経理にAIツールを導入するメリットは?できることや導入事例・使いこなすポイントも解説【2024年最新版】

経理にAIツールを導入するメリットは?できることや導入事例・使いこなすポイントも解説

企業の経理担当者の中には、このような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

  • 経理にAIを導入することでソフト導入以上に業務の効率化を図りたい
  • AIツールと従来のソフトでは、どのような違いがあるのかわからない
  • 経理業務にAIツールを導入するおすすめのツールが知りたい

そこで本記事では、経理業務をAI化することでできること、AIを導入する重要性、経理担当者がAIを会社で使いこなす方法まで解説します。
こちらの記事を読めば、経理にAIツールを導入する前に必要な知識が身につけられます。経理業務にAIツールの導入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

経理業務にAIツールを導入するか迷っている方は、システム幹事にご相談ください。貴社がAIツールを使う目的や予算をヒアリングし、アドバイスします。相談料は全て無料です。

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目次
  1. 1. AIツールが経理業務でできること
    1. 1-1. AI-OCR
    2. 1-2. チャットボットの導入
  2. 2. 経理業務をAI化するメリットとは
    1. 2-1. 作業効率が改善する
    2. 2-2. 人為的ミスを減らせる
    3. 2-3. 人材を有効活用できる
  3. 3. 経理業務に導入できるAIツールのおすすめ4選
    1. 3-1. RICOH Cloud OCR for 請求書
    2. 3-2. SAPPHIRE®
    3. 3-3. CloudAI チャットボット
    4. 3-4. 「バクラク請求書」
  4. 4. 経理にAIツールを導入する際の注意点
    1. 4-1. AIツールの導入目的を明確にする
    2. 4-2. AIで対応できる業務の範囲を見極める
  5. 5. 経理業務にAIツールを導入するメリットまとめ

AIツールが経理業務でできること

AIとは、学習や記憶、判断など、人間の知的な行動を人工的に再現したプログラムです。

AIによる学習機能と、自動で業務を行うロボットシステムであるRPAやシステムと組み合わせることで、経理業務の効率化ができるようになりました。(本記事ではAIのみではなく、AIとRPAと組み合わせたプログラムも含めてAIツールと表記します)

経理業務にAIツールを導入することでできることの例は以下の通りです。

AI-OCR

書類を画像データからテキストデータへの転換

AIにより手書き文字の判別も可能

会計ソフト

領収書・請求書などの書類を一定のルールに基づいて自動仕訳

領収書・請求書などの書類データの照合

領収書・請求書などの書類を自動作成

チャットボット

テキストでの会話を自動で行うプログラムのこと

電話対応や問い合わせ業務の負担を軽減できる

それぞれのAIツールでなにができるか、次で解説します。

AI-OCR

AI-OCR

※画像引用:bstyle

AI-OCRとは、紙の領収書や請求書などの印刷された書類を読み取り、文字データとして出力、仕訳できるAIツールです。従来のOCRでは、活字の読み取りが中心で、手書きの読み取りは決まったフォーマットでかつ、数字など判別が簡単なものまでしか読み取りが難しい状態でした。

AIを導入することで、活字だけではなく、手書きの文字まで学習して手書きの文字でも、間違いが少なく、より高精度な読み取りができるようになりました。

AI-OCR②

チャットボットの導入

他従業員から「経費の申請手順がわからない」などの問い合わせが経理担当者に多く発生することで、時間を取られているという課題がある場合、チャットでの自動応答ができるチャットボットの導入が効果的です。

AIチャットボットを導入すれば、よくある質問に事前に回答を登録することで、AIが質問内容から、適切な回答を示してくれる経理担当者の作業負担を減らすことにつながります。

経理担当者の手を煩わせず、対応スピードが早くなるため、従業員が問い合わせしやすくなり、経理担当者以外の従業員も、スムーズに経理上の問題を解決できるようになります。

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経理業務をAI化するメリットとは

経理業務では、業務量の膨大さや、業務が属人化しやすいなど、様々な課題を抱えています。
経理業務をAI化することで、経理業務で抱えている問題の多くが改善可能です。

具体的には以下のメリットがあります。

経理業務をAI化するメリットとは

次で具体的に解説します。

作業効率が改善する

経理業務に会計ソフトのようなAIツールを導入することで、単純作業の処理速度が上がり、作業効率が改善します。AIを導入していない場合、経費ごとに勘定科目の仕訳や金額や取引先情報の入力など、大量のデータの処理を手作業で進めなければいけません。

正確な作業が経理業務には求められるため、スピーディな作業は難しく、チェックするための時間もかかってしまいます。

会計ソフトのようなAIツールを導入することで、定型化した業務を自動化できます。

例えば、「〇〇社の取引は外注費として処理する」のようにルール化することで、入力時間を省略し、短時間での処理ができます。作業時間が短くなれば、経理の残業時間が短くなり、経理担当者の人数を削減できます。その結果、人件費の削減にもつながるでしょう。

人為的ミスを減らせる

経理業務に会計ソフトやAI-OCRのようなAIツールを導入することで、人為的なミスが少なくなります。例えばAI-OCRがない場合、書類の内容を目視で確認、手作業で入力するため、入力間違いや計算ミスをする可能性もありました。そのため、人の手で処理する以上ミスが起こってしまう可能性は0ではありません。

ミスが起きてしまえば、ミスの原因追求や修正処理により時間がかかってしまいます。ミスの内容によっては二重請求や支払いの遅延など、重大なトラブルになる可能性もあるでしょう。

経理業務に会計ソフトのようなAIツールを導入すれば、自動で入力から計算、確認までできるため、このようなミスはほぼ起こりません。また、ミスがあった場合には、自動で検出できるため、ミスの確認から原因追求も簡単にできます。

人材を有効活用できる

定型業務をAIにより自動化できれば、経理担当者は定型業務以外の業務に時間を使えるようになります。

AIツールを導入していない場合には、経理での定型業務の処理に多くの時間を使ってしまい、残業しなければ終わらないということも多々ありました。そのような状態で、それ以外の業務に十分な時間を割くことは難しいでしょう。

AI-OCRや会計ソフトなどのAIツールを導入することで、定型業務を自動化でき、業務効率を改善することで、定時より前に業務を終わらせることも十分に可能です。
その結果、経費削減案の立案や、予算と実績を管理する予実管理など、機械では対応できないような、より重要性が高く、付加価値が高い業務に従業員の時間をあてられます。無駄な経費の削減などの取り組みなどが実現でき、生産性の向上効果が期待できるでしょう。

経理業務にAIツールを導入するか迷っている方は、システム幹事にご相談ください。貴社がAIツールを使う目的や予算をヒアリングし、アドバイスします。相談料は全て無料です。

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経理業務に導入できるAIツールのおすすめ4選

経理業務ではAIツールで様々な業務を効率化できます。ここでは、どのようなAIツールがあるか、おすすめを4つ紹介します。

RICOH Cloud OCR for 請求書

RICOH Cloud OCR for 請求書

画像引用 : RICOH Cloud OCR for 請求書

RICOH Cloud OCR for 請求書は、株式会社リコーが提供するサービスで、AI-OCRによる書類読み取りによって、入力作業を効率化する経理システムです。公益社団法人日本文書情報マネジメント協会の令和3年度改正に対応した「電子取引ソフト法的要件認証」「スキャナ保存ソフト法的要件認証」を取得しています。クラウド型サービスで、低価格で利用しやすいサービスです。

RICOH Cloud OCR for 請求書②

画像引用 : RICOH Cloud OCR for 請求書 / SI・アプリケーション | リコー

会計システムや銀行システムと連携することで、全ての取引先に対しての支払い処理を自動化させることが可能です。企業で利用している会計システムや銀行支払いシステムと連携できれば、書類から読み取った内容をCSV化し、自動で会計システムの入力項目に反映できるため、作業負担が軽減します。BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスにより、人の目で請求書の内容の確認や修正を行うサービスも利用できます。そのため、人手不足の企業でも導入しやすいサービスです。

提供会社

株式会社リコー

主な機能

AI-OCRによる請求書の自動抽出

会計システムや銀行支払いシステムとの連携

専任のサポート体制

BPOサービス

無料トライアル

有り

利用料金

月額50枚コース 9,000円/月

月額100枚コース 15,000円/月

月額50枚コース +BPOサービス 18,000円/月

※導入・設定費用が別途かかります。

詳細は要問い合わせ

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SAPPHIRE®

SAPPHIRE®

画像引用 : SAPPHIRE

SAPPHIREは、Miletos株式会社が提供する、「経費の不備・不正チェック」「通勤費・交通費の申請・承認・チェック業務を自動化」を行うAIツールです

経費の不備・不正チェック機能では、経費データ、勤怠データ、入館データなどの情報から、経費の二重申請や、虚偽の交通費申請など、不正やミスの可能性が高い経費申請を洗い出し、経費チェックに関わる工数の効率化と、社内規制の強化を図れます。

通勤費・交通費の申請・承認・チェック業務を自動化する機能とは、従業員の登録情報やタイムカードやセキュリティシステムなどと連携し、建物に出入りした時間などの情報から、経路や運賃を自動で計算する機能のことです。

通勤費や交通費の精算は、バスや電車、タクシーなど選択肢が多く、1回の移動につき、経路や運賃を記録する、会社の交通費規定に乗っ取って対応する必要があるなど、条件が複雑なため、手作業に頼りがちな処理です。

AIでの自動学習により最適な経路や運賃を自動計算し、建物に出入りした時間から、実際の行動を確認できることで、申請や承認に必要な手間が大幅に削減されます。

社内規制の強化や、会社外の移動が多く、通勤・交通費の計算が複雑な企業におすすめのAIツールです。

提供会社

Miletos株式会社

主な機能

経費の不備・不正チェック

通勤費・交通費の精算

無料トライアル

無し

利用料金

要問い合わせ

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CloudAI チャットボット

CloudAI チャットボット

画像引用 : CloudAI チャットボット

CloudAI チャットボットは、FAQ(よくある質問)と社内規定集などの文書検索の同時利用と、AIによる自動学習により、検索精度を向上させたチャットボットです。社外の問い合わせにも使われるツールですが、経理担当者の負担軽減の手段としても利用可能です。

チャットボットは通常よくある質問に対しての回答を準備して対応するものですが、よくある質問への回答だけではカバーしきれない質問もあります。

AIにより質問文や回答文の意図を理解し、適切な回答を返すことが可能です。
FAQでカバーできない質問であれば、AIを利用した文書検索でカバーすることで、チャットボットの精度を高めています。

提供会社

JBCC株式会社

主な機能

チャットボット

無料トライアル

無し

利用料金

要問い合わせ

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「バクラク請求書」

「バクラク請求書」

画像引用 : バクラク請求書

クラウド請求書受領ソフト「バクラク請求書」は、請求書の受け取りから支払い処理までの業務を効率化できるAIシステムです。

AI-OCRによる請求書の自動読み取り、AI学習による自動仕訳に対応し、改正電子帳簿保存法にも対応しています。改正電子帳簿保存法とは税法により保管が義務付けられた請求書を電子データとして保存するためのルールを規定したものです。具体的には、書類の検索機能やデータの信憑性確保のためのタイムスタンプの付与などが義務付けられており、バクラク請求書はこれらの法律もカバーしています

提供会社

株式会社LayerX

主な機能

AI-OCRによる請求書などの書類の読み取り

AIによる自動仕訳

電子帳簿保存

無料トライアル

有り

利用料金

月額10,000円〜

詳細は要問い合わせ

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経理にAIツールを導入する際の注意点

経理にAIツールを活用する際、自社の課題やワークフローを把握し、適切なツール選択をしなければ、思うような成果につながりません

ここでは、どのような点に注意するべきなのか、解説します。

AIツールの導入目的を明確にする

AIツールの導入で解決したい課題を具体的にイメージできていなければ、AIツールを導入してもうまくいきません。

「経理業務の効率化を図る」のような抽象的な課題ではなく、経理業務のどの処理に課題を抱えているか、現状はどのように処理しているのか、ワークフローを可視化させることが大切です。

例えば、「紙の請求書類をエクセルで処理しており、2日以上時間がかかっている」という場合であれば、「AI-OCRを導入し、請求書のデータ処理を効率化させる」というように具体的な目的が設定できます。

可視化できていない場合、目的に合わないツール選びにより、導入後に不備が出て業務効率が悪化してしまう、使い勝手が悪く使われなくなるというリスクがあるでしょう。

AIで対応できる業務の範囲を見極める

AIツール導入を成功させるためには、信頼できる専門家に相談することが大切です。AIツール導入を成功させるためには、AIやシステムで対応できる業務と不向きな業務の見極めをする必要が有ります。

経理業務は定型業務だけではなく、多くのイレギュラーな業務も含まれています。特にAIが苦手とする処理が例外処理です。例えば、会社によっては入金されたお金が商品の全額なのか、前受金なのか書類の情報だけで、機械的に処理するのは困難なケースもあります。そのような場合には、人の目での確認が欠かせません。

どこまでがAIで対応できるのか理解できていると、より適切なツール選びができますが、AIに精通した社員が会社にいない場合もあるでしょう。そのような場合に、AIやシステムで対応できる範囲を知り、どこまで既存のサービスで対応できるか、どこからオリジナルのシステム開発が必要になるかなどを専門家に相談することで、自社の課題に合わせたツールの選定ができ、業務効率化を成功させやすくなります。

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経理業務にAIツールを導入するメリットまとめ

本記事では経理業務にAIツールを導入することのメリット、AIツールができることを中心に解説しました。今回の記事の要点をまとめると以下の通りです。

  • AIは、AI-OCR・会計ソフト・チャットボットに導入されている
  • AIツールを導入することで業務効率化ができ、ヒューマンエラーの防止、人材の有効活用が可能
  • AIツール選びは目的を明確にし、信頼できるAI専門家に相談することが大切

経理業務はAI経理ツールを導入することで、多くの業務を自動化して処理できます。しかし、できることが多種多様なため、自社にあうシステムを見つけ出すのに悩む方は多くいるでしょう。
また、必要な機能を搭載したツールが見つからない場合はオリジナルでシステムを構築する必要があります。

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Q. 経理にAIツールを導入するメリットは?

経理にAIツールを導入するのメリットとして「作業効率が改善する」「人為的ミスを減らせる」等が挙げられます。それぞれの詳しい特徴は記事内で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

Q. 経理にAIツールを導入する際の注意点は?

経理にAIツールを導入する際の注意点は「ツールの導入目的を明確にする」「AIで対応できる業務の範囲を見極める」などです。具体的な対策や知っておくべき注意点については、記事をご参照ください。