顔認証アプリの開発方法|活用メリットや事例を紹介【2024年最新版】

顔認証アプリの開発方法|活用メリットや事例を紹介

AIを活用したセキュリティレベルの高い「顔認証」が注目を浴びています。非接触で入退室管理や受付、決済を行うことができる技術ですが、その仕組みやデメリットを理解できず、導入をためらっている企業担当の方は多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、顔認証の技術から、具体的な活用場面、また自社で導入する際の方法や注意点を解説します。

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目次
  1. 1. 顔認証とは
    1. 1-1. 顔認証アプリ開発に使われる「API」
  2. 2. 顔認証の技術について
    1. 2-1. 導入タイプ:エッジ型とサーバー型
    2. 2-2. 導入技術:2D認証と3D認証
  3. 3. 顔認証アプリの具体的な活用場面
    1. 3-1. オフィスの入退室管理
    2. 3-2. 店舗受付の無人化
    3. 3-3. 顔認証決済
  4. 4. 顔認証技術を活用するメリット
    1. 4-1. 非接触で情報の取り交わしができる
    2. 4-2. 「なりすまし」などの不正を防止できる
    3. 4-3. 導入しやすい
  5. 5. 顔認証アプリの開発は外注すべき?
    1. 5-1. 補足:外注する場合の会社選びについて
  6. 6. 顔認証アプリの開発を依頼できる企業4選
    1. 6-1. I:Delight:日本電気(NEC)
    2. 6-2. BioPay:グローリー株式会社
    3. 6-3. Face Tracker:株式会社カナデン
    4. 6-4. タッチレスソリューション:株式会社日立ビルシステム
  7. 7. まとめ

顔認証とは

顔認証とは、生体認証の1種であり、撮影画像をあらかじめ登録した「顔画像データベース」と照合し個人を特定するシステムのことを言います。AIが目・鼻・口など顔の特徴を正確にとらえ、瞬時に個人を識別します。

顔認証には、「1対1認証」と「1対N認証」の2つの方法があります。

1対1認証

「1対1認証」は、認証対象が事前登録されたデータベース内で「本人であるかどうか」を判断する方法です。

一方「1対N認証」は、登録されている顔画像データベース内N人の顔画像との類似性から、誰の顔なのかを特定する方法です。

顔認証の種類

利用されるシーン

1対1認証

  • 厳密な認証が必要なセキュリティゲートの開錠

1対N認証

  • 誤認識が許される勤怠管理
  • 犯罪者のデータベースと比較し犯人を特定

顔認証アプリ開発に使われる「API」

APIとは「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)」を略した言葉で、ソフトウェア・プログラム・Webサービスをつなげる仕組みです。

顔認証APIとは、アプリで動画や画像から人の顔を検出して必要な情報を読み取ったり、画像の表情から感情を分析できるサービスを指します。

有名な顔認識APIは下記の通りです。

顔認証の種類

内容

Face API

  • ・Microsoft Azureが提供する顔認識ソフトウェア
  • ・年齢・性別・姿勢・メガネの有無などの分析
  • ・2つの顔が同一である確率を算出

Cloud Vision API

  • ・Google Cloud Platformが提供する画像認識ツール
  • ・画像内の顔を検出

Amazon Rekognition

  • ・AWS(Amazon Web Services)が提供する画像分析ツール
  • ・顔の類似性を判断
  • ・画像や動画から顔を検出し、目・眼鏡などの属性を認識

Face Detect API

  • ・Shape Detection APIで定義されているツール
  • ・画像内の顔を検出

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顔認証の技術について

顔認証の技術は、スマートフォンやPCのロック解除など、様々な場面で利用されています。ここではまず、代表的な顔認証のタイプと技術について解説します。

導入タイプ:エッジ型とサーバー型

エッジ型

出典:ビックカメラ.com

「エッジ型」は、顔認証システムとカメラがセットになっている、ネットワーク環境を問わないタイプです。ローカルデバイス側にスマートロック・モバイルデバイス・POSシステムなどの顔認証技術が組み込まれています。インターネットに接続できず、セキュリティの高さが要求される金融関連業界などに適しています。

一方「サーバー型」は、防犯カメラなどからサーバーに送られたデータをもとに顔認証を実行するタイプです。サーバー型には「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類があります。

▼サーバー型の種類

種類

特徴

オンプレミス型

  • ・自社でサーバーを構築
  • ・メンテナンスが必要
  • ・セキュリティレベルが高い
  • ・コストがかかる

クラウド型

  • ・クラウド上の仮想サーバーを利用
  • ・メンテナンスが不要
  • ・オンプレミス型より安い

導入技術:2D認証と3D認証

2D認証

「2D認証」は別名「ビジュアルベース」といいます。輪郭・目・鼻・口などパーツの位置関係を計測しデータ化して保存、データベース内の人物と比較し、個人を特定する方式です。「3D認証」と比較すると精度が低く、周辺の明るさに影響されるなどの問題もあります。

「3D認証」は別名「IRベース」といいます。赤外線カメラで顔の凹凸までデータ化し、登録されている個人かどうかを特定する方式です。

メイクや髪型の変化に影響されず、暗闇の中でも使える特徴があります。「2D認証」より高精度な顔認証ができるため、顔写真や動画での「なりすまし」も防ぐことが可能です。ただし「3D認証」には赤外線が搭載されたデバイスが必要になり、コストがかかります。

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顔認証アプリの具体的な活用場面

顔認証は「オフィスの入退室管理」「店舗受付の無人化」「顔認証決済」などあらゆるシーンで活用できます。ここから具体例をみていきましょう。

オフィスの入退室管理

入退室管理

出典:NEC

オフィスの入退室管理では、目・鼻など顔の情報をデータベースと照合し、本人確認を行います。「3D認証」だと「なりすまし」による入室防止も可能です。ICカードや人的リソースが不要なため衛生面でも安心でき、業務の効率化にもつながります

オフィスの入退室管理機能は下記の通りです。

機能

機能の詳細

開錠

開錠を自動制御

メール通知

警備員へ入退室情報を通知

入退室記録

入退室記録の作成

スケジュール

有効期限・利用時間・休日を設定

コロナ対策

マスク検知機能・体温測定機能

連携機能

顔認証・IDカードの二要素認証、勤怠管理システムとの連携

店舗受付の無人化

店舗受付の無人化

出典:DIME

店舗受付を無人化する企業が増えています。従来は受付担当を受付に配置し、担当者に内線電話で取次ぎをするのが一般的でした。店舗受付を無人化すると従業員の負担が軽減でき、生産性の向上につながります。

店舗受付無人化によるメリットは、

  • 人件費の削減
  • 業務の効率化
  • 新型コロナウイルス対策
  • セキュリティ対策

など様々です。

なお店舗受付無人化の種類には、下記のように「タブレット型」と「ロボット型」があります。

店舗無人化の種類

特徴

タブレット型

  • ・タブレットを使用した無人受付システム
  • ・シンプルなものとAI搭載のものがある
  • ・AI搭載のものは音声に対応
  • ・顧客が名前を伝えると担当者に連絡

ロボット型

  • ・受付ロボットが顧客対応
  • ・ロボットは顔認証・音声搭載
  • ・店舗・顧客の負担を軽減

顔認証決済

顔認証決済

出典:流通ニュース

顔認証決済は、顔データと決済手段の紐づけにより、顔認証をするだけで決済できる仕組みです。現金・クレジットカード・スマートフォンなどを使わずに決済できるため、従業員のレジ打ちを省けます。
また「なりすまし」による不正利用の抑止効果があり、従業員の精神的負担も軽減可能です。

小売・百貨店・テーマパーク・オフィスなどあらゆるシーンで活用できます。

顔認証決済による顧客のメリットは下記の通りです。

  • 手ぶらで決済できる
  • マスクをしたまま認証できる
  • 会計待ち時間を削減できる

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顔認証技術を活用するメリット

顔認証技術を活用すると、非接触で情報の取り交わしができたり「なりすまし」などの不正を防止できたりする効果があります。

非接触で情報の取り交わしができる

新型コロナウイルス以降、個人認証は非接触で行うことが当たり前となりました。顔認証技術は、従来の指紋認証と異なり、直接機器に触る必要がなく、衛生的で安心して認証できます。顔認証は「IDカードを持ち歩く」「パスワードの入力をする」なども不要、企業・従業員双方にとってメリットがある仕組みです。

「なりすまし」などの不正を防止できる

顔認証技術は、「なりすまし」などの不正を防止できます。パスワードのみでは情報漏洩のリスクが高く不正アクセスの原因になっていました。顔認証技術はセキュリティレベルが高く、国際空港や金融機関などでも利用されています。オフィスの入退室管理・要注意人物の来店が気になる企業担当の方にもおすすめです。

導入しやすい

顔認証技術のメリットは、普通のWebカメラやソフトウェアの用意のみで利用が可能です。指紋認証の専用読み取り機のような特別な機材を用意する必要のない場合がほとんどです

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顔認証アプリの開発は外注すべき?

近年では顔認証アプリをゼロから開発する場合でも、上述したAPIなどの活用で、比較的容易に開発できるようになりました。

しかし、顔認証アプリを開発するには、AIに関するスキルや知見のあるエンジニアが必要です。そのため、社内で情報システム部など専門性の高いメンバーがいない場合、自社で認証システムを開発するのは容易ではないでしょう。

そこで本章では、外注する場合の会社選びについて具体的に解説します。

補足:外注する場合の会社選びについて

既存のアプリを使わずにオーダーメイドで開発する場合、セキュリティの観点などから、エンジニアには高度なスキルが必要です。顔認証アプリについては、開発実績が豊富で、開発の歴史が長い会社を選ぶことをおすすめします。

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顔認証アプリの開発を依頼できる企業4選

ここから、顔認証開発の実績が豊富な顔認証アプリの開発企業4選をご紹介します。

I:Delight:日本電気(NEC)

日本電気

出典:NEC

「日本電気(NEC)」は、1899年設立の長い歴史を持つ企業です。豊富な開発実績と技術、製造業・流通・サービス業などのITソリューションに強みがあり、ネットワークサービス事業では国内の通信事業者に、ネットワーク構築に必要な機器などを提供しています。

「NEC I:Delight」は、生体認証とID連携機能を一体化し、入退管理・決済など様々なシーンで生体認証を利用可能です。世界No.1の顔認証技術を採用し、マスク着用時でも高精度な顔認証ができます。

項目

詳細

製品名

NEC I:Delight

特長

  • ・マルチID・マルチサービス
  • ・世界No.1の顔認証技術
  • ・レディメイド型ソリューション
  • ・セキュリティ対策・データ保護対応

サービス形態

  • ・Bio-IDiom Services ID連携
    (顔認証、ID連携)
    ・顔入退サービス
    (入館管理システム連携モデル、簡易設置モデル)

・顔決済サービス
(POS導入済みお客様モデル、食堂向けモデル、事業者向け複数店舗提供モデル)

公式サイト

https://jpn.nec.com/delight/services/index.html

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BioPay:グローリー株式会社

グローリー株式会社

出典:グローリー株式会社

「グローリー株式会社」は、1918年設立の長い歴史を持つ企業です。通貨処理機やセルフサービス機器の開発・製造・販売・保守、及び、電子決済サービスや生体認証ソリューション、ロボットSI等の提供をしています。

「グローリー株式会社」の顔認証システムは、局所的な変化に強く、経年劣化にも対応可能、斜め顔の認証も可能です。

項目

詳細

製品名

BioPay

特長

  • ・実績ある画像識別技術
  • ・自社一貫体制
  • ・眼鏡や髪型などの日常変化に対応
  • ・平均1秒以内のスピード認証
  • ・導入実績1,000カ所以上

製品ラインアップ

  • ・来訪者検知システム
  • ・入館管理システム
  • ・顔認証SDK
  • ・顔認証WebAPI

ソリューション

  • ・不審者の来訪検知
  • ・患者の予期せぬ外出を防止
  • ・優良顧客の把握
  • ・車両ナンバーの認識・照合
  • ・キーレスでの入室
  • ・顔認証アプリの開発
  • ・顔認証の商材化

公式サイト

https://www.glory.co.jp/product/detail/id=70

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Face Tracker:株式会社カナデン

株式会社カナデン

出典:株式会社カナデン

「株式会社カナデン」は、1907年に設立された三菱電機グループのエレクトロニクス技術商社です。

「Face Tracker」は、独自の顔認証技術により監視カメラの映像から人物を検出・通知できるシステムで、検出した人物の映像も再生できる特徴があります。

項目

詳細

製品名

Face Tracker

特長

  • ・ウォークスルー認証
  • ・複数の人物の同時認証
  • ・監視カメラとの統合
  • ・拠点の認証結果、検出結果を把握

ソフトウェア

  • ・Face Tracker
  • ・Face Tracker Master

ソリューション

  • ・VIP顧客へのサービス向上
  • ・介護施設での住居者や患者の登録

公式サイト

https://products.kanaden.co.jp/product/detail/162/

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タッチレスソリューション:株式会社日立ビルシステム

株式会社日立ビルシステム

出典:株式会社日立ビルシステム

「株式会社日立ビルシステム」は、1956年に設立されました。昇降機の設計開発・製造・販売・メンテナンスを軸に展開し、顔認証システムのような設備開発も行っています。

「タッチレスソリューション」は、ビルやマンションで手を触れずに安全・安心な入退室管理ができます。

項目

詳細

製品名

タッチレスソリューション

特長

  • ・顔認証技術
  • ・人数検知技術

ソフトウェア

  • ・Face Tracker
  • ・Face Tracker Master

ソリューション

  • ・スピーディで衛生的な環境を実現
  • ・勤怠管理システムへのデータ反映が可能
  • ・IPカメラでの顔認証により混雑緩和
  • ・スーパー・コンビニ・ATMなどの混雑も検知
  • ・入退館人数・在館人数の検知
  • ・マンションでの入館管理

公式サイト

https://products.kanaden.co.jp/product/detail/162/

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まとめ

顔認証アプリ開発を検討しているが、具体的にどうすればいいのかわからないという企業の方に向け、本記事では顔認証アプリ開発の基本・概要を解説してきました。

顔認証は「顔画像データベース」と照合し、個人を特定するシステムです。「なりすまし」などの不正を防止できる、セキュリティリスクが高いなど、様々なメリットがあります。しかし顔認証アプリの開発は、高度な知識が求められるため、専門的なエンジニアが自社にいない場合、開発は難しいでしょう。

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Q. 顔認証システムで使われるAPIには何がある?

顔認証システムで使われるAPIは「Face API」「Cloud Vision API」「Amazon Rekognition」「Face Detect API」等です。それぞれの詳しい内容は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。

Q. 顔認証技術を活用するメリットは?

顔認証技術を活用するメリットは「非接触で情報の取り交わしができる」「なりすましなどの不正を防止できる」等が挙げられます。詳しくは記事をご覧ください。