- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー 業務システム
薬局の在庫管理システムおすすめ7選|選び方・導入メリットも紹介【2024年最新版】
「薬局に適した在庫管理システムにはどんなものがあるか知りたい」
「薬局に適した在庫管理システムはどのくらいの費用がかかるのか知りたい」
「在庫管理システムを導入するメリットを知りたい」
薬局に適した在庫管理システムに目を付けたということは、種類が多い薬剤の在庫管理が煩雑化して通常の業務に影響したり、薬剤師が不足していたり、勘だよりの発注により廃棄ロスや欠品による機会損失の増加しているのでしょう。そのため、薬局の在庫管理業務を効率化したいと思っているのではないでしょうか。
Excelで在庫管理をできないかと考える人も多いようですが、関数などを使って構築するため、多くの手間と時間がかかります。また、運用面においても入力などの手作業が発生するため、思うように効率化は進みません。
そこで薬局向け在庫管理システムを導入しようにも、数ある在庫管理システムからどれを選べばよいか悩んでしまうと思います。せっかく導入しても、コストだけ増えて自社の課題を解決できなければ意味がありません。
本記事では、以下についてお伝えします。
・在庫管理システムおすすめ7選
・在庫管理システムの選ぶ際のポイント
・薬局が在庫管理システムを導入するメリット
在庫管理システムの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
※在庫管理システムの導入を検討しているが、何を選べばよいかわからない、選ぶ時間がない、おすすめを知りたいという方は、システム幹事にお問い合わせください。予算や運用形態などを伺った上で、貴社にふさわしい在庫管理システム選定をお手伝いします。相談料・紹介料などはいっさい無料です。
薬局の在庫管理システムおすすめ7選
システム名 |
特徴 |
おすすめの企業 |
PS+マネジメント |
グループ内の店舗のデータを 本部で一括して確認可能 |
複数店舗を持つ薬局 |
Musubi AI在庫管理 |
最短3クリックで発注完了 |
すでに『Musubi』を導入している薬局 |
Medicine Supervision |
発注は、 「発注点方式」と「発注定数方式」 から選択可能 |
柔軟なカスタマイズが必要な薬局 |
CHOIS(チョイス) |
売上・売掛管理機能を実装 会計システムとの連動が可能 |
調剤薬局やドラッグストアの調剤部門 |
メドオーダー |
オペレーターによる 在庫管理に必要な資料作成 |
在庫・処方データなどの資料が欲しいが 作成が不得意な薬局 |
ASKAN |
天気などの外部要因も利用した 高度な需要予測 |
より高度な需要予測を必要とする薬局 |
9lione |
光学文字認識技術を活用した 手書き処方せんの読み取り |
近隣の薬局と 医薬品の貸し借りや売買をしている薬局 |
PS+マネジメント
画像引用:PS+マネジメント
『PS+マネジメント』は、処方データに基づく適正な発注数の算出や納品データによる自動入庫処理、レセプトコンピューター(以下レセコン)からの処方情報取り込みによる出庫管理が可能なシステムです。入庫・出庫金額や在庫金額などの変化をグラフ表示で確認できるため、日々の経営を直感的に分析しやすくなる点がおすすめです。
グループ内他店舗の不動在庫状況を確認できるので、商品を移動させることでグループとしての不動在庫を減らし、在庫を適正化するのに役立ちます。NSIPSに準拠したシステムです。
※NSIPS:日本薬剤師会が提案する薬局向けコンピュータシステム
提供会社 |
株式会社スズケン |
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機能 |
発注業務機能 |
◯ |
|
入庫業務機能 |
◯ |
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出庫業務機能 |
◯ |
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検索業務機能 |
⎯⎯ |
||
データ出力業務 |
◯ |
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患者来局予測機能 |
⎯⎯ |
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帳票業務 |
⎯⎯ |
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マスタ保守業務 |
⎯⎯ |
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棚卸業務 |
⎯⎯ |
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契約業務 |
⎯⎯ |
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遡り業務 |
⎯⎯ |
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年次業務 |
⎯⎯ |
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有効期限管理業務 |
◯ |
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ロット管理業務 |
◯ |
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麻薬管理業務 |
⎯⎯ |
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他店舗との在庫情報共有 |
◯ |
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他システムとの連携 |
◯ |
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特徴 |
グループ内の店舗のデータを 本部で一括して確認可能 |
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タイプ |
⎯⎯ |
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対応端末 |
⎯⎯ |
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対応できる店舗規模 |
⎯⎯ |
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導入実績 |
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無料トライアル |
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利用料金 |
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サポート体制 |
⎯⎯ |
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おすすめの企業 |
複数店舗を持つ薬局 |
Musubi AI在庫管理
画像引用:Musubi AI在庫管理
『Musubi AI在庫管理』は、AIによる需要予測アルゴリズムが毎日の発注をリストで提示し、最短3クリックで発注ができるシステムです。各患者さんの来局履歴や次回の来局予測を可視化したり、特定の患者さんをカレンダーで表示したりも可能です。
AIアルゴリズムが自動で薬と独自コードを紐づけてくれます。そのため、「PTP(包装シート)とバラ」や「壺とチューブ」の違い、経腸栄養剤の味の違いでの在庫管理もしやすくなります。
自店舗だけでなく、他店舗の不動在庫や有効期限間近の商品も確認可能。現在開発中(2022年5月現在)の店舗間融通・売却機能が実装されると、さらに不動在庫の圧縮を容易にできます。他にも、棚卸などの帳票作成や期間を指定して医薬品の購入・払出しを集計する機能も追加予定です。
提供会社 |
株式会社カケハシ |
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機能 |
発注業務機能 |
◯ |
|
入庫業務機能 |
◯ |
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出庫業務機能 |
◯ |
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検索業務機能 |
⎯⎯ |
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データ出力業務 |
◯(予定) |
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患者来局予測機能 |
◯ |
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帳票業務 |
◯(予定) |
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マスタ保守業務 |
⎯⎯ |
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棚卸業務 |
◯(予定) |
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契約業務 |
⎯⎯ |
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遡り業務 |
⎯⎯ |
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年次業務 |
⎯⎯ |
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有効期限管理業務 |
⎯⎯ |
||
ロット管理業務 |
⎯⎯ |
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麻薬管理業務 |
⎯⎯ |
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他店舗との在庫情報共有 |
◯ |
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他システムとの連携 |
◯ |
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特徴 |
最短3クリックで発注完了 |
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タイプ |
クラウド型 |
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対応端末 |
⎯⎯ |
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対応できる店舗規模 |
⎯⎯ |
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導入実績 |
⎯⎯ |
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無料トライアル |
⎯⎯ |
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利用料金 |
⎯⎯ |
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サポート体制 |
⎯⎯ |
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おすすめの企業 |
すでに『Musubi』を 導入している薬局 |
Medicine Supervision
画像引用:Medicine Supervision
『Medicine Supervision』は、発注において、各医薬品の安全在庫数を基準にする「発注点方式」と過去の出庫数を基準にする「発注定数方式」から選べます。どちらも適正数量を自動で算出しますので、安定した在庫管理が可能です。
バーコードやハンディターミナルも使用可能で、医薬品の入庫・出庫手続きが簡単に行えます。包装単位や小分け単位、錠やmlなどのバラ単位で扱えるため、各薬局の運用スタイルに合わせた在庫管理も可能。医薬品の値引き等における遡及一括処理が可能なため、作業時間を短縮できます。
医薬品の在庫管理を広くサポートし、契約業務や麻薬管理業務など多機能を誇ります。
提供会社 |
株式会社電算 |
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機能 |
発注業務機能 |
◯ |
|
入庫業務機能 |
◯ |
||
出庫業務機能 |
◯ |
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検索業務機能 |
◯ |
||
データ出力業務 |
◯ |
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患者来局予測機能 |
⎯⎯ |
||
帳票業務 |
◯ |
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マスタ保守業務 |
◯ |
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棚卸業務 |
◯ |
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契約業務 |
◯ |
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遡り業務 |
◯ |
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年次業務 |
◯ |
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有効期限管理業務 |
◯ |
||
ロット管理業務 |
◯ |
||
麻薬管理業務 |
◯ |
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他店舗との在庫情報共有 |
⎯⎯ |
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他システムとの連携 |
⎯⎯ |
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特徴 |
発注は「発注点方式」と 「発注定数方式」から選択可能 |
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タイプ |
⎯⎯ |
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対応端末 |
⎯⎯ |
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対応できる店舗規模 |
⎯⎯ |
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導入実績 |
長野赤十字病院 |
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無料トライアル |
⎯⎯ |
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利用料金 |
⎯⎯ |
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サポート体制 |
⎯⎯ |
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おすすめの企業 |
柔軟なカスタマイズが必要な薬局 |
CHOIS(チョイス)
画像引用:CHOIS(チョイス)
『CHOIS』は、医薬品の発注や入出庫、在庫、棚卸などの業務に加え、売上や売掛なども集中管理できるシステムです。クラウド環境で運用するため、店舗間で情報共有しリアルタイムでのデータ参照も可能。また、売上・売掛管理のために、会計システムと連動もさせられます。
入出庫データを基にした在庫管理、店舗間での在庫融通などにより、不動在庫や過剰在庫を圧縮でき、チェーン店全体の在庫改善を可能にします。
提供会社 |
SCSK株式会社 |
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機能 |
発注業務機能 |
◯ |
|
入庫業務機能 |
◯ |
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出庫業務機能 |
◯ |
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検索業務機能 |
⎯⎯ |
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データ出力業務 |
⎯⎯ |
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患者来局予測機能 |
⎯⎯ |
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帳票業務 |
⎯⎯ |
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マスタ保守業務 |
◯ |
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棚卸業務 |
◯ |
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契約業務 |
⎯⎯ |
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遡り業務 |
⎯⎯ |
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年次業務 |
⎯⎯ |
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有効期限管理業務 |
⎯⎯ |
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ロット管理業務 |
⎯⎯ |
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麻薬管理業務 |
⎯⎯ |
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他店舗との在庫情報共有 |
◯ |
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他システムとの連携 |
◯ |
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特徴 |
売上・売掛管理機能を実装しており 会計システムとの連動が可能 |
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タイプ |
クラウド型 |
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対応端末 |
⎯⎯ |
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対応できる店舗規模 |
⎯⎯ |
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導入実績 |
株式会社アインファーマシーズ |
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無料トライアル |
⎯⎯ |
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利用料金 |
⎯⎯ |
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サポート体制 |
⎯⎯ |
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おすすめの企業 |
調剤薬局やドラッグストアの調剤部門 |
メドオーダー
画像引用:メドオーダー
『メドオーダー』は、レセコンメーカー各社に対応しており、出庫データをリアルタイムに更新でき、正確な出庫管理が可能なシステム。需要予測では蓄積していく処方データによりAIが学習していくので、運用するに連れて発注点の適正化が進み、対物業務を削減できます。
ベンダーに所属するオペレーターが、在庫データをはじめ不動在庫一覧等の資料を作成します。そのため、事務作業の削減も推進可能です。
医薬品在庫を他薬局と共有できるサービス「メドシェア」と連携可能。「メドシェア」を通して医薬品の購入・出品をすることでより在庫の効率化をはかれます。
提供会社 |
株式会社ファーマクラウド |
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機能 |
発注業務機能 |
◯ |
|
入庫業務機能 |
◯ |
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出庫業務機能 |
◯ |
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検索業務機能 |
⎯⎯ |
||
データ出力業務 |
◯ |
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患者来局予測機能 |
◯ |
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帳票業務 |
⎯⎯ |
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マスタ保守業務 |
⎯⎯ |
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棚卸業務 |
⎯⎯ |
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契約業務 |
⎯⎯ |
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遡り業務 |
⎯⎯ |
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年次業務 |
⎯⎯ |
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有効期限管理業務 |
◯ |
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ロット管理業務 |
⎯⎯ |
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麻薬管理業務 |
⎯⎯ |
||
他店舗との在庫情報共有 |
⎯⎯ |
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他システムとの連携 |
◯ |
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特徴 |
オペレーターによる、 在庫管理に必要な資料作成 |
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タイプ |
⎯⎯ |
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対応端末 |
⎯⎯ |
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対応できる店舗規模 |
⎯⎯ |
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導入実績 |
⎯⎯ |
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無料トライアル |
⎯⎯ |
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利用料金 |
⎯⎯ |
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サポート体制 |
⎯⎯ |
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おすすめの企業 |
在庫・処方データなどの資料が欲しいが 作成が不得意な薬局 |
ASKAN
画像引用:ASKAN
『ASKAN』は、過去の処方データから予測調剤量を算出することにより、発注業務を削減可能なシステム。AIが患者や地域の特性、医療機関や医師ごとの傾向だけでなく、天気や気温などの外部要因も学習します。それによって、さらに高度な需要予測を実現しています。
過去の処方データをもとに予測調剤量を算出することで、発注時間を10分/日にし、発注業務を1/10に削減可能。発注にかかる人件費も95%カットできます。在庫率は0.55-0.86ヶ月となり、1日平均欠品回数も0.5回/日という実績を持ちます。
発注業務の時間とコストをいちだんと削減したい場合におすすめです。
提供会社 |
アサイクル株式会社 |
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機能 |
発注業務機能 |
◯ |
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入庫業務機能 |
◯ |
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出庫業務機能 |
◯ |
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検索業務機能 |
⎯⎯ |
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データ出力業務 |
⎯⎯ |
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患者来局予測機能 |
◯ |
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帳票業務 |
⎯⎯ |
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マスタ保守業務 |
⎯⎯ |
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棚卸業務 |
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契約業務 |
⎯⎯ |
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遡り業務 |
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年次業務 |
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有効期限管理業務 |
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ロット管理業務 |
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麻薬管理業務 |
⎯⎯ |
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他店舗との在庫情報共有 |
⎯⎯ |
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他システムとの連携 |
⎯⎯ |
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特徴 |
天気などの外部要因も 利用した高度な需要予測 |
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タイプ |
⎯⎯ |
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対応端末 |
⎯⎯ |
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対応できる店舗規模 |
⎯⎯ |
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導入実績 |
⎯⎯ |
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無料トライアル |
⎯⎯ |
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利用料金 |
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サポート体制 |
⎯⎯ |
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おすすめの企業 |
より高度な需要予測を必要とする薬局 |
9lione
画像引用:9lione
『9lione』は、人工知能が在庫消費データを基に需要・消費予測を行って発注提案して在庫の無駄を減少させるシステム。グループ店舗間の情報共有に加えて、近隣薬局との医薬品の貸し借りや売買をチェック・調整する機能を実装。そのため、より正確な在庫管理が可能です。
従来のバーコードリーダーを使わず、GS-1コードの読み取りにより、紙やエクセルでの管理に必要だった作業時間を大幅に削減できます。また、薬剤師や医療従事者が臨床現場での経験を元にUI/UXの設計を行っているため、従来の在庫管理システムにあった見にくい設計を払拭し、学習コストを抑えています。
光学文字認識技術(OCR)を活用し、タブレットやスマートフォンで手書き処方箋の読み取りが可能なので、手入力の作業が減り負担の軽減に貢献してくれます。
サービス内容の異なるプランを複数用意してあるので、コストを抑えた運用を行いやすくなっています。また、店舗ごとに専任サポートが配属されるのも特徴です。
提供会社 |
株式会社9lione |
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機能 |
発注業務機能 |
◯ |
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入庫業務機能 |
◯ |
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出庫業務機能 |
◯ |
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検索業務機能 |
⎯⎯ |
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データ出力業務 |
⎯⎯ |
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患者来局予測機能 |
◯ |
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帳票業務 |
⎯⎯ |
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マスタ保守業務 |
⎯⎯ |
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棚卸業務 |
◯ |
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契約業務 |
⎯⎯ |
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遡り業務 |
⎯⎯ |
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年次業務 |
⎯⎯ |
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有効期限管理業務 |
⎯⎯ |
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ロット管理業務 |
⎯⎯ |
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麻薬管理業務 |
⎯⎯ |
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他店舗との在庫情報共有 |
◯ |
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他システムとの連携 |
⎯⎯ |
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特徴 |
光学文字認識技術を活用した、 手書き処方せんの読み取り |
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タイプ |
クラウド型 |
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対応端末 |
・パソコン ・タブレット ・スマートフォン |
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対応できる店舗規模 |
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導入実績 |
⎯⎯ |
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無料トライアル |
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利用料金 |
・スタンダードプラン ¥9,800円/月(1ヶ月間無料) ・プレミアムプラン ¥29,800円/月(3ヶ月間無料) ・エンタープライズプラン ¥49,800円/月 |
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サポート体制 |
店舗ごとの専任サポート |
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おすすめの企業 |
近隣の薬局と医薬品の貸し借りや 売買をしている薬局 |
※在庫管理システムの導入を検討しているが何を選べばよいかわからない、選ぶ時間がない、おすすめを知りたい方は、システム幹事にお問い合わせください。予算や運用形態などを伺った上で、貴社にふさわしい在庫管理システム選定をお手伝いします。相談料・紹介料などは無料です。
在庫管理システムの選び方
冒頭で製品比較を行いましたが、どのシステムが自社にピッタリでしょうか。在庫管理システムはそれぞれに異なる特徴を持っています。
どのような点に注目して選べばよいか、判断材料になるものを5つ取り上げます。
対応できる店舗規模
多くの在庫管理システムは店舗規模を選ばず利用できますが、一部の在庫管理システムでは個店から小規模の薬局に特化しています。また、病院内の薬局を想定していて、医師や看護師との連携のしやすさを機能に盛り込んでいるものもあります。この機能は先述の「Medicine Supervision」が備えています。規模が特化したシステムには、公式サイトにその旨が表記されています。
システムを薬局と共同開発している
システムによっては、薬剤師や医療従事者が設計に携わっているものがあり、現場での運用のしやすさを重視したシステムがあります。例えば、表のカスタマイズのしやすさや設定の容易さなどが考慮されています。これは「9lione」で実現されている機能です。他にも、現場の意見を取り入れて、操作画面の扱いやすさに反映しているものもあります。
薬剤師や医療従事者が設計に携わっているなど、現場の声がシステムに反映されていると大きな強みになります。
需要予測発注ができるか
レセコンが蓄積している過去の処方データや来局データなどから需要を予測し、発注に反映する機能を備えたものがあります。その機能によって、これまで職歴の長い薬剤師の勘頼りの発注や、空き箱発注などで発生していたミスを防ぐことが可能です。「Musubi AI在庫管理」などが需要予測発注機能を持っています。
ただし、レセコンとデータ共有するためにはレセコンが”NSIPS”に準拠している必要があります。NSIPSは日本薬剤師会が策定している、調剤システムを連動させるための仕様です。
在庫管理システムを検討する際には、そのシステムがNSIPSに準拠しているレセコンと連携可能か確認しましょう。
他にも、医師の傾向や天気などの外部要因を判断材料として、より高度な需要予測が可能なシステムもあります。需要予測をさらに重視する場合は、これらのシステムを検討するとよいでしょう。
料金体系がどうなっているか
導入の費用対効果を測る上でも、料金体系がどのようになっているかを把握しておくことは重要です。公式サイトで利用料金を公表している在庫管理システムは少ないですが、必ず問い合わせをした上で検討に入りましょう。
・買い切りタイプのもの
・1プランの固定月額のもの
・複数プランが用意されていてプランにより料金が異なるもの
などさまざまです。また、初期費用が必要なものと不要なものもあります。複数プランを用意しているシステムの例が「9lione」です。
多機能は必要ないので費用を抑えたい、月額が多少割高でも初期費用を抑えたいとかいった希望があれば、機能だけで判断せず料金体系もしっかり確認しましょう。
サポートの内容がどうなっているか
サポートについても、公式サイトでサポート内容が公表されていない在庫管理システムがあります。電話サポートのみか遠隔サポートがあるのか、または店舗まで来てくれるのかなど、サポートの内容で運用効率が変わってくるため、導入前に確認が必要です。
一部のシステムでは、薬局業務に詳しいオペレーターがユーザーに代わってデータなどの資料を作成してくれます。「メドオーダー」がその一例です。また、システムエンジニアによるカスタマイズに対応しているものもあります。
導入後のことも見据えて、サポート内容をしっかり確認してください。
薬局が在庫管理システムを導入するメリット
ここまで、各在庫管理システムの特徴を比較し、選び方のポイントをお伝えしてきました。システムの導入を検討する上で、メリットも重要です。
人的ミスの防止と作業品質の向上ができる
これまで、人が目視で行っていたために起きていた在庫のカウントミスを防げるようになります。医薬品では、同じ薬でもシート状のものやバラのもので区別があったり、内容量や成分量の違いがあったりするので、それぞれ別で管理しなければならないからです。
人の検品では、これらの取り違える可能性が高く、在庫管理が難しいです。
在庫管理システムでは別のものとして管理されるので、作業の安全性が向上します。目視で行っていた時には発生していたであろう数字の書き間違いなどのケアレスミスがなくなる点も、在庫管理システムのメリットです。
店舗間のデータをリアルタイムで把握できる
在庫管理システムでは、自店舗をはじめグループ内の他店舗の在庫も確認できるものがあります。不動在庫や有効期限間近の医薬品情報も共有可能で、店舗間で在庫を融通し合うことで、グループ内の廃棄ロスを減らすことができ、緊急時に貸し借りもできます。
他にも一部のシステムでは、同一グループではない近隣薬局とのデータ共有が可能。この場合も、店舗間で在庫の融通や売買ができるようになっています。
これらの機能により、経営状況の改善や患者さんへのサービスの向上につながるので、店舗間でリアルタイムにデータを共有できるメリットは大きいです。
【まとめ】薬局に在庫管理システムを導入について
本記事では、薬局の在庫管理システムについて、以下の内容をお伝えしました。
・在庫管理システムおすすめ7選
・在庫管理システムの選ぶ際のポイント
・薬局が在庫管理システムを導入するメリット
薬局の在庫管理は点数も多く、業界ならではの特徴もあり大変です。だから、在庫管理システムを活用することで、複雑かつ膨大な発注業務を省力化でき、欠品による機会損失や廃棄による利益損失も軽減可能です。
全業務量の中から在庫管理という対物業務を削減することで、対人業務に重点を置くなど多くのメリットを得られます。これを機会に、自社の薬局に最適な在庫管理システムの導入を検討してみてください。
※在庫管理システムの導入を検討しているが、何を選べばよいかわからない、選ぶ時間がない、おすすめを知りたいという方は、システム幹事にお問い合わせください。予算や運用形態などを伺った上で、貴社にふさわしい在庫管理システム選定をお手伝いします。相談料・紹介料などはいっさい無料です。
コンサルタントのご紹介
岩田
専任のコンサルタントが、
お客様の予算と目的を丁寧にヒアリング。
最適な会社をピックアップ・ご紹介させていただきます!
初心者の方でも安心してご相談いただけます。
Q. 薬局向け在庫管理システムのおすすめは?
おすすめの薬局向け在庫管理システムとして「PS+マネジメント」「Musubi AI在庫管理」等が挙げられます。それぞれの詳しい特徴は記事内で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
Q. 薬局向け在庫管理システムを選ぶ際のポイントは?
薬局向け在庫管理システムを選ぶ際のポイントとして「需要予測発注ができるか」「料金体系がどうなっているか」等が挙げられます。詳しい選び方については記事をご覧ください。
この記事を書いた人
吉崎 孝幸
専門分野: Webディレクション・Webライティング
元パン屋。マーケティングとライティングの面白さにハマり、生地作りから記事作りに転身。現在は店舗ビジネスを中心にWebコンサルティングやWebディレクションを行っている。
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