サーバー構築の基礎知識|サーバーの意味・構築の方法・手順を解説!

サーバー構築の基礎知識|サーバーの意味・構築の方法・手順を解説!

Webサイト / サービス、業務システムのためにサーバー構築が必要。しかし、サーバー構築の方法がわからない、なにが必要なのかわからない。そんな企業担当者の方に向け、サーバーの意味から構築に必要なもの、構築方法・手順・注意点まで、サーバー構築の基礎知識を解説していきます。

なお、サーバー構築会社やホスティングサービスの探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。

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目次
  1. 1. サーバーとは
    1. 1-1. サーバーの仕組み
  2. 2. サーバー構築に必要なハードウェア
    1. 2-1. サーバーコンピューター
    2. 2-2. ネットワーク機器
  3. 3. サーバー構築に必要なハードウェアを調達するには
    1. 3-1. オンプレミス / コロケーション / ハウジング
    2. 3-2. クラウド / VPS / ホスティング
  4. 4. サーバー構築に必要なソフトウェア
    1. 4-1. サーバーOS
    2. 4-2. ミドルウェア
    3. 4-3. アプリケーション
  5. 5. サーバー構築の方法・手順
    1. 5-1. 開発 / 構築するシステムの要求を定義
    2. 5-2. システム要件 / サーバー要件を定義
    3. 5-3. 構築するサーバーの調達方法を決定
    4. 5-4. システム構成図を作成
    5. 5-5. サーバー構築
  6. 6. サーバー構築のポイント・注意点
    1. 6-1. サーバー構築は目的ではない
    2. 6-2. セキュリティ対策
    3. 6-3. 冗長化 / 分散化を検討
    4. 6-4. サーバー監視・運用体制
  7. 7. 【まとめ】サーバー構築の基礎知識を紹介しました

サーバーとは

サーバーとは、ネットワークに接続された端末(ユーザー)からのリクエスト(要求)に対し、適切なレスポンス(回答)を返すコンピューター、あるいはソフトウェアのこと。要求に回答する機能 / サービス(Service)を提供するハードウェア / ソフトウェアという意味でサーバー(Server)と呼ばれます。

たとえば、WordPressで作成したWebサイトを公開するには、WordPressをインストールするOSのほか「Webサーバー」というソフトウェアが必要。WordPress / OS / Webサーバーをインストールするには、サーバーコンピューターというハードウェアが必要です。

サーバーの仕組み

サーバーが動作する仕組みは「クライアントサーバモデル」が基本。クライアントサーバモデルとは、機能 / サービスを提供するサーバーとクライアント(端末)を分離し、ネットワーク通信で接続するシステムのことです。

サーバーの役割

画像出典:翔泳社

社内などの限られた環境でサーバーを動作させる場合、サーバーとクライアントはLAN(Local Area Network)で接続。Webサイトを広く一般公開する場合、サーバーをインターネット(WAN:Wide Area Network)に接続します。

また近年では、サーバーとクライアントとの通信方法に、動的Webサイトに代表される「Webシステム」を採用するパターンが増加。Webブラウザを利用するWebシステムには、クライアント側のアプリケーション開発を省略できるメリットがあります。

※動的Webサイトとは、ユーザー登録、検索機能など、なんらかのリクエストにレスポンスを返すWebサイトのこと

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サーバー構築に必要なハードウェア

ここまでの解説でお分かりのように、サーバー構築には「ネットワーク機器を含むハードウェア」「ソフトウェア」が必要です。まずはサーバー構築に必要なハードウェアから簡単に紹介していきましょう。

サーバーコンピューター

サーバーコンピューターとは、端末に機能 / サービスを提供するプログラムを格納するコンピューターのこと。CPU / メモリ / ストレージなど、構成する要素は通常のPCと同じですが、24時間365日の稼働を前提とするため、高スペックかつ耐久性に優れています。

また、高スペック / 耐久性の引き換えとして、発熱 / 騒音が大きいこともサーバーコンピューターの特徴。サーバーコンピューターを安定して動作させるには、温度管理 / 防音設備の整ったサーバールームも必要です。

ネットワーク機器

社内LANで利用するにしても、Webで公開するにしても、サーバー構築に不可欠なのが「ネットワーク機器 / ネットワーク環境」です。スイッチングハブ / ルーターなどのネットワーク機器はもちろん、LAN環境がなければケーブル工事も必要になるでしょう。

Webサイト / サービスを公開するなら、想定するトラフィックに応じた高速 / 大容量のネットワーク環境も必要です。

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サーバー構築に必要なハードウェアを調達するには

サーバー構築に必要なハードウェアや設置環境は、必ずしも自社で用意しなければならないわけではありません。大きく「自社でハードウェア / 環境のすべて、もしくは一部を用意する」方法と「外部リソースを借りる」方法があり、ニーズに応じて選択可能。以下から簡単に解説していきます。

オンプレミス / コロケーション / ハウジング

自社でハードウェア / 環境のすべて、もしくは一部を用意してサーバー構築する方法が「オンプレミス」「コロケーション」「ハウジング」です。

 

概要

特徴

オンプレミス

サーバー / ネットワーク機器 /

設置環境すべてを自社で用意する

自由にハードウェアを構成できるが、

運用・保守は自社責任。

高額な初期費用が必要

コロケーション

環境の整った「スペース」をレンタルし、

自社サーバー / ネットワーク機器を設置

自由にハードウェアを構成でき、空調管理 /

電源などの環境管理を

ベンダーに任せられる。

初期費用と月額利用料が必要

ハウジング

環境の整った「ラックスペース」

をレンタルし、

自社サーバーを設置する

サーバーのスペックを自由に決められる。

ネットワーク / 設置環境を

ベンダーに任せられる。

初期費用と月額利用料が必要

クラウド / VPS / ホスティング

必要なハードウェア / 環境のすべてを、外部サービスベンダーからレンタルしてサーバー構築する方法が「クラウド」「VPS」「ホスティング」です。

 

概要

特徴

クラウド

CPU / メモリ / ストレージを必要な

だけ組み合わせてサーバーを構築できる

利用したリソースの分だけ支払う従量料金制。

インフラだけを借りる「IaaS」、

OS / ミドルウェアを含む

プラットフォームを借りる「PaaS」を利用可能

VPS

仮想化技術を使って分割された

仮想サーバーを利用する

パーテーションではないため、OS /

ミドルウェアを自由にインストール可能

ホスティング

物理サーバーを複数の領域に

分割して共有利用する

OS / ミドルウェアが用意されているため

手軽にWeb / ECサイトを構築可能。

物理サーバーを占有できる

専用サーバープランもあり

 ホスティングサービス / VPSについては以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:ホスティングサービスとは?プラン・機能・利用できるサービスを解説!

サーバー構築に必要なソフトウェア

どのようなシステムを動作させるかによりますが、サーバー構築に必要な主なソフトウェアは「サーバーOS」「ミドルウェア」「アプリケーション」の3つです。それぞれを簡単に解説しておきましょう。

サーバーOS

サーバーOSとは、アプリケーションの土台となるサーバー機能を持つオペレーティングシステムのこと。Windows / macOSなどのPC向けOSと基本的には変わりませんが、膨大なクライアントからのリクエストを処理するサーバー専用の機能を持ちます。

サーバーOS

概要

費用

Linux

オープンソースのサーバーOS。Ubuntuをはじめ、

さまざまなバリエーションがある

無償提供されるもののほか、

サポートの受けられる

有償のものもある

Windows

Microsoftが開発するサーバーOS。

Windowsの動作する端末と相性がいい

ユーザー数に応じたライセンス費用

UNIX

堅牢かつ軽快な動作を特徴とするサーバーOS。

LinuxはUNIXベースで開発されている

ライセンス / サポートともに有償

ミドルウェア

ミドルウェアとは、OS / アプリケーションの間に位置し、それぞれを補完する役割を果たすソフトウェアのこと。たとえば、MySQL / PostgreSQLなどのデータベース管理システム、Apache / NginxなどのWebサーバーがミドルウェアに該当します。

 ミドルウェアの多くはオープンソースのため、無償で使える場合がほとんど。自社システムにあわせ、独自のミドルウェアを開発する場合もあります。

アプリケーション

クライアント端末に機能 / サービスを提供する、中心的な役割を果たすのがアプリケーションです。たとえば、WordPressはWebサイトやブログを、EC-CUBEはECサイトを作るためのオープンソースアプリケーションです。

もちろん、自社独自のアプリケーションをゼロから開発する場合もあります。システム開発 / アプリ開発といった場合は、サーバー構築を含めたアプリケーション開発を意味する場合がほとんどです。

サーバー構築の方法・手順

サーバー構築の方法・手順

ここまでで、サーバーの意味・概要、必要なハードウェア / ソフトウェアなど、サーバー構築の基礎知識を紹介してきました。これを踏まえ、以下からはサーバー構築の方法・手順を簡単に紹介していきます。

開発 / 構築するシステムの要求を定義

サーバー構築の前提として、サーバーでどのようなアプリケーションを動作させるのかを明確にしておかなければなりません。まずは、アプリケーションを含め、開発 / 構築するシステムへの要求を定義しましょう。

たとえば、WordPressで会員登録のできるサービスサイトを構築し、100GB / 日以上の転送量を確保したい。従業員100名が同時アクセス / 処理できる在庫管理システムを開発するなどです。

システム要件 / サーバー要件を定義

定義したシステムの要求をもとに、システム要件 / サーバー要件を定義します。要件とは「必要な条件」のこと。つまり、アプリケーションを含むシステムを動作させるのに必要な条件を定義することを「システム要件」といいます。サーバー要件はシステム要件の一部です。

厳密には、アプリケーションに「必要な機能の条件」である機能要件、および機能以外に「必要な性能・可用性などの条件である非機能要件を定義。さらに、機能要件 / 非機能要件を満たすシステムに「必要なハードウェア / ソフトウェアの条件」であるシステム要件を定義する流れです。これらをまとめて「要件定義」といいます。

機能要件 / 非機能要件については以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:機能要件とは|システム開発プロジェクトにおける重要性や非機能要件との違いを解説!

構築するサーバーの調達方法を決定

システム要件に含まれる「サーバーの動作に必要な条件」であるサーバー要件が明確になれば、必要なソフトウェア / ハードウェアスペックも明確になります。あとは、予算とサーバー性能のバランスを考えながら、構築するサーバーの調達方法を決定しましょう。

システム構成図を作成

ホスティング / VPSの場合はそれほど重要ではありませんが、サーバー / ネットワーク機器を含めたシステム構成図を作成しておくのがおすすめです。サーバーメンテナンスやシステムの運用・保守、将来的なアップグレード / リプレイスに役立つからです。

サーバー構築

すべての準備が整えば、いよいよサーバー構築です。必要なソフトウェアをインストールし、動作確認で問題がなければサービスローンチです。

サーバー構築のポイント・注意点

サーバー構築のポイント・注意点

サーバー構築する際に気を付けておきたいポイント・注意点は、ハードウェアの調達方法や環境に応じて異なります。ただし、調達方法が異なっても共通するポイント・注意点があることも事実。以下から簡単に解説していきます。

サーバー構築は目的ではない

サーバー構築は目的ではなく手段。最終的な目的は、あくまでもWebサイトやアプリケーションの構築 / 開発であることを認識しておきましょう。構築手順でも解説したように、Webサイト / アプリの要件を満たすシステム要件の1つがサーバーだからです。

目的を取り違えてしまうと、サイト / アプリが満足に動作しない、オーバースペックによる費用対効果の悪化など、さまざまな弊害が生じます。

セキュリティ対策

ネットワークを経由した悪意ある攻撃からサーバーを守るため、可能な限りのセキュリティ対策を施しておきましょう。サーバーまでの悪意ある通信を段階的に遮断するファイアウォール / IPS / IDS、OS / アプリへの攻撃を遮断するWAFなどの利用が一般的です。

ホスティング / クラウドなどでサーバーを調達するなら、基本的なセキュリティ対策は標準装備であり、オプションでさらなる強化も可能。一方、オンプレミス環境でサーバー構築するなら、セキュリティ対策を講じるのも実施するのも自社の責任です。

冗長化 / 分散化を検討

サーバー構築を検討する際は、冗長化 / 分散化の方法も同時に検討しましょう。複数世代のバックアップや、障害時に稼働できるバックアップマシンを用意しておけば、万一の災害時にも事業継続可能な状態(BCP対策)を保てるからです。

もちろん、バックアップやサブマシンを用意していても、同じ場所で管理していたのではBCP対策になりません。分散化が重要なのはこのため。分散管理しやすいクラウド / ホスティングがBCP対策面で有利なのはこのためです。

サーバー監視・運用体制

サーバーの役割は、機能 / サービスをユーザーに提供し続けること。そのためには、安定的な稼働、および障害から迅速に復旧するための「サーバー監視・運用」体制を整えておかなければなりません。

特に、ハードウェアの管理責任を自社で負うオンプレミス型の場合、自社またはアウトソーシングによる監視・運用体制づくりが必要です。近年は優秀なツールを利用できる環境にあるため、監視自体は自動化できますが、障害発生時の手順や対応する担当者など、やるべきことは少なくありません。

【まとめ】サーバー構築の基礎知識を紹介しました

Webサイト / サービス、業務システムのためにサーバー構築が必要。しかし、サーバー構築の方法がわからない、なにが必要なのかわからない。そんな企業担当者の方に向け、サーバーの意味から構築に必要なもの、構築方法・手順・注意点まで、サーバー構築の基礎知識を解説してきました。

サーバーは、Webサイト / サービスなどの土台となる重要なインフラ基盤。しかし、サーバー構築は、あくまでも目的を達成するための手段です。目的であるWebサイト / サービス構築を忘れないことが重要です。

なお、サーバー構築会社やホスティングサービスの探し方・選び方がわからない!という方はシステム幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。

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