RPAの活用場面や導入の成功事例をわかりやすく紹介【2024年4月最新版】

RPAの活用場面や導入の成功事例をわかりやすく紹介

ロボットによりPC上で行う作業を自動化する「RPA」は、会社の定型業務や繰り返し業務を自動化でき、作業効率を大幅に高められることが期待できます。

しかし、一方でこのような悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか

  • RPAでどんな業務を自動化できるかわからない
  • 自社でRPAを効果的に活用できるイメージがわかない
  • 実際に導入した事例を見て、自社でも導入するか判断したい

本記事ではこのような方に向けて、

  • RPAの活用場面の事例
  • RPAの導入に成功した会社事例
  • RPAの導入を成功させるチェックポイント

を紹介します。会社でRPAを導入し、業務効率化させたい方は参考にしてください。

どのようなRPAを導入するべきか、迷っている方は、システム幹事にご相談ください。が会社の状態に合わせ、最適な会社を専任のアドバイザーがご提案いたします。相談料は一切かかりませんので、お気軽にご相談ください。

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目次
  1. 1. RPAとは
  2. 2. RPAが得意な業務
    1. 2-1. 定型業務
    2. 2-2. 繰り返し業務
    3. 2-3. 集計・データ収集
    4. 2-4. 書類発行
  3. 3. RPAの活用イメージ
    1. 3-1. 交通費の精算業務
    2. 3-2. 書面画像データの自動変換
    3. 3-3. 勤怠情報の自動集計・報告
    4. 3-4. ECサイトでの商品登録
    5. 3-5. 競合他社の価格調査
    6. 3-6. 在庫情報の自動更新
    7. 3-7. 作業指示書の自動作成
    8. 3-8. 受発注業務の自動化
    9. 3-9. 名刺の自動作成
  4. 4. 企業でRPAを導入した成功事例5選
    1. 4-1. 株式会社ファミリーマート
    2. 4-2. イワキ株式会社
    3. 4-3. 株式会社三菱UFJ銀行
    4. 4-4. 株式会社フォーバルテレコム
    5. 4-5. サッポロビール株式会社
  5. 5. 企業がRPA導入を成功させる4つのポイント
    1. 5-1. 社内での用途を明確にする
    2. 5-2. 目標を明確にする
    3. 5-3. 運用体制を定める
    4. 5-4. 導入後もサポートが充実している会社を選ぶ
  6. 6. RPAの事例まとめ

RPAとは

RPAとは、「Robotic Process Automation」の頭文字を取ったもので、ロボットによる業務自動化を表します。

請求書の内容を自動で読みとり、会計ソフトに自動で反映できる、特定のサイトからデータを収集し、自動で表にまとめるなど機械的な単純作業をロボットに作業を指示させることで、作業を効率化できます。

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RPAが得意な業務

RPAをうまく利用することで、業務効率を改善できます。しかし、その効果を最大限発揮させるためには、RPAが得意とする作業は何で、どのようなことができるかを知っておくことが大切です。
以下に、RPAが得意とする作業を紹介しましょう。

定型業務

RPAは始まりから終わりまで、決まったパターンを繰り返す定型業務を得意としています。

  • レポートの自動作成
  • データ入力

など、個人の判断による影響を受けず、決まった答えや正解がある業務が該当します。

繰り返し業務

RPAはルールさえ決まっていれば、高速で同じ作業を繰り返すことが得意です。

  • 入金予定日の1日前に自動でメールを自動送信する
  • 顧客管理システムにある顧客情報の情報を別のシステムに転記する
  • エクセルデータ化させる

などの業務が該当します。

集計・データ収集

RPAは、Web上から一定の情報を取得し、加工することを得意としています。例えば、

  • ニュースサイトの見出しだけを抜き出す
  • あるサイトの商品の価格などをデータ化し表にまとめる

などの作業を得意としています。

Webから必要な情報だけを抜き取ることができ、人の目で確認するよりも圧倒的なスピードでのデータ収集が可能です。

書類発行

収集した膨大なデータから請求書、領収書、発注書など必要となる書類を自動的に発行することを得意としています。例として、

  • 売上データや顧客情報などの情報から請求書の書類を自動作成する
  • 顧客情報を顧客情報の管理システムから、請求書に転記する

などの作業が該当します。

人の判断が必要ない場合であれば、請求書の発行まで自動化することも可能です。

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RPAの活用イメージ

RPAは、前述の基本的な機能をもとに企業の様々な場面で活用されています。ここでは、どのような作業で活用されているか、RPAの具体的な事例をいくつかピックアップして図解と合わせて説明します。

交通費の精算業務

交通費の精算業務はチェックや確認に時間がかかってしまい、無駄が多くなりがちな業務です。会社にもよりますが、交通費の精算は、以下のような手順で処理されます。

RPAで自動化できる部分

RPAを導入すれば、交通ルートや交通費の金額が正しいか、自動で調べて照合可能です。照合し問題がない場合には、自動で書類作成まで行い、上長への提出まで自動化できます。

書面画像データの自動変換

RPAを導入すると、書面画像データを自動で文字データに変換し、文字情報の自動入力や書類の発行まで自動化できます。

身近な例では、家計簿アプリのレシート読み取りや、名刺管理アプリの名刺読み取りがイメージしやすいでしょう。

書面画像データの自動変換

例えば取引先から送付される紙ベースの請求書をPDF画像に変換、文字や数字データを自動で読み取り、管理システムに情報を転記させることが可能です。

人間が書類を目視しタイピングして入力する工程を省略できるため、スムーズな処理ができ、入力ミスなどのヒューマンエラーも防止できます。また、転記された情報を別の書類に利用することも可能です。

近年では手書きの文字をAIによって読み取る技術も登場し、削減できる作業の範囲はより広がりました。

勤怠情報の自動集計・報告

勤怠データの集計や処理もRPAにより自動化できます。たとえば、タイムカードの打刻情報をエクセルなどの形式にデータ化。さらに、勤務時間や残業時間の計算まで自動化できます。

勤怠情報の自動集計・報告

ICカードによる打刻はもちろん、タイムカードなどのアナログ書類をテキストデータとして読み込み処理することも可能です。

ECサイトでの商品登録

ECサイトでの在庫状況の管理や商品登録はRPAで自動化可能です。

商品情報の新規登録時入れ替え時に、商品の登録情報を自動的に更新する・セール情報などを反映するなどの対応を自動化できます。1つの管理システムで複数のECサイトを同時に管理でき、管理サイトの情報だけを更新すれば、他のサイト全てに自動で反映させることが可能です。

ECサイトでの商品登録

特に商品数や出店しているECサイト数が多い場合、ECサイトで直接情報を入力せずに、更新情報を反映させられれば、業務効率の大幅な改善が期待できます。

競合他社の価格調査

RPAでは、特定のサイトを指定し、そのサイトにある情報を自動で集計、転記、レポートの作成まで自動化できます。

競合他社の価格調査

これらの情報を自動で収集することで、単純作業の業務負担が減り、その分の時間と人員をデータ分析や販売戦略の考案などビジネスでより重要なポイントに投入できるようになります。

在庫情報の自動更新

RPAでは在庫情報を自動で管理・更新できます。たとえば小売業で実店舗とECサイトがある場合、実店舗とECサイトでの販売状況から、在庫情報を整理する作業が必要になります。

RPAがない場合、発注管理システムなどで、データの収集はできても、受発注の判断は人の手で判断しなければいけませんでした。発注書などの必要書類の作成や送信は手動で行う必要があり、発注数に比例して手間が大きくなり、ヒューマンエラーによるミスの原因にもなりかねません。

在庫情報の自動更新

RPAを導入することで、在庫状況を自動で管理してくれるだけではなく、在庫が一定以下になった際に、自動で注文メールを作成するなどの対応が可能です。

作業指示書の自動作成

RPAでは、一定のルールに基づいて資料を自動作成することが可能です。例えば工事の作業指示書を作成する際であれば、RPAを使い見積書などの内容から、水道工事や電気工事など、工事内容に合わせた指示書を自動作成、工事先の地図を自動で収集、指示書への添付、指示書の送付まで自動で対応可能です。

作業指示書の自動作成

これらの業務を自動化することで、現場担当者の事務作業の負担が軽減し、現場管理などの作業に時間を割きやすくなります。

受発注業務の自動化

受発注業務は人の判断が必要な業務が含まれますが、自動化できる業務とできない業務を振り分けることで、自動化が可能です。

受発注業務の自動化

自動化できるものとできないものの判断基準をルールで作っておき、条件に該当する場合には、後で確認できるよう「要確認」などの名前をつけた別のフォルダに移動させておき、自動化できるものは自動化を進めます。

「要確認」に入ったデータがあれば、対象となる社員にメール通知し、必要に応じて個別対応を行います。

このようにルール化することで、部分的に業務を自動化させることが可能です。

名刺の自動作成

印刷業などの特定の業務で、必要不可欠な業務を自動化させることもRPAでは実現できます。

たとえば、名刺データの作成においては、顧客の個人情報を名刺データに転記する作業が必要不可欠な業務になります。このような情報を自動整理してくれるシステムがあれば効率的に処理できるでしょう。しかし、そのようなシステムがない場合でも、RPAを使った自動化で効率化が可能です。

名刺の自動作成

RPAを使い、名刺作成に必要な顧客情報を自動で印刷用の画像データに転記し、印刷できれば、よりスムーズに名刺データの作成を進められます。

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企業でRPAを導入した成功事例5選

企業でRPAを導入して成功した企業の事例を5つ紹介します。

株式会社ファミリーマート

UiPath

画像引用:UiPath

日本全国にコンビニエンスストアを展開する株式会社ファミリーマートはUiPathを導入し、業務の自動化に取り組みました。RPAを現場に導入する際には、現場店舗から、自動化の要望を収集し、対象業務を確定させたのちに、RPA化を進めています。

例えば、実際の売上分析を行う場合は、条件に合わせて対象店舗リストの抽出等の前準備が必要です。RPAの導入前はその作業を担当者がほぼ1日をかけて行っている状況でしたが、RPA化によって1時間ほどで完了するようになりました。作業自体はロボットがやっているので、担当者は処理している時間に別の仕事ができるようになったそうです。

イワキ株式会社

イワキ株式会社は、医薬品原料、機能性食品・化粧品原料、食品原料などヘルスケア・ファインケミカルを取り扱う専門商社です。

同社では、顧客ごとに受注管理を行うプログラムがあり、システム連携が難しい状態になっていました。また、エクセルのマクロを使い効率化を図っていたものの、業務の一部が属人化しており、全体での業務改善にはつながらないことが問題でした。

日立ソリューションズ

画像引用:日立ソリューションズ

そのため、日立ソリューションズが提供するRPAを導入することで販売管理システムへの仕入れや販売データの入力や受け渡しなどを自動化し、自動化の共通ルールを定めたことで、業務の標準化を進めることにしました。

導入の結果、上記以外にも人の手で行う作業の一部をRPA化が進み、今後様々な分野でRPAの導入を進めていく予定だそうです。

株式会社三菱UFJ銀行

株式会社三菱UFJ銀行では、2013年ごろから「業務効率化のソリューション」としてRPAの導入を開始ました

銀行業務では、処理件数が数千を超える業務が多く、効率化の成果が大きい業務といえます。

  • あるシステムから別のシステムに情報を転記する作業
  • 複数回システムのログインを必要とする作業

があるとし、これらの作業に対して、RPAを導入しました。

RPAを導入した結果、金融機関における高度な専門業務に従事していた従業員の業務の6〜7割を自動化し、業務効率化が図れたそうです。

株式会社フォーバルテレコム

株式会社フォーバルテレコムは情報通信サービスや電力サービスなどを提供している会社です。同社では、業務が複雑かつ大量にあることで、発生するヒューマンエラーを減少させることに課題がありました。

SoftBankのSynchRoidを導入し、請求書の自動作成や、自動計算できるようになり、20万件にも及ぶ書類の手入力の手間が削減された結果、年間約5,000時間相当の業務を削減することに成功しています。

サッポロビール株式会社

ビールをはじめとした様々なお酒の製造販売を行うサッポロビール株式会社は、小売業者からのPOSデータを集計する手法として、RPAを導入しました。レジでのいつどの商品が販売されたかなどのPOSデータには、顧客情報の分析やマーケティング施策の立案に役立つ様々な情報が含まれています。

しかし、このPOSデータの情報は店舗ごとに扱うソフトやサービスが異なっており、店舗ごとに以下の違いがありました。

  • いつデータがダウンロードできるか
  • どのようなフォーマットか
  • ダウンロードの手順はどうなっているか

このような違いがあり、集計作業は非常に複雑でミスが発生しやすく、時間がかかってしまう状態でした。

RPAを導入し、毎日POSデータを店舗の状況に合わせて自動で集計が行えるようになった結果、年間5,700時間の労働時間、金額換算で1,100万円もの削減に成功したとのことです。

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企業がRPA導入を成功させる4つのポイント

RPAはうまく導入することで、業務効率を大幅に改善できますが、闇雲に導入すると、失敗するリスクもあります。そのため、以下のような点を押さえておくことが大切です。

RPA導入を成功させる4つのポイント

この章では企業がRPA導入を成功させる4つのポイントを解説します。

社内での用途を明確にする

RPA導入は導入の目的や対象の業務を明確にしなければ、導入しただけで使われない、業務効率改善につながらないなどの問題が発生し、ほとんどの場合うまく導入できません。

RPAは定型業務や繰り返し業務の効率化が得意ですが、例外が多い業務はRPAによる効果を最大限発揮できません。

RPAでできることと、会社の課題が合っているのか、課題の分析が必要です。

  • どの業務にどれほどの時間がかかっているのか、
  • その業務はRPAの導入によりどの程度の時間削減が期待できるのか

事前に明確にしておき、大きく時間を削減できる業務へRPAを導入することで、RPAによる成果を最大化させることが可能となります。

目標を明確にする

RPAの導入を成功させるためには、目標を具体的にすることが大切です。

「作業効率を上げるため、RPAを導入したい」「事務作業の機械化をとにかく進めたい」のような曖昧な目標では、具体性が足りません。

現状の課題や導入効果を数字や事実ベースで計測できることが大切です。具体的には、以下のように目標を設定します。

  • 請求書の作成処理に500時間かかっているため、100時間削減する
  • 集計ミスの件数が50件あったものを5件以下~ゼロにする

ここまで具体的に目標設定ができていると、RPAで何をするべきかはっきりとし、導入後に業務の効率化に成功する可能性が高まります。

運用体制を定める

RPAはただ導入するだけではなく、ルールを設定し現場からのフィードバックをもとに改善できる運用体制を整える必要があります。

たとえば、日常的な定型業務の変更であれば、業務内容に合わせてRPAの設定を修正し、社内へ変更した内容を共有・教育する必要があります。

また、RPAの設定に不具合がある場合や使用ルールがあいまいな場合など、RPAが意図した動作をできず、処理が途中で停滞する可能性があります。その結果RPA導入が失敗してしまいかねません。

  • RPA導入の責任者・専任担当者の設置
  • RPAの使用マニュアルの整備
  • 相談窓口の整備

など、

運用体制や自動化の仕組みをしっかりつくることが、RPA導入を成功させるためには大切です。

導入後もサポートが充実している会社を選ぶ

RPAは導入後の運用体制を整える必要がありますが、社内だけで運用体制を整えることは簡単ではありません。

RPA導入後、社員が使いこなせるまで、説明会の開催や、相談窓口での対応、トラブルがあった際に現場で対応してくれるなど、フォローアップが充実した開発会社を選ぶことで、RPAでできることを最大限活用できる環境が整えられます。

もしどのRPA会社が自社に適しているか迷っている方は、システム幹事にご相談ください。お客様の予算や課題に合わせ、必要なサポート体制が整った会社をご紹介します。

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RPAの事例まとめ

本記事では、RPAの導入を検討しているが、どのようなRPAを導入するべきか迷っている方に向けて、RPAでできることや会社での導入事例を交えつつ、RPA導入を成功させるポイントについて解説しました。

RPAでは、様々な業務を自動化し効率化できますが、RPA導入を成功させるためには、自社の課題分析を行い、業務のフローを可視化させた上で、どの業務にRPAを導入するか、どのように運用するのか適切な体制を整えることが大切です。

しかし、自社だけではどのように運用体制を整えるべきか、わからない場合もあるでしょう。
RPA導入時の会社選びにお困りであれば、システム幹事にご相談ください。

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Q. RPAを導入して成功した企業の事例は?

RPAを導入して成功した企業として「株式会社ファミリーマート」「イワキ株式会社」等が挙げられます。その他の事例も記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。