EDIの費用・種類を含む知るべき基礎知識を解説|おすすめのシステムも費用含め紹介【2024年最新版】

EDIの費用・種類を含む知るべき基礎知識を解説!おすすめのシステムも費用含め紹介

「取引先に導入をすすめられた」「企業間商取引に係る業務を効率化できると聞いた」そんな企業・店舗の担当者であれば、EDIの導入を検討しているはず。
しかし、古くからある技術・仕組みである反面、EDIの詳細を知る方は多くありません。

  • EDI(Electronic Data Interchange)の導入費用はどのくらい?
  • EDIには種類がある?導入の障壁となる課題とは?
  • 企業間取引の電子化にはEDIが最適解?他の選択肢はある?

そこで本記事では、EDIの導入費用がどのくらいなのか?種類や導入メリット、導入障壁となり得る課題を含め、知っておきたいEDIの基礎知識を解説!EDIを含む企業間商取引の電子化方法も紹介していきます。

※EDIの導入を検討している方は、システム幹事にご相談ください。予算や目的などをヒアリングした上で、御社に最適なサービスを選定します。相談料・紹介料はいっさいかかりません。

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目次
  1. 1. EDIの導入費用目安
    1. 1-1. 初期費用:高くて500万円程度、月額費用:高くて20万円程度
  2. 2. EDI(Electronic Data Interchange)の基礎知識
    1. 2-1. EDIの種類はレガシーEDI・インターネットEDIの2種類
    2. 2-2. 標準EDIによって複数の取引先にも対応できるようになった
    3. 2-3. 近年普及が進んでいるのがWeb-EDI
  3. 3. EDIの導入障壁となる課題
    1. 3-1. 発注企業(バイヤー)と受注企業(サプライヤー)の共同導入が基本
    2. 3-2. 取引規模によっては効果が見込めない
    3. 3-3. Web-EDI自体の課題
    4. 3-4. INS回線廃止の影響
  4. 4. おすすめのEDI
    1. 4-1. クラウド型インターネットEDIがおすすめ
    2. 4-2. 受発注管理システムの方がおすすめなケースもある
  5. 5. EDI費用まとめ

EDIの導入費用目安

EDIの導入方法は、サーバ・ネットワークを含む自社設備にEDIシステムを構築して利用する「オンプレミス型」、ベンダーがクラウド環境に構築したEDIシステムをインターネット経由で利用する「クラウド(SaaS)型」の大きく2つ。

EDIの導入費用目安

ただし、近年ではクラウド型EDIが主流となっており、オンプレミス型を導入する企業もクラウド型への移行を進める傾向にあります。クラウド型EDIの導入費用目安は以下の通り。

初期費用:高くて500万円程度、月額費用:高くて20万円程度

サービスによって大きく異なり、初期費用が無料のものもあり、月額費用は安くて2,000円程度のものもあります。ただし、安いサービスはサポートがないなどのデメリットがあります。

なぜクラウド型がEDIの主流となりつつあるのか、EDI導入費用が幅広いのはなぜなのか。それを理解するには、EDIの全体像を理解することが重要です。

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EDI(Electronic Data Interchange)の基礎知識

EDI(Electronic Data Interchange)の基礎知識

EDI(Electronic Data Interchange)を日本語に直訳すると「電子データ交換」。つまり、EDIとは「発注企業(バイヤー)」と「受注企業(サプライヤー)」の企業間商取引で生じる受発注・出荷・請求・支払などの情報を電子データでやり取りするための仕組み・技術です。

手作業の場合とEDIの場合の比較

EDI以前の企業間取引では、受発注・請求などのやり取りにはメール、FAX、郵送などが利用されていました。当然、書類の作成やシステムへ転記する手間が必要でしたが、EDIならデータのやり取りだけで商取引を完結できます。

EDIは、1970年代から利用されてきた歴史のある仕組み・技術であり、企業間をつなぐ専用回線、あるいは電話回線を利用し、文字コード・レイアウト・データコードを特定の通信プロトコルで送受信していました。データ交換に利用されるプロトコルとしては、受発注・請求などの「商流EDI」に使われるJAC手順、振込情報などの「金融EDI」に使われる全銀手順などが使われます。

「商流EDI」に使われるJAC手順、振込情報などの「金融EDI」に使われる全銀手順

EDIの種類はレガシーEDI・インターネットEDIの2種類

データ通信にISDNなどの電話回線を利用するEDIは、金融EDIに取引情報を持たせられないといった規格上の制限が存在していました。これを解決するために登場したのが、ブロードバンドに合わせて規格の拡張されたインターネットEDIです。

現在でも電話回線を利用したEDIを活用する企業は数多く存在しますが、インターネットEDIが登場したことで、従来の電話回線EDIを「レガシーEDI」と呼ぶようになったのです。そのため、今後はインターネットEDIが主流となっていきます。

標準EDIによって複数の取引先にも対応できるようになった

自社構築を含め、EDIにはさまざまなシステムが存在しますが、企業間商取引は1対1だとは限りません。複数の取引先が異なるEDIを採用している場合、それぞれに対応する個別のEDIが必要。
こうした不都合を解消するために共通規格化されたものが「標準EDI」です。

代表的な標準EDIには、流通業界に特化した「流通BMS」、日用品のプラネット・医薬品のJD-NETなどの「業界VAN」、中小製造業向けに規格化された「中小企業共通EDI」などがあり、いずれもインターネットEDIとして利用可能です。

近年普及が進んでいるのがWeb-EDI

インターネットEDIのひとつです。ただし、「異なる企業間」で「商取引データ」を「通信回線」を使って「合意された規格」で「コンピュータ間で交換する」というEDIの定義に、Web-EDIは当てはまらないことに注意が必要。なぜなら、Web-EDIには標準規格というものが存在しない、データのアップロード・ダウンロードや画面処理に、人手が必要という特徴があるからです。Web-EDIを導入する際は、取引先のプロトコルをチェックして、複数の通信プロトコルに対応するサービスを選びましょう。

定義からもおわかりのように、EDIを活用することで企業間商取引の業務をほぼ自動化できるメリットが得られます。そこから派生して得られるものも含め、他の具体的なメリットは以下の通りです。

  • 書類送付の自動化を含む業務効率化
  • ペーパーレスの実現
  • 業務の迅速化・正確性の確保
  • コスト削減・生産性の向上

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EDIの導入障壁となる課題

EDIの導入障壁となる課題

メリットの大きなEDIではありますが、大企業はともかく、中小企業でのEDI導入は進んでいるとはいえないのが現状です。それは、EDIを導入するにあたって、解決しなければならない障壁が少なからず存在するからにほかなりません。

発注企業(バイヤー)と受注企業(サプライヤー)の共同導入が基本

基礎知識でも触れたように、EDIは自社だけが導入すればいいというものではありません。バイヤーとサプライヤーが合意のうえで共同導入するのがEDIの基本だからです。特に、バイヤーの立場が強くなりがちな企業間商取引では、EDIの利用費用をサプライヤーが負担することも珍しくありません。バイヤーに応じて複数のEDIを導入することになれば、サプライヤー側の費用負担は無視できないものになります。EDI導入に難色を示すサプライヤーも出てくるでしょう。

そのため、まずEDIの無料トライアルを取引先に試験的に導入してもらうのも対策の1つ、使いやすさを実感してもらえれば、快く同意を得られるかもしれません。

取引規模によっては効果が見込めない

取引規模の大きくない中小企業の場合、そもそもEDIの導入効果が見込めないこともあり得ます。
少品種で単価の高い商材を扱っている場合などは特にそうでしょう。EDIの導入費用に見合った業務効率化、生産性向上が得られなければ導入する意味がありません。そんなに取引が多くない取引先が多いのであれば、EDI導入は必要ないかもしれません

Web-EDI自体の課題

特別な設備・システムを必要としないWeb-EDIなら、費用を抑えながらの導入が可能ですが、Web-EDIには「取引先ごとにインターフェースが異なる多画面化」という課題があります。
標準化の進められていないWeb-EDIの場合、事業者それぞれが自由にインターフェースを作ってしまうからです。

データ処理に手作業が必要になるWeb-EDIを補うため、ボットによる自動化を推進する流れもありますが、多画面化という問題がそれを阻んでいます。サプライヤーにとってのWeb-EDIは、取引先数が多ければかえって業務負担が増える、費用負担が増えることにもなりかねません。

INS回線廃止の影響

とはいえ、取引先が採用するレガシーEDIを導入するという方法も得策ではありません。なぜなら、レガシーEDIが利用するINS回線は、2025年までに廃止されることが決定しているからです。
これは、現在EDIを活用している企業にとっても、解決しなければならない大きな問題です。そのためにクラウド型のインターネットEDIの導入が無難でしょう。

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おすすめのEDI

それでは、現在レガシーEDIを活用している企業を含め、今後企業間商取引を電子化するにはどうすべきなのでしょうか?適切な解決方法だと思われるのは、企業・店舗の取引状況に応じた適切なソリューションを採用することです。

クラウド型インターネットEDIがおすすめ

特定の取引先と日常的に大量の受発注がある企業・店舗であれば、EDIの導入は必須です。
その場合最適なソリューションとなり得るのは、標準EDIに準拠する「クラウド型インターネットEDI」でしょう。

基幹システムとのAPI連携が可能なサービスを選定することにより、受発注業務を大幅に効率化可能。EDIの主流がソフトのインストール不要なクラウド型に移行しつつあるのはこのため。代表的なサービスをいくつか紹介しておきます。

スマクラ

スマクラ

画像引用:スマクラ

「スマクラ」は、東京都江東区に本社を構えるIT企業、SCSK株式会社が開発・提供するクラウド型EDIサービスです。参考価格で、初期費用は500万円から、月額費用は20万円からとなります。
具体的な費用は見積もりが必要となります。

レガシー・インターネットEDIの種類を問わず、さまざまなフォーマット・通信プロトコルに対応し、基幹システムと柔軟に連携した企業間取引環境を構築できます。流通BMS、Web-EDI、FAX配信にも対応し、多種多様なプロトコルの相互変換・マッピングも可能なのは、36年以上EDIソリューションを提供し続け、年間数十兆円を超える商取引を実現してきた同社ならではの特徴です。

EXtelligence EDiFAS

EXtelligence EDiFAS

画像引用:EXtelligence EDiFAS

「EXtelligence EDiFAS」は、大阪市北区に拠点を構える製造業向けソリューション企業、株式会社エクスが開発・提供するクラウド型EDIです。

費用項目

費用(税抜)

初期費用

無料

月額費用(1〜5社)

2,000円 / 月

月額費用(6〜10社)

5,000円 / 月

月額費用(11〜30社)

10,000円 / 月

月額費用(31〜100社)

30,000円 / 月

API(オプション)

1,000円 / 月

Agent(オプション)

10,000円 / 月

オプションやサポートも豊富で、とくにサプライヤー向け集合説明会支援は1回100,000円で提供してくれます。外部システム(基幹システム等)とのシームレス連携も1,000円で可能となります。

EXtelligence EDiFASは、中小製造業向けに規格化された「中小企業共通EDI」を採用。受発注、見積もり依頼、出荷、仕入検収、支払通知など一連の企業間商取引を電子化できます。販売管理システムをはじめとした基幹システムとのAPI連携、各種システムとCSV入出力も可能な「Agent」機能など、用意された豊富なオプションを追加してニーズに合わせた環境を構築できます。

受発注管理システムの方がおすすめなケースもある

特定取引先との大量受発注がある企業にとってEDIは最適解となりえますが、逆に幅広い取引先との少量受発注が中心になる企業にとって、EDIは不都合な面が大きいことも事実です。

こうした企業には、受発注管理システムの導入が最適だといえるでしょう。代表的なサービスをいくつか紹介しておきます。

楽楽B2B

楽楽B2B

画像引用:楽楽B2B

楽楽B2Bは株式会社ネットショップ支援室が提供する受発注システムです。

■発注側

プラン名

月額料金

ライトプラン

50,000円

スタンダードプラン

75,000円

エンタープライズプラン

120,000円

■受注側

プラン名

月額料金

ライトプラン

980円

スタンダードプラン

1,280円

エンタープライズプラン

1,980円

初期費用は100,000円からになります。

BtoB企業からの導入実績が豊富で、連携している外部サービスも多く、楽楽B2B自体も他システムと連携ができます。この相互の連携によって他システムとの組み合わせでできることが多いことが特徴です。

BtoB企業間の受発注取引に細かく対応できます。取引先毎に掛け率・価格を細かく設定可能。取引先別・商品別・商談別に掛け率を変更したり、取引先毎に表示する商品を設定したりもできます。また、取引先毎に選択可能な決済手段を設定することもできます。

またAPIを公開しています。これにより、ECサイトやWebページ、販売管理システムや物流システムなどのさまざまなシステムとの連携が可能です。連携の手間もかかりません。他社のECソリューションとの連携が充実しています。決済サービス・送り状サービス・物流・ERP(基幹システム)・メール共有管理システムなど豊富です。

SpreadOffice

SpreadOffice

SpreadOfficeは株式会社スプレッドオフィスが開発した、クラウドツールです。

プラン名

月額料金

備考

ライトプラン

980円

5名以下での利用に該当

スタンダードプラン

1,280円

6名以上での利用に該当

エンタープライズプラン

1,980円

大人数での利用に適する

従量課金制のため、従業員が少ない企業にもおすすめ。初期導入費用も無料です。

3,100社以上、顧客データ累計64,000以上の導入実績があります。翌月末まで最大60日間無料トライアルでは全機能が使えます。テンプレートの種類も豊富に用意されていて、自社の業務に合わせて選ぶことができます。データは直感的に操作が可能で、ユーザーごとにレイアウトを保存することも可能です。メールと電話のサポートの他、アドバイザーが直接訪問して導入から運用までアドバイスするサポートも行っています。受発注システム管理の経験がない担当者でも安心して導入から運用まで行うことができます。

受発注システムの詳細は、下記記事をご参照ください。
関連記事:受発注管理システムとは?解決できる課題・メリット・おすすめサービスも紹介!

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EDI費用まとめ

「EDIを導入すると受発注業務が効率化されるらしい」「しかしEDIがどんなものかわからない」そんな悩みを抱える方に向け、本記事では、EDIの導入費用がどのくらいなのか?とともに、EDIを含む企業間商取引の電子化方法も紹介してきました。

EDIは企業間商取引を合理化・効率化させるのに非常に有効なソリューションではありますが、すべての企業・店舗にとって最適なシステムだというわけではありません
ISDN回線の廃止を受け、EDIが転換期を迎えていることも事実。自社の置かれた状況を踏まえ、EDIを含むいくつかの選択肢から、最適のソリューションを選定することが重要です。

コンサルタントのご紹介 システム幹事 コンサルタント 岩田真 岩田 専任のコンサルタントが、
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Q. EDIの費用相場は?

EDIの費用相場は、初期費用が高くて500万円程度、月額費用は高くて20万円程度です。