- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー アプリ開発
ECアプリの開発費用は?具体的な内訳や費用を抑えるコツも紹介
ECアプリの開発を考えているものの、費用感がわからず悩んでいる方もいるかと思います。そこで
本記事では、ECアプリの開発費用を解説。ECアプリの開発費用の内訳や費用を抑えるコツ、ECの市場規模や今後の展望などについてもお伝えします。
なお、自社にあったECアプリ開発会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
ECアプリとは?
ECアプリとは、文字どおりECサイトをアプリ化させたものです。プッシュ通知やカメラ、位置情報との連携、会員証システムの搭載など、ECサイトのアプリ化によってユーザービリティ向上が期待できます。顧客との接点が生まれることでの購買意欲アップ、リピート化にもつながります。
今後ECアプリの需要が高まることが予想される
近年では、スマートフォンの普及などによって、消費者も気軽にネットショップを利用できるようになりました。
事業者にとっても、無料で始められるWebサイトの構築サービスやECプラットフォームの登場などによって、ECサイトを始めやすい時代になっています。オンライン決済や後払いなど決済手段が増えたことも、ECアプリの需要が伸びた理由として考えられます。
実際に経済産業省が公開している「電子商取引に関する市場調査」では、2022年の電子商取引全体の市場規模は約22.7兆円という結果でした。その内訳は物販系が約13.9兆円、サービス系が約6.1兆円、デジタル系が2.5兆円とのことです。
2021年と比べて最も成長しているのは旅行や飲食、チケット販売などのサービス系分野です。新型コロナウイルス感染症拡大で売上が落ち込んでいた旅行や飲食、イベント業界が復調したことが考えられます。
2024年になった現在、コロナ禍も終焉を迎え、サービス系分野のEC需要はさらに高まることが予想できます。サービス業以外の物販やデジタル系も、Webサイトが作りやすくなったり、決済手段が増えたりといった理由から、さらなる需要拡大が見込まれるでしょう。
参考:国内電子商取引市場規模(BtoC及びBtoB) | 経済産業省
ECアプリの開発費用
それでは本題である、ECアプリの開発費用を見ていきましょう。
ECアプリの開発費用は1,000万円前後
数あるアプリの種類の中でも、ECアプリは開発費用が高い傾向にあります。まずは以下の比較表をご覧ください。
アプリの種類 |
開発費用の目安 |
ECアプリ |
800〜1,500万円 |
チャットアプリ |
200〜500万円 |
業務系アプリ |
500〜2,500万円 |
写真アプリ |
250〜1,000万円 |
ゲームアプリ |
3,000万円以上 |
ECアプリ開発費用のレンジは800~1,500万円程度。他アプリと比べても費用が高い傾向にありますが、これは実装機能が多いためです。ECアプリではカート機能をはじめユーザー認証、決済機能、購入履歴、配送先や在庫管理などさまざまな機能が必要となります。多くの機能を実装する場合、1,000万円以上は考えておくべきでしょう。
アプリの形式によって費用が異なる
ひと口にアプリといっても、「ネイティブアプリ」「Webアプリ」「ハイブリッドアプリ」の3つの形式に分かれます。
ネイティブアプリ |
PCやスマートフォンからダウンロードして使うアプリ。 App StoreやGoogle Playといったアプリストアを介して ダウンロードする |
Webアプリ |
デバイス上にインストールしなくても、 ブラウザ上で利用できるアプリ。 業務管理系からEC系、ゲームアプリ系まで多岐にわたる |
ハイブリッドアプリ |
ネイティブアプリとWebアプリ両方を兼ね備えたアプリ。 アプリストアでインストールできる上に、 Webアプリのようにブラウザでも利用できる |
アプリの開発規模や実装機能によって異なりますが、Webアプリ、ハイブリッドアプリ、ネイティブアプリの順に費用は高くなる傾向にあります。
ネイティブアプリの費用が高くなりやすい理由は、高性能でユーザーエクスペリエンスにも優れているものの、その分開発やメンテナンス費用がかかるためです。ハイブリッドアプリについても、ネイティブアプリの機能を実装するため費用は高額になりやすいのが特徴です。
その点Webアプリは、インストール不要でブラウザ利用できるため、ネイティブ/ハイブリッドアプリほど開発やメンテナンスに費用がかかりません。
アプリ開発費用の内訳
アプリ開発には、具体的にどのような費用がかかるのでしょうか。開発費用の内訳を見ていきましょう。
エンジニアやプログラマーの人件費
アプリ開発費用では、エンジニアやプログラマーへの人件費が多くかかります。人件費は「本人の技術力」や「大企業か個人か」などによって変動します。1ヶ月あたりの費用感は以下のとおりです。
- 個人のプログラマー:40〜70万円
- 大手企業在籍のプログラマー:50〜100万円
- 初級のシステムエンジニア:70〜100万円
- 中級のシステムエンジニア:90〜120万円
- 上級のシステムエンジニア:100〜180万円
システムの設計から運用まで一貫して対応するのがエンジニアで、プログラミングだけを専門で行うのがプログラマーです。エンジニアの方が対応範囲が広いため、人件費も高くなります。
開発期間によるコストの変動
アプリの開発期間が長引けば、それだけ人件費も大きくなるためコストがかかります。規模や種類によりますが、アプリの開発期間は4~6ヶ月程度です。実装したい機能が多かったり、アプリ規模が大きかったりすれば、それだけ開発期間は延びます。
場合によっては1年以上かかるケースもあります。そうなれば開発費用も莫大になってしまうので、クライアントとの打ち合わせをしっかりと行っておくなどの対策が必要です。
開発以外にも保守・運用・メンテナンス費用がかかる
アプリ開発後の保守・運用、メンテナンスを行う費用です。たとえばドメインやサーバー、ストアへの登録などがあげられます。ドメインは年間500~50,000円程度です。
特にサーバーのメンテナンス費は要注意。iOSやAndroidなどアプリのOSごとにサーバーサイドエンジニアが必要だったり、OSアップデートによる修正を行わなければならなかったりと工数がかかります。費用は年間2〜30万円程度です。
また、iOSなら「App Store」、Androidなら「Google Play」への登録料がかかります。App Storeは年間99ドル〜、Google Playは登録に25ドルが発生します。開発を終えた後のランニングコストも踏まえた上で、ECアプリの開発を行いましょう。
ECアプリの開発費用を抑えるコツ
ここでは最後に、ECアプリの開発費用を抑えるコツをご紹介します。
自社でアプリの要件を決めておく
アプリ開発では、開発を始める前に「要件定義」のプロセスがあります。要件定義とは、開発方法や機能、UIなどの方向性を定めることです。この要件定義をクライアントに任せるのでなく自社で行えば、その分の費用を抑えられる場合があります。
先方のプランによっては、自社で要件定義を行っても行わなくても費用が変わらないことも考えられます。直接的なコスト削減にならなくても、依頼主である自社が要件を固めることで、アプリ開発の方向性に関するコミュニケーションの齟齬が減り、短期間で開発ができるでしょう。
最初は本当に必要な機能だけに絞る
ECアプリを広めたいあまり、多くの機能を実装したいと考える方もいるでしょう。しかし、いざ実装した結果、「ユーザーが求めていなかった」というケースも。最初から必要以上の機能を盛り込んでも、実際に必要とされなければ、残念ながらコストの無駄です。コストを抑えるためにも、最初は「本当に必要な機能」だけに絞るのがよいでしょう。
複数の開発会社に見積もり依頼する
アプリ開発の料金は開発会社によって異なります。自社の予算内で目的にあったアプリを作ってくれる会社を見つけるためにも、複数社に見積もりを出してもらい、それぞれの費用感を比較するのがおすすめです。比較しやすくするためにも、最低でも3社以上の見積もりを出し、最終的に1社に絞りましょう。
開発会社を選ぶときは、「機能ごとに料金を示しているか」をチェック。見積もりが曖昧だと、どこの機能にどの料金が発生しているのか分からず、トラブルに発展する可能性もあります。機能ごとに細かく見積もりを出している会社は、料金の明示という意味では信用できるでしょう。あとは自社の目的にあった開発をしてくれるか、実績は十分かなどを踏まえた上で検討することが大切です。
【まとめ】ECアプリの開発費用を紹介しました
ECアプリの開発費用は800〜1,500万円程度と高めで、人件費やサーバー、開発期間など費用が決まる要素はさまざま。費用を抑えるためには、自社であらかじめ要件定義を行ったり、必要機能を絞ったりと工夫が必要です。複数の開発会社に見積もりを依頼し、最終的に自社にあった1社に絞りましょう。
なお、自社にあったECアプリ開発会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
この記事を書いた人
三浦 麗市
専門分野: SEO、ライティング
Webライター。大学在学中よりSEOライティングを学び後にフリーランスとして独立。また並行して飲食店も経営しています。仕事のモットーは「顧客第一主義」