労務管理システム比較6選|労務のカバー範囲や健康保険組合に注目?【2024年最新版】

労務管理システム比較6選|労務のカバー範囲や健康保険組合に注目!?

会社の成長とともに社員が増えたことで、
「これまでの労務管理が困難になった」
「書類管理が煩雑なので、労務管理をシステムで一元管理したい」
「さまざまな労務管理システムが販売されていて、どれが自社に最適か迷う」
このようなお悩みをお持ちの企業は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、各社が提供するクラウド型労務管理システムの機能や料金を比較して徹底解説。また労務管理システムを比較する際に押さえておきたいポイントも紹介します。
労務管理システムの導入を検討されている方はぜひ参考にしてください。

※どの労務管理システムを選べばよいか分からないときは、システム幹事にお気軽にご相談ください。予算と目的に最適な労務管理システムをご紹介いたします。相談料や紹介料は一切かかりません。

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目次
  1. 1. 労務管理システムとは?
  2. 2. 労務管理システムを比較
    1. 2-1. SmartHR
    2. 2-2. freee人事労務
    3. 2-3. ジョブカン労務HR
    4. 2-4. jinger労務
    5. 2-5. オフィスステーション労務
    6. 2-6. 奉行Edge 労務管理電子化クラウド
  3. 3. 労務管理システム選びで比較すべきポイント
    1. 3-1. 全機能をカバーか部分的にカバーか
    2. 3-2. どの健康保険組合の書類に対応しているか
    3. 3-3. どのくらいの従業員数・どんな従業員がいるか
    4. 3-4. 他システムとの連携ができるか
    5. 3-5. 料金体系がどのようになっているか
    6. 3-6. サポートの体制はどうなっているか
  4. 4. 労務管理システムは自作や外注可能?
  5. 5. 【まとめ】労務管理システム比較

労務管理システムとは?

労務管理システムとは、その名の通り労務関係の業務を効率化するためのシステムです。
例えば、社会保険や福利厚生加入に関する書類の作成・提出、労使関係の管理、勤怠管理や給与計算、安全衛生の管理などが労務関係の業務に該当します。

この中でとくに勤怠管理と給与計算では専用のシステムが普及していますが、これらを含め労務に関するさまざまな業務をサポートするシステムが労務管理システムです。

労務管理システムは主に以下のような機能を持っていることが一般的です。

・入退社手続き:社会・雇用保険の資格取得・喪失に関する各種書類の作成など
・従業員情報管理:扶養家族の追加・削除、マイナンバー収集・住所変更など
・年末調整手続き:年末調整書類の作成および提出
・雇用契約書の作成、締結:雇用契約書や秘密保持誓約書などの作成および締結

労務管理システムの導入により、各種書類の発行・作成・手続き等の効率化や関係機関への提出にかかる手間の削減、給与計算や勤務時間の自動集計、従業員による不正の防止といったメリットを受けることができます。

また、法改正によるシステム修正が不要である点や他システムと柔軟に連携ができる点なども、労務管理システムを利用するメリットだといえるでしょう。

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労務管理システムを比較

まずは厳選した労務管理システムの概要を下記表にて比較します。

システム名

特徴

料金

導入実績数

SmartHR

・年末調整やWeb給与明細等労務手続き対応

・従業員情報蓄積可

要問合せ

40,000社

freee人事労務

・法定三帳簿の作成と保管が可能

・同社会計システムとの連携データ一元管理

ミニマムプラン:2200円~/月

不明

ジョブカン労務HR

・煩雑な帳票入力作業を自動化

・最新の従業員情報を一元管理可能

1ユーザー400円/月

120,000社

 ※シリーズ累計

jinger労務

・従業員の入退社手続きがワンクリックで完了

1ユーザー300円/月

13,000社

※シリーズ累計

オフィスステーション労務

・社内のさまざまな情報をクラウド上に収集可能

・そのまま電子申請もできる

1ユーザー440円/月

15,000社

奉行Edge 労務管理

クラウド

・労務管理にかかるすべての業務をデジタル化

・奉行シリーズと連携することであらゆる業務を定型化可能

1ユーザー500円/月

不明

※法定三帳簿:「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」の3つの帳簿のこと

SmartHR

SmartHR

画像引用:SmartHR

SmartHRのおすすめポイント ・従業員が情報を直接入力できる
・従業員情報を一元管理
・外部接続サービスが充実

従業員が情報を直接入力できる

SmartHRでは、従業員が直接情報を入力することで、各種手続きを行うことができます。特に個人情報の入力のような煩雑な作業を従業員が行うことで、労務担当者の負担軽減が期待できます。
また、ペーパーレス対応なので書類作成やハンコなどの手間も不要です。

従業員情報を一元管理

従業員情報が新規入力や変更のタイミングで自動更新されます。例えば、新卒や中途で入社した時点に入力された情報はもちろん、住所や扶養の変更によって情報が更新されても、常に最新で整合性の取れた社員名簿の管理が可能です。

外部接続サービスが充実

40以上もの外部サービス(例えば給与管理システムや勤怠管理システム等)との連携が可能です。API利用によるワンクリック接続はもちろん、CSVデータでのやり取りもできるので、柔軟なシステム連携を実現します。

提供会社

株式会社SmartHR

機能

入社退社手続き

従業員情報管理

社会保険電子申請

年末調整書類作成&提出

マイナンバー管理

有給休暇管理

×

就業規則管理

※カスタム従業員項目使用

※就業規則URL、PDFファイル登録可

雇用契約書作成&提出

※有料オプション

給与明細管理

勤怠管理

×

他ソフトとの連携

特徴

・年末調整やWeb給与明細など

 労務手続きにも対応

・従業員情報の蓄積可能

対応している健康保険組合の書類

・全国健康保険協会(協会けんぽ)

・関東ITソフトウェア健保

・東京都情報サービス産業健保(TJK)

※その他の健保組合

(汎用フォーマット使用)

人数制限

なし

※登録従業員数に応じて課金

※無料プランは30名まで

導入実績

40,000社

・メルカリ

・富士フイルム

・TV朝日 など

無料トライアル

※15日間

利用料金

要問合せ

※登録従業員の人数分料金が発生

※30名以下の場合

 機能制限付の無料プランあり

サポート体制

※チャット

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freee人事労務

freee人事労務

画像引用:freee人事労務

freee人事労務のおすすめポイント ・労務手続きからマイナンバー、給与計算を一元化
・法定三帳簿の作成と保管ができる
・マイナンバーを収集でき厳重管理できる

労務手続きからマイナンバー、給与計算を一元化

freee人事労務では、労務手続きやマイナンバーの収集・管理はもちろん、同社の提供する「freee会計」や他社システムに情報を連携することも可能です。
例えば、freee人事労務で作成した給与明細情報をfreee会計に連携することで、会計処理の手間が省けてデータの一元管理を実現します。

法定三帳簿の作成と保管ができる

法定三帳簿(労働者名簿・賃金台帳・出勤簿等)の作成と一定期間の保存は、労働基準法によってどの企業にも義務付けられています。freee人事労務では法定三帳簿を自動作成・更新することが可能です。

マイナンバーを収集でき厳重管理できる

従業員や取引先にリクエストメールを送信し、必要情報を入力してもらうだけで簡単にマイナンバーの収集が可能です。収集したマイナンバーは金融機関と同等レベルの通信で暗号化、管理者だけが閲覧可能とセキュリティにも配慮しています。

提供会社

freee株式会社

機能

入社退社手続き

従業員情報管理

社会保険電子申請

年末調整書類作成&提出

マイナンバー管理

有給休暇管理

就業規則管理

雇用契約書作成&提出

給与明細管理

勤怠管理

他ソフトとの連携

特徴

・法定三帳簿の作成と保管が可能

・同社の会計システムと連携することで

 データの一元管理ができる

対応している健康保険組合の書類

・全国健康保険協会(協会けんぽ)

・関東ITソフトウェア健保

人数制限

なし

※最低利用人数3名

※4名以降は追加料金発生

導入実績

・ラクスル株式会社

・株式会社アトラエ など

無料トライアル

※30日間

利用料金

・ミニマムプラン:2,200円~/月

・ベーシック:4,480円~/月

・プロフェッショナル:9,280円~/月

・エンタープライズ:要問合せ

※いずれも別途基本料金あり

※お得な年額プランあり

サポート体制

※チャット・メール・電話

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ジョブカン労務HR

ジョブカン労務HR

画像引用:ジョブカン労務HR

ジョブカン労務HRのおすすめポイント ・勤怠管理や採用管理などが「ジョブカン」シリーズで統一可能
・人事異動や在留資格などの従業員情報の履歴まで一元管理
・メモやアラート、TODOリストなどの便利機能

勤怠管理や採用管理などが「ジョブカン」シリーズで統一可能

ジョブカン労務HRは、同社がシリーズで提供している勤怠管理や採用管理、給与計算などのシステムとのデータ連携が可能。各シリーズを連携させれば、労務管理の業務効率向上が期待できます。
ユーザーはひとつのID/パスワードで全てのジョブカンシリーズへのログインが可能です。

人事異動や在留資格などの従業員情報の履歴まで一元管理

人事情報や扶養情報などデフォルトで用意されている項目だけでなく、必要に応じて従業員情報を自由にカスタマイズすることが可能です。また、各従業員情報の保存はもちろん、人事異動や在留資格、住所変更や扶養申請といった過去の手続きなどの履歴を保存して一元管理できます。

メモやアラート、TODOリストなどの便利機能

単に労務管理をするだけでなく、便利な機能が充実しているのも特徴です。例えばメモ機能を使って従業員の労務管理に関するメモを残す、アラート機能を使って契約の更新日や満了日を知らせる、TODOリストでどの書類をいつまでに提出するか案内するといったことができます。

提供会社

株式会社DONUTS

機能

入社退社手続き

従業員情報管理

社会保険電子申請

年末調整書類作成&提出

マイナンバー管理

有給休暇管理

※ジョブカン勤怠管理

就業規則管理

×

雇用契約書作成&提出

※書類作成機能

給与明細管理

※ジョブカン給与計算

勤怠管理

※ジョブカン勤怠管理

他ソフトとの連携

特徴

・煩雑な帳票入力作業を自動化

・最新の従業員情報を一元管理可能

・TODOリスト機能で書類提出や

 各種手続きをサポート

対応している健康保険組合の書類

・協会けんぽ

・関東ITソフトウェア健保

人数制限

なし

※無料プランは5名まで

導入実績

120,000社 ※シリーズ累計

・ジャパンタクシー

・エイベックス株式会社

・株式会社アシックス など

無料トライアル

※30日間

利用料金

ユーザー1名あたり400円/月

※ジョブカンシリーズを利用していれば

 特別料金(要問合せ)

※勤怠管理+給与計算とセットになった

 「人事労務バリューパック」もあり

サポート体制

※チャット・メール・電話

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jinger労務

jinger労務

画像引用:jinjer労務

jinger労務のおすすめポイント ・1ユーザーあたり月額300円
・ToDoリストで従業員と管理者のタスクが可視化できる
・jinjerシリーズ導入でバックオフィス業務を幅広くサポート

1ユーザーあたり月額300円

jinjer労務は、1ユーザーあたり300円/月と低価格でありながら充実した機能を備えており、高いコストパフォーマンスが魅力。ただし、jinjer労務単体での導入はできないため、給与や勤怠、人事などのjinnjerシリーズと同時に導入する必要があります。

ToDoリストで従業員と管理者のタスクが可視化できる

各種手続きや申請の抜け・漏れを防ぐために、TODOリスト機能が備わっています。やるべきことを見える化し、リストに沿って作業するだけで、簡単に申請が完了します。
またTODOリストはカスタマイズ可能なので、自社の業務に合わせた柔軟なリスト作成が可能です。

jinjerシリーズ導入でバックオフィス業務を幅広くサポート

jinjerでは労務だけでなく勤怠管理や給与計算、人事、経費精算、WEB会議といったバックオフィス業務を幅広くサポートするシリーズを展開しています。クラウド上のデータは他のjinjerシリーズのデータと一元管理されるため、簡単に連携することが可能です。

提供会社

jinjer株式会社

機能

入社退社手続き

従業員情報管理

社会保険電子申請

年末調整書類作成&提出

※jinjer給与

マイナンバー管理

※jinjer人事

有給休暇管理

※jinjer勤怠

就業規則管理

※jinjer勤怠

雇用契約書作成&提出

※jinjer雇用契約

給与明細管理

※jinjer給与

勤怠管理

※jinjer勤怠

他ソフトとの連携

特徴

・従業員の入退社手続きがワンクリックで完了

・必要データを自動収集して簡単に書類作成

・書類のWeb申請可能

対応している健康保険組合の書類

・協会けんぽ

・関東ITソフトウェア健保

人数制限

10名~10,000名

導入実績

13,000社 ※シリーズ累計

・クラークスジャパン株式会社

・三協株式会社 など

無料トライアル

利用料金

1ユーザー300円/月

※ただしjinjer労務単体での販売は不可

人事・給与・勤怠などとの組み合わせが必要

サポート体制

※メール、チャット、チャットボット

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オフィスステーション労務

オフィスステーション労務

画像引用:オフィスステーション労務

オフィスステーション労務のおすすめポイント ・入社・退職・年末調整などの100種類以上の帳票に対応
・法改正や提出書類の様式変更を自動でバージョンアップ
・必要な機能を追加できるアラカルト型システム

入社・退職・年末調整などの100種類以上の帳票に対応

オフィスステーション労務は、労務関係の帳票100種類以上に対応しています。作成した帳票はクラウド上に安全に保管され、従業員への配信だけでなく、行政機関への電子申請も可能。オフィスのペーパーレス化推進に役立ちます。

法改正や提出書類の様式変更を自動でバージョンアップ

法改正により書類の変更が必要になっても、オフィスステーションはクラウド上で最新の書式に自動更新されるため、面倒な書式変更作業が不要です。また古い書式での書類作成がなくなるため、差し戻しの手間も減らせます。

必要な機能を追加できるアラカルト型システム

オフィスステーションは労務関係の機能がまとまった「パッケージ型」ではなく、欲しい機能を選んで導入できる「アラカルト型」のシステムです。既存のシステムを有効活用でき、不要な機能に支払うコストを抑えられます。

提供会社

株式会社エフアンドエム

機能

入社退社手続き

従業員情報管理

社会保険電子申請

年末調整書類作成&提出

※オフィスステーション年末調整

マイナンバー管理

※オフィスステーションマイナンバー

有給休暇管理

※オフィスステーション有休管理

就業規則管理

×

雇用契約書作成&提出

給与明細管理

※オフィスステーション給与明細

勤怠管理

×

他ソフトとの連携

特徴

・社内のさまざまな情報をクラウドに収集可能

・そのまま電子申請もでき工数の大幅削減可能

対応している健康保険組合の書類

不明

※公式サイトに記載なし

人数制限

なし

導入実績

15,000社

・キリンシティ株式会社

・株式会社にんべん

・株式会社フォーラムジャパン など

無料トライアル

※30日間

利用料金

1ユーザー440円/月

※別途初回登録料あり

サポート体制

※メール(無料)、コールセンター(有料)

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奉行Edge 労務管理電子化クラウド

奉行Edge 労務管理電子化クラウド

画像引用:奉行Edge 労務管理電子化クラウド

奉行Edge 労務管理電子化クラウドのおすすめポイント ・オンラインなら24時間365日体制でサポート対応
・奉行シリーズと連携してさまざまな人事労務業務をカバー
・高セキュリティのクラウドでデータを管理

オンラインなら24時間365日体制でサポート対応

奉行Edge 労務管理電子化クラウドでは、ユーザーの疑問をすぐ解消できるよう、画面を見ながらの電話サポートが用意されています。また、WebやFAXによるサポートは24時間365日受け付け(※)ているので、何かトラブルが起きたときにも安心です。
※17時以降や休業日の問い合わせは翌営業日以降対応

奉行シリーズと連携してさまざまな人事労務業務をカバー

他の奉行シリーズと連携することで、幅広い人事労務業務をカバーできるようになります。給与計算や勤怠管理、メンタルヘルスケア、タレントマネジメントなど、会社規模や業務に合わせて自由にシリーズを組み立てること可能です。

高セキュリティのクラウドでデータを管理

すべてのデータは暗号化されクラウドで安全に保管されます。クラウドには強固なセキュリティと月間稼働率99.9%と安定した可用性を誇るMicrosoft社のAzureを使用。24時間365日の監視体制もあるため、安心安全に運用可能です。

提供会社

株式会社オービックビジネスコンサルタント

機能

入社退社手続き

従業員情報管理

社会保険電子申請

年末調整書類作成&提出

※奉行Edge 年末調整申告書クラウド

マイナンバー管理

※奉行Edge マイナンバークラウド

有給休暇管理

※奉行Edge 勤怠管理クラウド

就業規則管理

※総務人事奉行クラウド

雇用契約書作成&提出

給与明細管理

※給与奉行クラウド

勤怠管理

※奉行Edge 勤怠管理クラウド

他ソフトとの連携

特徴

・労務管理にかかる業務をデジタル化

・奉行シリーズと連携してあらゆる業務を定型化

対応している健康保険組合の書類

不明

※公式サイトに記載なし

人数制限

なし

導入実績

不明

※公式サイトに記載なし

無料トライアル

※30日間

利用料金

1ユーザー500円/月

※別途年間利用料:168,000円〜

サポート体制

※電話、Web、FAX、リモートサポート


どの労務管理システムを選べばよいか分からないときは、システム幹事にお気軽にご相談ください。
予算と目的に最適な労務管理システムをご紹介いたします。相談料や紹介料は一切かかりません。

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労務管理システム選びで比較すべきポイント

労務管理システム選びで比較すべきポイント

会社の規模や事業分野、すでに導入しているシステムの有無などによって、選ぶべき労務管理システムが異なります。

全機能をカバーか部分的にカバーか

労務管理システムに求める機能は企業によって異なります。例えば、すでに給与計算のシステムを導入しているにも関わらず、新たに給与計算を含む労務全般をカバーするシステムを導入するのは無駄になります。

「従業員情報だけを管理したい」「勤怠管理だけシステム化したい」などと部分的に管理業務をカバーしたい場合には、各機能に特化したシステムを導入する方が無駄がありません

まだ労務管理システムを導入しておらず、できるだけ幅広い労務管理業務をシステムでカバーしたい場合は、全機能を網羅したシステムを導入するのが良いでしょう。ただし、その分利用料金は高くなります。

例えば下記で紹介している「オフィスステーション」の場合、労務管理機能だけなら、1ユーザーあたり月440円です。しかし、給与明細、有給管理、年末調整機能を追加すると1ユーザーあたりの金額は月651円になります。

1ユーザーあたりで見ると数百円の差ですが、従業員数分を毎月支払うとなると結構な金額になるため注意が必要です。

どの健康保険組合の書類に対応しているか

企業によって加入している健康保険組合が異なります。主な健康保険組合には以下のようなものがあります。
・全国健康保険協会(協会けんぽ)
・関東ITソフトウェア健保
・東京都情報サービス産業健保(TJK)

書類の作成・提出をスムーズに行うためには、自社が加入する健康保険組合が使用している書類フォーマットに労務管理システムが対応しているかの確認が必要です。

上記以外の健康保険組合の場合は、汎用的に使えるフォーマットがシステムに用意されているかどうかも比較ポイントになります。

どのくらいの従業員数・どんな従業員がいるか

例えば、従業員数名の小規模な企業であれば、社内に労務担当がいないケースも珍しくありません。その場合、システム導入のタイミングで社労士によるコンサルティングが受けられたり、システム運用の相談ができたりするサービスを提供するシステムを選ぶと良いでしょう。

また、コンビニや飲食店のように外国人従業員を多く雇用している企業であれば、外国人雇用状況届出書の作成・提出、外国語対応など、外国人従業員向けに必要な機能を網羅したシステムがおすすめです。

他システムとの連携ができるか

他システムとの柔軟な連携ができるかも比較のポイントです。例えば以下のような連携が挙げられます。

・給与計算ソフト:給与計算がスムーズにできる
・勤怠管理システム:社員ごとに出勤状況を確認できる
・会計システム:各種会計処理が簡単にできる
・給与明細電子化システム:給与明細電子データを従業員に配布可能
・人事評価システム:従業員の業績や人事評価、採用情報を一括管理

すでに上記に挙げたようなシステムを導入している場合には、労務管理システムとのシステム連携が可能か、API(Application Programming Interface:外部システムと接続する窓口)を使った連携ができるかなどをチェックする必要があります。

料金体系がどのようになっているか

以下の比較ポイントを参考に、自社に合ったシステムを導入しましょう。

・初期費用がかかるかどうか
・利用する人数によって月額費が増える(従量課金)か月額固定費か
・年間契約による割引があるか
・オプションを付加する場合、どれくらいの料金が必要か

例えば、スタートアップや社員数の少ない企業であれば「従量課金タイプ」従業員数が多くて労務管理が煩雑に感じているのであれば「月額固定費タイプ」を選んだり、オプションの付加を検討したりするのがおすすめです。

サポートの体制はどうなっているか

労務管理システムを導入しても使いこなせなければ宝の持ち腐れです。システムを活用するためには、提供企業によるサポートが必要になることもあるでしょう。
以下にサポートに関する比較ポイントを挙げます。

・電話やメール、チャットなどのサポートがあるか
・サポート担当者が直接来社してくれるか
・24時間365日サポート対応しているか
・サポート料金は月額料金に含まれるか、別途有料か
例えば、小規模企業で代表自ら労務管理をしているのであれば、サポートが充実しているサービスを選ぶと、何か問題が発生してもすぐに対処できるでしょう。

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労務管理システムは自作や外注可能?

労務管理には、労使関係管理や勤怠・労働時間管理、給与計算、福利厚生管理など幅広い管理業務があります。これらの業務はExcelやGoogleスプレッドシートを用いて管理することも可能です。しかし、従業員の出入りが多かったり、管理すべきデータが増えたりすると、情報管理・運用が非常に大変です。
プログラム言語を用いてシステムを自作する方法もありますが、上記のような管理業務をすべて網羅したシステムを作るのは現実的ではありません。システム開発会社に外注すると500万円以上(ゼロから作るスクラッチ開発の場合)かかるケースもあり、コストと開発期間が膨大にかかります。

そもそも社内に社労士のような労務管理の専門家がいなければ、各種法律を元に行われる労務管理業務のシステム自作は現実的とは言えないでしょう。
これらの点を踏まえ、今回紹介した各種ツールを導入する方がコストや手間を大幅に削減できると言えそうです。

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【まとめ】労務管理システム比較

本記事では労務管理システムについて比較・解説してきました。
紹介してきたようにさまざまな企業が労務管理システムを提供しています。まずは自社の規模や業務に適したもの、労務担当者が使いやすいものを選ぶと良いでしょう。
特に各社が提供している無料トライアルを使い、どんな機能があるのか、使い勝手はどうかなどをしっかりと確認するのがおすすめです。

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Q. 労務管理システムのおすすめは?

おすすめの労務管理システムとして「SmartHR」「freee人事労務」等が挙げられます。それぞれの詳しい特徴は記事内で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

Q. 労務管理システムを選ぶ際のポイントは?

労務管理システムを選ぶ際のポイントとして「対応している健康保険組合を確認する」「他システムとの連携ができるか」等が挙げられます。詳しい選び方については記事をご覧ください。