アプリ開発の失敗事例から学ぶ!原因と対応策を解説

アプリ開発を検討している方で、成功の条件や避けるべきポイントを知るために失敗事例として参考になるケースをお探しではありませんか?

本記事では、アプリ開発の失敗事例をもとに、原因と対応策を解説します。事例を知ることで似たような失敗を防げるようになり、アプリ開発時の参考になりますので、ぜひご覧ください。

なお、アプリ開発会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。

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目次
  1. 1. サービス終了事例から学ぶアプリ開発失敗の要因
    1. 1-1. 7pay(セブンペイ)
    2. 1-2. 東急アプリ
    3. 1-3. COCOA
    4. 1-4. MERY
    5. 1-5. QooN
  2. 2. 【アプリ開発工程】のよくある失敗要因と対応策
    1. 2-1. 専門性の低いエンジニアに依頼する
    2. 2-2. 格安の開発会社に依頼する
  3. 3. 【アプリ品質】のよくある失敗要因と対応策
    1. 3-1. バグが多い
    2. 3-2. 収益が上がらない
    3. 3-3. ユーザーのニーズを満たしていない
  4. 4. 【アプリ集客】のよくある失敗要因と対応策
    1. 4-1. 集客コストが高い
    2. 4-2. リリース後の戦略不足
  5. 5. 【まとめ】アプリ開発の失敗事例を紹介しました

サービス終了事例から学ぶアプリ開発失敗の要因

まずは、サービス終了に至ったアプリの失敗要因を解説します。本記事では、期待通りの結果を出せずに途中で終了してしまったサービスを失敗事例としてご紹介します。

7pay(セブンペイ)

7pay(セブンペイ)

画像引用元:7pay

7payは、株式会社セブン&アイ・ホールディングス傘下の株式会社セブン・ペイが運営していたバーコード決済サービスです。2019年7月にサービスを開始してすぐ、不正アクセスによって第三者に支払われてしまう現象が多数発生し、1か月後の8月にはサービス廃止を決定。サービス開始からわずか3か月でサービスを終了する結果となりました。

不正アクセスを防ぐことができなかった理由として、同社は以下の理由を挙げています。

  • システム上の認証レベルが十分ではなかった
  • 開発体制の問題により、システム全体の最適化を十分に検証できていなかった
  • リスク管理体制が十分に機能していなかった

また、攻撃を受けた要因として「複数端末からのログインに対する対策」や「二要素認証等の追加認証の検討」が十分でなかったとも発表しています。セキュリティに対する認識の甘さが大きなトラブルにつながった例といえるでしょう。

東急アプリ

東急アプリ

画像引用元:東急ストア

スーパーマーケット東急のアプリ「東急ストア」は、最新情報の配信やポイント機能などが搭載されているアプリです。アプリ開始後、7年間で集まったユーザー数は9万人。アプリはブランドに対して強く愛着を持っているロイヤルティの高い顧客しか使わないことから、終了を決めました。

その後、同社はライトユーザーである非ポイント会員との顧客接点を持つためにLINE公式アカウントの活用へと力を注ぎ、1年で20万人ものユーザー数を獲得。新規開発をしてネイティブアプリで会員数を増やすのと比べて、ユーザー獲得にかかる労力やコストが少ない点もLINE活用の後押しとなったといいます。

とはいえ、ネイティブアプリを完全に捨てたわけではありません。東急のマーケティングを担当する乗松康行氏は、以下のように語っています。

“顧客とよりライトに接点を持つ部分でLINEを活用しているが、より深い、ロイヤルティの高い顧客に対しては、ネイティブアプリでしっかりサービスやアプリ内の世界観を構築していきたい。”

引用元:グループ全体の友だち数は67万超! LINEを活用した東急のデジタルマーケティング

ターゲットやコスト効率を考えて別の手段で顧客接点を持つことに決めた事例として、参考にしてください。

COCOA

COCOA

画像引用元:健康危機管理支援ライブラリー 接触確認アプリ

COCOAは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために厚生労働省とデジタル庁が提供していた新型コロナウイルス接触確認アプリです。2020年6月にスタートしてから、約2年で運用を終了。陽性者の全数届出の見直しに伴い、陽性登録が可能な人が限定されることから、機能停止を決めたと発表しています。

開発直後には、感染登録ができないというバグや、感染者と接触していないにも関わらず「接触の可能性がある」と通知されるなど、多数の不具合が発生。また、4か月以上もの間、致命的なエラーが放置されていたという報道が話題になりました。不具合の原因としては、多重下請け構造によって責任が分散したことが指摘されています。また、アプリの品質管理に対応する体制が不十分だったことも予想されます。

開始後にアプリがうまく機能しなかった事例として、参考にしてください。

MERY

MERY

画像引用元:MERY

MERYは、メイクやファッションなどのテーマを発信する女性のためのメディアです。双方向型のコミュニティ「MERY&」を新規構築し、ブランドやサービス、事業内容について刷新を決めたタイミングで、アプリを終了しました。

事業内容刷新およびアプリ終了の背景には、ユーザー環境の変化があります。若年女性の情報収集手段は、SNSや動画プラットフォームの影響力が増大傾向にありました。環境の変化に応じてアプリの役割は終えたと判断し、新たなコミュニティメディアとしての刷新を決意したようです。

ユーザー環境の変化を受け入れて方向転換を決意した事例として、参考にしてください。

QooN

QooN

画像引用元:PR TIMES「デーティングアプリ「QooN(クーン)」」

QooNは、友達から始める恋活を目的としたデーティングアプリです。運営会社は「Omiai」を運営する株式会社ネットマーケティングで、Omiaiで培った知見を生かしたサービスとしてQooNを打ち出していました。

しかし、アプリはリリース後わずか8か月でサービス終了に。終了の理由は、国内のデーティングサービス市場の環境から、収益の見通しが不明瞭であったこと。未成熟な市場の中では集客コストが高水準であり、サービスの収益化に想定以上の時間を要することが予想されることから早期終了の判断に踏み切ったようです。

市場環境を鑑みて撤退を決めた事例として、参考にしてください。

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【アプリ開発工程】のよくある失敗要因と対応策

【アプリ開発工程】のよくある失敗要因と対応策

これまで紹介した事例を踏まえて、アプリ開発のよくある失敗要因と対応策を解説します。まずはアプリ開発工程における失敗要因と対応策から見ていきましょう。

専門性の低いエンジニアに依頼する

専門性の低いエンジニアに依頼してしまうことで、不具合が増えたり、納期が遅れたりと、アプリ開発の失敗につながる場合があります。たとえばWebシステムの開発経験があるエンジニアであっても、アプリの知見は乏しいケースがあるので注意が必要です。また、同じアプリであっても、スマホアプリとWebアプリでは、使用している言語や技術が異なるという点にも注意しましょう。

格安の開発会社に依頼する

金額の安さだけで開発会社を選ぶのは危険です。安さに釣られて契約をしてしまったが、必要な工程が省かれていたり、見積もり金額では想定していた機能を実現できなかったりする場合があります。金額だけで選ばずに、自社の目的を達成できるかどうかを大切にしましょう。なお、アプリ開発の費用相場は以下の記事を参考にしてください。

関連記事:アプリ開発の費用相場!料金の事例や計算法まで詳しく紹介【2024年最新版】

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【アプリ品質】のよくある失敗要因と対応策

【アプリ品質】のよくある失敗要因と対応策

続いて、アプリの品質面におけるよくある失敗要因と対応策を解説します。

バグが多い

アプリのバグの多さは致命的ともいえる失敗要因です。本記事でご紹介したCOCOAでは、開始直後に感染登録ができない、通知内容が誤っているなどのバグが発生しました。さらに、バグに対する対応が遅かったことも問題として指摘されていました。バグの多さはアプリを削除する原因になる上、ユーザーの信頼を落とすことにつながります。

収益が上がらない

どれだけアプリの機能が充実していても、収益につながらなければ事業としては失敗といえます。たとえば有料課金の料金設定が適切ではない、継続率が低い、集客コストが高いなどの原因が考えられるでしょう。広告収入やアプリの有料販売、アプリ内課金、サブスクリプションなどさまざまな収益化の方法がありますので、自社アプリの目的やジャンルにあった方法を検討しましょう。

ユーザーのニーズを満たしていない

ユーザーのニーズを満たすことができなければ、アプリをダウンロードしてもらったり、継続して使ってもらったりすることはできません。MERYの例では、若年女性の情報収集手段としてSNSや動画プラットフォームが増加していたことから、双方向型のコミュニティ「MERY&」を新規構築しました。ユーザーのニーズに応じた機能やデザインが大切といえるでしょう。

【アプリ集客】のよくある失敗要因と対応策

【アプリ集客】のよくある失敗要因と対応策

最後に、アプリの集客におけるよくある失敗要因と対応策を解説します。

集客コストが高い

集客コストの高さは、収益化を妨げる要因となります。QooNの事例では、未成熟な市場の中で集客コストが高水準であったことが、サービス終了の一因となりました。なお、アプリの集客方法には以下のような方法があります。

分類

方法

アプリストア内施策

・ASO(アプリストア最適化)対策を行う

・アプリストアのフィーチャー枠を狙う

・ユーザーレビューを促進する

オンライン施策

・WebサイトやSNSで紹介する

・キャンペーンを実施する

・インフルエンサーに紹介してもらう

・メールマガジンを活用する

・Web広告を出稿する

・プレスリリースを行う

オフライン施策

・店舗でプロモーションを実施する
・オフラインの広告を活用する

自社にあった方法で集客を行いましょう。アプリのダウンロード数を増やす方法については、以下の記事で解説しています。

関連記事:アプリのダウンロード数を増やす方法11選!成功事例も紹介

リリース後の戦略不足

アプリの開発に力を注いだとしても、リリース後の戦略が甘いとユーザーは集まりません。

  • アプリの目的を明確にしておく
  • コンセプト設計を行っておく
  • 集客方法を検討しておく
  • マネタイズ方法を検討しておく
  • リリース後も改善を行う

上記のような点に注意して、あらかじめリリース後の戦略を立てておきましょう。

【まとめ】アプリ開発の失敗事例を紹介しました

アプリ開発の失敗事例をもとに、原因と対応策を解説しました。本記事で紹介したよくある失敗事例をまとめると、以下の通りです。

分類

失敗要因

アプリ開発工程

・専門性の低いエンジニアに依頼する

・格安の開発会社に依頼する

アプリ品質

・バグが多い

・収益が上がらない

・ユーザーのニーズを満たしていない

アプリ集客

・集客コストが高い

・リリース後の戦略不足

本記事で紹介した事例を参考にして、自社アプリの開発にお役立てください。

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