- 更新日 2024.03.13
- カテゴリー アプリ開発
アプリ開発の成功事例10選 | 事例をもとに成功要因や戦略を解説
自社でアプリを開発したい場合、成功事例を参考にすることも大切です。事例を知っておくことで、成功の秘訣やコツを掴むことができるはずです。
本記事では、アプリ開発の成功事例を10個ご紹介します。アプリ開発の参考になりますので、ぜひお役立てください。
なお、アプリ開発会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
大ヒットを生んだアプリ開発の成功事例4選
まずは「App Storeでダウンロード数が多い」「App Ape Award 2023で受賞実績がある」など、大ヒットを生んだアプリ開発の事例を紹介します。ヒットアプリの成功の秘訣を参考にしましょう。
Pokémon Sleep
画像引用元:Pokémon Sleep
参考ポイント
- 睡眠という社会課題に注目
- ゲーム×ヘルスケアの新たな体験を提供
Pokémon Sleepは、スマートフォンを置くことで睡眠を計測・記録し、 ポケモンの寝顔を集めるゲームです。2023年7月にリリースしてから、1か月ほどで全世界累計1,000万ダウンロード数を突破しています。
代表取締役COOの宇都宮崇人さんは、睡眠を計測する技術があると知り、睡眠をゲームにできるのではと思ったのが「Pokémon Sleep」の始まりだと語っています。社会課題でもある睡眠不足に注目して、睡眠をエンターテインメント化して新しい体験をユーザーに与えました。
ゲーム×ヘルスケアという新たな体験を提供してユーザー数を伸ばした事例といえるでしょう。
松屋フーズ公式アプリ
画像引用元:松屋
参考ポイント
- リアルビジネスへの活用に成功
- 便利かつお得に注文できる機能が充実
松屋フーズ公式アプリは、系列店の注文をスマホから簡単に行えるアプリです。アクティブユーザー数の成長率が高く、2023年にリアルビジネスへのアプリ活用に最も成功したアプリとしてApp Ape Award 2023で評価されています。
便利かつお得に注文できる機能が備わっているところが特徴的。具体的には、割引クーポンやキャッシュレス決済、松屋ポイントというポイント制度などがあります。
リアルビジネスへのアプリ活用に成功した事例として参考になります。
chocoZAP(チョコザップ)ジム&宅トレアプリ
画像引用元:chocoZAP(チョコザップ)
参考ポイント
- デジタルを活用した革新的なビジネスモデルを構築
- chocoZAPを利用するための機能はもちろん、日々の健康管理も可能
chocoZAP(チョコザップ)ジム&宅トレアプリは、簡単・便利なコンビニジムである「chocoZAP」を利用するための機能が搭載されているアプリです。アクティブユーザー数の成長率の高さや、デジタルを前提とした革新的なビジネスモデルが評価されて、App Ape Award 2023でDX賞を受賞しています。
chocoZAPの入館はもちろん、アプリと体組成計やヘルスウォッチを連動することで、歩数や体重などの記録が簡単にできます。マシンの使い方や、運動や健康に関する動画も豊富。楽しく健康習慣を続けるためのゲームやコミュニティも充実しています。
デジタルを活用したビジネスに成功した事例といえるでしょう。
モンスターストライク
画像引用元:モンスターストライク
参考ポイント
- ユーザーの心理を理解した設計
- 協力プレイの仕組みでポジティブパワーとネガティブパワーのバランスを両立
モンスターストライクは、育てたモンスターを引っ張って、敵モンスターに当てて倒すRPGゲームです。 Sensor Towerのデータによると、2023年上半期日本のモバイルゲームの収益トップにランクインしました。
モンスターストライクの開発に携わったゲームプロデューサー岡本吉起さんは、成功の要因の1つに、協力プレイの存在があったのではないかと語っています。協力プレイにより、課金ユーザーと無課金ユーザーが一緒に楽しめる設計となりました。結果、課金をする際に「やり返す」というネガティブなパワーと「周りを助ける」というポジティブなパワーのバランスが取れるようになったのです。
ユーザー心理を理解して収益化に成功したアプリとして、参考になる事例です。
実績があるアプリ開発の成功事例3選
次に、ダウンロード数や問い合わせ数の増加など、実績のあるアプリ開発の成功事例を紹介します。成功要因を参考にすることで、自社のアプリ開発に役立ててください。
わこちゃんアプリ
画像引用元:わこちゃんカフェ
参考ポイント
- 消費者との直接点を持った価値提供に成功
- 顧客の利用方法やどうすれば便利になるかを考えてアプリを改善
わこちゃんアプリは、妊娠中から育児までの記録やレシピ検索などが行える育児支援アプリです。2022年12月にリリースしてから、9ヶ月で3万回ダウンロードを突破。アプリの差別化要素でもあるオンライン栄養相談も、利用者がどんどん増える結果となっています。
アプリの提供元であるアサヒグループ食品株式会社では、消費者に直接価値を提供できる方法としてアプリを開発することに決めました。また、同社が展開する和光堂が揃えるベビーフードや離乳食レシピの検索や、オンライン栄養相談サービスができるアプリを提供することでファンを支援できると考えました。
リリース後は会員登録につながらないという課題がもありましたが、顧客の利用方法を分析した上で画面デザインや広告の内容を変えることで、成果が出てくるように。顧客がどのように使っているのか、どうすれば便利かと考えてアプリと向き合ったことが結果につながったといえるでしょう。
消費者との直接点を持った価値提供に成功した事例として、参考になります。
TVer
画像引用元:TVer
参考ポイント
- テレビを取り巻く課題に注目して立ち上げを決定
- テレビの新しいプラットフォームを提供
TVerは、ドラマやバラエティ、アニメなどの見逃し配信を提供している配信動画サービスです。2024年1月における月間動画再生数は4億回、累計アプリダウンロード数は7,000万に達しています。
立ち上げ当時、若年層のテレビ離れや広告主のインターネットへのシフトなど、テレビを取り巻く課題が多くあった状況でした。そこで、若年層がテレビ番組に接触できる機会を作るために、無料で広告付きの配信プラットフォームを立ち上げることを決定。TVerを使うことで、パソコンやスマートフォン、タブレットなどさまざまなデバイスでいつでもどこでもテレビ番組を楽しめるようになりました。
テレビの新しいプラットフォームとして、ユーザーが楽しめるアプリの開発に成功した事例です。
PAL CLOSET
画像引用元:PAL CLOSET
参考ポイント
- ユーザーの声をもとにECアプリとしての機能やデザインを強化
- 顧客とブランドを快適につなぐ存在としてアプリを活用
PAL CLOSETは、人気ショップスタッフのコーディネートやお気に入りブランドの新着商品やニュースなどがチェックできるPALグループの公式アプリです。2024年3月時点でアプリ会員数は900万人、セール時期の問い合わせ数は月間2万件に達しています。
実店舗に来店した顧客の会員化や、スタッフによるブログなどを重視してスタートしたアプリでしたが、「アプリで商品を見たい」という要望が寄せられるように。ECアプリとしての機能やデザイン強化を進め、アプリは顧客とブランドを快適につなぐ役割を担う存在になりました。
事業やユーザーに寄り添った開発が成功につながった事例といえるでしょう。
店舗アプリ開発の成功事例3選
続いて、小売店や飲食店など、店舗を運営する企業によるアプリ開発の成功事例を紹介します。店舗アプリの導入を考えている方は参考にしてください。
株式会社KOI CAFE JAPAN
画像引用元:KOI Thé
参考ポイント
- 紙で行っていたスタンプカードやクーポン券をデジタル化
- アプリ導入によって販促コストを削減
株式会社KOI CAFE JAPANは、台湾の老舗茶台湾専門店「50嵐」のワールドブランド「KOI Thé (コイティー) 」を展開する日本法人です。
アプリの導入前は、印刷費用やデザイン費用のコスト面に課題がありました。スタンプカードやクーポン券を紙で配っていた時期もありましたが、紙の運用の大変さを感じてアプリを導入することになりました。アプリには、スタンプカードやクーポン配信の機能を搭載。
結果、アプリ導入から1年経たずに1万ダウンロード数を突破するほどの反響がありました。コスト面では30%前後の削減につながりました。販促コストを大幅に削減した事例として、参考になります。
株式会社ことこと
画像引用元:ことこと屋 公式アプリ
参考ポイント
- アプリ導入によって顧客データの取得や管理を実現
- アプリ会員を増やすためにクーポン機能を活用
ことこと屋は、オムライスやスイーツ、ドリンクなどを提供している飲食店です。
アプリの導入前は、SNS運用やチラシ配布、集客ツールにおいて詳細な数字や顧客属性等が取得できず、データの効果測定に課題がある状況でした。そこで、コアなファンの囲い込みや新規集客を目的に、アプリを導入することに。アプリには会員証やポイントカードの管理機能を搭載しました。
アプリ導入後は、アプリ会員を増やすためにインストール特典クーポンなどのクーポン機能を活用。結果、半年で1万ダウンロードを目標としていたところを、5か月で達成できました。顧客データを活用した販促を実施した事例として、参考になります。
株式会社梅丘寿司
画像引用元:株式会社梅丘寿司
参考ポイント
- 順番予約の仕組みをアプリで導入
- 端末利用料やSNS送信費用、順番待ち整理工数の削減を実現
株式会社梅丘寿司は、寿司店やテイクアウト寿司の事業展開を行っている企業です。
同社が運営する「すしの美登利」では、アプリの導入前、店頭の端末かWebブラウザから順番予約ができるシステムを導入していました。しかし、予約窓口が複数あることで入店案内のオペレーションが複雑になってしまうという課題がありました。店頭の端末だけで予約を受け付けても、サービスの機能が生かしきれず費用対効果があわない状況に。
そこで、LINEミニアプリのmatocaを導入しました。matocaでは、受付専用のタブレットとプリンターを用意するだけで整理券システムの運用が開始できます。LINEミニアプリを導入することで、システムや端末の利用料、SNSの送信費用、順番待ち整理の工数の削減を実現し、年間約500万のコスト削減につながりました。アプリを活用して販促コスト削減を実現した事例です。
アプリ開発を成功させるポイント
最後に、これまで紹介した成功事例から読み取れる、アプリ開発を成功させるポイントを解説します。
ユーザーへ新たな体験を提供する
ユーザーに新たな体験を提供することで、競合との差別化やユーザーニーズを叶えることにつながります。Pokémon Sleepの例では、ゲーム×ヘルスケアといういままでになかった価値をアプリで提供したことでユーザー数の増加を実現しました。また、TVerではテレビの新しいプラットフォームとしてアプリを開発し、ユーザーの獲得につなげました。ユーザーへどんな体験を与えられるかに着目することが大切といえるでしょう。
ゲーム性がある
ゲーム性は、アプリを楽しんで使い続けてもらうために大切な要素です。chocoZAP(チョコザップ)ジム&宅トレアプリでは、景品が抽選で獲得できるチャレンジくじやすごろくなど、ゲーム感覚で楽しめるコンテンツを用意しています。また、松屋フーズ公式アプリでは、1ヶ月の購入合計額によってランクが決まるランクアップ制度を取り入れています。ゲーム性は、アプリの継続や利用促進につながる要素といえるでしょう。
収益性がある
収益性があることも事業の成功において大切です。モンスターストライクでは、課金をする際のユーザー心理にも着目してアプリを設計しました。具体的には協力プレイの機能を作ることで、ユーザーの満足度を高めつつ、収益化の仕組みを実現したといえるでしょう。広告収入やサブスクリプション、アプリの有料販売などさまざまな収益化の方法がありますので、自社アプリの目的やジャンルにあった収益化方法を検討するといいでしょう。
ユーザーのニーズに寄り添う
アプリ開発をする上では、ユーザーのニーズに寄り添う姿勢も大切です。わこちゃんアプリでは、顧客の利用方法を分析した上で、画面デザインや広告の内容を変えてアプリの改善につなげました。また、PAL CLOSETでは「アプリで商品を見たい」という顧客の声を参考にECアプリとしての機能やデザイン強化を進めました。ユーザーのニーズを把握し、アプリに反映させることが大切だといえるでしょう。
【まとめ】アプリ開発の成功事例を紹介しました
アプリ開発の成功事例を10個ご紹介しました。成功事例を踏まえて、アプリ開発のポイントをまとめると以下の通りです。
- ユーザーへ新たな体験を提供する
- ゲーム性がある
- 収益性がある
- ユーザーのニーズに寄り添う
本記事の内容を参考に、自社アプリの開発にお役立てください。
なお、アプリ開発会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
この記事を書いた人
七瀬 ユウ
専門分野: Webライティング
新卒で大手Slerに入社し、基幹システムの開発・プロジェクトマネジメント業務に従事。転職後、WEB広告企業でセールスライターの経験を経て、現在はフリーランスWEBライターとして活動中。「読者目線で分かりやすい記事を届ける」をモットーに執筆します。
このライターの記事一覧