータを用いた予測などAIの分野と相性が良いことも特徴の1つです。Pythonによって開発されたAIをスマホアプリに組み込む際に、アプリ自体もPythonで開発することでスムーズな実装が期待できます。
今後さらに発展することが期待されているAIをより効率良く利用できることが、Pythonでスマホアプリを開発するメリットといえるでしょう。
Pythonでスマホアプリを開発する手順
Pythonの学習方法が把握できたところで、Pythonでスマホアプリ開発する方法・手順をできる限り簡単に解説していきましょう。
Pythonの開発環境を構築
最低限必要なものは「Python開発環境の動作するPC / Mac」「Pythonのプログラミングに必要なIDE(統合開発環境)」「インターネット環境」です。
Python開発環境の動作するPC / Mac
Python自体はmacOS / Windows / Linuxなどで動作するクロスプラットフォームを実現しています。そのため、ここ数年のうちに販売されたPC / Macであれば、Pythonの開発環境を構築可能です。
ただし、AppStoreで配布するiOSアプリを開発するには、Macでしか動作しない「Xcode」などが必要。Androidアプリのみを開発するので、Windowsが動作するPCでも問題ありません。しかし、iOSアプリを含むクロスプラットフォームでスマホアプリ開発をしたいなら、Macを用意する必要があります。(WINDOWS上でiOSアプリの開発を途中まで行えるツールもありますが、テストやビルドができないため現実的ではありません)
ANACONDAで開発環境を構築
画像引用:ANACONDA
Pythonに限らず、プログラミング言語を使ってアプリ開発する際には、必要なツール・ライブラリをまとめたIDE(統合開発環境)が必要。Pythonが使えるIDEにはいくつかの種類がありますが、よく利用されているのが「ANACONDA」です。
ANACONDAとは、Pythonでのアプリ開発に必要なツール・ライブラリをまとめてインストールしてくれる「Pythonディストリビューション」です。以下のようなものが用意されています。
- GUIで操作できる「ANACONDA Navigator」
- Pythonでの開発・実行・デバッグが可能なIDE「Spyder」
- Pythonで作成したプログラムをWebブラウザで実行できるライブラリ「Jupyter Notebook」
GUIフレームワーク / ラッパーをダウンロード / インストール
Pythonの開発環境を構築しただけでは、スマホアプリのGUI(ウィンドウやアイコンを配置して視覚的に操作する画面)を作成できません。標準のGUIフレームワーク「tkinter」ではデスクトップアプリのGUIしか作成できないため「Android / iOS対応のGUIフレームワーク」「ラッパー」を追加でインストールする必要があります。
ラッパーとは?
Android/iOS対応のGUIフレームワークがあれば、Pythonのみでのスマホアプリ開発が可能です。しかしプログラムを作成しても、そのままではAndroid / iOS端末にインストールできません。端末にインストールするには、AppStore / Google Playで公開できる形にプログラムをパッケージング(ビルド)する必要があります。
つまり、そのままではスマホ端末にインストールできないプログラムを、スマホアプリとしてパッケージングするために必要なツールが「ラッパー」です。
Kivy(GUIフレームワーク)
画像引用:Kivy
「Kivy」とは、タッチパネル操作を含むGUIの作成が可能な、Python向けNUI(Natural User Interface)フレームワークです。Android / iOSはもちろん、macOS / Windows / Linuxに対応したGUIを作成できます。しかも、一度作成したGUIは対応するOSすべてで利用可能なクロスプラットフォーム環境も実現しています。
Android / iOSに対応するPython向けGUIフレームワークにはいくつかの種類がありますが、iOSを含むスマホアプリのビルドに対応するのはKivyのみ。事実上、Pythonでのスマホアプリ開発に欠かせないGUIフレームワークだといえます。
Buildozer(ラッパー)
画像引用:Buildozer
「Buildozer」とは、Python + Kivyで開発したプログラムをスマホアプリへパッケージング(ビルド)するためのラッパーです。KivyアプリをパッケージするようにビルドしてAndroidやiOSで動くようにするのに必要なツールとなります。
Buildozerは、macOS / Windows / Linux(Ubuntu)で利用可能ですが、Windowsにはそのままインストールできないことに注意が必要。WindowsでBuildozerを利用するには、WSL(Windows Subsystem for Linux)を有効化し、Linuxをインストールしなければなりません。Buildozerのインストール・環境構築が簡単な点も、Pythonスマホアプリ開発にMacがおすすめな理由の1つです。
Xcode(iOS向けIDE / ラッパー)
画像引用:Xcode
Kivyでは、Androidアプリをビルドする「python-for-android」のほか、iOSアプリをビルドする「kivy-ios」ライブラリが利用できます。ただし、kivy-iosライブラリを実行するためには、iOSアプリのIDEである「Xcode」が必要。AppStoreで公開するiOSアプリを開発するのであれば、macOSが動作するMacとXcodeが必要で、Windowsでは作業できません。
Xcodeを導入してPythonスマホアプリ開発の準備が整ったら、Pythonでアプリをプログラミングしていきましょう。
KivyでスマホアプリのGUIを作成
Pythonで作成したプログラムに対応するGUIをKivyで作成し、GUIとプログラムを紐付けていきます。Kivyは、主に以下のような要素で構成されています。
- GUIにボタン・テキストボックスなどのパーツを表示する「ウィジェット」
- ウィジェットを配置・固定する「レイアウト」
-
マウスクリック・タッチ操作を処理する「イベント」
Pythonとは別に独自のプログラミング言語「kv」でコーディングしていくことが特徴です。
Pythonで記述した「Pyファイル」、Kivyで記述した「kvファイル」は同じフォルダに保存することになります。HTMLとCSSのような関係性になると考えてもらえばわかりやすいでしょう。
Buildozer / Xcodeでパッケージング
開発したスマホアプリをAndroidアプリとしてビルドするなら、Buildozerにpython-for-androidをインストールして実行するだけ。ただし、iOSアプリとしてビルドする場合はKivy + kivy-ios + Xcodeを利用します。
具体的には、kivy-iosライブラリのインストールされたKivyでコマンドを実行すると、「iOSフォルダ」内に「xcodeprojファイル」が作成されます。これを利用すれば、Xcodeのシミュレーターが利用でき、AppStoreに公開するスマホアプリとしてもビルド可能です。
スマホアプリ開発の詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事:スマホアプリ開発に必要なものは?言語や費用、流れを紹介
PythonアプリのGUIを作るには?
それでは、CUIが基本のPythonアプリに、GUIを追加するにはどうしたらいいのでしょう?その役割を担うのが「GUIフレームワーク」と呼ばれるプログラム・ツールです。
GUIフレームワークとは?
GUI(Graphical User Interface)フレームワークとは、CUI画面をGUI画面に変換する機能を持ったプログラムのこと。Webアプリでいうバックエンドに相当するのがアプリ本体、フロントエンドの役割を担うのがGUIフレームワークだと考えればわかりやすいでしょう。
Python向けGUIフレームワークにはいくつかの種類がありますが、もっとも利用されることの多い標準GUIフレームワークが「tkinter」です。
tkinter
画像引用:tkinter
標準GUIフレームワークである「tkinter」は、Pythonの開発環境が整っていれば追加インストールする必要がありません。日本語の情報も入手しやすいため、最初に使うGUIフレームワークとして適しています。tkinterを活用すれば、以下のようなGUIを比較的簡単に作れます。
画像引用:tutorialsteacher
ただしGUIフレームワークは、Webアプリのフロントエンドのように「Webブラウザがあれば動作する」ものではありません。tkinterがGUIを作れるOSは「macOS」「Windows」「Linux」「UNIX」のみ。デスクトップアプリのGUIは作れますが「iOS」「Android」には対応していません。そのため、Pythonでスマホアプリ開発する場合は、「Django」など別のGUIフレームワークを利用する必要があります。
Pythonで開発できるアプリの機能
Pythonでスマホアプリを開発する際に実装できるアプリの例をいくつか紹介します。
- ログイン・ユーザー管理
- メッセージ・コミュニティ管理
- 決済
- 検索
- レビュー
- ブックマーク
- 同期・バックアップ
- セキュリティ
- アクセシビリティ
- マルチランゲージ
ログイン・ユーザー管理
ログイン機能は、アプリを利用する際にIDとパスワードを入力すると入れるようになる機能です。
ユーザー登録やユーザーのパスワード認証、パスワードの認証・復旧をする機能や登録されたユーザーの管理機能などが含まれます。
メッセージ・コミュニティ管理
メッセージ機能は他のユーザーにメッセージを送信する機能です。
コミュニティ機能で作成したコミュニティやグループ、掲示板などを介して他のユーザーとメッセージをやりとりする仕組みが一般的です。
決済
決済機能は、ユーザーがサービスの利用料や商品の購入代金を支払うための機能です。
クレジットカードや電子マネーなどのオンライン決済ができる決済システムを利用して実装します。決済時に不正アクセスや情報漏洩が発生すると大きなトラブルになってしまうため、セキュリティもあわせて実装する必要があることに注意しましょう。
検索
Webアプリやインターネット上の情報の中から、ユーザーが求めているものを探す機能です。
特定のキーワードで絞り込んだり、カテゴリやタグで絞り込んだり、データで並び替えをしたりする機能が検索機能にあたります。また、入力した内容にあわせて関連するキーワードを提案してくれるサジェスト機能や、途中まで入力した内容を自動で補完してくれる機能なども含みます。
レビュー
レビュー機能は、サービスや商品についてユーザーが評価をつけて共有する機能です。
星などの記号や点数で評価をつけたり、感想やレビューを書き込んだりする機能がレビュー機能に該当します。一般ユーザーが口コミを書き込んだり確認したりするWebアプリなどによく使われています。
ブックマーク
ブックマークは、ユーザーがコンテンツを気に入ったりあとで確認したいと思ったりしたときにすぐに見られるように保存しておく機能です。本のしおりをイメージするとわかりやすいかもしれません。
保存したブックマークを管理したり、カテゴリ・タグで整理したりする機能も含みます。
同期・バックアップ
同期・バックアップ機能は、必要になった際にデータの復旧ができるようにデータをサーバーなどに保存しておく機能です。
また、アカウントにデータを紐つけて、同じアカウントであれば違う端末でも履歴やブックマークなどを共有できる機能が同期機能です。ユーザーが、パソコンやスマホ、タブレットなどの複数端末で利用することが想定されるWebアプリによく使われています。
セキュリティ
セキュリティ機能は、不正アクセスや情報漏洩を防ぐための機能です。
データを暗号化したり、ネットワークを監視して許可していない通信を遮断したりする機能などが該当します。インターネットを介して利用することの多いWebアプリで特に重要になります。
アクセシビリティ
アクセシビリティは、障がいを持っている方でも使いやすいようにサポートするための機能です。
一般的には、画面上のテキストを音声で読み上げるスクリーンリーダーやキーボードだけで操作できるようにする機能、拡大機能などが該当します。
マルチランゲージ
マルチランゲージ機能は、日本語以外のさまざまな言語で利用できるように複数言語に対応する機能です。
他国の言語で表示をしても不具合が出ないようにしたり、自動で画面内の文章を翻訳したりする機能などが該当します。
pythonで開発されているアプリ例
Pythonで開発されたアプリの具体例として、下記の6つが挙げられます。
- Dropbox
- YouTube
- Spotify
- Evernote
- Pintarest
Instagramは、写真や動画を中心に投稿できるSNSです。バックエンド(サーバー側のプログラム)がPythonで開発されています。
Dropbox
Dropboxは、クラウドサーバー上にファイルを預けられるオンラインストレージサービスです。バックエンドとクライアントの両方がPythonで開発されています。
YouTube
YouTubeは、動画を投稿したり生配信をしたりできる動画共有サービスです。サーバー側の処理でPythonが活用されています。
Spotify
Spotifyは、音楽や映像、音声コンテンツを楽しめる音楽ストリーミングサービスです。バックエンドの開発やデータの分析にPythonが活用されています。
Evernote
Evernoteは、ドキュメントを作成管理するサービスです。クラウドサーバー上にデータを保存する仕組みのため、パソコンやスマホなどの複数デバイスでドキュメントを共有できることが大きな特徴。
Evernoteの開発にも、Pythonが使われました。
Pintarest
Pintarestは、共有されている写真や映像をブックマークしたり、シェアしたりできる画像共有サービスです。
高速なレスポンスを実現するために、Pythonを利用して開発されました。
Pythonを使ったスマホアプリ開発の学習方法
Pythonでのアプリ開発を成功させるには、メリットを把握した上で基礎的な知識の習得も欠かせません。Pythonの学習で特に有効なのが、下記の3つの方法です。
書籍
Pythonを使ったアプリ開発を学習するにあたり、書籍は実践的な知識を身につけられる優れたツールです。初心者向け書籍では、Pythonの基本文法やプログラミングの基礎がわかりやすく説明されています。
例えば、変数の使い方やループ・条件分岐などを書籍で学べば、徐々にプログラミングスキルを高められるでしょう。 また応用レベルの書籍では、実際の開発現場で求められる以下の技術についても学べます。
- Webアプリケーションの開発
- データベースの操作
- APIの利用方法など
書籍には、具体的なプロジェクト例や演習問題が含まれており、実際にコードを書きながら学べるのも大きなメリットです。また、細かく分けられた解説記事や解説動画と違い、体系的に学習できる教材が多い点も書籍による学習の大きなメリットといえます。
初心者は基礎を、経験者は実践的なスキルをそれぞれのレベルにあわせて学べます。自分のペースでじっくりと知識を深められる点が書籍による学習の魅力です。自分のレベルにあった適切な書籍を選ぶことで、Python開発の基礎から応用まで、段階的に効率よくスキルアップを目指せます。
学習サイト
オンラインの学習サイトは初心者から上級者まで幅広い層に対応し、基礎から応用まで学べます。例えば、プログラミング学習サービスとして以下のサービスが有名です。
- Codecademy
- Udemy
- Progate
上記のサービスはPythonの基本的な文法から実践的なアプリ開発まで、多岐にわたるコースを提供しています。また、学習の方法もさまざまで、動画を用いて講師が説明しながら学ぶパターンや、実際にコードを書いて学ぶパターンもあります。
さらに、オンライン学習のメリットは場所を選ばないで学習できる柔軟性。自宅や職場、移動中でも勉強でき、さらにオンラインコミュニティを利用すると疑問の解消や情報交換も可能です。オンライン学習サイトを活用することで、Pythonアプリ開発の実践的なスキルを効率的に身につけられるでしょう。
プログラミングスクール
プログラミングスクールでは、経験豊富な講師から直接、実践的な技術を学べます。独学では見落としやすい細かなテクニックも、講師の指導でしっかりと学べるでしょう。
スクールでは実際の開発に近いプロジェクトを通じての学習が多いため、言語の学習だけではなく、開発現場で直面する課題への対処法など実践的な能力を高められます。また、チームでの開発経験により、コミュニケーション能力も同時に養われます。
多くのスクールでは、学習後のキャリアサポートも手厚いため、アプリ開発のスキルを身につけた後のキャリア形成にも役立つでしょう。Pythonアプリ開発の技術を実践レベルでしっかりと身につけたいなら、充実したサポート体制のあるプログラミングスクールをおすすめします。
Pythonでスマホアプリ開発をする際の注意点
Pythonを使ったスマホアプリ開発は、2024年時点でそれほど活発化しているとはいえません。個人のスマホアプリ開発は別としても、技術的な面での試行錯誤が許されない法人のスマホアプリ開発では、Python + Kivyの組み合わせに不確定要素が多いからです。
Python / ツールのバージョン管理が大変
PythonやKivy / Buildozerなどのツールは、オープンソースとして継続的に開発が進められてはいますが、それぞれの開発チームが連携しているわけではありません。Python環境に限ったことではないものの、言語やツールのバージョンの組み合わせによっては、うまく動作しないケースもあります。特に日本ではあまり普及していないkivy / Buildozerは、日本語の情報が少ない点もスマホアプリ開発の障害になり得ます。
パッケージビルドに失敗する可能性がある
Python + Kivy + Buildozerの組み合わせによるAndroidアプリのビルドにはあまり問題がないようですが、iOSアプリのビルドは失敗することも少なくありません。
iOSアプリが確実にビルドできないのであれば、クロスプラットフォームのスマホアプリ開発が可能というPythonのメリットが失われてしまいます。
このようにPythonでのスマホアプリ開発は難易度が高く、インターネット上で開発の参考になる情報も多くありません。そのためPythonでの開発実績が豊富な専門の開発会社に外注するのが無難です。
アプリ開発の疑問を解消する環境を作っておく必要がある
Pythonは既存の言語よりも習得がしやすい言語ですが、それでもアプリ開発に想定外の事態はつきものです。そのため、わからないことがあったときに質問したり、トラブルが起きたときに対応してもらえたりする体制を構築することも大切です。
【まとめ】Pythonによるスマホアプリ開発について解説しました
Pythonでどんなスマホアプリを開発できるのか知りたい方に向け、以下の内容について解説してきました。
- Pythonでスマホアプリを開発するメリット
- Pythonでスマホアプリを開発する手順
- 開発環境の構築
- パッケージングに必要なツール
- 開発できるアプリの例や機能
- Pythonの学習方法
Pythonなら、クロスプラットフォームでのスマホアプリ開発が可能というメリットが得られますが、現状では不確定要素も少なくありません。Kivy / Buildozerなどのツール活用が広がれば、ノウハウも蓄積されてくるかもしれませんが、法人がスマホアプリ開発するためにはリスクがあることも事実。状況によっては、Kotlin / Swiftでのスマホアプリ開発も検討することがおすすめです。
※Pythonでのスマホアプリ開発に豊富な実績のある優秀なシステム開発会社を探している方は、システム幹事にご相談ください。専任のアドバイザーが最適な開発会社をご紹介します。相談料などは一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。
コンサルタントのご紹介
岩田
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Q. Pythonでスマホアプリ開発する手順は?
Pythonでスマホアプリ開発する手順は「?Pythonの開発環境を構築」「?GUIフレームワークのインストール」「?KivyでスマホアプリのGUIを作成」「?Buildozer・Xcodeでパッケージング」です。それぞれの詳しい内容は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。
Q. Pythonでアプリ開発するメリットは?
Pythonでアプリ開発するメリットは「コードがシンプルで、少ない工数で多数の処理を行える」「クロスプラットフォームスマホアプリを開発できる」等が挙げられます。詳しくは記事をご覧ください。
この記事を書いた人
梓澤 昌敏
専門分野: 音楽・映像制作、オウンドメディア、ビジネス
音楽・映像制作の現場を経て、スタジオ構築側の業界へ。マネージャー・コンサルタントとして制作現場の構築に携わる一方、自社オウンドメディアの立ち上げを含むマーケティングも担当してきました。現在アメリカ在住。作曲を含む音楽制作も提供しています。
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