- 更新日 2023.10.25
- カテゴリー ECサイト開発
ECショップとは?仕組み・メリット・構築法などの基礎知識を解説【2024年最新版】
ECショップについて、どう成果を出せばいいか、どのような機能があるか分からずお困りの方も多いのではないでしょうか。
本記事ではECショップとは何か、導入のメリットとデメリット、必要な機能、主要な業務、ECショップの種類、売上を伸ばす方法について解説します。この記事を読めば、自社でどのようなECショップを作ればいいか、具体的にイメージできるようになります。
※ECショップをどのようにつくればいいかお困りの方は、システム幹事にご相談ください。専門のコンサルタントがあなたの要望を丁寧にヒアリングし、ECショップの最適な作り方や運用方法についてアドバイスします。相談料は一切かかりません。
ECショップとは
ECショップとは、ネット上で売り買いをするショップのことです。 ECは「Electlic Commerce」の頭文字を取ったもので、直訳で電子商取引を意味します。
Amazonや楽天などがイメージしやすいでしょう。それ以外にも、旅行やホテルの予約ができるサービス、証券取引をネット上で行う場合もECショップに含まれます。
ECショップとネットショップは、どの視点で見ているかという点に違いがあります。ECショップは運営者目線での言葉で、ネットショップは利用者目線でよく用いられる言葉です。とはいえ、大まかな意味は同義と考えて問題ありません。
ECショップの基本的な仕組み
ECショップで商品が購入される流れは、大まかにまとめると以下の通りです。
これらの作業は、商品画像や、紹介文、値段などを登録する商品登録など、販売者側で行う作業も一部の作業を除いてほとんど自動化されています。定型化されている業務が自動化されることで、作業負担を大幅に軽減可能です。
ECショップのメリット
ECショップを導入するメリットは、以下のものが挙げられます。
どのようなメリットなのか、次で解説します。
時間を問わず販売ができる
ECショップは、24時間いつでも販売できます。ECショップは一度つくってしまえば、運営そのものに人手は必要なく、お客さまは家にいながら閉店を気にすることなく買い物ができるためです。
ビジネス商圏を広げられる
ビジネス商圏を広げられることがメリット。実店舗の場合は、商圏が店舗の周りに限られてしまい、場所の制約があります。しかし、ECショップであれば日本全国で販売可能です。
また、海外での流通経路を確保し、外国語表記にすれば、世界中に自社の商品を販売できます。
顧客データを活用できる
ECショップでは、顧客データを簡単に収集・分析できます。商品購入時に、性別や年齢、地域など、どのような方がどのページを経由して購入したかデータ化され、分析できるためです。
実店舗では、情報収集に手間がかかる上、ECショップほど詳細なデータの入手ができません。
ECショップを通してデータを収集することで、商品開発やプロモーション企画にも活用できます。
ECショップの注意点
ECショップを運用して、成果を出すためには、注意すべき点もあります。
これらの点を押さえておかなければ、思うような成果につながらないこともあるでしょう。次で、具体的に解説します。
ある程度ノウハウが必要
ECショップを運営し、売上を上げるためには実店舗とは違うノウハウが必要です。写真や動画の編集スキル、集客まで、ECショップ担当者は幅広いスキルが求められます。
顧客対応についても、実店舗のように対面でコミュニケーションが取れないため、文章で分かりやすく伝えるスキルなど、通常の接客とは異なるスキルが必要です。
自社でそのようなスキルがない場合には、外部に発注して、欠けているスキルを補う必要があります。
ショップが育つまで時間がかかる
ECショップで成果を出すためには、ECショップの知名度を上げる必要があります。知名度がなければ、ECショップに訪れる人も限りなく少なく、売上につながりません。
そのため、ECショップは最初の段階でSNSや広告などを使ったプロモーションに時間とコストを掛けることが大切。
プロモーションが不十分だと、アクセス数が増えるのに時間がかかり、思うような売上につながりません。そのため、ECショップの売上計画は、ある程度長期的なスパンで考えることが大切です。
集客コストがかかる
ECショップは集客のためのコストがかかります。運用開始直後はサイトの認知度がなく、思うようなアクセス数がないためです。
ECショップの売上を安定させるためには、広告出稿やSEO対策が欠かせません。そのため、ECショップ開始直後はある程度の集客コストが必要不可欠。反面一度アクセス数が安定して得られるようになると、長期的なアクセスが期待でき、売上も安定しやすくなります。
ECショップに必要な機能
ECショップは様々な機能が必要です。ここでは、ECショップで必要となることが多い機能と概要をまとめました。
ショッピングカート |
商品をカートに入れる機能です。 |
決済サービス |
購入時に決済を行う機能。 クレジットカードやIT決済、コンビニ後払いなど、 自社のターゲット層が使う決済手段にあわせて導入します。 |
セキュリティ |
顧客の個人情報を守る機能。 SSL(暗号化通信)やカードの不正利用を防ぐ仕組みが該当します。 |
受注管理システム |
受注後の入金確認やキャンセル処理の対応をする機能です。 |
集客サービス |
SNSとの連携やショッピングモールとの連携機能など、 集客をサポートする機能です。 |
ECショップを運営する際の主な業務
ECショップの運営には、様々な業務があります。ここでは、主要な業務の内容を表でまとめました。
商品の仕入れ |
商品の在庫状況を確認し、 在庫が不足している商品の仕入れを行います。 |
商品情報をアップロード |
商品の概要や写真・説明文を記載しアップロードします。 |
Webページ作成・更新 |
ECショップのデザインや必要な機能の導入・更新をします。 |
集客の取り組み |
SNSや広告・ブログなどを活用して、 商品やECショップについての情報を発信します。 |
セール・キャンペーン企画 |
セールやキャンペーンについて企画と実施を行います。 |
受注業務 |
商品の受注や入金、 キャンセル状態の確認などの対応を行います。 |
カスタマー対応 |
問い合わせやクレームについての対応を行います。 |
アクセス分析 |
購入者の情報やアクセスの傾向などを分析し、 次に取るべきアクションを検討します。 |
ECショップの業務は多岐にわたり、自社のみでその業務を任せられる人材がいない場合もあります。そのような場合には、外部に発注して対応することも選択肢です。
ECショップの種類と構築法
ECショップはいくつかの種類があり、種類ごとの特徴や構築方法に違いがあります。
種類 |
費用の目安 |
特徴 |
ECモール |
無料〜10万円 |
|
ASP |
無料~300万円 |
|
オープンソース |
10万〜500万円 |
|
パッケージ |
100万〜500万円 |
|
フルスクラッチ |
数100万円以上 |
|
ここでは、それぞれのECショップの種類別に紹介します。
モール型
モール型とは、「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」のように、インターネット上のショッピングモールに1店舗として出店するタイプ。費用は無料でできるものから、10万円ほどかかるものもあります。
ECモールそのものの集客力があり、ECショップ構築には比較的コストがかかりません。また、時間をかけずにショップを始められます。
その代わりに、売上に対して手数料がかかる上、手数料は比較的高額になりやすいことがデメリット。モールが提示する利用規約によって、行動が制限される場合があります。また、デザインの自由度がなく、モールに対応していない機能は利用できません。
ECショップの構築に不慣れな方や、十分なリソースが社内にない場合におすすめできます。
ASP型
ASP型とは、ASP運営会社によってECショップに必要なサーバーや機能が提供されているタイプ。比較的低コストではじめやすく、保守費用やセキュリティー対策もASP運営会社が行ってくれます。
開設にかかる費用は無料~300万円程度。ShopifyのようなASPでは、無料から数万円程度と、比較的低コストで構築できます。ただし、カスタマイズして、独自の機能を入れたい場合にはコストがかかるケースもあるでしょう。
月額での費用がかかるものもあります。カスタマイズ性の幅広さや利用できる機能で金額が大きく変わるため、必要な機能にあわせて検討することが大切です。
コストを比較的押さえやすく、機能についてもある程度そろっているものが多数あります。そのため、比較的低コストで最低限の機能が欲しい企業におすすめです。
オープンソース型
オープンソース型は、自社でサーバーを準備し、オープンソースと呼ばれる無料のソフトウェアを使ってECショップを構築する手法。ソースコードが全て公開されているため、ECショップの構造がわかりやすく、他のシステムに乗り換えしやすくなっています。
オープンソースはソースコードが外部に公開されているので、セキュリティ上の脆弱性があります。ECショップでは多くの個人情報を扱うため、セキュリティが原因で情報漏えいしてしまうと、取り返しがつかない事態に発展しかねません。
そのため、オープンソースを利用する場合には、セキュリティの専門家にみてもらうのがおすすめ。
オープンソースの場合には、10万〜500万円の費用がかかります。そのため、将来的にそのほかのサービスへの乗り換えを検討している場合や、セキュリティ性の確保ができる企業におすすめです。
パッケージ型
パッケージ型は、すでに完成しているECショップを導入するタイプです。必要な機能が最初から搭載されつつも、導入までの時間を短くできます。
反対に他のサービスへの乗り換えは難しく、パッケージで提供されているサービス以外の導入は難しい点がデメリットです。
100万〜500万円の費用がかかります。素早くECショップを立ち上げつつ、ある程度の機能を求めている場合に、パッケージ型がおすすめです。
フルスクラッチ型
フルスクラッチ型とは、自社のECショップをはじめからプログラミングして構築する方法。すべてをカスタマイズするため、機能やデザインの細部までつくりこめます。
その反面、開発の期間と費用がかかる点がデメリットです。費用は最低でも数百万円以上はかかり、規模によってはそれ以上になることもあります。
自社でどうしてもオリジナルの機能や、デザインを必要としている場合におすすめです。
ECショップの売上を伸ばす方法
ECショップで売上を伸ばすには、以下の方法がおすすめです。
具体的なやり方について、次で解説します。
SEO対策で検索上位を狙う
SEO対策とは、検索結果を上位表示させるための施策。検索順位の上位に自社のECショップを表示させることができれば、多くのアクセスを集められます。
ECショップでのSEO施策としては、コンテンツSEOと内部対策、外部対策があります。
コンテンツSEOは良質なコンテンツをユーザーに届けることで上位表示を狙うこと。内部対策とは、Webサイトの中身から対策を行う方法です。Googleの検索エンジンのクローラー(Webサイトの巡回ロボット)に対して、正しく情報を伝えるためのユーザビリティを向上させることが挙げられます。
外部対策とは、ユーザーから被リンクをもらい、ユーザーのアクセスを集める手法です。
これらの手法で、検索結果の上位に自社のECショップを表示させることができれば、大量のアクセスを集められます。
キャンペーンを行う
キャンペーンを実施することも効果的です。具体的には、初回送料無料キャンペーンや無料お試し商品の配布などが挙げられます。キャンペーンによって、見込客のリストを集め、その後メルマガなどでECショップへのアクセスを促しましょう。
キャンペーンは短期的な売上だけではなく、ECショップの認知度を高めることや、リピーター獲得のためにも効果的な手法です。
インターネット広告で集客する
インターネット広告を利用する手法も効果的です。立ち上げたばかりのECショップは知名度がなく、流入経路を広告以外でつくるのは簡単ではありません。特に立ち上げた直後の集客方法の多くはWeb広告に頼ることが多いです。
具体的には以下の手法があります。
- YouTube広告
- リスティング広告
- SNS広告
Web広告はユーザーの目に触れやすく、即効性が高いため、立ち上げたばかりのECショップで効果を発揮します。
SNSを活用してサービスやサイトを認知させる
SNSを活用する方法もあります。
SNSはECサイトへの導線もつくりやすく、コミュニケーションを通して、顧客のファン化を効率的に進める手法としても効果的。また、多くの人に共有してもらい、バズを狙えれば一気に大量のアクセスが期待できるでしょう。
ECショップのメリットや種類を紹介しました
本記事ではECショップとは何か、導入のメリットとデメリット、必要な機能、主要な業務、ECサイトの種類、売上を伸ばす方法について解説しました。
ECサイトは最初の売上を作るのに時間がかかりますが、一度アクセスを集められれば、安定した売上をつくりやすい点がメリットです。
しかし、最初のアクセスを集めるためにやるべきことも多く、特に集客については力を入れる必要があります。
※ECショップをどのようにつくればいいかお困りの方は、システム幹事にご相談ください。専門のコンサルタントがあなたの要望を丁寧にヒアリングし、ECショップの最適な作り方や運用方法についてアドバイスします。相談料は一切かかりません。
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岩田
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初心者の方でも安心してご相談いただけます。
Q. ECショップとは何ですか?
ECショップとは、ネット上で売り買いをするショップのことです。「Electlic Commerce」の頭文字を取ったもので、直訳すると「電子商取引」となります。
Q. ECショップのメリットは?
ECショップのメリットは「時間を問わず販売できる」「ビジネス商圏が広げられる」などです。詳細は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。
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