- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー システム開発
ワークフローシステムの導入事例10選|基本機能の解説も【2024年最新版】
本記事では、ワークフローシステムの機能や導入するメリットと実際の導入事例10選、おすすめワークフローシステム5選やワークフローシステムを導入するにあたっての注意点を解説します。
- 他社の導入事例を見て、自社の課題も解決できそうか判断したい
- 導入事例で何が解決できたのかを知りたい
- 導入した場合にどんな成果が出そうか、事例を見てイメージしたい
こんな方はぜひ本記事を参考にしてください。
※ワークフローシステムを導入すべきか判断できない方は、システム幹事にご相談ください。貴社の目的や予算をヒアリングし、アドバイスします。目的やご予算に応じた提案ができるノウハウと知識が、システム幹事にはあります。
ワークフローシステムとは?
ワークフローシステムとは、日常の業務でルーティーンと化している業務を電子化して効率化できるシステムです。申請承諾や承認を、電子でできると考えるといいでしょう。
ワークフローシステム自体は古いものではありません。注目を集めるようになったきっかけは新型コロナウイルス拡大に伴うテレワークの推進でした。ワークフローシステムにはテレワークに適した機能が多く搭載されていることが注目された理由です。
具体的には以下の場面で効果を発揮します。
- 各種申請書
- 出張費請求
- 報告書の提出と承認・否承認
- 会議の議事録共有
- 稟議の承認・否承認
他にも様々な使い方ができるのがワークフローシステムです。
ワークフローシステムの主な機能の一覧表
ワークフローシステムには、以下の機能が搭載されています。制作会社によって強みは違いますが、おおむね以下のとおりです。
機能 |
できること |
承認フロー設定 |
管理者が自社フローに適した承認経路を事前に設定しておく機能。 処理者の指定や権限の設定もできる |
入力フォーム作成 |
申請書の入力フォーム(テンプレート)を作成する機能。 ボタン設置などをノーコードで作成できるものも多く、申請ミスを減らすことができる。 |
管理機能 |
社内コンプライアンスや内部統制の強化ができる機能。 人事異動などがあった場合も自動で承認権限を設定できる。 |
申請・承認・差し戻し |
申請・承認・差し戻しなどができる機能で、ほかにも却下や保留もできる。 差し戻しになった際にコメントを付加できる機能もある。 |
他にも申請した書類の検索や申請があったことの通知もできます。繰り返しになりますが、ひと口にワークフローシステムといっても製品によってできること・できないことがあります。導入前にはどのような機能が搭載されているかを確認しましょう。
ワークフローシステムを導入するメリット
ワークフローシステムを導入すると、次のメリットを受けることができます。
- 労力の削減が期待できる
- 内部統制の構築ができる
- 多様な働き方ができる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
労力の削減が期待できる
申請者・承認者・担当部門の手間が大きく省けるのがワークフローシステムのメリットです。紙ベースで申請を行う場合、印刷して物理的に受け渡しをしなければなりません。また、管理の手間も甚大であり、承認後の保管にもコストや保管場所の問題が発生します。
ワークフローシステムであれば紙を印刷する必要なく、システム内で申請から管理まですべて完結します。
また、承認者もスピード感のある承認・否決ができるのも強みです。紙を使わず、なおかつ場所を問わずに管理できるためです。上記の理由から、時間も費用も削減できる可能性があります。
内部統制の構築ができる
内部統制とは、社内の不透明な部分を明確にし、事業の拡大をするために必要な管理体制のことです。ワークフローシステムの「承認・申請・差し戻し」で申請・承認が可視化できるようになります。
「管理機能」を利用すると紙媒体では不透明になる部分を明らかにできるため、内部統制構築に役立つでしょう。人事異動の自動承認ができるのが最たる例です。新しく役職者となった場合、新任者に継続して承認処理ができるようになります。
迅速な交代や権限の移譲が可能です。また別部署の責任者の閲覧も自動で承認されるため、不正が行われていないこと、会社のコンプライアンスが正常に機能していることの2つが証明できます。
また、申請書の承認履歴が監査法人に資料として提供できるのも強みといえます。
多様な働き方ができる
紙管理からシステムでの管理に変更できることから、働き方や働く場所に制限がなくなります。テレワークが政府から提唱された際に、承認のために印鑑を押すために出社を余儀なくされた人々もいましたが、問題を解消できると考えていいでしょう。
事実、後述する事例でもテレワークに際して導入したケースもあります。企業としては仕事場所や社員が暮らしている場所に関係なく以前と同じような働き方ができるようになります。
システムのセキュリティ問題も懸念されますが、一部の人間に権限を与えることも可能です。出社せずともパソコンやスマートフォンがあれば承認ができるのが大きな強みといえるでしょう。
ワークフローシステムの導入事例10選
ワークフローシステムの導入事例は非常に多く、業種や官民関係なく導入されている実績があります。本記事では各業種で特に成果につながった事例を10社紹介します。自社と同じ課題を解決している事例はないかを探してみてはいかがでしょうか。
【報道・出版業】株式会社産経新聞社
産経新聞社では、ワークフローシステム導入前に書類の管理と活用法、経費精算に課題を抱えていました。
半期ごとに行われる査定において使用される人事考課表は6,000枚におよび、すべて紙で管理。回収したものは手動で入力しており、完了したものの保管場所も問題となっていました。
また、過去の人事考課表を有効活用できていないという状況に。その他の申請も紙媒体であったため、手当や制度の複雑化も手伝って大変な事態になっていたのです。
経費精算に関しても、経費の支払い専用で使用するコーポレートカード(経費精算用のクレジットカード)を1,000枚配布するも承認フローが煩雑になってしまいました。理由はカード会社から送られてきた明細をすべて確認・承認しなければならなかったためです。
結果、月3回の生産で10人がひたすら承認しなければならず、根本的な問題解決にはなっていませんでした。
上記の課題に対し、経費精算に対応したワークフローシステムを導入。直接給与システムにデータが連携されるため、紙で書類印刷をする必要がなくなりました。
具体的な成果としては人事考課表を東京・大阪と距離があっても回収と集計が容易になりました。精算担当者の負担も月3回10人がかりで行っていたものが上長2名で承認できるようになったとしています。
また、同じ機能で人事考課表の入力や読み合わせの時間を削減できました。課題であった過去の評価などを分析できるようになり、働きや目標の振り返りに活用できます。
今後はまだ紙ベースで管理しているものをシステム化するという同社。今後の動きが注目されます。
※参照元:ExchangeUSE
【建設業】清水建設株式会社
建設業大手の清水建設は、2012年に本社を移転する際、今まで紙で保管していた各種資料の削減が急務となりました。オフィス移転に伴って持ち込める紙資料に制限がかかったことが大きな原因です。ここから、ペーパーレス化の必要性を感じました。
そもそも清水建設では、新たなワークフローシステム導入前の申請や決済も表計算ソフトを使用していました。しかし、表計算ソフトだけでは解決できない課題が多く、資料や勤務表などを一元管理できるシステムの導入を検討していたと言います。
申請情報を活用できていないのが最たるものでした。これらの要素が重なり、ワークフローシステムへの移行を決定しました。
ワークフローシステム導入前には200種類あった帳票を「入力フォーム作成」機能を用いてすべてワークフロー化。導入から3年で74,000件近くの処理に成功しています。結果的にダンボール30箱分の保管場所削減と、書類作成時間1,200時間/月の削減に成功しました。
承認された資料の活用はもちろんのこと、社員の業務管理もできるようになったため、客観的な視点でのワークフロー改善にも役立っています。
※参照元:AgileWorks
【自動車卸売業】いすゞ自動車株式会社
バスやトラックなどの大型商用車を販売するいすゞ自動車でも、システム導入前は紙資料と承認にかかる時間を課題としていました。
社内には、書類申請の受け渡しや保管を担当する経営業務室と呼ばれる部署が存在しています。申請者がExcelで用意したフォームに入力したものを紙出力し、関係各所の承認をしてもらっていました。最終的に担当部署がファイリングしてコピーを返却といった流れです。
ここまでの事象が経営企画グループの膨大な負荷となっていました。合わせて、経営企画グループ以外も外出先・出張先でも承認作業ができるスキームを渇望。紙での承認は3週間~1ヶ月を要したといわれていたのです。
ワークフローシステム導入を検討した時期には新型コロナウイルス感染拡大の影響でテレワークの業務環境整備が急がれた時期でした。社内の要望も手伝って導入を決意し、晴れてワークフローシステムを導入したのです。
導入後は主に負担を感じていた経営業務室の負担軽減に成功。承認作業も3週間以上かかっていたものが平均3日まで短縮されています。この関係から当初150ユーザーであったライセンス数を350ユーザーまで増やし、2022年時点では、ほぼすべての営業所で導入されています。
※参照元:Create!Webフロー
【不動産業】三井不動産レジデンシャルウェルネス株式会社
シニアレジデンス事業を展開している三井不動産レジデンシャルウェルネス(以下、三井レジデンシャル)にも問題がありました。在宅勤務の増加でメールでの申請書回覧が追いつかなくなるなどの問題です。
営業から施設運営までを一貫して実施しているため、従業員の数が多く、都度申請が行われます。ワークフローシステム導入前は紙での押印や回覧がメインであり、テレワークが普及するにつれて担当部署である業務部である業務部の負担は大きくなっていきました。
さらに、施設の新規オープンを控えており、業務負担がこれ以上増えるのを避けたかったという理由もあります。新規オープンに伴って従業員の増加が見込まれますが、人数が増えれば当然申請書回覧の負担は増加します。以上の問題に備えてシステムを導入しました。
ワークフローシステムを導入したのは新規オープンの数ヶ月前でしたが、親会社が使用していたものに決定。導入前から使用していた申請書をそのままシステム上でも活用したことで、提出する側も受け取る側も負担を最小限にした稼働が実現できました。
また新レジデンスのオープンで申請数が増えたにも関わらず、紙媒体によるチェックや差し戻しの時間が削減。結果的に業務部の負担は大幅に少なくなったとのことです。
※参照元:AppRemo
【金融業】株式会社日本政策金融公庫
日本政策金融公庫の中小企業事業部では、紙の申請業務の電子化が急務とされていました。一般的な企業以上に多くの関係者が書類に押印しなければなりません。結果、他の業務に支障をきたすことも珍しくない状況だったと言います。
また、決裁文書の保管スペースも問題に。保管場所には限りがあったこと、申請書の電子化問題もあったことからワークフローシステムの導入に至りました。
結果的に、半ばたらいまわしにされていた書類の承認がシステム上で完結するようになり、承認作業の効率化に成功。決済基準も同時に見直したことで、ハンコ文化であった承認作業の電子化に成功します。
決裁文書も電子化して保存することで、保管場所を気にする必要がなくなりました。合わせて、モバイルでの承認作業も可能としたため、育休中の女性社員がスムーズに職場復帰できる体制が整ったのです。
さらに東日本大震災の際も、被害を受けた水戸支店の迅速な復旧が東京支店との連携で実現。書類を電子化していたために実現できたことですが、思わぬところでワークフローシステムが活躍した貴重な事例といえます。
※参照元:ワークフロー 楽々WorkflowII
【学校法人】東京工業大学
ワークフローシステムは、大学でも活躍した実績があります。東京工業大学はIR(Institutional Research)への取組促進と同時にいくつかの課題が浮き彫りになりました。
1つ目が、データがメールでやり取りされており、一元化ができていなかった点です。申請もすべてメールで行われていましたが、特にややこしかったのが大学内の申請業務が500件近くあるにもかかわらず、多くが属人的な仕事であった点でした。
また、すでに別のシステムが学内に乱立していたことも問題をややこしくしました。IRを推進している同大学としては、以上の問題を解決しなければIR推進は不可能です。
そこで同大学ではワークフローシステム導入と同時にBPMシステムも導入。属人的であった業務のテンプレート化に成功し、ワークフローシステムで透明性の高い管理ができるようになりました。
代表的なものが安全保障輸出管理です。外国人材受け入れのために必要な身元調査等のことで、年間600~700件の申請業務が発生していました。しかし、ワークフローシステムの力で電子化に成功。業務効率化に成功しています。
当初は職員のみで使用されていましたが、のちに学生が関係する業務も電子化しています。IR推進のための分析への活用という、珍しい事例です。
【社団法人】公益社団法人 岡山県環境保全事業団
岡山県環境保全事業団では、単純に承認に時間がかかることを問題視していました。担当者は当時の状況を「ムダ・ムラ・ムリ」と話していますが、生産性低下を端的に表しているひと言です。
ワークフローシステム導入前は、押印による申請は年間6,000件にもおよんでいました。すべて紙媒体であったため、急ぎの時には離れた拠点に自動車で持って行くというアナログな手段を取るケースも珍しくありませんでした。
また、承認ルートや書式が統一されていなかったことも問題に。あいまいなまま運営し続けると、内部統制上も問題があると判断。課題を改善するためにワークフローシステム導入に踏み切ったのです。
ワークフローシステム導入後はペーパーレス化の実現と承認作業の迅速化に成功。早いものでは即日で承認を出せるようになるなど、導入前の1/3まで負担やコストが軽減されたとしています。
申請業務を電子化した効果は経費面でも非常に大きく、年間150万円もの人件費削減に貢献しました。車で紙を持って行く必要もなくなり、団体が目指す脱炭素経営にも貢献しています。
また、書式の統一とシステム導入に伴う承認ルートの統一で内部統制の構築にも貢献。本来の業務に人員を配置できる形になったのです。
※参照元:X-point Cloud
【サービス業】京南オートサービス株式会社
自動車の板金修理やガソリンスタンド事業を展開する京南オートサービスでは、社長の代替わりに伴い、DX化促進を検討していました。
しかし、自社に適したシステムを見つけられずにコロナ禍へ突入。当初はチャットツールでのやり取りでしたが、個人の状況などが把握できないとして課題を感じていました。次第にシステム、特にワークフローシステムへ興味を抱き導入を決意したのです。
運用開始直後は中小企業特有のあいまいさとのギャップから戸惑いが多かったものの、半年もすると申請件数300件/月になるほど浸透します。社員に利便性を感じてもらうため、承認作業を迅速に行った結果でもあるでしょう。
また、コミュニケーションツールとしても使用したことで、テレワーク下でもコミュニケーションを取るために便利だという意識付けにも成功。「週刊報告書」を用意し、従業員のわずかな変化などをオンライン上でも知ることができるようになりました。
導入当初は懐疑的であった従業員も利便性を実感し、徐々に浸透していきました。社長の判断で導入した「週刊報告書」も従業員とのコミュニケーションツールとして、以前よりも仕事を進めやすくなるきっかけとなったのです。
※参照元:X-point Cloud
【製造業】株式会社最上インクス
経済産業省に「明日の日本を支える元気なモノ作り中小企業300」として選ばれる、金属プレス加工の会社である最上インクス。総務グループの担当者が転職直後にいくつかの課題を感じたことからワークフローシステムの導入に踏み切りました。
まず目についたのが、申請業務と勤怠管理に必要以上の手間がかかっていた点です。紙ベースでの管理で、処理や過去の実績を探すのにも苦労していたようです。
さらに問題と感じたのが、申請業務を担当する人員も現場のサポートに入るのが当たり前だと思っていた点でした。結局この2つが深く関係して無駄が発生。社長に相談してワークフローシステム導入に至りました。
システム導入後は総務が抱えていた申請業務や勤怠管理の課題をクリア。現場のサポートに入っても業務が停滞しにくい状態になりました。
また、ワークフローシステム導入で帳票の管理を一元化。51種類の帳票を活用できるようになり、現場でもクレーム対応のための帳票が使用されるようになりました。社内全体でワークフローシステムを活用する意識が浸透しています。
給与計算や保険の手続きで必要な計算もシステム上で完了する他、蓄積されたデータは、社外の士業にオンラインで共有してコストの削減にも成功。社内外の業務効率化も実現しました。
※参照元:ActionPassport
【アパレル卸売業】坂善商事株式会社
アパレルショップ「サカゼン」を展開する坂善商事では、ワークフローシステム導入前に紙特有の問題を抱えていました。
本記事で紹介した他の事例と同じく、承認手続きには紙・サインが当たり前。当然承認までには時間がかかってしまっており、業務上の無駄が課題として挙げられていました。
また、決済承認までには1週間以上かかる場合もあったとのこと。場合によっては宅急便で書類を送ることもあったと言います。結果、顧客対応に時間がさけない店長も多く、問題を感じていたところにシステムを導入する決定がなされました。
システム導入により、申請・承認・差し戻し機能で承認完了までに1週間以上かかっていた時間を最短1日まで短縮。問屋便やFAX、宅急便でのやり取りもなくなり、郵送費などのコスト削減にも成功しています。
また、店舗担当者は浮いた時間を顧客対応に回せるようになりました。加えて紙での書類保管を2年間行っていたのも不要になり、保管・処分にかかるコストの削減にも成功しています。
※参照元:ジョブカンワークフロー
ワークフローシステムのツール5選
10社の導入事例を紹介してきました。それぞれの課題解決ができるワークフローシステムを導入し、当初の予想以上の成果を出したケースも少なくありません。
ワークフローシステムは非常に数が多く、選択するのに悩んでしまいます。ここでは、ワークフローシステムの中でも上記事例で取り扱ったシステムを5つ紹介します。
ExchangeUSE
引用:ExchangUSE
ExchangUSEは、様々なソリューションを組み合わせられるワークフローシステムです。稟議に特化したものや経費精算など、大きく5つに分けられているのが特徴です。
また、2024年1月1日から本格的に施行される電子帳簿保存法対応のソリューションも提供。企業のペーパーレス化・DX化を推進してくれる強い味方です。
オンプレミス型とクラウド型から選択できる、カスタマイズ性が高いなどの特徴も持ち合わせています。
料金 |
※いずれも100名まで。追加は別料金。 ※初期費用の記載なし |
特徴的な機能 |
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連携可能な外部システム・サービス |
要問合せ |
無料プラン・トライアル |
なし |
その他の特徴 |
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Agile Works
引用:Aglie Works
組織改編や人事異動が多い場合に導入を検討したいのがAglie Worksです。大規模企業でも対応できる簡単な設定が魅力的で、複雑な組織構造でも対応可能。部署を横断した組織設定もできます。
英語と中国語の設定ができるため、グローバル人材を抱える会社でも問題なく導入できるでしょう。
他にも豊富な連携先を持っています。導入前から利用しているサービスがあり、連携できるようであれば連携してもいいかもしれません。
料金 |
【初期費用】
【月額費用】
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特徴的な機能 |
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連携可能な外部システム・サービス |
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無料プラン・トライアル |
あり(デモサイト) |
その他の特徴 |
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ActionPassport
ActionPassportは、セキュリティ性能が高いことで定評のあるワークフローシステムです。クラウド版はこまめなアップデートが実施されており、いつでも最新の状態で使用できるのが強みといえるでしょう。
また、構築にも柔軟に対応できるため、初めてのワークフローシステム導入でも融通が利きやすいという特徴もあります。
価格も本記事で紹介するシステムの中でもリーズナブル。はじめてワークフローシステムを導入する場合も安心です。
料金 |
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特徴的な機能 |
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連携可能な外部システム・サービス |
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無料プラン・トライアル |
要問合せ(体験サイトはあり) |
その他の特徴 |
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ジョブカンワークフロー
引用:ジョブカンワークフロー
ジョブカンワークフローは、申請や承認にかかる時間を従来の1/3に出来ることを強みとしているワークフローシステムです。
初期設定や申請書作成が非常に簡単で、スマートフォンからの申請にも対応しています。また、機能制限はあるものの無料プランもあり、導入を検討している会社にもありがたい存在です。
「ジョブカン」シリーズは累計15万社の導入実績を誇ることでも有名です。ワークフローシステムも高い評価を受けており、初めてでも乗り換えでも選択肢に含める価値はあるでしょう。
料金 |
※両方申込みで600円/月 ※従業員500名以上は要問合せ |
特徴的な機能 |
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連携可能な外部システム・サービス |
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無料プラン・トライアル |
あり(30日間) |
その他の特徴 |
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X-point Cloud
テレワーク導入に積極的なのであれば、X-point Cloudがおすすめです。先述のAglie Worksと同じ株式会社エイトレッドが販売していますが、こちらはペーパーレス化の促進に向いています。
出張や外回りが多い営業職を多く抱えている企業に有効で、紙のような使い心地が特徴です。また、内部統制強化にも強みを持っています。
料金 |
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特徴的な機能 |
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連携可能な外部システム・サービス |
※いずれも有料 |
無料プラン・トライアル |
トライアルあり |
その他の特徴 |
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ワークフローシステムのおすすめや選び方の詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事:ワークフローシステム比較企業規模ごと22選!比較ポイント紹介
ワークフローシステムの導入時の注意点
導入実績も豊富でシステムでできることも多いワークフローシステムですが、以下の3つには注意が必要です。
- 運用体制の整備や見直し
- セキュリティ対策が必須
- 費用対効果の検証
ワークフローシステムは導入しただけで成果が出るわけではありません。上記の3点を意識して導入前・導入後に検証しましょう。
運用体制の見直しや整備
ワークフローシステム導入前には、運用や業務の体制をシステムに合わせて見直す必要があることも珍しくありません。例えば承認作業であれば、以下の課題はないかを見直してみましょう。
- 属人化しているフローはないか
- 部署ごとに異なるルール・やり方をしていないか
導入事例にもありましたが、上記の問題が顕在化してワークフローシステム導入に至った企業も少なくないのが事実です。システム導入前には誰が何を、どのようにやっているのかを明確にしておくといいでしょう。
また、ワークフローシステム導入後には上記で洗い出した課題が解決しているかを検証するほか、新たな課題が生まれていないかにも注意してください。担当部署が使いこなせていない、旧来のやり方に戻ってしまっている場合はどこかに問題があるはずです。
いずれにしても現場のニーズや解決したい課題とシステムが合わないのであれば見直しは避けられません。導入したらすべてが解決すると考えるのではなく、導入後の定点観測で新たな問題や解決していない課題がないかを検証しましょう。
セキュリティ対策が必須
ワークフローシステムそのものもセキュリティ対策がなされているものの、完璧ではありません。情報をシステムで管理するということは、機密情報が流出のリスクと背中合わせになることと同義です。
例えば以下のような状態は非常に危険です。
- ログイン情報が誰でも見える場所にメモしてある
- 使用しているデバイスにパスワードなどが設定されていない
上記の問題はシステムだけでは防げません。ワークフローシステム導入にあたり、使用する全従業員に対してITリテラシーなどを教育する必要があるでしょう。また、社内文書であっても必要以上に権限設定を緩めないことが重要です。
システムそのものに関しては、セキュリティシステムを導入するのも1つの方法です。一定のコストがシステムとは別に発生しますが、近年多発するサイバー攻撃に備える意味でも導入をおすすめします。
関連記事:サイバー攻撃とは?攻撃者の目的・近年の動向・攻撃の種類・手口・対策を解説!
費用対効果の検証
無料トライアルであれば費用は発生しないものの、本格的に導入するとなればランニングコストが発生します。時間や人件費の削減になりうるのは事実ではありますが、企業規模などによってはかえって赤字になってしまう可能性もあるでしょう。
例えば先述の「ActionPassport」のパッケージ版を例に挙げると、50ユーザー分でワンセットなのに対して従業員が30人では無駄が発生しています。「ActionPassport」であればクラウド版30人契約の方がコストは抑えられるため、導入時の費用対効果の検証は必須です。
また、オプションが別料金になっていることも多く、アレコレ付け過ぎると毎月の請求額が大きくなってしまいがちです。必要なオプションは何かを精査するとともに、運用していて不要なものは外すなどの対処をしましょう。
導入前のシミュレーションはもとより、導入後の費用対効果も検証してください。実際に稼働してみないとわからないこともあるため、常に費用対効果を観測し続けることも重要です。
まとめ
ペーパーレス化やDX化、多様化する働き方に対してワークフローシステムは有効なシステムです。しかし、意味もなく導入してしまっては意味がないですし、全社で使いこなせなければ宝の持ち腐れとなってしまうでしょう。ワークフローシステム導入で解決したい課題を明確にし、慎重に検討するようにしてください。
ワークフローシステムを導入するか迷っている、どのシステムが自社に合うかわからないという方はシステム幹事にご相談ください。貴社がワークフローシステムを導入する目的や予算をヒアリングし、アドバイスします。相談料は無料です。
コンサルタントのご紹介
岩田
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Q. ワークフローシステムの導入事例にはどのようなものがある?
ワークフローシステムの導入事例として「株式会社産経新聞社」「清水建設株式会社」等が挙げられます。そのほか豊富な事例と参考になるポイントは記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。
Q. ワークフローシステムの導入を成功させるコツは?
ワークフローシステムの導入の成功ポイントとして「運用体制の見直しや整備絵をする」「費用対効果の検証をする」等が挙げられます。詳しくは記事をご覧ください。
この記事を書いた人
久保田 幹也
専門分野: SEO、取材、書籍代筆、note運用代行
Web上のライティングをほぼ一括で請け負うライター。集客の困りごとやマーケティング戦略の手段まで幅広くご相談いただけます。最適なマーケティング方法がわからない方も、一度ご相談ください。最善と思われる施策をご提示いたします。