- 更新日 2023.12.12
- カテゴリー アプリ開発
魅力的なアプリデザインを作るには?UI・UXの考え方とポイント
自社アプリを運用しているものの、どのようにデザインを変更するべきか悩んでいる中小企業の担当者もいるかと思います。そこで本記事では、魅力的なアプリデザインを作るポイントを解説。UI・UXの考え方やデザイン作成の手順、おすすめの参考サイトやツールまで幅広くお伝えします。
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アプリデザインとは?
アプリデザインとは、PCやスマートフォンなどで使うアプリのデザインのこと。昨今では多種多様なアプリが出回っており、ユーザーも「優れたデザイン」「高い操作性」を求めています。アプリの操作性や機能性を高めることは、企業にとって喫緊の課題といえるでしょう。
アプリデザインを考える上では「UI」「UX」への理解が必要
アプリデザインを向上させるためには、「UI」と「UX」の考え方が重要です。UI・UXとは具体的にどのようなものなのか、詳しく解説します。
UIとは
UIとは「ユーザーインターフェース」の頭文字を取った用語です。アプリの画面上にあるボタンや文字、アイコンなど「ユーザーとの接点」になる部分を指します。
UXとは
UXとは「ユーザーエクスペリエンス」の頭文字を取った用語です。わかりやすく表現すると「ユーザーにとっての体験」を指します。たとえば「商品ビューから購入までの操作がスムーズ」「名前のふりがな入力が自動化された」など。UIのようにボタンや文字など部分的な接点だけでなく、ユーザーにアプリを通して提供できる体験価値がUXです。
アプリデザインの作成手順
アプリデザインにおいてUI・UXが重要だとお伝えしました。では具体的にどのようにアプリデザインの作成を進めていけばよいのでしょうか。ここで詳しく解説します。
ターゲットと目的の設定
デザイン作成に入る前に、まずは「誰のために」というターゲットと、「何のために」の目的設定を行いましょう。これらが曖昧だと、結局誰にも刺さらないアプリになってしまうでしょう。ターゲットや目的を設定することで、ユーザーの目線に立ったアプリデザインをイメージできるようになります。
要件定義
ペルソナと目的が定まったら、それを実現するために必要なコンテンツや機能を洗い出します。目的に沿った条件を明らかにする、いわば「要件定義」の作業です。要件定義を行う際は、必ず「ユーザー目線」に立って、本当に必要な機能は何なのか考えましょう。
構成のイメージ作成
続いて、アプリの構成イメージを作成しましょう。アプリの構造は主に「ヘッダー」「メイン」「フッター」の3つに分類可能です。一般的に、ヘッダーとフッターはデザインが共通になりやすく、メインはデザインが複雑になります。
ワイヤーフレームの作成
構成のイメージが固まったら、デザインをより具体的に落とし込む「ワイヤーフレームの作成」に入ります。ワイヤーフレームでは、ボックスやテキストを用いてアプリの全体像を可視化。ボタンやリンクも仮で配置します。アプリの全体像を作成することで、機能の必要性やボリューム感など、構成段階では見えなかったイメージを掴めます。
表層のデザイン化
ワイヤーフレームまで終えたら、いよいよデザイン作成に進みます。押さえておきたいデザイン項目は次のとおりです。
- アプリロゴのデザイン
- アプリのトップページ
- テキストや写真のビジュアル
- キャラクターのデザイン
- アプリのイメージに沿った配色か
- ボタンは操作しやすいか
- 機能に過不足はないか
- 購入までの導線がシンプルかどうかなど
アプリ全体のビジュアルがよくても、操作性に難があればユーザーの離脱を招いてしまいます。冒頭でお伝えした「UI・UX」をしっかりと考えた上で、デザインを作成しましょう。
理想的なアプリデザインを作るためのポイント
続いて、ユーザーにとって理想的なアプリデザインを作るためのポイントをご紹介します。
ターゲット像を明確にする
ユーザーに刺さるアプリを作るためにも、「誰のためにアプリを作るのか」を考えましょう。ターゲットを決める際は以下の項目を意識してみてください。
- 年齢、性別
- 趣味、趣向
- 学生か社会人か
- 年収や生活水準
- 家族構成など
アプリを使って欲しい層をイメージし、ユーザーの目線に立ってデザインを考えることが大切です。
入力を複数段階に分ける
ユーザーのアプリ利用中に発生する「大きなタスク」の入力は、複数段階に分けましょう。たとえばユーザーの個人情報や決済情報の入力です。
「名前や配送先の住所」「請求先情報」「クレジットカード情報」など、1つの画面でまとめての入力も可能ですが、それではユーザーの負担が大きくなってしまいます。ユーザーの入力負担を抑えながら、段階を踏んで画面を切り替えることが重要です。
3クリック以内でアクセスできるようにする
1つのアプリの中に、多くのコンテンツや情報を含んでいる場合もあるでしょう。その際、ユーザーが「3クリック」で全てのコンテンツや情報にアクセスできる構造にすることが重要です。
辿り着きたいページに5クリックや6クリックを要すると、ユーザーはアプリ自体に煩わしさを感じ、やがて離脱を招いてしまいます。各ページへのアクセスの容易さはユーザーの満足度に関わるため、今一度考えてみてください。
ユーザーの閲覧・入力状況を保存する
ユーザーは長時間ずっとアプリを見ている訳ではありません。スマホは1つですから、チャットに返信するためにアプリを閉じるなど、アプリの利用は何度も遮断されます。そのため、ユーザーが最後どこの画面でアプリを終了したのか状況を保存する機能も実装しましょう。
複数デバイスに対応させる
スマートフォンだけでなく、PCやタブレットでアプリを利用するユーザーもいます。その際、複数デバイスに対応させる必要があるでしょう。PCとスマートフォン両方のチャネルにアクティビティを残したり、最後の閲覧・入力状況を記録したりと、複数デバイスでも快適に使える工夫が必要です。
レイアウトや配色で統一感を出す
アプリデザインには「統一感」が必要です。たとえば以下の項目を意識してみてください。
ボタン |
「重要」「緊急」など優先度の高いボタンは赤にする 「作成」や「追加」など優先度の低いボタンは青や緑にする |
アイコン |
テキストだけでなく「+(追加)」や「×(削除)」など 視覚的に理解しやすいアイコンを用いる。 |
配色 |
色の種類は増やしすぎないのがポイント。 ベースカラー(70):メインカラー(25):アクセントカラー(5)が理想。 |
テキスト |
文章量を増やしすぎない。 「余白」を作ることでデザイン全体を美しく見せる。 重要な数字は太字にしたり大きくしたりして強弱をつける。 |
アプリデザインで参考にしたいサイト
続いて、アプリデザインを作成する際に参考にしたいサイトをいくつかご紹介します。
UI Pocket
画像引用:UI Pocket
UI Pocketは、アプリのUIデザインに特化したギャラリーサイトです。InstagramやUber Eats、Bingなど有名アプリのデザインを多く取り上げており、トップページや各ページのスクリーンショットを掲載しています。
Pttrns
画像引用:Pttrns
Pttrnsは、主に海外アプリのデザインを閲覧できるギャラリーサイトです。アプリのジャンルはもちろん、配色やデバイスからの検索も可能。ただし無料版にはアクセス制限があるので注意が必要です。
Mobbin
画像引用:Mobbin
Mobbinは、海外のアプリデザインを10万点以上掲載しているWebサイトです。「ファイナンス」「ビジネス」「ヘルス&フィットネス」などフィルターを細かくかけた検索ができます。iOSからAndroid、ブラウザのデザインを閲覧可能です。
画像引用:Pinterest
Pinterestは、画像検索プラットフォームとして人気のあるサイトです。アプリやホームページといったWebデザインから、日常生活にかかわる物のデザインまで多種多様なデザインを検索できます。
Dribbble
画像引用:Dribbble
Dribbbleは、クオリティの高いデザインを多く掲載しているサイトです。アプリデザイン以外も多く掲載しており、クリエイターに質問や依頼ができるのが特徴。同サイトの既存ユーザーに招待された場合にのみデザインの投稿ができます。招待がなくても閲覧は誰でも可能です。
アプリのデザイン制作に使えるツール
実際にアプリデザインを作る際、ツールを活用すると便利です。スマホアプリのデザイン制作に使えるツールを2つご紹介します。
ツール名 |
特徴 |
Figma |
|
Sketch |
|
Figma
画像引用:Figma
Figmaのおすすめポイント
- インストール不要で使える
- 複数人で画面共有しながら編集できる
- コンポーネント機能も搭載している
Figmaは、インストール不要で使えるデザイン作成ツールです。複数人で画面を共有しながらデザイン編集ができます。また、コーディングしながら作業できる「開発モード」も搭載。スムーズにデザイン作成ができるでしょう。ボタンやアイコンといったUI要素をグループ化して管理できる「コンポーネント機能」も搭載。OSはMacとWindowsに対応しています。
Sketch
画像引用:Sketch
Sketchのおすすめポイント
- 1つのスペースに複数のアートボードを設けて作業ができる
- クラウド上で作成中のデザインを共有できる
- 一部の変更がアプリの全ページに反映される
Sketchは、Mac OSで利用できるアプリデザイン作成ツールです。1つのスペースに複数のアートボードを設けて作業が可能。クラウド上で作成中のデザインを共有できます。既存デザインの変更がスムーズにできる「シンボル」機能も搭載。デザインを変更する際に、変更した部分だけでなくアプリの全ページに変更内容が反映されます。
【まとめ】アプリデザイン作成のポイントを紹介しました
アプリデザインを考える上では、UI(ユーザーとの接点)とUX(ユーザーにとっての体験)が重要です。誰に対して、何を目的にアプリを作成・運営するのかを明確にした上で、デザインを詰めていきましょう。本記事でご紹介した参考サイトやツールもお役立てください。
なお、デザインに強いアプリ開発会社の探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
この記事を書いた人
三浦 麗市
専門分野: SEO、ライティング
Webライター。大学在学中よりSEOライティングを学び後にフリーランスとして独立。また並行して飲食店も経営しています。仕事のモットーは「顧客第一主義」