- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー AI開発
AI採用とは?活用するメリットや導入事例・採用管理ツールなどもご紹介【2024年最新版】
実際にAIを採用に活用したことがない企業の担当者の方は、
- そもそもAI採用が何か分からない
- AI採用を導入するメリットとデメリットを知りたい
- 具体的な導入事例を知りたい
といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、多くの企業で導入が進むAI採用の基礎知識や、導入するメリットや代表的な事例、そしてAI技術を用いた採用管理ツールについて解説します。
※AI採用を自社に導入すべきか迷われている場合は、システム幹事にご相談ください。
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AI採用とは
AI採用とは、AI(人工知能)の技術を活用して、企業の採用活動を行うことです。採用活動でAIが活用される場面は、主に「書類選考」と「面接」に分けられます。
書類選考では、過去に採用した人材のデータをAIに学習させ、書類に記載されている情報と、AIが学習した条件によりマッチする人材に高い評価を与える方法が一般的です。
また、より高度なAI技術の活用として、面接そのものにAIが利用される場合もあります。デバイスが読み上げた質問に対して応募者が口頭で回答し、AIが音声や表情を読み取り、解析を実施します。
合否の判定は、AIでチェックを実施した後に、採用担当者が実際に書類に目を通したり、応募者に対面したりして行うケースが多いです。
AI採用を導入するメリット
企業が採用活動にAIを導入するメリットは主に以下の4つが挙げられます。
- 採用業務の効率がアップ
- 公正な判断が可能
- 人件費の削減
- 時間や場所を問わない選考が可能
1. 採用業務の効率がアップ
AI採用を導入すると、採用要件に合わない応募者をフィルタリングできるため、採用にかける労力や時間を削減できるメリットがあり、その後の面接やウェビナーなど、他の採用活動に費やす時間を増やすことができます。
2. 公正な判断が可能
採用活動では、面接官と応募者の相性など、主観的な要素で合否が決定してしまうケースもあります。しかしAI採用を活用すれば、過去のデータを用いて同じ基準で判断するため客観的な材料で採用活動を行えます。
AI採用を導入する際の注意点
AI採用の導入はメリットだけでなく、注意しなければいけない問題点もあります。
デメリット面も十分に理解した上で、導入の判断を下しましょう。
1. AIの判断基準が不明確
AI採用は、過去のデータを学習させて合否の判定を行うので、明確な判断基準が人間にもわかりやすく明示されているわけではありません。そのため、不合格者については採用担当者が再度確認をしている企業もあります。
2. 一定期間のデータ蓄積が必要
AI採用の精度を高めるためには、より多くのサンプルデータが必要となります。そのため、導入してすぐにAI採用を活用できる訳ではなく、一定期間のデータ蓄積が欠かせません。
特に中小企業やベンチャー企業は、
- サンプルデータを集めるため多くの時間が必要となる
- 場合によっては合否判断の精度が採用活動に活かせるレベルまで達しない
という懸念点があるので、AI採用を導入する際はよく検討しましょう。
3. 応募者との接触機会が減少
応募者と接触する機会が減ってしまうため、応募者の人物像を把握しづらくなるという側面があります。結果的に、応募者の企業や仕事に対する熱量を判断できないまま、合否判断を下してしまうことも考えられます。
また面接は、応募者側にとっても直接社員と会話ができる貴重な機会です。AIに置き換わることによって「この会社に入りたい」という動機づけが弱まってしまうケースもあるでしょう。
書類選考や面接の時間を削減する代わりに、応募者と社員との交流会や親睦会を設けるなど、直接的に触れ合う時間を作ることを意識するとよいでしょう。
【導入事例】AI採用をしている企業4社
近年、AI採用を採用活動に導入する企業が増えています。
ここでは、代表的な導入事例を4つ紹介します。
ソフトバンク株式会社
画像引用:ソフトバンク株式会社
移動通信サービスの提供や携帯端末の販売を手掛ける「ソフトバンク株式会社」は、2020年5月から動画面接の評価にAIシステムを導入しました。インターンシップの選考で提出された動画データと採用担当者の評価をAIシステムに学習させることにより、新卒採用選考時に提出された動画の評価を自動化。
ただし、AIのみで合否判定をするのではなく、AIが不合格と判断した応募者は人事担当者が直接動画をチェックして最終判断を行っています。
動画面接の評価にAIシステムを導入し、動画面接の選考にかかる時間を約70%削減すると見込んでいます。なお同社では2017年よりエントリーシートのAI採用をすでに実施しており、選考にかかる時間の約75%を削減することに成功しました。
株式会社三菱UFJ銀行
画像引用:株式会社三菱UFJ銀行
国内大手銀行である「株式会社三菱UFJ銀行」では、2021年より面接の合否判断にAIを活用し、リモート面接の一部プロセスには「Web面接・録画面接システム」と「録画面接サポートAIサービス」の技術も導入しました。
同社では、エントリーシートの選考を通過した全ての応募者に、面接官が一次面接を実施しています。そのため「面接数が多く採用担当者の負担が大きい」「担当者ごとに評価の基準が揺れてしまう」という課題を抱えていました。
そこでAI採用を導入し、面接官が応募者を実際に見て評価すると同時に、AI分析も実施しました。AIが面接官の合否判定をサポートすることにより、面接官の主観だけに頼らない、安定した判断基準を持つ一助となっています。
また、限られた時間で精度の高い判断ができるため、面接官のリソースを二次面接に適切に配分し、面接官の負担を削減することを目指しています。
株式会社吉野家
画像引用:株式会社吉野家
牛丼チェーンを展開する「株式会社吉野家」は、2018年よりアルバイトや中途・フィールド社員の採用に「対話型AI面接サービス」を導入しています。
同社では、首都圏だけで約400店舗以上を構えており、複数店舗を管理している店長は店舗間を移動して面接を行うため、負担が大きいという課題がありました。
AI採用を導入することで、本部が面接の管理を一括し、店長の負担を大幅に削減しました。
さらに、時間の制約が無くなったため、応募者は自宅から好きなタイミングで面接を受けられます。応募者側の面接へのハードルが下がり、スムーズな人員確保が可能になりました。
株式会社ニューズベース
画像引用:株式会社ニューズベース
企業が開催するセミナー・カンファレンスの企画・運営等をサポートする「株式会社ニューズベース」は、2020年の新卒採用から「対話型AI面接サービス」を導入しています。
同社では、春と夏に開催する説明会で一次面接を実施していましたが、面接を担当するマネージャーの負担が大きく、本来注力すべきマネージャー業務に影響を及ぼしているという課題を抱えていました。
そこで試験的にAI採用を導入し、面接官が決めた合格者とAIが決めた合格者を比較したところ、合格者の9割が合致するという結果となり、本格的に運用をスタートさせました。
AI搭載の主な採用管理ツール3選
今回は、以下の2点を基準として、3つのツールを選定しています。
- 大企業からベンチャー企業まで従業員規模に関わらず活用できること
- 新卒採用面接でも中途採用面接でも活用できること
AI搭載エントリーシート診断ツール「i-web」
画像引用:i-web
「i-web」は、東京都千代田区に本社を置く株式会社ヒューマネージが提供するエントリーシート診断ツールです。AIを活用し、エントリーシートに記載されている内容から応募者と企業のマッチング度が測れます。
また剽窃(ひょうせつ)チェック機能を搭載し、エントリーシートがコピペされていないかを診断。剽窃の疑いがある場合は、アラート機能によって、過去の合格者が提出したエントリーシートの使い回しが防げます。
対話型AI面接サービス「SHaiN」
画像引用:SHaiN
「SHaiN」は、「株式会社タレントアンドアセスメント」が提供する対話型AI面接サービスです。人間の代わりにAIが応募者と面談を行うことで、採用基準を統一化させるだけでなく、面接担当者の主観を排除し公平公正な選考を可能にします。
また、面接はスマートフォンの専用アプリを用いて行われるので、応募者は24時間365日、時間や場所にとらわれずに面接を受けることが可能。そのため企業にとっては、地方や海外に在住している候補者とも面接できるため、人材不足の解消にも役立ちます。
録画面接サポートAIサービス「im AIエクスプレス選考 Powered by ExaWizards」
画像引用:im AIエクスプレス選考 Powered by ExaWizards
「im AIエクスプレス選考Powered by ExaWizards」は、「株式会社スタジアム」と「株式会社エクサウィザーズ」が共同で開発したWeb面接・録画面接システムです。
応募者は、設問動画に対して録画面接を行います。独自の動画解析アルゴリズム及びAI予測分析ツールで分析することで、応募者の個性や人柄といった定性的な合格基準を数値化できます。
録画面接という仕組みは、膨大な面接業務をより効率化できるほか、面接官の主観に頼らず、統一された判断基準で合否判定を下す一助となるでしょう。
AIを用いた採用のメリットや導入事例を紹介しました
本記事では、AI採用の基礎知識やメリット・代表的な導入事例について解説しました。
AIは、主に「書類選考」と「面接」で活用され、採用業務の効率化や人件費の削減、公正な合否判断に寄与します。
しかし、闇雲に導入するのではなく、一定数の応募者に心理的な抵抗が生まれることや、一定期間のデータ蓄積が必要なことも頭に入れておく必要があります。
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Q. AI採用とは何ですか?
AI採用とは、AI(人工知能)の技術を活用した企業の採用活動のことです。「採用業務の効率アップ」「公正な判断が可能になる」等の特徴があります。
Q. AI採用のメリットは?
AI採用のメリットは「採用業務の効率アップにつながる」「公正な判断が可能になる」などです。詳細は記事内で紹介していますので、ぜひご覧ください。
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