ミドルウェアとは?アプリ・システム開発との関係・仕組み・役割・具体例を解説【2024年最新版】

ミドルウェアとは?アプリ・システム開発との関係・仕組み・役割・具体例を解説!

・アプリ・システム開発プロジェクトでよく耳にするミドルウェアとは?
・ミドルウェアがアプリの動作に果たす役割は?
・ミドルウェアはアプリ・システム開発とどのように関係している?

システム・アプリ開発の企業担当者の方なら、上述したような疑問を抱えているのではないでしょうか?ミドルウェアはアプリ・システム開発に深く関連する重要な要素。開発プロジェクトをスムーズに進めるためにも、担当者なら少なくともミドルウェアの基本を把握しておくことが重要です。

そこで本記事では、仕組み・役割・具体例からアプリ・システム開発との関係まで、わかりにくいミドルウェアの基本を徹底解説!よりミドルウェアが重要になる組み込み系開発との関係も紹介していきます。

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目次
  1. 1. ミドルウェアとは?
    1. 1-1. 基本・仕組み
    2. 1-2. ライブラリ・フレームワークとの違い
    3. 1-3. ミドルウェアの代表例
  2. 2. ミドルウェアの役割・メリット
    1. 2-1. OSだけでは難しい高度な処理を実現
    2. 2-2. サーバOS / ハードウェアの違いを吸収
  3. 3. アプリ・システム開発とミドルウェアの関係
    1. 3-1. オープン系はさまざまなミドルウェアを利用可能
    2. 3-2. 組み込み系では独自ミドルウェアを開発する場合もある
  4. 4. ミドルウェア開発まとめ

ミドルウェアとは?

ミドルウェア(Middleware)とは、OSとアプリケーションの中間(Middle)レイヤーに位置し、アプリケーションを補完する機能をパッケージングしたソフトウェア(Software)

ソフトウェア アプリケーション ミドルウェア の関係

ソフトウェアという点においては、ミドルウェアもOS / アプリケーションと同様ですが、それぞれのソフトウェアとしての役割は大きく異なります。

OS(Operating System)

ハードウェアの制御・操作(オペレーション)を含む、

コンピューターの汎用的な機能を提供するソフトウェア

ミドルウェア

アプリケーションの機能を

補完することを目的としたソフトウェア

アプリケーションソフトウェア

OSの機能を応用した

ジョブ実行を目的としたソフトウェア

まずハードウェアとソフトウェアの違いは下記の通り。ハードウェアは物質的なもので、手で触れられるものです。

ハードウェア ソフトウェア 違い

OSはWindowsやLinuxなどが該当します。WindowsなどのOSがそもそもハードウェアのなかにないと動作しません。
ミドルウェアには、サーバー・データベース管理システムなどが該当します。
アプリケーションソフトウェアには、Webブラウザ・表計算ソフト・メールソフトなどが該当します。目的に応じて動作するものです。

広義においては、OSとアプリケーションの中間レイヤーに位置し、アプリケーションにはない機能を提供できるソフトウェアは、すべて「ミドルウェア」ということになります。

※アプリケーション・ソフトウェアの違いについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:アプリケーション開発とソフトウェア開発は何が違う?意味・定義や開発手順・方法を解説

基本・仕組み

これだけでは、ミドルウェアを具体的にイメージしにくいかもしれないため、macOSを例に挙げてミドルウェアの基本・仕組みを簡単に解説しておきましょう。

macOSは単なるオペレーティングシステムだと思われがちです。しかし、パッケージでインストールすると、OS / ミドルウェア / アプリケーションすべてのソフトウェアがレイヤー形式でインストールされます。

Apple Developer

画像引用:Apple Developer

macOSのコアOSとなる「Darwin」の上層レイヤーに、データ管理・Web接続などのAPIを集めた「Core Service」があります。さらにその上層レイヤーに、マルチメディア関連のAPIを集めた「Media」があることがお分かりでしょう。

さらにその上層レイヤーには、Objective-Cで書かれ、macOSの開発環境としても利用されるAPI(Application Programming Interface)「Cocoa」が配置。Cocoaに乗る形で「Safari」などのアプリケーションがインストールされます。

一般的に、ミドルウェアという概念はmacOSにはありませんが、CocoaでmacOSネイティブアプリを作れば、Core Service / Mediaで提供されている機能は、アプリケーションに実装することなく開発可能。事実上、Core ServiceからCocoaまでのレイヤーは、macOSにとってのミドルウェアだといえます。

複数のアプリケーションに共通の機能を提供する

OSとアプリケーションの中間レイヤーにミドルウェアを配置する最大のメリットは、複数のアプリケーションに共通の機能を提供できること。たとえば、Webブラウザで映画を見ながらZoomでビデオ会議していると、両アプリの動画・音がMacによってストリーミング(スマホなどでネットに接続しながら動画などを再生できること)されます。これができるのは、どちらのアプリもmacOSのミドルウェアといえる「Core Audio」「WebKit」を利用しているからです。

複数のアプリケーションに共通の機能を提供する

ミドルウェアによって共通の機能を提供できると、共通部分としてパッケージで備わっているミドルウェアを使えば、「共通の機能」をアプリケーション開発段階でわざわざ一から開発せずに済むのです。

サーバOS向け機能をパッケージしたミドルウェアもある

Linux / UNIXなどのサーバOSは、堅牢ではあるものの機能はシンプルにまとめられています。そのため、あって当たり前だと思える機能(データベース管理システムなど)が搭載されていないこともあるのです。これを補完する目的で開発されたのが、サーバOS向けによく使われる機能をパッケージングしたミドルウェア。

ミドルウェアといった場合、サーバOS向けミドルウェア製品を指すことが一般的です。近年では、システム開発のベースとしてネットワーク・サーバを含むインフラに「サーバOS + ミドルウェア」をインストールした「PaaS(Platoform as a Service)」を利用することも増えています

ライブラリ・フレームワークとの違い

ミドルウェアは「OSとアプリケーションの中間レイヤーに位置し、アプリケーションの機能を補完する」ソフトウェアです。ただし、よく使われる機能をまとめたアプリ開発のベースとなるソフトウェアには、ライブラリ・フレームワークも存在します。

両者はよく似ていますが、ミドルウェアは単体でも動作するのに対し、ライブラリ・フレームワークはそれ単体で動作しないことが大きな違い。ライブラリ・フレームワークは、あくまでもアプリ開発のペースとなるプログラムです。たとえば、PythonのWebアプリケーションフレームワークの代表である「Django」は、ログイン / アウト、ユーザー認証、コンテンツ管理、RSSフィード、サイトマップなどのWebアプリに必須の機能を網羅しています。しかし、OSにインストールしただけでは利用できません。

ミドルウェアの代表例

ミドルウェアの代表例

OSとアプリケーションの中間レイヤーに位置するソフトウェアは、すべてミドルウェアに分類されます。そのため、提供する機能の異なる多種多様なパッケージソフトウェア(ミドルウェア)が存在するのです。ミドルウェアをより具体的にイメージできるよう、以下から代表的ともいえるミドルウェアをいくつか紹介していきましょう。

DBMS(データベースマネジメントシステム)

Webアプリ・業務システム・ゲームなどで必須のデータベースを管理するミドルウェアが、データベース管理システム(DataBase Management System)です。データベースとは、ある特定のルールに従って整理された情報(データ)の集まりのこと。DBMSとは、ある特定のルールに従ってデータベースの構築、データの追加・保管・削除・修正、データ検索などを実行するための管理システムのことです。

DBMSは、アプリからのリクエストを受けて「該当するデータを返す、加工して返す」「データを追加・保管・削除・修正」する役割を持ちます。現在主流として利用されているのは、関係データベースとも呼ばれる「リレーショナルデータベース(RDBMS)」であり、代表的なRDBMSには「MySQL」「PostgreSQL」「SQL Server」「Oracle」などがあります。

DBMSには無料で使えるものや有料のもの、クラウド版やオンプレミスなど様々に種類があるので、目的や自社の課題に沿ってDBMSを選びましょう。

MySQLの詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事:サーバ構築に欠かせないMySQLとは?サーバにおけるMySQLの役割・仕組み・基本を解説!

Webサーバ

Webサーバとは、Webブラウザからのリクエストに応じて、静的なWebページ(コンテンツ)を返す役割を果たす、Webアプリ・Webサイトなどで利用されるミドルウェアのこと。「静的なコンテンツしか返せないのでは、Webアプリに使えないのでは?」そう感じる方がいるかもしれません。しかし、動的なコンテンツ(リクエストに応じて内容が変わる)をリクエストされた場合は、アプリケーションにリクエストを転送して処理結果を受け取る役割も果たします。まさに、Webアプリの機能を補完するミドルウェアといえます。

Webサーバの代表例としては「Apache HTTP Server」「nginx」「Internet Information Service」などが挙げられます。

アプリケーションサーバ

アプリケーションサーバ(APサーバ)とは、プログラミング言語で書かれたアプリケーションの実行環境や、データベース接続を提供するミドルウェアのこと。また、ミドルウェアとしてのAPサーバには、Webサーバからのリクエストを処理するための実行環境である「Webアプリケーションサーバ」も存在します。

Javaで書かれたWebアプリは、WebAPサーバである「Tomcat」および「Apache」などのWebサーバが必要。DBMSと合わせてWebアプリを構成する3層構造と呼ばれています。
ただし、PHPで書かれたWebアプリは「Apache」がWebサーバ / APサーバを兼ねるため、必ずしもAPサーバが別途必要なわけではありません。代表的なAPサーバとしては「Tomcat」「Unicorn」「Gunicorn」などが挙げられます。

サーバを選ぶ際は、アプリケーションサーバの提供元からのセキュリティ情報を必ずチェックしましょう。また、アプリケーションサーバと連動するソフトウェアの更新が必要な場合は、すぐに対応しましょう。でないとセキュリティが脆弱なあまり、情報漏洩などの恐れが生じます。

その他

メッセージ通信・システム連携などで利用される「IBM MQ」、複数のソフトウェアを統合してビジネスプロセスを自動化・管理(BPM)する「Microsoft BizTalk Server」など、ミドルウェアに分類されるソフトウェアパッケージは多種多様です。

サーバ・ネットワーク監視に利用される「A-AUTO」「JP1」など、システム運用系のミドルウェアパッケージもあります。

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ミドルウェアの役割・メリット

ミドルウェアの役割・メリット

「OSとアプリケーションの中間レイヤーに位置し、アプリケーションの機能を補完する」というミドルウェアの説明は、そのままミドルウェアの役割に置き換えられます。

ミドルウェアが本来の役割を果たすことで、複数のアプリに共通の機能を提供できる、OSには実装されていないがアプリに実装するほどでもない機能開発を省略できるメリットが得られます。当然のことながら、アプリ開発費用の削減効果も期待できるでしょう。

OSだけでは難しい高度な処理を実現

たとえば、エンタープライズ向け業務システムなどでは、アプリケーションごとにサーバを物理的に分離して運用するケースが少なくありません。データ連携・通信系のミドルウェアを活用することで、これらの異なるソフトウェアを統合して管理することも可能になります。

サーバOS / ハードウェアの違いを吸収

Linux / UNIX / Windowsなど、サーバOSにはいくつかの種類があり、構築するサーバのハードウェアも多種多様です。ミドルウェアなしでアプリ開発も可能ですが、OSの違い・ハードウェアの違いを意識する必要があり、ベースとなるOSが異なれば最終的な動作が異なる場合もあります。

一方、複数のサーバOSに対応するミドルウェアを活用すれば、OS / ハードウェアの違いをミドルウェアが吸収。これによって、OSやハードウェアの違いを意識することなく、アプリケーション開発に集中できる環境を実現できます。アプリケーションごとに影響せずに異なったOS・ハードウェアでも同じように動作できるようになります。

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アプリ・システム開発とミドルウェアの関係

アプリ・システム開発において「OSとアプリケーションの中間レイヤーに位置し、アプリケーションの機能を補完する」ミドルウェアの果たす役割は重要。しかし、プロジェクトによって、アプリ・システム開発とミドルウェアの関わり方は微妙に変化します。

オープン系はさまざまなミドルウェアを利用可能

Linux / MySQLなどを活用したオープン系システム開発・アプリ開発の場合、有償 / 無償を問わず、市場に存在する多種多様なミドルウェアを利用できます。アプリ・システムの目的に応じた適切なミドルウェアを選択すれば、工数やコストの削減、開発期間の短縮が見込めるでしょう。

仮に既存のミドルウェアでは対応できないことがあっても、ミドルウェア自体のカスタマイズ性が高いため、機能をゼロから開発する機会はそれほど多くありません。

組み込み系では独自ミドルウェアを開発する場合もある

一方、Linux / UNIXなどのサーバOSよりも、さらにシンプルなRTOS(Real Time Operating System)を活用して、さまざまなハードウェアに組み込まれる「組み込み系開発」では、ミドルウェアの関係性がやや異なります。
※RTOS:期限がある処理を実行するための機能を備えたOS

OSとアプリケーションの中間レイヤーに配置されるという意味では、組み込み系もオープン系も変わりありません。しかし、シンプルなRTOSの機能を補うため、一般的に組み込み系では以下のようなミドルウェアが利用されます。

・ユーザーインターフェイス
・画像認識・音声認識
・ファイルシステム
・通信プロトコル
・日本語処理

これらは、組み込み系ミドルウェアベンダーの製品を利用することもあります。ただし、ハードウェアが異なることによる移植作業が必要になることも多いです。そのため、組み込み系システム開発においては、独自のミドルウェアを開発するケースも珍しくありません

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ミドルウェア開発まとめ

ミドルウェアとはなにか?アプリ・システム開発とどのように関係するのか?知りたい方に向け、本記事では、仕組み・役割・具体例からアプリ・システム開発との関係まで、わかりにくいミドルウェアの基本を解説するとともに、よりミドルウェアが重要になる組み込み系開発との関係も紹介してきました。

ミドルウェアには種類が複数あります。ミドルウェアを自社開発する場合、DBMS・Webサーバ・アプリケーションサーバなど各システムについて精通していないと開発は難しいです。

DBMSをはじめとしたミドルウェアは、アプリ・システム開発プロジェクトに欠かせない要素です。オープン系では新たにミドルウェアを開発するパターンは少ないものの、どのミドルウェアをどう組み合わせるかによって開発効率が異なり、カスタマイズが必要になる場合もあります。IT担当者がミドルウェアの概要を理解しておけば、依頼先を見極め易くなるでしょう。

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Q. ミドルウェアとは何ですか?

ミドルウェアとは、アプリケーションを補完する機能をパッケージングしたソフトウェアのことです。OSとアプリケーションの中間レイヤーに位置しているの特徴があります。

Q. ミドルウェアのメリットは?

ミドルウェアのメリットは「OSだけでは難しい高度な処理を実現できる」「サーバOS / ハードウェアの違いを吸収できる」などです。詳細は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。